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『陰陽師』9巻 夢枕貘/岡野玲子 白泉社 ジェッツコミックス |
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1年ぶりにようやく出ました。安倍晴明を主人公とした大人気シリーズの最新刊です。前半は、スコラ社掲載分。後半はメロディ誌連載中の部分。なかなか分厚くて読み応えがあります。 今回も真葛ちゃんが最高。彼女って、もしかして晴明の「紫の上」なのでしょうか。あの晴明を呆然とさせるやりとりがナイスです。博雅は、この巻でも災難続きでした(役得もありましたが)。それでなくても、この巻の晴明様、なんだか少しばかり「龍将軍」(『妖魅変成夜話』の登場人物)が入った感じで、底意地が悪くなっちゃってました。 今回も象徴的、思わせぶりなビジョンのオンパレード。それなりの知識があれば、あの断片的イメージの意味を絵解きできるのでしょうか。あの2つの杯はどうもオリオンを象徴し、同時にタロットの聖杯の2を暗喩しているらしい。ちらっと出てきた、「京都タワー」の意味もようやく分かった。それにしても、映像はあいかわらず、ため息がでるほど美しかったです。作者のお二人もノってるようで、続きが楽しみです。 |
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『コドク・エクスペリメント』1巻 星野之宣 ソニーマガジンズ |
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星野さんのSF連載も、久しぶり。なかなかなハードSFです。このタイトルの「コドク」は何と、蠱毒のことだったのね。危険極まるモンスターが多数生息していた実験惑星は、潮汐力の歪みにより、崩壊が運命づけられていた。崩壊まぎわの過酷な生存環境で、互いに殺し合う生物は、ついに最強の1匹を残して滅ぶ。その最強の1匹は宇宙空間を行きのび、ついに宇宙船に漂着した…。 という1巻は、その最強のベムによるパニックが次第に拡大していく話でした。宇宙船、スペースマン、メカ、ベムと、古典的SFな小道具が山盛り。映画「スターシップ・トルーパーズ」は見てないですが、おそらくそんな雰囲気の作品になりそうです。 |
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『ぼっけえ、きょうてえ』 岩井志麻子 角川書店 1400円 |
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第6回日本ホラー小説大賞受賞作。図書館にリクエストしていたのが、やっと回ってきました。あちこちから、これはすごいという前評判を聞いておりました。 明治の岡山を舞台にした、評判通りの土俗的ホラー。土と血と汚物のにおいがむっと立ちこめてくるようです。こう言っては語弊があるかもしれませんが、今より数段けものに近かった頃、食い、つがい、患い、死んでいく事が、今よりずっとシンプルであった頃の、素の人間集団の匂い。ヒューマニズムや基本的人権といった建前によって、物陰に押し込められたものたちの匂い。それが、この現代においても尚、我々の身近に存在します。土俗ホラーというと、坂東真砂子さんあたりが、よく、「現実と地続きな」と形容される世界を描きますが、実感できるよなー。付け焼き刃なサイコホラーなんぞ消し飛んでしまう迫力があります。身近すぎて、しゃれにならん。 さすがにもう、ああいった悲惨な境遇はそうそうないと思いたいですが、日本のムラの閉鎖性や、ケガレを排除したがる感覚の本質は、おそらく何も変わっていない。なので、この人の次回作を見たいかと言えば、うーん。やはり、こうした世界は現実だけでたくさんよ、ということで。 |
『風光る』6巻 渡辺多恵子 |
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渡辺多恵子の新撰組グラフティ。さあ、いよいよ池田屋です(^^)。セイちゃん頑張ってます。なのに、いつにもまして少女マンガしている気がするのは、気のせいだろうか。 作者が後書きでも言っておりましたが、新撰組の活躍はこれからが本番。幕末から明治維新にかけて、あーんなことやこーんなことをクリアしなくてはなりません。この先ずっと、あの朴念仁沖田さんとラブコメを続けるのは、少々苦しいような気もします。どうぞ、なるたけ、硬派にいっておくんなさい。 |
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『パーム 愛でなく XI』伸たまき 新書館 WINGSコミックス |
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伸たまきのライフワーク『パームシリーズ』。環境問題をテーマにした「愛でなく」の11。通巻で25巻目です。伸たまきのメッセージ色の強い世界にはまって早十余年。単行本の年1冊ペースが、定着してまいりました。 この巻は、幻の黒いライオンを巡って、ひたすら阿鼻叫喚の環境会議会場。一人必死にケント救出に走り回るアンジェラ。シャカ王は相変わらずかっこよかったです。巻頭のキャラクター紹介の暴力亭主・暴力かーちゃん度には笑った。まこと、「この世に男などいらんな」(J・B談)というくらい、女性陣が強いこと。 |
