| 『ベルセルク』1〜20巻 三浦健太郎 白泉社JETS コミックス |
ついに読んでしまいました。この作品は、名作と評判ながら、同時に、「残酷」「悲惨」「壮絶に重い」とも聞き及んでいたので、読むのを躊躇しておりました。それを、このたび、20巻まで、ほとんど一気読み。ハマりました。とおっても良かったです。
剣士ガッツは、傭兵隊「鷹の団」を率いるグリフィスと出会い、鷹の団の一員となる。一介の傭兵ながら、地上に自身の王国を作るという夢に向かって羽ばたくグリフィス。彼の下で、初めて自分の居場所を見いだすガッツ。彼らの「黄金時代」は、しかし、凄絶な悲劇へと向かって動き始めた…。
たしかに、重いのも残酷なのも、評判通りなのですが、それ以上に、ガッツとグリフィス、キャスカや鷹の団の面々が織りなす、甘酸っぱい「青春」が、胸に迫ります。そのあたりは確かに「少女マンガ的」でありました>minato様。ここで、あまりネタバレしてもまずいので、存分なネタバレ感想は、別にまとめるかも知れません。
しかし、グリフィスとの件が一段落した後は、やや話が中だるみしている気がする。ガッツが狂言回しになる話はそこそこにして、彼自身の話をサクサク続けてくれー。
このあたりでしばらく続きを読むのを控えて、30巻くらいになってから、一気読みできたら、いいだろうなあああ。
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| 『遙かなる時空の中で』1巻 水野十子 花とゆめコミックス |
コーエーの同名、ネオロマンスゲームの、コミックス版第1巻。発行されたのはずいぶん前ですが、たまたま店頭で見つけてGETしました。今、LaLa本誌での連載が盛り上がっています。くどいようですが、安倍泰明君一筋の私としては、彼がゲーム以上にかっこよくて、見応えがあります。2巻が楽しみです。
しかし、ストーリーは、ゲームとずいぶん違います。アクラムが八葉よりも大きい顔をしている気がするけど、いいのだろうか。でも、美形だった>アクラム。
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| 『ホワイト・ガーデン』 獸木野生(伸たまき) ウィングス文庫 600円 |
改名が、大分定着して参りました。獸木野生さんの、短編集。既読のものも、未読のものもありました。表題作の『ホワイト・ガーデン』はじめ、人の想いのきらめきを描いた、じんと来る話の数々。やっぱり、伸たまきさんだなあ。
短編とはいっても、ほとんどに、「パーム」のキャラが登場しているので、実は番外編なのかもしれません。
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『月の系譜シリーズ』 金蓮花 コバルト文庫
『瑠璃の音』 『玄冬の曠野』 『響鳴の森』
『焔の遊糸』 『有明の鬼宿』 以下続刊 |
借り物です。みかさん、ありがとうございます。
さて、主人公の山吹泉は、退屈な日々を送る平凡な女子高校生であった。ところがある日、そんな彼女のもとに美貌の従者、榊が現れる。強引に彼女に接近する榊。彼が主人公の封印を解いたとき、彼女の中でもう一人の存在が目覚めた。それは、彼女の前世である「鬼の姫」としての記憶であった。
前世の因縁や、異世界で超能力に目覚めてしまうという設定は、少女小説の王道というか、正直、ありがちだと思う…。おまけにこの、主人公の泉ちゃん、いまいち性格が分からないです。かわゆい高校生ぶりっこしていたと思うと、いきなり、タカビーな「姫」になってしまう。彼女には、失われた巨大な力と、今生で果たすべき目的があるようなのですが、肝心なところは、この前半部分では分からないままでした。
なので、これまでのところでは、もっぱら従者の榊目当てで読んでいました。この榊、超美形のくせに性格は、鬼畜。姫様命で、彼女のためなら、けっこう無茶苦茶やる。どう見ても、某「直江(爆)」なのでした。すると、この作品はもしかして、某「ミラージュ」へのオマージュだったのだろうか…。
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| 『聖★高校生』3巻 小池田マヤ 少年画報社 667円 |
小池田マヤさんが、青年誌で描いているHマンガ3巻目。いよいよ、ドロドロの展開になっております。しかしながら、彼女のマンガでは、今一番続きが読みたいです。
