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だだだんっ、というノックの音は、予定よりも何と1時間も早く5時に我々を起こした。ヘ? なんで? と考える余裕もない寝ぼけ眼のうちに、おっさんはベッドをしまいにきて朝食を運んできた。後で聞くところによると、これはこの車両だけだったらしい。担当のおっさんの次ごうってやつだ。っだく。朝食はパン3個とティで、ASAとまお好みのものであった。狭い部屋の中で各自準備を整えているうちに、電車は7時30分にまだ涼しいカイロに到着した。最後のチップを貰ってやっとこおっさんは愛想のいい笑顔を見せたとさ。 ホテルで各自部屋に荷物を入れてから、すぐバスに乗り込んで市内の3大モスク観光に。ちなみに今日はガイドの研修ということで、カイロに済んで1年になるというK青年が同伴している。最初にイヴン・トゥールモスクに行ったんだけど、まだお祈りの時間ということで門前払い。先にスルタン・ハサンモスクのほうに行った。靴を脱いで入ると、なんだか不思議と心が真っ白になる空間に入り込んだ感じ。ころんと寝転がっていると気持ち良さそうだった。今まで石造りの遺跡を見てきた目には、装飾や建物の繊細な作りがきらびやかであった。続いて先ほど寄ったイヴン・トゥールモスクに。塔にのぼってカイロの街並みをキャアキャアと見回す我々の中で、1人怯えていたのはMAAである。とうとう1番高いとこまで行けなかったもんね。 午後はまずメンフィスに向かった。野外に点々と像や石棺なんかが並んでいて、なんだか不思議な公園、て感じのところであった。ナイル川に半分埋まっていたというラムセス2世の像は、横たわって間近に見ることができたんで、その大きさと筋肉の盛り上がりもちゃんとある滑らかな表面に改めて感心。こんなんを川で見つけた人って…びっくりしただろうね。 最後に市内に戻ってお土産屋さんに入った。ここで、来れなかった友人のお土産にと探していた白いガラベイヤを見つけて映が買う。裾上げに、店員のおじいさんはにこにこと「1
minute, 1 minute」と答えた。が、おーいとんでもないぞ。何分かごとにできたか聞いてんのに同じ答えを返すんじゃないっての。一方、宝石を見ていて未加工のものを危うく買おうとしてしまったまおは、ASAや周りの方の助言で買うのをやめようとしたんだけど、おじさんは納得してくれないという事態に。見習いK青年に、これこれこうなので何とかうまく言ってくれないかと頼むと、彼は大きく頷き、おもむろにまおを指さして一言だけ言ってくれた。「She
is poor!」……フォローもへったくれもないが、反論の余地のない事実であった。 ホテルのロビーで集合してから、エジプト側の旅行社の方の先導で、バスに乗り込んでスフィンクスと3大ピラミッドの音と光のショーに出かける。早速昨日貰ったガラベイヤを着てエジプシャンしてる人もいた。7時半の予定が、前のアラビア語のショーが長引いて30分くらい待った。人がいっぱい待ってるな、と思ったけど、いざ席に着くと空いてること空いてること。カルナック神殿の時とは全然違う。椅子の背もたれの上に座っちゃったりしてくつろいでしまったよ。暗やみに浮かび上がるスフィンクスやピラミッドの姿は幻想的で素晴らしいものの、内容はやっぱり英語で分かんない。しかし、その間カルナック神殿の時のように眠ることができたのはMAAただ1人だった。少し寒いし、なんといってもこの日に限って虫よけスプレーするのを忘れた残り4人は虫に刺されまくり、終わったときは「あ、やっと終わった……」という気も多々あったように思う……。 部屋に戻って、荷物整理に追われる。と言いつつ、もらったガラベイヤを着て、キャピキャピとみんなで記念撮影会なんかしちゃった。「無表情だとエジプシャンらしいぞっ」なんて言ってね。これは寝間着にグッドである。TVをつけると、たまたまアカデミー賞の授与式をやっていて、おおおっと日本でも見るアメリカンスターに見入ってしまった。そしてその日はちょうどサマータイムになる日で、12時になる前に、1時間早まるよーという時計の画面が出ていた。これは日本にはないので不思議な感じ。日本でいきなり1時間早まる、なんてのがあったら、システムの変更やなんかでめちゃくちゃパニックしちゃうんじゃないかなあ。1時間も失うなんてもったいない、とかね(事実、我々の睡眠時間は1時間減ったわけで、ああもったいない、の境地であった……)。 |
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