『カードキャプターさくら』 11巻 CLAMP |
| 第2部さくらカード編、クライマックスへ。だいたいの謎は解明されました。クロウさん、知世ちゃんが何と言おうと、かなり性格悪いと思う。「月」のあの言葉も、もっともですね。 |
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『まじっく快斗』1〜3巻 青山剛昌 少年サンデーコミックス 各390円 |
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『名探偵コナン』にもしばしば登場し、そのたびに作者に激しくえこひいきされている、かの「怪盗キッド」が主人公の話です。(アニメの『世紀末の魔術師』では、ほとんど主役だった(笑))あちらではいつも気障に決めていましたが、実はこんなひょうきんな奴だったのね。 ホームズよりルパンに肩入れしたくなる私としましては、古本屋で見かけて、つい揃えてしまいました。初期の青山さんの絵柄というのが、まあ可愛いこと。一瞬、さえぐさじゅんかと思いました。 『キャッツアイ』や『セイントテール』、最近の怪盗ものは、追いかける側とのラブコメがお約束なのね。 |
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『ブギーポップ・イン・ザ・ミラー/パンドラ』 上遠野浩平 上遠野浩平 電撃文庫 550円 |
| 「ブギーポップ」シリーズ、第3段。今回は、6人の少年少女が新登場し、世界を救うために、大活躍…するのですが、やはりこのシリーズの基調は暗いトーンです。読んでいて象徴的なのは、コンビニ弁当やファーストフードを食べるシーンの多さ。たまには、まともなもん食えよ、と突っ込みたくなります。この6人の、奇妙な友情。分かる、分かるんだけどねー、すごく… |
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『冷酷な神の恩寵』 真・霊感探偵倶楽部 新田一美 講談社X文庫ホワイトハート |
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みかさんからの借り物です。霊感探偵倶楽部の最新から2冊目。ちなみに、最新刊も借りてます。ありがとうございます。思うにこのシリーズって、作者(たち)の近況報告と化してないだろうか。これ読んでると、作者の趣味がモロ分かるし。ネコはともかく、車やロックバンドやタバコは、あまりにあからさまだと、ちょっとつらいかも。 関係ないが、いつかみんなで修一さんに、「イチゴ狩り」に連れていってもらう話がありましたが、これも実話くさかった。本当にあるなら、紹介してくれないかなあ。 |
| 『犬夜叉』 14巻 高橋留美子 |
| この巻のヒットは、殺生丸君ということで…。つい軟弱なところが露呈いたしましたが、こういうのもまたツボだなあ。 |
『名探偵コナン』26巻 青山剛昌 |
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雑誌で、たまたま「黒衣の騎士」のシーンを立ち読みしてしまったので、この前後がすごく見たいところでした。結論。サンデーのドル箱は、まだまだ終わらせない、という所でしょうか。 『コナン』もまあ、トリックに今風の技術(携帯電話や留守TEL等)を使おうとする意欲は買いますが、さすがにマンネリは否めない。殺人の動機はあいかわらずシンプルだし。あれを読んで、律儀に謎解きをやっている人は、まだいるのか? ただ、これを小学生のミステリー入門書として考えると、これ以上のものはないかもしれません。 あとは、早く、「組織」の話が佳境になってくれないかなあ。決着ついてから、外伝形式で今のチビコナンを出してもいいから。 |
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『巴里・妖都変』田中芳樹 カッパノベルズ 781円 |
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ダンナが出張の暇つぶしに買ったもの。本当に、暇つぶし以外の何物でもないという一冊。まあ、いつものことですが。田中芳樹ファンの皆様、ごめんなさい。私はとうにファンから脱落しておりますので、言い方がかなり辛辣になっております。ご了承下さい。 『ドラよけお涼さん』のシリーズ第3段。このシリーズを読むと、いつもゴジラ映画を思い出します。あとは、やたらと鼻につく時事ネタを何とかして欲しいです。 |
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『ブギーポップ・リターンズ/VS イマジネーター』 Part1,2 上遠野浩平 電撃文庫 各530円 |
