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今時のラノベシリーズ第三弾。これはハードカバーですが、作者はラノベ出身で、しかもそれを売りにしているらしい。その内容は、まさに正統「怪獣」もの。作者が「ウルトラマン」や「ゴジラ」や「ガメラ」の、あの世界を描いてみたかったというワクワク感が、ヒシヒシ伝わってきます。荒唐無稽なりに、おもしろかったです。この人にはあと、『海の底』というのもあって、そちらの方も評判がよかったので、是非読んでみたいです。あ、ちなみに作者が女性だったのは、意外だった。さて。 高度二万メートルの上空で、立て続けに発生した2件の航空機事故。開発中の新型旅客機と、飛行訓練中の自衛隊機は、それぞれ何もないはずの空中で突然、爆発・炎上した。その空域に存在する見えない「何か」とは…? 自衛隊機事故で父親を亡くした高校生の少年と、事故機と随行飛行していた自衛隊機パイロットの、二人を軸に展開していく物語。どちらかといえば少年の方が主人公だったらしいですが、結局、自衛隊の年長組側が主役になってしまった気がする。ラブストーリーのツボは、ツンデレに尽きるのを認識してしまいました。 しかし、今回のラノベシリーズで3冊読んで、3冊とも高校生の主人公少年に、「幼なじみ」の可愛いヒロインがついているのは、ちょっと勘弁して欲しい。野暮と知りつつ幼なじみ禁止!を叫びたくなります。まあ、ごく自然に近くにいられるという点では、万能カードなのでしょうが、それに頼ってばかりでどうするよ。ようやく少女漫画で、そういうご都合主義を、見なくなったと思ったのに、さすがにゲンナリだわ。 | ![]() |
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今時のラノベシリーズ第二弾(?)。日日日と書いて「あきら」と読ませる、思い切ったペンネームと、まさに今時のラノベ世代ど真ん中の若さで話題になった作者。スプラスティックから、叙情的青春ものまで手がける作風の幅広さと、深刻な題材をあっけらかんと料理する手腕とが評価されているようです。今回のこれは、青春ホラーといった趣で、内容はなかなかえぐいのですが、読後感は悪くない。この系統の話ならまた読んでみたいです。最近、ドタバタ系らしいシリーズが出ているのを見かけますが、そちらはどんな感じでしょう。 さて。主人公の高校生、「モンちゃん」こと僕と、「ちーちゃん」こと歌島千草は同じ高校に通う幼なじみ。一見平凡な2人の日常はしかし、押しとどめようのない崩壊の危機にあった。両親による暴行とネグレクトに晒され、痛みを感じなくなるほどに壊れきった「僕」の生活。オカルト・超常現象を愛するが故に、今にもそちらの世界に逝ってしまいそうな、危なっかしいちーちゃん。お互いの存在によって、かろうじて日常に踏みとどまってたかのような2人だったが…。 解説にもありましたが、この作者も経歴や作風から、よく乙一と比較されるようです。私的には、乙一よりも好み。今時の子らしく醒めたふうでいながら、生身の痛みや熱がちゃんと描かれていて、好感が持てます。 | ![]() |
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『彩雲国』シリーズ、最新刊。前回に引き続き、都に滞在して、茶州の命運をかけたプロジェクトのために奔走する秀麗。相変わらず、本人は気づかぬながら、多くの人に見守られています。それはともかく。 今回、茶州の1地方に謎の疫病が発生します。その一帯の住人が次々と罹患し、一度発病した者はほぼ助からないという、恐るべき病。それはかつて、過去に影月の故郷の村を全滅に追い込んだ謎の病に酷似していた。その非常事態に、立ち向かう、影月と秀麗だが。 と、云うわけで、多くの人命がかかった局面で、まどろっこしい手続きを無視して、非常手段をとる秀麗たち。当然ながらそのことは、周囲の有象無象に糾弾されます。それに対し、胸のすく啖呵を切ってみせた秀麗。いつもなら読んでいてしびれるはずのシーンだったのですが…。すみません。なぜか、今回はダメだった。秀麗が独善的に思えて、そのやり方についていけませんでした。 主人公のやり方を理解できる者は、賢くて有能な人材として称えられ、そうでない者は馬鹿で無能とおとしめられる。かつて、茅田砂胡作品において、こうした傲慢さが鼻につくようになり、挫折したことを思い出しました。同じ道をたどらないといいのですけど…。 ついに動き出した「敵」との対決。仙界との絡み。次巻の見所は多そうなので、前述の点、気のせいであれば幸いです。 | ![]() |