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『サンタクロースのせいにしよう』 若竹七海 集英社文庫 438円 |
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若い女性が主人公の、ご近所日常ミステリー。うんうん、おもしろかったです。 失恋したばかりの主人公は、環境を変えて、強引に気持ちの整理をつけるべく、転居先を捜していた。そこに、友人の夏見から同居人を募集中の銀子さんを紹介される。家事のできない銀子さんのおさんどんを引き受ければ、家賃はタダ、という条件に、一も二もなく飛びついたが…。 とにかく、日常の生活感と、謎とがうまくマッチしていて、いかにもありそうなところがいいです。なので、転居先の玄関に、いきなり見知らぬおばあさんのユーレイが座っていても、なぜか納得できてしまう。登場人物も、天然お嬢の銀子さんや、シニカルな夏見といった人たちが魅力的でした。夏見さんて、『ぼくのミステリな日常』のときは、高校生だったっけ。 続きがあるなら、読んでみたいです。 |
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『ブレーメンII』1巻 川原泉 白泉社 ジェッツコミックス |
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川原泉、久々のストーリーマンガの新作。『アンドロイドはミスティ・ブルーの夢を見るか?』(「カレーの王子様」収録)に登場した、キラ・ナルセと、ナッシュ・レギオンたち(オリジナル&コピー)が、再び登場のSF連載。今回、キラは大型輸送船「ブレーメンII」のキャプテンになり、宇宙へ旅立つ。乗組員は、労働力不足を補うべく、遺伝子工学により、高い知能を与えられた85匹の動物たち。という、いかにもカーラ教授らしい、ほのぼのSFコメディです。 世界最初の宇宙飛行士の話など、なかなか、じんときてしまった。ただ、カーラ教授の傾向として、あまり連載が長引くとダレてしまうような気もします。できれば、連作短編で読みたかったような。 |
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『非存在病理学入門』4巻 須賀原洋行 竹書房 バンブーコミックス |
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これもけっこう、ビョーキの入った屈折4コマ。笑えるギリギリのところでオチがついているのが絶妙でした(まんがくらぶ本誌の連載は終わっているので過去形)。この路線はこれで、シニカルで好きでした。 ↓と関連して、そろそろ、本格的に『実在日記』のような、独断的エッセイマンガを書いてみてはいかがでしょう。右傾する以前の『ゴー宣』のように、無理にギャグにしなくてもいいところで、存分に本音を聞いてみたいです。 |
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『それはエノキダ』3、4巻 須賀原洋行 講談社 ワイドKCモーニング |
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こちらも、好きな4コマ漫画家の須賀原洋行さん。今月新作が一挙に3冊も出たのは、何か出版社の都合があったのでしょうか。 超こだわり人間の榎田君。こだわり通勤、こだわり育毛、こだわり家系、こだわり…。あああ、うっとおしい!な世界が広がっています。 それはともかく、最近になって、須賀原さんの作風が変わってきたようで、実はちょっと心配。この人の笑いは、自虐に自分の事を笑いのめす部分と、屈折して世間をナナメに見る部分との、ちょうどよいバランスで成り立っていたように思います。しかし、最近さすがに、自虐なネタも減ってしまった。その分、自身が高見に立って、他人を攻撃するような笑いも増えてきたようです。確かに、いい年して、いつまでも卑屈な自画像を描き続けるのもわざとらしいものですが、それでも、オジサンという人種は、その気はなくとも、つい説教臭くなってしまいがちです。このまま4コマギャグ路線を続けるなら、そのギャグが嫌みにならないように、より気をつかって欲しいです。もちろん、ギャグに託して、社会批評するのもやめてね。田中芳樹になるから。 |
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『OL進化論』16巻 秋月りす 講談社 ワイドKCモーニング |
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OLたちの日常をほのぼのと描く、オフィス4コママンガの、おそらく先駆けとなった作品、16巻目。あいかわらず、安定したおもしろさを誇ります。本当は、このご時世にこんな平和でアットホームな職場なんて、そうそうないことでしょう。4コマでも、かなりえげつない時事ネタを扱う人も多いです。 そんな中で、ほのぼのとした味わいをずっと変えることなく、なおかつおもしろいという、秋月りすは、やっぱりすごいです。 |
