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『あしながおじさん達の行方』2巻 今市子 芳文社 花音コミックス |
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久々に泣けました(T.T)。今市子さんはやっぱりすごいです! 主人公の吉岡春日は、4歳で養護施設に預けられて成長する。両親の事も何も聞かされていなかったが、彼には、これまで学費を援助してくれた5人の「あしながおじさん」がいた。高校生になった春日は、あしながおじさんの1人、夏海のマンションに転がり込む。春日の事情は知っていながら口をつぐむ夏海。春日は独自に他の4人のあしながおじさん達を捜し始める。名前しか知らない、一見、血縁もなさそうな、この人々は何者なのか?自分とどんな関係があるのか? と、いうのが1巻でありましたが、これらの謎は、2巻ですべて明らかになります。その、春日君の自分探しは、なかなか凝ったミステリーで、読み応えがありました。内容はシリアスなのにも関わらず、春日君の、なかなかしたたかな性格と、いかにも今市子らしい、掛け合い漫才のおかげで、大笑いしながら読み、ラストでしんみり泣きました。本当に、何がいけなかったんだろう。個人的には、晴美さんのやり方と、春日が施設にいることを知っていながら、結局何もしなかった吉本ママさんには?と思わないではありませんが。 連載していた掲載紙のせいか、ホモネタも多少ありますが、笑えるので気にはなりません。ただ、夏海と恭兵の絆が、いき違っていく想いが、見ていて、ひどくせつなかったです。 |
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『潜在光景』 松本清張 角川ホラー文庫 520円 |
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「この文庫がすごい!2000」(宝島社)の中の対談で取り上げられていたので、読んでみました。この時期は余談ながら、いつも無性にホラーが読みたくなるのですが、本当にコワいホラーも、そうそう毎年は見つからないもののようです。昨年は、まあまあ楽しめたのですが、今年はほとんど底をついてしまったらしい。悲しい。 この本は、実在の事件を小説化したものの中で、ホラー寄りの作品を集めた短編集です。物語の発表された時代からして、話の古さは隠せませんが、読んでいて、やっぱり生きている人間がいちばん怖いという気分になれる佳作でした。貴志祐介さんあたりのホラーは、これに通じるものがあるのかもしれません。 しかし、上記対談に出てきた話ですが、身持ちの堅い未亡人が、自分に言い寄る男を初めて家に招いたとき、布団の中で純白の長襦袢を着て、新しい下着を着けて待っていたというエピソードには、思わず笑ってしまった。当時はもしかして、これが一般的な女のたしなみであったのでしょうか… |
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『狼には気をつけて』2巻 遠藤淑子 花とゆめコミックス 390円 |
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財閥の天才少女アレクサンドラと、しがない探偵のフォレストのコンビが巻き起こす事件簿、第2巻。いきなり乗っている飛行機が墜落したり、環境保護系テロ組織に襲撃されたり、毎度物騒な事件に巻き込まれる2人ですが、そこはほのぼのして、ちょっとクサい、あいかわらずの遠藤淑子節になっています。 余談ですが、最近古い遠藤淑子コミックスを引っ張り出して再読しました。あの人あれでも、ずいぶん絵がうまくなった(笑)と実感。しかし、その分ギャグの切れ味が、にぶってきたような気もしました。時々は、遠藤さんがたまーに4コマ誌で書いているような、シュールなギャグを読んでみたいです。 |
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『聖域』 篠田節子 講談社文庫 638円 |
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minatoさんおすすめの、篠田節子作品。主人公は、売れない文芸誌の編集者であったが、ある日、前任者の荷物の中に、未知の作家の小説の原稿を発見する。未完成ながら、その作品の力量に圧倒された主人公は、その原稿を完成させて世に出すことを決意する。しかしその作家についての情報は限られており、近況については誰にも知られていないのであった。主人公は作家の足跡をたどりはじめるが… 何といっても、作品中で主人公が読んでいる作中小説がすごい。あらすじだけでも、主人公と一緒になって、何とかして作者をつかまえて続きを知りたいという気分になってしまいます。そして、作家の消息を訪ねる主人公の旅が、そのまま、上質のミステリーになっておりました。 ただ、この作品で作者が最終的にテーマとしたかった事は、結局、「宗教」であったような気がしました。宗教的体験は、どこまで他者に伝えうるのか。それは小説として成立するのか。そんなところが問いかけられていたような気がします。そのあたりは微妙で、確証は持てないのですけど…。 残念だったのは、結果的に作中小説のラストが、作品の中で公開されなかったこと。あれ、読みたかったのにーo(> <)o。 |
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『バガージマヌパナス』 池上永一 新潮社 1400円 |
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『レキオス』でハマった作者の、ファンタジー大賞受賞のデビュー作です。タイトルは沖縄言葉で、標準語にすると「私の島の話」。沖縄言葉はもはや方言というよりは、別の言語の趣ですが、それが作中では本当に効果的に使われております。 舞台は多分、石垣島。世界一美しいと言われる川平湾の近く。ストーリーは、この島に暮らす19歳の綾乃が、いろいろあって、沖縄の巫女、ユタになるのを決意するというお話。実はファンタジーらしきところは、綾乃のところに神様が現れて、ユタになるようにお告げをするところくらいなものなのですが、彼女の島での日常それ自体が、まるで夢のように美しいです。 綾乃と、87歳のオージャーガンマー(大謝家の次女の意)との交流は、見ていてほんとうに気持ちいい。あくまでも明るく、とことんパワフルで。彼らとそのまま、島の風に吹かれているような気分でした。夏に読めてよかったです。ラストは泣けたよお。 |