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巷で話題の『ブギーポップ』シリーズ。これは、第2段。トロトロと読み進めております。 今回は、『〜笑わない』より、読みやすかったです。作品を覆うイタさ、閉塞感のようなものは相変わらずですが、主役の二人、もろにアヤナミとシンちゃんなカップルに好感が持てました。 『エヴァンゲリオン』は、世紀末の時代に漂いだした不安感のようなものを、非常にリアルに切り取って見せました。が、『ブギーポップ』が切り取ってみせるものは、もはや終末感に近い。これが、今の若い子たちに共感を持って読まれているなら、ひどくやりきれないような気もします。 ストーリーは、いろんな組織が出てきて、なにやらやっているようですが、このあたり、読み進むと少しは明らかになるのだろうか? |
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『どすこい(仮)』 京極夏彦 集英社 1900円 |
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京極夏彦による、ベストセラーホラー・ミステリ小説のパロディ短編集であります。なぜか、そのすべてが、力士(デブ)・四十八手というキーワードに貫かれています。実は、どちらかというと、いろいろな場面に力士が脈絡なく登場するという、不条理ギャグの方がインパクトが強くて、パロディとしては少々、モトネタの出し方が弱い。もっと、モトネタを知ってこそ笑えるというギャグに徹底してほしかったような気もします。無理やりミステリ形式にしようとするところなど、『エイリアン殺人事件』(栗本薫)に似ている気がする。どちらにしろ笑えました。 作中短編のタイトル。「四十七人の力士」「パラサイト・デブ」「すべてがデブになる」「土俵(リング)・デブ専」「脂鬼」「理油」「ウロボロスの基礎代謝」((((^^;)。いいよなあ、このセンス。もちろん、お目当ては『屍鬼』(小野不由美)のパロディ「脂鬼」。馬鹿話に徹しているところが素敵。 |
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『超人ロック・メヌエット』 聖 悠紀
ビブロス出版 571円 |
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不老不死の無敵のエスパー「超人」ロックを主人公に、同人誌、雑誌を転々としてきた超大河SF『超人ロック』。これはダンナ本です。我家の物置には、いろいろなバージョンのロックが、ミカン箱1個分あるのですが、どこから手をつけたらよいか分からなくて、いまだ読んだことがありません。これは、老後の楽しみかなあ。 このビブロス版のみ、時折、新作が発行されるので、過去の話を知らないままに、読んでいます。それなりに意味は通じるもんだ。銀河帝国皇帝位をめぐる陰謀とは…。おもしろかった。 |
『ヒカルの碁』 5巻 ほったゆみ/小畑 健 |
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発売日の出勤前に、コンビニに寄ってGET。あるもんですねー。 ようやく、打倒塔矢に本気を出してきたヒカル君。佐為は当分、打てそうにない感じだし、この先しばらく、ヒカルの成長物語が続くのでしょう。佐為を追って右往左往するアキラが、本当にかーいいです(*^^*)。 ところで、ヒカルのおじいさんて、実はけっこう有名な人だったりして。 |
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『王の眠る丘』 牧野修 ハヤカワ文庫 600円 |
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小菅久実さんという方の、ちょっと麗しい表紙が気になっておりましたところ、某所でもちょっと話題になったので読んでみました。『スイート・リトル・ベイビー』で日本ホラー大賞に入選した牧野修さんの、異世界ファンタジーであります。 実をいうと、この人の『偏執の芳香』というホラーを読もうとして、あまりのキモチワルさに挫折した事がありました。その先入観をひきずっているので、『スイート・リトル・ベイビー』は今のところ、読む決心がつきません(読んだ人、感想聞かせて)。が、これについては、オーソドックスな少年の成長物語として、なかなか良くできていたと思います。 強大な権力を持つ黄武神皇が支配する霊の国。主人公の少年、戌児(いぬこ)の暮らしていた灰かぶり市は、神皇の命により壊滅した。死んでいった仲間の敵をとるべく機会をうかがっていた少年は、やがて、自分に課せられた不思議な運命を知る…。 この異世界の主役は、「馬奴」という、走るために存在する生き物ですね。これに乗って走る長距離レースがストーリーの要になっています。ただ、残念なことに、私の貧困なイマジネーションでは、いくら読んでも、馬奴なる生き物が走っている姿が想像がつかない。2本足で立ち、ひづめがあって、長い首に、長い耳を持つ顔。全身に毛並み。騎手は、馬奴に肩車して騎乗する(??)。あのー、2本足で走るのって、どう考えても生き物として効率が悪い気がするんですけど。 登場人物も、類型的な感じは免れません。ただ、きょうびのこの手の話は、なかなか進まないくせに、冊数ばかり増えると行った傾向があるので、これだけの話を1冊で完結させたことは、いさぎよくていいのではないかと思います。 |