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| 改訂2003 6.20 初版2002 6.20 |
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| ローラー宅配便にビックリのずーさん | インラインスケートで宅配便、うーん……なるほど!やるじゃーないか!シティーランナーのずーさんは、ホームページの冒頭 「先日発売の(週刊誌)AERAによると、パリでは”ローラー宅配便”が活躍しているそうです。遠くの宅配先へは地下鉄で行けるので、自転車便やバイク便より速いとのこと。フランスはインラインスケートが盛んな国とはいえ、業者はまだ1社のみの珍しい存在です」、としきりに感心しきって書いた。さて、このAERAの記事というのは2001年4月23日号の『パリ・ローラー宅配便大流行』というものなのだ。 |
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| 記事は、チョット誇張したきらいはある、しかし、パリの盛況ぶりを照らし合わせれば、まーそんなとこか!なにしろ、週末ともなれば1万人のスケーターなんてーのはざら。多い日には3万人ちかくものスケーターが、延々とパリの街の中を賑やかに疾走する。これは夜のパリの話だが、昼間の街の状況が、いまここで問題の宅急便だ。 | ||
| ずーさんならずともマサドンもこれには全く感心してしまう。つまり、スポーツというジャンルを超えてインラインスケートが活躍しているんだねー。通勤用なんてのはかなり昔から(ここ数年のことだけど?)聞きかじってきた、だが、こちらはもっと次元が違うという実感がするところがミソだろう。すでに私はエッセイ「パリは祭りに燃えている」でパリの驚くべく、そして、スケーターにとって嬉しい盛り上がりについてすでに書いた。だから、宅急便があったって驚くことはない、とあなたは思うかもしれない。ところがだ、これは物と情報を運ぶことが出来るということを意味している。インラインスケートのもつ特有の機能が、物流と通信・情報産業の一翼を担うことできるというのだ。 | ||
![]() Collage - YOSHINO masaki 2001 |
マサドンは物流と通信・情報産業とインラインスケートのこの新たな関係をロジックに任せて考えてみた。まあ、このあとは論理の自然な展開にあなたの身を任せてくれ、と言いたいわけなのだ。仮に自動車を街から排除した状況を考えて見て欲しい。スイスの観光都市のように、馬車や自転車、それに地下鉄など、エコロジーに適合する移動手段だけが許された街の状況をだ。遊びに車は邪魔と、50年も昔の、子供の頃の下町にあったような、人間中心の街が再現したと言ってもよい。 | |
| さて、この全人間的な自由都市(ローミング・シティー)の移動手段にインラインスケートが加わったことをロジカルに演繹するのだ。まあ簡単に都市の平面図上にシミュレートしてみた、うーん!!馬車、自転車、荷車、人力車、リュックサックを担いだ人……まさにこれが ”インラインスケートで宅配便 ”の世界にピッタリと重なるではないか!! | ||
| インラインスケートなんぞと思っている大人、そう、単純な子供のオモチャと思っている大人は今でも珍しくはない。そのよい例が、猿回しよろしく子供にインラインスケートを買い与える親に見られることも、すでに指摘したものだが。ご自分はサンダルを無造作にはいて、子供の後ろから怒鳴りながらくっついて歩いている姿を、あなたも何処かで、何時か目にしたことがあろうというものだ。とても、この親はインラインスケートを大人である自分が履くものとは心得ていないのだ。 | ||
![]() Collage - YOSHINO masaki 2001 |
今はまだ少数ではあるが、インラインスケートに熱心な大人達が、これもまた当人達が熱心に調べたところなのだが。われわれのこの国の法律ではインラインスケートは「玩具=オモチャ」として分類されているのだそうだ。この傾向はあながち日本だけのことではないらしい。インラインスケートの本場アメリカでも地方にゆくと、つまり都市を離れて田舎へゆくと、まだこの分類は通用しているのだという。しかし、すでに世界の大都市ではこんなことは通用しなくなってきた。こう考えてくると日本は、都市に関する限りの話だが、エコロジー時代の流れについていけない法律を戴いている、という事になるのだろう。これはいずれ改正するべく、政治家諸氏には奮闘をお願いしたいものだ!! | |