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『天翔けるバカ』 須賀しのぶ コバルト文庫 476円 |
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コバルトで盛り上がっていると評判のシリーズ。とーってもおもしろかったです(^^)。須賀しのぶさんて、これが初めてだったのですが、他のも読んでみたいなあ。 主人公は、脳天気なアメリカ人。第一次大戦の頃、普及しはじめた飛行機で空を飛ぶのをこよなく愛していた通称「空飛ぶバカ」であったが、ある日、婚約者にフラれた腹いせに、イギリスに渡ってドイツと戦う義勇軍に志願する。戦場の現実にショックを受けつつも同じ飛行機バカの仲間達と、撃墜王(エース)の称号を目指して、今日も空を翔けるのであった。 何より、この時代の飛行機というものへの、ノスタルジックなあこがれが何とも言えません。私は飛行機にはまるでうといので、誰が実在の人物で、どれが実在した飛行機で、あの紳士的な戦闘のどこまでが史実なのか、まるで分からなかったのですが、ほんまかいなと笑いながら、一気に読めました。 読み終わったら無性に『ゴールデンライラック』(萩尾望都)と、『五月に住む月星』(内田善美/「かすみ草にゆれる汽車」収録)を読みたくなった。 |
| 『じゃじゃ馬グルーミン☆UP!』22巻 ゆうきまさみ |
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北海道で競走馬の育成に励む青春物語、22巻。少々、ネタバレします。 いやー、ひびきちゃんの懐妊が判明(^^;)。パニくる駿平君と、なぜか悟さんではありましたが、それ以外の当人と周囲の反応は、思いの外なごやかでありました。まあ、ふつーこんなもんだよねえ。なので、主人公2人はもう出来上がり。それより微妙なのは、悟さんと、あぶみさんの方だったりして。結構気があっているようですが…。 |
| 『山田太郎ものがたり』12巻 森永あい |
| 前々巻で金持ちになった山田一家は、前巻で、またしても元通り以下の貧乏に。借金はなんとか精算しましたが、また1から出直しです。この巻は、太郎君の高校の担任の先生とその婚約者が、いい味出してます。御村くんといい、見た目が良くて性格の歪んだキャラというのはツボだわあ。 |
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『ぼくのミステリな日常』 若竹七海 創元推理文庫 620円 |
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若竹七海、3冊目。これは、デビュー作だそうな。ということは、おそらくこの人の作品の目指すところが、一番ストレートに出ているものなのでしょう。そして、ここ3冊の中では、これが一番好みでありました。 主人公、若竹七海(作家と主人公が同名という、お約束の設定ね)は、1年間、社内報の編集を担当することとなった。それにあたって彼女は、社内報に何か読み物を載せたいと思い、知り合いに書き手を紹介してもらった。という設定で、その「匿名」作家の手によるという設定の、計12本の短編が収録されています。そして、最終的に、その匿名作家とは何者かという、謎も明らかになる。この複層的に絡み合った謎が、なかなか味わい深い短編集でありました。 月々の短編も、オカルト風でありながら合理的な謎解きがされるもの、結局オカルトで終わるもの、暗号解読、殺人事件と、なかなかバラエティに富んでいます。難を言えば、この作中小説の方の主人公が、まるで個性が感じられなかったことかな。元気な女の子のワトソンでも登場したらおもしろそうなどと思ってしまいました。若竹さんは男性を描くのは苦手なのだろうか。まあ、主人公が無個性にならざるを得なかった理由も、最後まで読めば、納得もできるのですけれど。 というわけで、また機会を見つけて、若竹さんのこの傾向の話を、捜してみたいです。できれば、生きのいい女性が主人公の話がいいなあ。 |
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『遺品』 若竹七海 角川ホラー文庫 648円 |
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若竹七海の2冊目。これはホラーです。 博物館の学芸員を志し、キャリアを積むべく努力しながらも、あえなくリストラに遭って失業してしまった主人公。彼女は学生時代の知り合いのつてで、地方の高級リゾートホテルに勤務することとなった。仕事内容は、二十数年前に失踪した女優、曾根繭子の遺品を整理し、彼女のゆかりのそのホテルで、それらを展示・公開できる状態にすること。繭子の残した膨大な遺品をひもとき、繭子の足跡を追う作業を続けるうちに、主人公は次第に、不可解な出来事に巻き込まれていく…。 ホラーではありますが、内容はかなり、ミステリー色の強いものでした。このホテルで何かが起こっている。それは、曾根繭子の失踪と関わりがあるのか。そもそも、繭子はなぜ失踪したのか。そうした謎が、主人公の手によって明らかになっていく課程など、なかなかの迫力で、後半は一気読みでありました。それだけに、ラストが惜しい。最後まであのリアリティを持続させていれば、いうことなかったのにいいい。 |
