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女子校育ちのやおい好きの生きる道
2004/02/13

私が12歳くらいの頃にラジオで「おたく族の生態」についてのネタ投稿コーナーがあって、オタクというものを知ったのですが、その頃はまだ自分自身では意識はしていませんでした。14歳くらいの頃がたしか幼女誘拐殺人事件があったのかな。それで世間で話題になって、自分の部屋が漫画やアニメの録画ビデオで一杯だったので、親から「部屋が似ている」と言われたところからだったと記憶しています。
漫画は子供の頃は「なかよし」などの少女漫画を読んでいたのですが、アニメの「Drスランプ」を見たところから少年ジャンプを読み出して、そこから「キャッツアイ」「キャプ翼」「奇面組」「ドラゴンボール」などを主に読むようになり、少女漫画はほとんど読まなくなりました。
中学は女子校に入って、そこでいわゆる「漫研」に入ったのがきっかけで同人誌というものを知りました。まだ当時は今のように同人アンソロジーが商業誌で出回ってはいない時代だったので、友達や先輩から回してもらって。「キャプ翼」が全盛期の頃で、キャラクターがアイドルのように女の子に人気があって、私もそれに漏れずにキャラに憧れてました。同人誌即売会の情報や、パロディ投稿が載っているというので「ファンロード」や「アニパロコミックス」を読むようになって、そういう「おたく文化」を知ったのもほとんど雑誌からでした。
当然、「JUNE」や、やおいパロディを知ったのもその流れです。最初はJUNEのオリジナル作品はすぐに受け入れたのだけれども、実はやおいパロディは初めは素直に受け入れられませんでした。その頃の「キャプ翼」のやおい同人誌はありとあらゆるパターンの設定があって、今考えられるやおいの全てのパターンはここで出尽くしたと言われるくらいでした。それはそれで楽しんでいましたが(笑)
「星矢」の連載が始まって車田作品にはまってから、自分が同人誌を作りたいと思うようになると、原作に思い入れが特に強かったというのもあって、どちらかというと同人誌は原作に沿ったほうが好きだったのですが、やおいパロディは原作に失礼な事ではないかという罪悪感がありました。
それに、やおいを好きな自分は異常なのではないか、他人から気持ち悪がられるのではないかと思ったり、どうして自分はやおいが好きなのかを自分で正当化させるために、あれこれ思い悩んだりしていました。
どうしてやおいを好きになったのかを考えると、どうしても自分の男性観や恋愛観の話に触れないと語れないですね。
そもそも小学生の頃から男の子が苦手というか、男の子が女の子達を比べてあれこれ言うのが嫌だったので、気にしなくていい女子校に進んだこともありました。反対に男の子と仲良くできないことがコンプレックスになっていて、そのあたりがやおいにはまる要素だったのだろうと思います。
それで結局、小学校から憧れてた先輩に告白したら振られたというのがきっかけで、その悩みは吹っ切れることになりました。自分が恋愛に憧れるところから降りて、好きな思いをやおいにぶつけようとしたのだと思います。
男女の恋愛には打算的だったり外見だけ気にしたりする所があるのに比べて、やおいには純粋な愛があるだろうと思ったのも要因の一つでした。
また、可愛い子へのコンプレックスもありました。子供の頃は、聖子ちゃんやキョンキョンなど女の子アイドルが好きでしたが、14歳くらいになるとそろそろ歳の近いアイドルが出て来て、当時は「おニャン子」が始まった頃でどんどんアイドルが増えてきていたので、男の子達にちやほやされているのを見ると、可愛ければ何でも許されるんだなと、自分に劣等感を感じるようになりました。
それに、同級生でも人によって進む方向が別れます。ディスコに通う子も出て来て、私のようなタイプの子と差が付くことになります。見た目から自分でもそういう子と自分は違うなと自覚しはじめました。年上の彼氏の自慢話をするクラスメイトを傍目で見て羨ましく思いつつも、反対にオタクの方面にはまっていきました。
そうして、自分と同じような趣味を持った子とだけ付き合うことになります。漫画・アニメ好きの中でもやおいに興味のない子もいましたが、仲良くしていました。オタクである自分を自覚していたけれども、世間ではあまり良いイメージではないから、内輪以外には知られないように隠そうと心掛けていました。
特にやおいの事になると、男性には絶対に理解してもらえないだろうと思っていましたし、恋愛には全く積極性がありませんでした。
男性とほとんど話す経験も無く、19歳までずっと女子校でした。社会人になって回りに男性がいる環境になり、その中で次第に話す事に慣れていきました。
16歳からやっていたバンドの追っかけ仲間も女性だけでした。20歳頃にちょっとしたきっかけでキッパリ辞めて、その後始めたパソコン通信で男性の音楽ファンとも交流をすることになりました。当時はパソコンすらまだ普及していない時代ですから、参加している人はオタク的な趣味を持った方が多かったので、自分がやおいが好きな事を無理に隠す必要もありませんでした。たまたま出会いがあって結婚することになりましたが、その後も特に心境が変わったり我慢することもなく、やおいも楽しんでいます。
もしかしたら、現在10代、20代前半までの方は、私のようなコンプレックスも抱えずに、気軽にオタク的な趣味を楽しんでいる方のほうが多いかもしれません。
これからは、オタクという事に引け目や劣等感を感じずに、むしろ逆にオタク的という意識をしないで、好きな趣味を楽しんで自分らしく過ごせるだろうと思います。