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『遠い約束』で気に入った光原さんの、ミステリー短編集。花にまつわる短編が四編収録されています。 デビュー作『時計を忘れて森へいこう』で、これ以上ないくらいすがすがしい、癒し系の物語を紡いでいた作者が、今回はしかし、人間を、その美しさも醜さもひっくるめた姿を、描こうと意図したのでしょうか。作品中に、悪意の苦さと救いとが、だんだら模様にちりばめられておりました。ただ、それがやはり、身に付いていないというか、背伸びして悪ぶっているように見えてしまうところが、なんだかなあ。こういう話を書くには、まだ作者、人生経験が足りないような気がします。 こういう作風の短編だと、若竹七海を思い出しますが、彼女には悪意を笑えるくらいの、シニカルなユーモア感覚があるからなあ。そこまでいかなくても、もう少し開き直りが欲しいもの。『イノセント・デイズ』なんて、あまりの柄にもなさに、痛々しくさえなってしまった。 |
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美味しいケーキといい男、最終巻。きれいに終わってしまいました。 一応のクライマックスで、橘さんを縛っていた楔の一つが消失した暗示はあったものの、あいかわらず淡々と過ぎていく店の時間。そっけないくらいの距離から切り取られる情景。微妙な空気の色。温度。感情。 そして、まるでドキュメンタリーのような、不思議な余韻が残るラストシーン。このあたり、あくまでも、よしながふみらしくて良かった。 次作が楽しみです。 |
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古都鎌倉の杜には、何かこの世ならぬ者が棲まう…。 鎌倉にある、花屋兼アンティークの店「風」に迷い込んだ主人公美鳥(みどり)。オーナーの高王と、おそらく、鎌倉の杜に気に入られた彼女は、そのまま店に居着いて、そこで働くこととなった。古都の杜は、この世と隣接する不可思議な空間。その世界で美鳥は折にふれ、年を経た「物」が宿す情念の世界を、垣間見るのであった。 と、いう訳で、骨董にまつわる幽霊譚など、6編の話が収録されています。時を超える悲恋など、テーマとしてはまさに直球ど真ん中ではありますが、1つ1つのエピソードが、ベタながら胸に迫ります。こういう、ストレートな盛り上げ方が、市川ジュンさんは本当にうまいです。 |
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終わって、しまったのね…。いえ、連載が打ち切りになったのは、知っておりましたが。立ち読みしながら、だんだん掲載ページが後ろの方になっていくので、心配してはいたのですが。受けなかったのかなあ。何ででしょう。 「杭」というSFなネタも、可愛い恐竜たちも好きだったので、本当に残念です。ゆうきまさみさん、今度こそ青年誌で描いてくれないかな。 |
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感動、いたしました(;_;)。うわあ、よかった、これ… このたび、文庫化されたので、上巻のみ買って読み、残りはハードカバーで一気にやっつけてしまった分厚い小説。評判通りのおもしろさでした。内容は、海上自衛隊の護衛艦上で繰り広げられる「ダイハード」というべきか。そこに、国際謀略や軍事アクションが味付けされておりますが、メインはあくまでも、主人公の青年の成長物語という、ツボな設定でありました。さて。 東西冷戦が過去のものとなり、国際情勢が一変していくただ中にありながら、誰1人、根本的な国のあり方を問わない、考えようとしない日本という国。場当たり的な対応を繰り返すばかりの国防政策。そんな中で、北朝鮮のミサイルの脅威がクローズアップされたとき、その対応策として、「イージス・システム」なるものの導入が決定された。それも最新鋭のイージス艦を新規に導入するのでなく、旧式の艦を改装して、最新鋭相当の機能を装備させる計画である。 護衛艦「いそかぜ」は、この「ミニ・イージス・システム」計画のモデルケースに選ばれた。新たに高性能レーダーと、最新鋭のミサイル発射制御装置を搭載され、無敵の「楯」(イージス)に生まれ変わった「いそかぜ」。その現場は最新鋭ハードを限られた人員で使いこなすことに、忙殺されていた。 一方その頃、米軍の開発した細菌兵器のカプセルが北朝鮮の過激派組織に奪取された。首都圏を壊滅させるほどの殺傷力のあるカプセル、「GUSOH(グソー)」を武器に、過激派組織の工作員が「いそかぜ」に侵入する。前代未聞のテロリズムに晒される「いそかぜ」。そして、それに敢然と立ち向かった男たちは? では、一部ネタバレで。兵器の描写がやたら詳しい割には、テロ事件の顛末がお粗末かな、と思わないでもないです。テログループが内輪もめで自壊してしまうのは情けないし、宮津さんもヨンファも、行動に一貫性がなさすぎ。ヨンファの狂気はそれなりに迫力がありましたが、宮津さんは、最後に日和るくらいなら、最初から柄にもないことやるなよーと、突っ込みたくなりました。ただ、そうした突っ込み所はあるものの、海の男たちの戦いが、ただ己の信じるもののために命をかける人間が、これ以上ないほどに美しく描かれていて、それだけでもう、感動でした。仙石さん、浪花節が熱いです。漢です。泣かせます。 そして、主人公の行君。惚れました。ただ、それだけです(*^^*)。 と、いうわけで、現時点での、今年のBEST作品として挙げさせていただきます。 |
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こちらも、ブラック有馬編続く。ここにきて、封印されていた忌まわしい過去が目の前に現れる。確実に追いつめられていく有馬。有馬の追いつめられ方は、さすがに容赦なかったです。ゆきのんは、果たして有馬を救えるのか。 前にも書きましたが、どうぞこの先、いたずらに話がループすることなく、進んでいきますように。ゆきのん、がんばれ。 |
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空島編、続く。空への旅だちは一か八かの危険な冒険。ルフィたちは、果たして無事たどりつけるのか? 今回は、どちらかというと、地上に集結した、世界を震撼させる大物たちが見物でした。新顔も、見知った顔も、噂にだけ聞いていた人も、あらためて登場。 クロコダイルにより、七武海の一角が崩れたことは、全世界に計り知れない影響を与えたらしい。なのでつい、空島から帰還した後の、地上世界の話の続きの方を早く見てみたいと思ってしまいました。「ONE PIECE」世界の全体像がここにきて垣間見えてきたようで、楽しみなのだけど。 まあ、ルフィたちも空島に行ったからには、そこにしかない何か重大な伏線を、見い出してくるのかもしれない。そのあたりに期待しましょう。 |