○月3日 環境に慣れさせる
隔離後――規定の半分のココア水のなかで金魚の様子に変化は見られない。
ある意味いい傾向だ。
隔離水槽への移行はうまくやらないと往々にして悪い結果をもたらす。環境
変化がトリガーとなって、金魚の健康ベクトルが負側へ引っ張られる場合が多
いからだ。隔離直後でよくよく気をつけないといけないのは、隔離作業のまず
さが原因で「病状が余計に悪化していないかどうか」という点だ。ここさえし
っかりクリアできれば、あとは引き続き実施する“本格治療”でベクトルを一
気に回復させることができる。
病魚は相変わらず底のほうでじっとしている。本水槽にいるときと比べて特
に悪化の兆しは見られない。どうやら隔離は成功したようだ。ひとまず安心と
いったところ。
ココアを規定量まで入れて“本格治療”に入りたい気持ちで一杯だが、隔離
環境にある程度慣れさせることはmustの処置なので、ここはグッと我慢する。
○月4日 ココア本格治療の開始
隔離バケツの底を見ても糞はほとんど出していない模様。ココア濃度がまだ
まだ足りないからだろう。底でじっとする様子は以前と変わらない。そろそろ
待望の本格治療に入ることにする。
バケツの水を計量カップですくって残りの必要分量のココアを溶かす。もち
ろん一気には入れない。じっくりと時間をかけて少しずつ少しずつ混ぜていく。
水いじりをするときこそ焦りは禁物。
バケツの水は相当こげ茶色になっているが病魚の様子は変わらない。ときど
き思い出したように泳ぎ始める。これは吉兆でもあり凶兆でもある。いずれに
しても水質の変化に驚いているということだ。明日はどんな様子を見せてくれ
るのか――心配でもあり楽しみでもある。
○月5日〜6日 物凄い糞の量!
ついに来た! 朝方バケツをのぞいてみると、底には凄い量の糞が沈んでい
る。これは吉兆中の吉兆だ。ココアに多量に含まれるカリウムやオレイン酸な
どの働きでアエロモナス菌がどんどんと腹中から排泄されている。(見てきた
わけではないですが・・・笑)
このままにしておけばまずいので糞掃除をする。糞にはアエロモナスがたっ
ぷりと巣食っているので、これを外に取り除くだけでどんどんとバケツが綺麗
になっていくという寸法だ。本格治療は幕を切ったといえる。
掃除のあとはココアをほんのわずか補給した。糞として捨てた分はどこかか
ら持ってきてやらないといけない。
病魚の動きも若干違ってきた。ときどきバケツを見て観察した結果、底に沈
んだままだったのが、ときどき、遊泳するようになっている。これも吉兆。う
まくやればこれは治るだろうと確信した。
○月7日 ようやく薬浴に入る
ゴールドFグリーン・リキッドを投入した。アエロモナスの特効薬。ココア
だけで治るのなら使う必要もないが、いろいろと考えあぐねた結果、エイヤと
いう感じで入れてみることにした。ただし様子を見ながら少しずつ少しずつ。
規定の半分で止めた。これで1日様子を見なければならない。ベクトルが上
を向くか、下を向くかは神のみぞ知る。
【つづく】
次の日、私Hincon はとてつもないショックを受けることになります。なんだ
か連続テレビもどきで赤面加減ですが、よろしければご期待なさってください。
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