研究会からの提言 


平成16年度第2回埋蔵文化財行政研究会
「発掘調査報告書のあり方と今後」

 埋蔵文化財文献情報センターの設立に向けて

   現在,全国で年間2,000冊を越す発掘調査報告書が刊行されています。その多くは開発に伴い記録保存された報告書です。遺跡消滅の代償であるこれらの報告書は,これからも国民共有の財産として永久に保存される必要があります。

 また,これらの報告書に記載された遺構や遺物の数は天文学的数字になりつつあると言えます。ひとつの情報を得るために膨大な図書をめくらなければならない状況は歴史をひもとくために行われる学問の成長の大きな妨げになっています。効率的にこれらの情報が利用できる環境づくりがこれからの埋蔵文化財行政における重要な課題のひとつといえます。

 紙ベースの報告書からデジタル化された情報まで幅広く提供されつつある現在,これまでに蓄積された報告書の一元管理や飛躍的に発達するデジタル技術の活用による使いやすい埋蔵文化財データベースの構築を早急に行うことが求められています。行財政改革が進む現在の状況下では,官主導に限らず民間導入や有料化も視野に入れて取り組むことが求められるかもしれません。

 今後の報告書の保存と更なる活用を行うために,広域的な埋蔵文化財文献情報センター設立の必要性を強く主張いたします。


 平成16年11月23日

埋蔵文化財行政研究会
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