| インラインスケートはオモチャどころの話ではないのだ!─インラインスケートは人間的都市の人に優しいメディアなのだ!!いまや、インラインスケートはスポーツを超えた存在に向っている!!驚くなかれ、新たな産業の胎動の核にインラインスケートはあるというのだ。エコロジー新産業はインラインスケートを中心に大きな渦を巻き上げ始めた……さあなんという産業だ……マサドンはあらん限りの想像力を発揮して考えた、これぞ未来エッセイ??第一弾なんだが、21世紀に入ってからの未来はどんなことになるのだろうか? | ||
| まずはもっとも身近な、近未来を見ておこう。きっと、近い将来、インラインスケートが新たな産業を生み出してゆくものになるという予想についてのものだ。旧態依然の大規模な産業に漠然とながら、ある壁が見え始めた。そんないま、新たな産業の糸口を探索する動きがでてきた。 | ||
| すこし具体的に見てみよう、原子力産業は単純にコスト面から採算の合わないものになりつつある。とってかわるのは風車発電、水力発電、燃料電池などに。また、自動車産業は排気ガスの問題一つとっても成長産業ではあり得なくなってきた。おそらく水素エンジンがこれから一般化したとしても、それでもなおかつ自動車産業は必要最小限度のものに限定される可能性がある。重化学産業やソーダ産業、肥料産業も同じ方向にあるのだ。それはエコロジーに適合する素材産業へと転換を図らざるを得ない状況だ。一方メディア産業はどうだろうか、テレビ産業を筆頭とする情報産業はセキュリティーの問題、デジタル化、インターネットのブロードバンド化、無償化などの波を受けて産業としての限界がはっきりしてきた。これもまた、必要最小限度のものに限定される可能性が高い。 | ||
| こうした状況の劇的な変化が起こり始めたことをキッチリと啓蒙するレポートが数多く発表されている。その中でもマサドン注目のレポートは、日本経済新聞が長期連載していた「2020年からの警鐘」だ!! | ||
| 日本の少子化に関するデータは厚生労働省・人口問題研究所のサイトを参考に、特に人口の動態変化を1930から2050年まで視覚化したデータ(人口ピラミッドの推移1930年〜2050年)はわかりやすいので参考になると思います。 | 少子化が統計数字にあるハッキリとした形を現し初めて、ここから帰結される日本の将来の状態。あらゆる要素が絡み合って少子化を来たし、そのことが原因となって困難な未来が推測される。すべての交差するポイントに少子化がある。「2020年からの警鐘」はここを起点として、未来の日本の姿をシミュレーションする。 | |
| 具体的な事柄を箇条書きに整理してみよう。 | ||
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| 「2020年からの警鐘」日本経済新聞社1997年〜完結編 | 1, 2025年には国民の潜在的な税負担は75%になる。 2, 2009年を境に、経常収支は赤字に転換する。 3, 1996年から生産労働人口が減少に転換した。 4, 2010年を境に、公的年金は債務超過に陥る。 5, 高コストと高齢化は産業と福祉のシステム自壊を招く。 6, 食料と化石エネルギーの潜在的で地球規模での枯渇問題。 |
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| 7, 地球温暖化による価値観の転換が始まっている。 8, 国際的な評価が急落する日本の企業と金融システム。 9, 改革しないと生き残れない競争の時代に適応出来ない。 10, 2024年から実質国内総生産の成長がマイナスになる。 11,産業のエコロジー志向がハッキリしてきた。 12,日本語の壁、多言語時代、ネット用ユニコード化、などで立ち後れが目立ってゆく。 |
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![]() Collage - YOSHINO masaki 2001 |