高校生の聖君。幼なじみの鮎子ちゃんを、むりやり姦ってしまった。そして、彼女が妊娠したかも?という事態に耐えられず、家出して、歌舞伎町で働いている女性のヒモになってしまう。おまけにショックでイ○ポに…。
と、そういった話なので、Hシーンは山ほど出てきます。なかなかいやらしくて良いですが、反面、山田詠美の小説のように「女の感性から赤裸々にHを語ってやるんだ」というような気負いも感じさせます。また、歌舞伎町に棲息している人々のアウトサイダーな描写にも、どこか純文学の臭いがある。それでも、4コママンガという形式の軽快さが、ギリギリのところで救いになっていると思います。
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| 『未来放浪ガルディーン 大豪快』火浦 功 角川スニーカー文庫 514円 |
かつて、『大熱血』『大暴力』で、一世を風靡した(?)「未来放浪ガルディーン」シリーズ。続きを待望されながら、これまで、外伝2冊を除き、ピタリと続きが出なくなっていた幻のシリーズでしたが、ここについに本編の続きが出ました。いやーまさかと思いました。ちなみに、火浦功さんは、これ以外の話も、ほとんど書いていなかったもよう。これまで、どこでどうしていたのでしょう。
さて、このシリーズは一応、巨大ロボットSFに分類されるのでしょうが、ジャンルなんぞはどうでもいい。とにかく、ノリのいいギャグが身上です。古典的な、お年の分かるネタのパクリやら、パロディやらを縦横にちりばめて、ハイスピードで突っ走る掛け合い漫才が、絶妙でした。
で、この待望の(すっかり忘れてたけど)新刊ですが、それにしちゃ、話、進んでないね…。やっとこさ、フレイヤー家のお家再興と、そのための軍資金探しが、次巻のテーマになったかな、というところでした。ギャグのキレもノリも、10年も経ってしまうと、さすがに苦しいところがありました。
しかし、次巻というと、やっぱり10年後かな(爆)。
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けっこう前に読んだのに、感想書くの忘れていました。一応今年中に書いておきます。しかしこのシリーズも、そろそろ買うのやめよーかな。
この巻、圭ちゃん情けなさ爆裂でした。ニョーボがかまってくれないと足を引っ張るアホ亭主そのもの。悠季、そんなやつさっさと振っちまえと思ってしまった。ああ、最初の頃のカラヤン似の麗しい天才君は、どこに行ったのだろう…。
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七芒星(って図形あるかな?)の形をした町、ナナカド町。主人公なのはは、自称、探検君。町の7つの「角っこ」にある不思議に出会いたくて、今日も地図を片手に町内の探検は続く。
奥付を見たら、1992年初出からであったので、ちょっと古めの作品集。須藤さんの最近の作品はけっこう体育会ノリのエッセイが多いですが、これは、まだちょとノリがぎこちない分、ひたすらに綺麗なメルヘンの世界です。7つの角にある、7つの不思議。怪しい剥製屋、悪食なサボテン、あの世に通じる銭湯etc…。どれも心洗われる世界でした。
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| 『慶応三年のフルコース』市川ジュン 集英社YOUコミックス 505円 |
『懐古的洋食事情』シリーズは、大正デモクラシーの頃、庶民の食卓に普及していった洋食にちなんだ、ほのぼのグルメストーリーでした。これは、その姉妹編ともいうべき、『幕末洋食事情』です。開港間もない幕末の横浜で、あるいは京都で、長崎で。果敢に新しい味に挑む人々。そこに、勝海舟や坂本龍馬や、沖田総司まで、登場するのはご愛敬です。
激動の時代を、たまにはこんなふうに、庶民的幸福に浸ってみるのもいいものですねえ。
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| 『山田太郎ものがたり』14巻 森永あい 角川ASUKAコミックス 400円 |
『山田太郎ものがたり』。本編は前巻で終わっており、その番外編が、3編収録されています。それぞれ、太郎君と御村君の出会い編。太郎君の元担任の鳥居先生と、永原氏の、高校時代編。本編から8年後の御村君とよし子ちゃんのラブラブ編。なかなか美味しい話ばかりでありました。
鳥居センセって、本当に根っから遊ばれ甲斐のある性格だったのね。永原先輩って、見る目ある?(^^;)
