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4年余の休載期間を経て、ついにパームシリーズ連載再開です。正直、期待半分、不安半分でしたが、いつものメンバーが相変わらずの漫才を繰り広げる、まずまずの滑り出しでした。 新章スタート。ようやくカーターの妹のジョイが初登場。は、いいのですが彼女がいきなりああくるとは。まだちょっと、ジョイをめぐる展開にだけは気持ちが付いていけず、置いてきぼりにされております。ただ今回のもう一つのテーマであるらしい、ジェームスとアーサー・ネガットとの確執が、今後どうなっていくのかは楽しみです。新キャラのFBIの捜査官氏もなかなかよろしい。 しかし、ジェームスの結婚は、女の方からプロポーズすれば、ここまで話が早かったとは。あの『愛でなく』の牛歩恋愛は、いったい何だったんですか(涙) | |||
紺野キタさんの繊細な筆致で描かれるファンタジー短編集。表題作は、「あちら側」の住人を引き寄せてしまう体質の少女が、世界の「監視人」なる人物と出会い、その手伝いをするシリーズ物。また、それ以外の短編でも、この世界とあちら側とが軽やかに交錯します。 どうでもいいが、あのリセエンヌ風の黒いコートを着た少女達の群れは、ちと違和感ありそう。「死神の弟子」に似合いすぎです。 |
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時は江戸末期。ペリー来港から10年後の、騒々しくも物騒なご時勢。上野の弱小神社の宮司である父の元で神官を勤める川辺弓月は、神社に伝わる不思議な占い、「夢告(ゆめつげ)」を行う力があった。「夢告」は、質問した事に関連したヴィジョンが鏡の中に白昼夢のように現れるもの。その映像は、過去のある場面であったり、これから起こりうる未来のどこかであったりする。制御はまるで効かないので、情報としてはあいまいすぎて、あまり役には立たないというのがこれまでの相場であった。 ところがある日、彰彦なる人物が、弓月に夢告を依頼しにやってくる。彼は白加巳神社という由緒ある大神社の宮司で、どういういきさつかは不明ながら、ある富豪の子息が行方不明になっているのを夢告で探したいという。これまでの実績から、及び腰になる弓月と対照的に、やたら乗り気の彰彦。しかし、夢告は弓月自身の、不吉な未来を映し出す。果たして、彰彦の狙いとは? 人捜しと、それに関わる事件の謎を解くミステリー。最近のミステリーでは、超能力の使える探偵は、そう珍しくはありませんが、それにしても、弓月の夢告能力ほど使えない能力も珍しい。あれだけシビアに体力を消耗させて、あれだもんなあ。 同じ江戸ものでもこちらは、流血沙汰続出で、『しゃばけ』のシリーズほど飄々とはいきませんでした。そして、オチは、「この激動の時代が事件のカギだった」というやつでした。どうも、『百万の手』と同様、大きいテーマを扱おうとして話が空回った感があり。ちょっと残念です。 |
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『バッテリー』VIを読んで、ただひたすら、「野球が読みてえ!!」状態になってしまったので、あちこちで『バッテリー』とセットでおすすめされているこの『おおきく振りかぶって』もGET。噂通り、ハマりました。飢餓感が癒されていきます。さて。 こちらは高校野球部の話。埼玉の西浦高校野球部は去年までは軟式であり、ほとんど今年発足したようなもの。部員は1年生しかいない。そんな野球部には、やたらスポーツ科学に詳しい顧問の数学教師と、OGの熱血女性監督がいる。そのチームに入部した投手の三橋は、ウジウジウジウジ×10の、超弱気で後ろ向き。とことんうっとおしい性格。彼は中学時代に、理事長の孫であったことから、実力が伴わないままエースになり、そのまま3年間針のムシロで投げ続けてきた過去があった。キャッチャーの阿部は三橋の実力を認め、自信が根底から奪われている三橋を本当のエースにしようとする。 これはまた、原田さんちの巧君とは、見事なまでに正反対な主人公だこと。それでも、「野球」の熱さは十分に伝わってきて、心地よいです。ウジウジで萎縮しきっている三橋が、そこだけは譲れない「投げるのが好き」という気持ち。そんな三橋とチームを導く方法が、体育会的精神論や、物量でなく、妙に科学的なのも、いちいち説得力があります。 そして三橋は、彼を3年間否定しぬいた中学時代のチームメイトと、練習試合で対戦する。彼は真のエースとなれるのか? この作品の良いところは、まだ連載が続いていることであった。続きが楽しみです。 | ![]() |
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待望の最終巻。図書館予約していたのに、書店で見かけたら、ついふらふらと購入してしまいました。早春の朝の、透明にはりつめた空気と風のにおい。グラウンドを駆ける少年達。よかったです。もったいなくも、一気に読んでしまいました。
新田東中と横手中。因縁のリターンマッチを目前にして、それぞれ、何かを掴もうとして足掻く野球部員達。巧は、豪は。そして海音寺は、門脇は、瑞垣は。そこに何を見いだすのか。 くどいようですが最終巻です。どう終わるのか?と息をつめてページをめくりました。そこには、静かに高まっていく濃密な心理描写があり、みずみずしい季節の断片がありました。それ自体は本当に期待通りでした。しかし読みながら、心の一方で、冷静に残りページを計算して焦る自分もいました。その自分が、ようやく試合が始まったときの残りページ数に愕然としてしまったのは内緒です。きれいな終わり方でした。あれしかなかったとは思います。しかし、もっともっと彼らを見ていたかった。もっともっと、のびのびとプレイする姿を見ていたかったのも、偽らざる気持ちでありました。 この読後感もしくは飢餓感は、『スラムダンク』(井上雄彦)に似ています。読者としては、やや酷でもありますが、ある意味、極贅沢な終わり方とも言えるかもしれません。でもでも、もっと読みたいのヨオォ…。 | ![]() |