いささか、各方面で行き詰まりを見せるこうした局面ばかり見ていると、あまりに暗い内容ばかりでうんざりという向きも居られよう。だが、マサドンがこれらを眺めて思うことは、たとえば……少子化を見事に活用した江戸のワークシェアリング文化のことだ。これは言葉を換えて言えば「職人文化」というものになろうか。われわれは江戸時代のインフラを持っている。これを活用して未来を創ることは可能であると……思う。 | |
| インラインスケートや自転車を使って日々活躍する「ニューウエーブの職人」達がいる。彼らに任せたい仕事とはこうだ。機密文書や原稿などは昔ながらの郵便のように直接配達するほうが、様々なネットワークを使って配信するよりセキュリティーは高い。 | ||
| さて、『ストリート・メッセンジャー』というサイトを運営している青年が居る。インラインスケートと彼の仕事の世界を日々報告する彼、ミスターメッセンジャーのカワハラ氏の仕事はまさにこの未来的な状況を切り開く。”遠くの宅配先へは地下鉄で行けるので、自転車便やバイク便より”早い、という状況はモバイル・パソコンを携帯するインラインスケート・メッセンジャーの世界だ!これは安全で確実で速いのだ!! | ||
| ここで、ミスターメッセンジャーのハイパーメディア時代に最適の装備を拝見させて頂こうか。まずは、ザウルスだ、この超小型携帯パソコンの機能を極限まで使いこなす「ワザ=脇差し二本のサムライよろしく胸のベルトポーチで斜めに」と「スキル=PCカードのフルセット、モバイルアトラス、ビデオ、ウエブ閲覧とたいがいのことはこなす」。骨格のしっかりしたカワハラ氏は、サムライがサッソウと輪廻転生した姿なのかと感じることがある。江戸と東京が混じった混血児か、それともトヨタを生んだカラクリ山車の伝統に恵まれた愛知県出身だから、こちらのメカ精神が旺盛なのかもしれない。 | ||
![]() Collage - YOSHINO masaki 2002 |
ところで、自転車を一体この人は何台所有しているのか、直接質問したことがないので不明だが、すくなくとも数台を軽く上回るようだ。雨の日専用のバイクを用意しているだけではない、ラリーやツーリングなど様々なジャンルに挑める。そして、このサムライ・メッセンジャーは、凄いことなのだが!エコロジー・ウイールスポーツならなんでも挑戦する。キックボード、ソウルボード、ブーツから取り外し自由なWBSタイプのインラインスケート、インラインスキー用に設計された格好いい三輪のペルセウス、勿論普通のインラインスケート。これらは、ひたすら街を滑り抜けることだけに志向性を絞った選択となっている、これぞミスターメッセンジャーの面目躍如というものだ!! | |
| ミスターメッセンジャー氏はザウルスをどのように使いこなしているのだろうか、だれしも興味がわいてくるというものだ。そこでカワハラ氏に語って頂くこととなった。 『ストリート・メッセンジャー』at 2001 08/13 の記事『メッセンジャーとザウルス』 から以下転載しましょう。(この文章は彼のサイトの「メッセンジャーの穴」の中のものです) |
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| カワハラ氏のサイト「ザウルスの間」 から転載、その1 |
「 今回は自分なりに仕事でのザウルス活用法を紹介していこうとおもいます。 メッセンジャーの仕事はクライアントから注文を受け、書類などを引き取り、走り、届ける。これの繰り返しです。基本的にやることは単純です。しかし、細かい事も色々あります。それをサポートしてくれるのがザウルスです。 今、自分が使っているのはMI−E1です。軽快な動作と明るい所でよく見える反射液晶が、日中動き回る仕事に最適です。 ザウルスの機能で最も使用率が高いのはフォトメモリーです。画像の閲覧、製作ソフトで、ペンで画面に直接書き込めます。 新規クライアントや住所、注意事項などメモ取りは頻繁にします。E1は起動が速いので紙のメモ取りに匹敵します。さらにフォトメモリーはメールチェックボタンに割り当てて直接起動実行させてます。ただ、新規作成と閲覧までボタンに割り当てれればいいんですけどね。今の仕様だと前回の画面から始まるんですよ。まあそんなに問題ではないですけども。」 |