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以前、ComicBox誌などで、藤本由香里さんの少女マンガ論を見かけた事がありました。専ら「アダルトチルドレンと癒し」という視点、と言ったら昨今ではありがちですが、それを、あくまでも、自分自身の事に引き寄せて、少女マンガを語ろうとしていたこの人の姿勢に好感が持てたので。インタビューにも惹かれて、つい、手に取ってしまいました。今の時代の少女マンガガイド&インタビュー本です。
何より、萩尾望都の、語りおろしインタビューがうれしいです。他にも、清水玲子、羅川真理茂、三浦健太郎インタビューなどがありました。『ベルセルク』やっぱり、読んでみたい気がする。しかし、『パーム』はやっぱり、少女マンガに入らないかな?(この本のテーマなら、絶対、どこかに入りそうだけど…)
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| 『新世紀エヴァンゲリオン』6巻 貞本義行 角川コミックスA 540円 |
まだ、読んでしまうのだなあ(笑)
アニメの第17〜18話あたりの展開。それでも、微妙にアニメと違います。鈴原と委員長の初々しいせえしゅんを、細やかに描いた上、シンジ君は、エヴァ3号機のパイロットが誰か知っていたという設定で、あの悲劇に突入します。やっぱり続きが読みたくなる。ああ、しょーもない…。
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ひんやりとした悪意、甘美な毒。交錯する悪夢と幻想。そして、ほの青いノスタルジーと少女趣味…。
これはまた、何とも言えない読後感でした。例えて言うと『六番目の小夜子』が「少年ドラマシリーズ」を、『ネバーランド』が『トーマの心臓』を、それぞれモチーフにしているとしたら、この作品は『少女革命ウテナ』(さいとうちほ)の世界ではないかと(^^;)。実際、この学校は、現実との境界を軽々と飛び越えた先にある幻想空間であり、そのどこかに「世界の果て」があっても不思議ではない気がいたしました。
北国の湿原の中に、陸の孤島のように孤立した全寮制学校。そこに理瀬は、2月の最後の日にやってきた。そこは、校長という絶対権力者が君臨する、「3月の王国」。その王国の法では、1年は3月から始まり、来る者は必ず3月に来なければならない。なぜなら、3月でない月に来た者が、学校を破滅に導くという、奇妙な言い伝えがあったから…。
2月にやってきた理瀬は、それだけで注目されているのですが、そこに、彼女の転入以来、生徒が失踪するくらいは序の口。事故や自殺や殺人事件までが、立て続けに起こります。しかもそれは決して、学校外に表沙汰にはならない。この閉じた世界で、いったい何が起こっているのか?なぜ、自分はここに、2月に来なくてはならなかったのか?
この、どう見ても非現実な設定ながらも、読者をその世界に引きずり込んでしまう手腕は、恩田さんの紡ぐ言葉の至芸に他なりません。作中に、このタイトルと同じ「麦の海に沈む果実」という一編の詩が出てくるのですが、それが冒頭に表現したような、物語に通奏する雰囲気を、見事に表現しておりました。
うーん、『三月は深き紅の淵を』が手元にないのが残念。また借りてこなくては。ただ、ラストはさすがに、なーんだ。理瀬以外は最初からぐるだったんじゃない。と、興ざめするところも、なくはなかったです…。
さて、この物語のキーワードは、「閉じた楽園」「閉塞したユートピア」でした。その言葉を聞いて、なんとなく合点がいきました。これはもしかしたら、かなり正確に恩田ワールドの本質をついた言葉なのではないかと。それについて少し、思いつくままに申し上げます。
楽園。一般に、物語において、楽園というものは、求め続けて紆余曲折の末、手に入れるものであると思います。しかし、恩田ワールドにおいては、しばしば、主人公が「楽園」にやってくる所から、物語がスタートしているように思う。ちなみに、ここで言う「楽園」とは、まず、当然ながらそこが、物質的、時間的に充足していなくてはならない。そして更に、恩田ワールドでは、そこが「主人公が、変わり者扱されない場所」であることも、要件として挙げたいと思います。