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『ヴィラ・マグノリアの殺人』 若竹七海 光文社カッパノベルス 848円 |
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凍月さんおすすめの、若竹七海。図書館で見かけて、試しに読んでみました。おもしろかった。久々に気に入りました。この作者の文体というか、何気ない雰囲気がすごく好みでした。こういうのは、はまるんだわ。と言うわけで、今『遺品』(カドカワホラー文庫)を読んでおります。 この『ヴィラ・マグノリアの殺人』は、正統な本格ミステリです。殺人事件が起こる。連続して起こる。容疑者として、近隣の人々が捜査される。最後に犯人が分かる、と古典的過ぎるほどの。なので、どこがおもしろいのかうまく言えません。強いて言えば、事件のあらましと右往左往する人々の一人一人が、無理なくしっかりと描かれていたことでしょうか。事件も、いろいろな人々の視点からさまざまに語られるのですがとにかくそこに無理がない。いい人ばかりが登場するわけでもないのに、みな愛すべき人に思えてくる。きっと、登場人物との距離の取り方がうまいのでしょう。 探偵役は、この事件の舞台となった葉崎市の所轄のしがないお巡りさん2人組。この、もちろんノンキャリアの、お巡りさんが抱く遠大な野望というのには、笑ってしまった。 海の近くの風を感じさせる雰囲気もよかった。食い意地の張った私は、レストラン「黄金のスープ亭」での食事シーンが、どれもとびきり美味しそうなのに見とれてしまいました。 |
『ときめきまっくん!』3巻 小池田マヤ |
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小池田マヤの、ほのぼの4コマラブストーリー。というか、主人公のOL、まっくんと彼女の会社の人々の日常を描いた、OLマンガというべきかも。太めで動作はとろいが、ケナゲで一途なまっくん。彼女の想い人は、なんと社内一もてる男。彼女の同僚も、友人も一癖もある連中ばかり。そういった定番のアイテムがまた、小池田さんはまたうまいです。 が、この回は最終巻。まっくんは長年の片思いを、ついに実らせてしまいました。この話、ずっと『スーパータムタム』と表裏の関係なのかと思っていましたが、『タムタム』の方も相次いで終わったし、その読みもまんざら、はずれてもいなかったようです。小池田さん、これでほのぼの系が軒並み終わったけど、もうやらないつもりなのかなあ。 |
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『ANGERIC LAYER』2巻 CLAMP 角川コミックスA |
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「ANGERIC LAYER」(エンジェリックレイヤー)とは? 見た目は小さな人形であるが、超ハイテクおもちゃであるらしい。操縦者(デウス)の脳波とコードで接続さることによって、そのイメージする通りに動く。競技は、2人の操縦者が自分の人形(エンジェル)をイメージによって操作し、戦わせることによって、行われる。 という、ポケモンチックなゲームが、すごく流行っているという設定のお話。主人公は中1の女の子みさきちゃん。都内の中学に進学するために上京してすぐさま、この競技に魅せられてしまった彼女は、初心者ながら、すごい素質をもっているらしい。1巻はそんな、正統少年マンガ的な展開でした。 2巻もほとんど格闘シーン。ただ、彼女と対戦する強敵が、ほとんど女の子というのは、CLAMPらしいです。このまま行くと、どこかで、みさきちゃんのおかあさんが登場しそうな気配が… |
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『彼氏彼女の事情』9巻 津田雅美 白泉社 花とゆめコミックス |
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昨年の今頃、庵野秀明監督によるアニメで知り、原作にもはまったコミックス。優等生の有馬総一郎と宮沢雪野。2人の恋を軸に、彼らと周囲の高校生たちの思春期な日常を描いた、学園ラブコメであります。それぞれが悩んだり、恋したり、壊れたりと、大忙しの高校生達。テーマ的には、本当の自分探しといった、いわば昔からのLaLaの定番的な作品なのですが、常にカラッとしていて笑えるのがいいです。料理の仕方によっては、まだこんなにおもしろいものもできることを再認識しました。津田さんの丸っこくてのびのびした絵柄もよく合っています。 この巻は、怒濤の学園祭。ゆきのんたちの有志演劇「鋼の雪」がいよいよ上演されます。達成感で舞い上がる雪野。一方で暗い淵に呼ばれていく有馬。今回有馬の出番があまりなかったけれど、次は出まくりの予感。さて… |