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| 転載、その2 | 「 次に使うのは何といっても地図機能です。自分は都心の地図をアルプス社のプロアトラスから取り込ませています。容量とのバランスで一万分の一の縮尺図のみですがじゅうぶんナビゲートに役立ちます。 仕事では郊外や公共交通機関を使って遠方へ行くときもあります。もちろん、そんなエリアまで地図を取り込んでいません。そこでインターネットの地図サイトに繋げるわけです。地図の拡大、縮小をそれぞれダウンロードさせれば迷うこともありません。重く、かさばる地図帳ともおさらばです。 インターネットの話が出ましたが、自分にとってPDAを選ぶとき、これが最重要ポイントですね。米製PDAもいいのですがインターネット閲覧ではザウルスが最も見やすいでしょう。ハーフVGAながらも縮小表示させれば疑似VGA画面となり、レイアウトをくずす事なくWEBブラウジングができます。 いつでも、どこでもインターネットに繋がるというのは安心感がありますね。何かあった時に様々な情報が手に入るのです。iモードなどもいいですが情報量が違います。・・・と言いつつも、iモードサイトは軽くてザウルスと相性がいいです。公式ページ以外はアクセス可能なのでテキスト中心なら快適です。」 |
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| 転載、その3 | 「ザウルスの自動ダウンロード機能にニュースサイトや天気、テレビ番組表などの毎日更新する情報サイトを登録すれば新聞代わりにもなります。待機中で暇を持て余しているときはこれらの記事を読んだり、ザウルス用のゲームを楽しんだりしています。ザウルスにはブンコビューアという読書ソフトがあります。インターネット上にある小説をダウンロードさせれば、液晶の表示力、本体のコンパクトさから紙の文庫本以上に使い勝手がいいです。このソフト、テキスト形式なら何でも読み込み、文字検索機能もあります。この特徴を生かして自分は顧客の住所録を入れてます。 会社の顧客データをすべてテキスト保存し、それをメールでザウルスに送れば完了です。元データーのレイアウトも改行やスペースに反映されて見やすいです。数が多くても軽快に動作するので、一覧表のようなデータベースには他の専用ソフトより最適です。 だいたい仕事でのザウルス活用はこんなものでしょうか。スケジュールだけは仕事の性格上、必要ないですが。確かに、インターネット以外はザウルスである必要はありません。周りのメッセンジャーも地図、メモ帳などで十分仕事をこなしています。しかし、ザウルスならばその小さな体に述べた機能が凝縮さており、メッセンジャーバッグのベルトバックに収まります。我々は身一つで様々な荷物を背負って行くのだから、自分の持ち物はなるべく軽くすませたいのです。自転車の軽量化は気にしても、身につけるものが重くちゃねー 」 |
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インラインスケート・メッセンジャーは安全で確実で速いのだ!!と彼は心に決めている、とマサドンは見ている。高性能自転車で書類や小物を届ける業務に従事している彼だが、これはカワハラ氏の一つの側面でしかない。その先にはインラインスケートに身を託してローラー宅配便に精を出しているカワハラ氏自身の姿がある。彼の目には未来の「人間的なメディア」の姿が歴然と見えているのだ!! | |
| マサドンが『インラインスケートは都市型未来メディアだ!未来型の新興産業なのだ!』という理由が少しは解っていただけたであろうか?あくまでも”近未来世界にあって、人と人を暖かく確実に繋ぐメディア”として極めて優れものであることが。 | ||
| そして、未来ではなくこれが現在形になるためには、様々なハードルがある。まずは大きく見て重厚巨大産業からの卒業というハードルがある。実は、これは産業界の問題というより、一人一人の心の中に深く沈んだインナーの問題、メンタリティーの問題が大きい。言葉を換えて言えば、「遊び」を一人一人がどう捉えるかというところがポイントだと思うが。 | ||
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