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『スクランブル』 若竹七海 集英社文庫 476円 |
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ジャンルは青春ミステリー。登場するのは1980年に高校生だった女性達。その頃よくつるんでいた6人の仲間のうちの一人が、15年後に結婚式を挙げることになった。式場で再会した彼女たちは、あの頃を思う。そして、思い出にまとわりつく殺人事件の謎を思う。 と、いうわけで、1980年にまさに高校生であり、しかも女子校だった私としては、のっけからツボな設定でありました。それなので、読み終えて、確かにおもしろかったのですが、題材が題材なだけに、どうも期待していたのと違うという気分になってしまいました。作者としては、同世代だけに向けた作品にするわけには行かなかったのだろうし、自分の経験と作品とには距離を置こうとしたのだと思う。それにしても、作者も通過したあの時代を、敢えて描くことにしたのなら、誰はばかることなくノスタルジックに描いてもよかったのではないか。自分はどんな高校生だったかというのを、垣間見せても良かったのではないかと思います。そう簡単にはしてやらないよーっと、舌を出されたような気もする…。 さて、突っ込みです。一般に、あの年頃はあんなに賢くないと思う。自信たっぷりじゃないと思う。そして、自分自身の未来の時間の長さなんて少しもイメージできていないと思う。頭がいいとか、老成しているとか、高校生にもいろいろ個人差はあるでしょうが、回想の中の高校生達は、どう見ても、15年後の彼女たちのままなのが気になりました。それと、6人のうち、何人かの視点から、事件が回想されているのですが、どれが誰の視点なのか、読んでいても区別がつかない。一人を除いて、ほとんど性格が同じなんじゃないかと言う気がするのもなあ…。 しかしまた、あの時代はなあ、などと回想モードにたやすく入れてしまうのも、この作品の力でありましょう。なので、いまだ評価が定まらないところでありました。 |
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『残酷な神が支配する』1〜15巻 萩尾望都 小学館プチフラワーコミックス |
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掲示板にも書きましたが、ハマっています。萩尾望都の作品で、納得のいくものを読んだのは、かれこれ10余年ぶりのような気がします。10代後半からしばらくの間は(は、はづかしい)、萩尾望都は私のベスト作家でありました。その時代は、あの人の描く静謐な虚無に、魅了されて行き過ぎました。 しかし、その後のある時期から、彼女の新作が「ちょっと違うんでないかい?」という方向に向かい始めたように感じました。それで、作家にとってはものすごく残酷なことではありますが、自分の中で萩尾望都を過去の作家として、封印していました。『残酷な神…』の評判も聞こえてはきましたが、それも「つらい」「暗い」「救いがない」のオンパレードで、さすがに引いておりました。 しかしながら、最近になって、何の気なしにプチフラワー誌を立ち読みしてみて、その作品の力の入り方を目にし、改めて読んでみる気になりました。15冊手に入れるのに少し時間がかかったせいで、一気読みとは行きませんでしたが、それに近い状態で、読み終えて、しばし呆然としてしまいました。 これは私の耽溺していた頃の、萩尾作品ではもちろんありませんでした。しかし、「ちょっと違う」と思ったその後の作品とも違いました。萩尾望都は、螺旋階段を昇るようにして、同じテーマをなぞり、何度も回帰しつつ更にその上に行こうとしている。まさにその軌跡を見たように思いました。萩尾望都の集大成。まさに彼女の「バイオレンスジャック」と申せましょうφ(xx )☆\(--;) 具体的な感想は、こちらにまとめました。長いです。 |
『犬夜叉』17巻 高橋留美子 |
『カードキャプターさくら』12巻 CLAMP |
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人気シリーズでしたが、この巻で終わってしまいました。残念。さくらちゃんのところのラブストーリーは、ハッピーエンド。その他の面々も、すべて大団円。しかし、主人公以外に、まっとうなカップルがいないところも、またアレでしょうか…。観月先生、桃矢とつきあっていた頃もやばい気がしていたけど、今回も(精神年齢はともかく)見た目は犯罪だよう。利佳ちゃんのところは、本当に犯罪だけど… では、次回作に期待を。 |
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『おさんぽ大王』4巻 須藤真澄
エンターブレイン 850円 |
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須藤真澄のエッセイコミック。この人のエッセイは、猫バカの話とか、いろいろありますが、これは毎回、旅行記と突撃レポートを混ぜたようなネタを扱っています。身近なネタでも、コテコテの思い入れで味付けて、ドラマに仕立て上げてしまううまさ。独特の味があって好きなのですが、なんだかこの人、だんだんサイバラ化してきている気がする…。 この巻は、ネパール旅行、両国の江戸東京博物館レポート、鹿児島サイン会、明和電機社訪問…。体力ないと言っている割にバリ島だの、ネパールだの、思いっきり体力勝負な所によく行くこと。しかも、思いっきり溶け込んでるのがすごい。 |
『福家堂本舗』11巻 遊知やよみ |