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有頂天「カラフルメリィが降った街」
→amazon.co.jp筋少といえば必ずどこかで名前が出てくるであろう有頂天という名のバンド。そのつながりは「筋肉少女帯」の名前で初めてライブに出たのは有頂天の前座だったらしい、それほど前にさかのぼる話になる。当時有頂天のリーダー、ケラさんの主宰するインディーズレーベル「ナゴムレコード」に筋少は所属していて、インディーズ時代のライブもすほとんどがナゴム所属バンドとともに行っていたために、メジャーデビュー前後からのファンはほとんどが有頂天のファンと重なってたようだ。私が筋少を知ったあたりの時期はちょうどそんなファンがまだ多かったものでした。しかし筋少はすでに現メンバーになった頃、サウンドのほうも"テクノポップ"の有頂天とはかなりかけはなれたもので、そんな筋少と有頂天を一緒に考えてはいけないと当時は聴くのを許否していましたが、ラジオ等で耳にするようになってから興味を持ち、ご多分にもれずライブやケラ氏主宰の劇団などにも足を運ぶようになりました。それはもう有頂天が9年の活動に終止符を打つ1年前のことでした。
当時有頂天ファンだった人のほとんどが一番に選ぶアルバムというと、デビューアルバムらしい。不思議なもので、ファンというものはけっこうそのアーティストの初めてきくアルバムを一番にあげるのが多いのではと思われる。それで私の選んだものというと最後から2枚目のアルバムです。これが当時有頂天で初めて発売日に買って聴いたアルバムと記憶している。このアルバム「カラフルメリィが降った街」は有頂天が最後のレコード会社移籍をした東芝EMIでの第一弾アルバムで、再起をかけてかどうかさだかではなかったが、けっこう気合いが入ったアルバムであったように思う。
内容は、1曲1曲が一遍の短編で、16曲あるこのアルバム全体で、ひとつの物語が成り立っているというような感じである。ちょっとずつ伏線を交えながら進行し、ラスト2曲目あたりでクライマックスがあり、ラストの曲を聴き終えようとするころには、映画を見終えたような感覚になる。当時ちょうど、友人に借りてSF小説(猫の顔した主人公が宇宙船で旅するとかいうやつだった)を読んでいたこともあり、かなりイメージがSF小説の世界だったりします。(実際詩はけっこう宇宙的なスケールである)有頂天にしてみれば、このアルバムは今までよりかなり「現実的でわかりやすく」なっているそうだ。もし昔のイメージで"シュールで意味不明"と思っている方がいれば、ぜひ聴いて欲しいアルバムです。耳に入りやすいポップな音とメロディ、ほのぼのとしてちょっとほろりとさせるような曲なのです。
それから、カバー曲があるのにも注目。「アローン・アゲイン」「ドレミの歌」いずれもうまくアレンジされててアルバム全体の雰囲気に溶け込んでいます。
私が一番好きなのは最後の「HAPPY SLEEP」有頂天の中で1,2番目にあがる名曲と思っています。
【1996.2.10】