恩田キャラは、なんだかんだ言っても、変わり者が多いです。本が好きで内省的な(もしくはオタクな)キャラがしばしば登場しますが、彼らは普通、現実社会では少数派です。故に、めったに同好の士にめぐり会うことはありません。それは皆様、身をもってご存じだと思います(笑)。あるはずない。偶然に、本音で話せる人ばかりが集まる世界なんて、現実にあるはずはないのです。
しかし、その少数派であるはずの恩田キャラ、それで孤立したり、話し相手に不自由してる様子はありません。そこにいる人たちはごく自然に主人公を理解し、同じレベルの会話をしてのけます。ストーリーの進行上、いろいろと感情的な行き違いはあるにせよ、そこは、新しい環境で人が当然に経験すべき、摩擦や葛藤が存在しない。時に、歯がゆいほど平和で、満ち足りてしまった世界。それが、楽園でなくて何でしょう。
故に、その世界で主人公は、これ以上何をする必要もなく、今以上に望む事もありません。ただ冷静に周囲を観察していればよく、時に思索していればよい。そして、どんな危機に直面しても、主人公はそこから出られない。出てはいけないことをよく知っているのです。恩田ワールドに存在する、ある種の倦怠感は、こんなところからくるのかもしれない。と、そんなことを、思いついた次第でありました。
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| 『風翔ける国のシィちゃん』 中田友貴 角川ASUKAコミックスDX 660円 |
つい呼ばれて、買ってしまいました。作者は知らない人だったのですが、表紙の絵を見た瞬間、「昔の文月今日子さんだー」と思ってしまったもので。『星空の切人ちゃん』の頃の文月今日子さんが、大好きでした。丸っこい絵柄で、はじけるように元気な子供達の笑顔を描いていた頃の。この本は、本当にそんな感じで、当たりでした。
主人公は、魔法の国の王女、シイアル様(通称シィちゃん)6歳。元気にパワフルに遊び回るシィちゃんと、彼女の遊び相手に連れてこられた、遊牧民の少年ユーリーが巻き起こすコメディです。また、パワフルな王女様と、そのフォローに駆け回る臣下というパターンから、遠藤淑子のお姫様ものも彷彿させました。一瞬芸「ひでしくん」には、笑った。
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プロ試験続行中。ジャンプ本誌で立ち読みした時には読み飛ばしていた、ヒカル以外の勝ち負けも分かりました。今まで影の薄かった他の院生たち一人一人の健闘も、まとめてみると見応えがあります。
ちなみに、ジャンプ本誌では、プロ試験は終了しています。結果は、な・い・しょ(^^)
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| 『イーシャの舟』 岩本隆雄 朝日ソノラマ文庫 619円 |
『星虫』,『鵺姫真話』に続く、シリーズ第3作。これも10年前に新潮社版が発行され、幻の名作となっていました。今回は『星虫』の何年か前の話で、『鵺姫…』の主人公の純が、利発な小学生となって活躍します。さて。
宮脇年輝は、とことん運に見放された青年であった。孤児であったのを、評判の高利貸しの鬼ババに拾われ、親の残した借金のカタにこき使われる日々。しかも、その境遇から逃れるチャンスは、本人の「筋金入りのお人好し」という性格の前に、ことごとく、ついえた。その彼はある日、天邪鬼という極めつけの大荷物を拾ってしまったが…。
年輝に拾われた天の邪鬼は、行く先々で面倒を起こしながらも、すくすくと成長します。この、小さい頃の天邪鬼の挿絵がとっても可愛かったんですけど。そういえば、これまでと比べて、ずいぶんと挿絵が素朴になった気がしますが、これも物語に合っていてよかったです。
年輝と天邪鬼「イーシャ」とのピュアな交流は、巡りめぐって、地球規模の危機を救う鍵となっていく…。はっきり言って、話自体は、大甘です。基本的に善人しか登場しないし、結末は途中で見えてしまったかもしれない。しかし、この泣かせる読後感は、本当にこの人ならではの持ち味だと思います。今度、岩本さんと荻原規子をネタに、ジュブナイル小説について何か書いてみようかな。
ところで、シリーズを通読した疑問。『鵺姫真話』に出てきた鵺姫様の種族、石の巨人達はどこから来たの?そのあたりの話が、今回出るかと思ったのですが、この謎は、いつかどこかでやるのでしょうか?
ともあれ、『星虫』,『鵺姫真話』,『イーシャの舟』の3作を、2000年度のベスト作品として挙げたいと思います。
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