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海外で、簡単に着物 奮闘記
 いざ出陣 

観劇当日、時間をかけてゆっくり支度

ウィーンに行ってからチケットを取ることが出来た観劇初日は、劇場の様子を見るために洋服で行った。
ロビーには…いらっしゃいました!ロングドレスのご婦人が。金髪のマダムです。
お顔もデコルテもよく焼けていらっしゃること、どうして外人さんってあの様になるまで焼いてしまうのかしら。
夫「翌日鍋に残ったすき焼きの肉みたいだな。」
あまりにぴったりで、笑ってしまった。
ロングドレスの方は2人しか見かけなかったが、正装している人が隣を通っても全く違和感ない場所である事は確認できた。
日本の方も2〜3人お見かけしましたが、自分同様、旅先のおしゃれ着という感じで、「気合入れてきましたー」という感じではありませんでした。ナチュラルな感じ。

4/12(月)いよいよお着物でエリザベートを見に行く日、快晴で、寒くも暑くもなし。
いくら近くても雨やイヤです。近いが故に、ホテル車寄せから劇場へタクシーで乗り付けるようなことは出来ないので、返って不利。よいお天気で本当に良かった。
この日は、シェーンブルン宮殿と庭園を散策、昼食はチロル庭園内の林の中で、とても気持ちの良い食事をすることが出来た。朝から快調である。シェーンブルンに行く以外予定をいれてなかったので、夫が昨日行って休みだった軍事史博物館へ行きたいと言い出す。サラエボ事件の際、皇太子が乗っていたオープンカーがあるからだ。
「ご不幸のあった乗り物など、見に行ってはいけません。」と諭して、リンク内のホテルでゆっくりケーキを食べる。
この時点でまだ4時、上演は7:30からだが、ホテルへ戻って支度を始める事にする。

7時にホテルを出るにしても、まだ3時間もある。劇場まで30秒なので、7:20に出ても余裕だ。
夫は歩き疲れてお昼寝。
とても良い陽気なので、ホテルの窓を開ける。どの窓からもアンデアウィーン劇場の黄色い壁が見える。
テレビをつけると見たことのあるギリシャ神話の映画をやっている、オリンポスの神々もドイツ語だ。
さて、ゆっくり支度を始める。
私は、ゆったりした気分でおしゃれしていく時間が好きだ。
私にとっては、ここからが”お着物で観劇”タイムなのだ。
時間をかけたからといって大した事をするわけではない。
30秒着物と5秒帯、30分あれば余裕で支度は出来るし、その様に準備してきた。
さっさとすれば30分で出来るところを、テレビを見たり 外の景色を見たり ジュースを飲んだり 夫をかまったりしながら、ゆっくりとおしゃれしていくのが楽しいのだ。

ツアーに参加していたらこういう訳にはいかない。30秒着物と5秒帯が本来の威力を発揮してくれた事と思うが、この様な楽しい時間は過ごせなかったに違いない。よかった。


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髪型が、偶然にも大変うまくできた!

この期に及んで、まだ髪型を決めていなかった。
ヘアスクルーも持って来ている。3時間という時間の余裕が、ひょっとしたら夜会巻き完成の可能性を感じさせる。
化粧より着付けより、まずは髪だ。インターネットで見つけた私にもできそうなヘアアレンジ「変わりシニヨン」を試すことにする。

襟足の髪を残し、お団子を作る。残した髪をお団子にぐるっと巻きつけて止める―というものだ。簡単そうでしょ?
お団子を作り残った髪を巻きつけようと努力するが、うまく出来ない。やはり…
手を上げ続けて疲れたので、残した髪でお団子を包む様にして、お団子の上で手を休める。
ふと鏡で横から見ると、綺麗な盛り上がりを見せている。
再度櫛で梳かし上げてからお団子を包み、お団子の上でゴムで縛る。
ゴムの先に出ている髪束を、丸めて小さなお団子を作りUピンで留める。
おー、下から巻き上げた様に見える。夜会巻きを横にしたような感じだ。髪の量が多いのでボリュームも出ている。
これなら、劇場で後ろの方の邪魔になるようなこともない。

全く偶然、うまく出来てしまった!
夫を起こして見てもらうと、綺麗に出来ているという。
まだ時間はたっぷりあるので解いて他の髪型を試す事もできるが、何せ偶然に出来たのだ。
崩さないようにハードスプレー噴射、固定。

   
とても自分でやったとは思えない。不思議〜

帰国してから、蜷川ハムレットのTV放送をたまたま見たら、王妃役の高橋恵子さんがこれと逆のような髪型をされていた。下にお団子を作って上から髪をかぶせているような髪型。とても素敵だった。できるかな?(高橋恵子さんにはなれませんけど)
髪飾りは、左2個右1個で分けようと思ったのだが、夫がこの方が良いと言うので3つ並べました。こうしてつけていると3つではなく1つの飾りのようだ。
着物の着付けも、何せ準備万端ですから、スムーズに終了。
下の写真は観劇後に撮ったものですが、着崩れていないですよね!
椅子の背もたれに思いっきり寄りかかっていましたし、食事もした後なのですが。

              
観劇後に撮ったのですが、着崩れてないですよね。  凄いぞ!着物と帯のワンタッチコンビ



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外人さんの反応が違う!作戦成功

ビロードのコートは手に持って、いざ出陣。
劇場前は、前回同様大型バスが横付けしている。ロビーが狭いために、上演前と幕間はとても混雑する。満員電車とまでは言わないが、人をよけながらでないと歩けない。
ちょっとおしゃれした夫が、早速レディファーストしようと入り口の扉を押さえにかかるが、私達の前に扉を押さえていた外人男性が、閉じようとしていた扉を思いっきり開けて、にっこりと私を招きいれてくれた。
「どぉぞぉ〜」という感じ、外人の男性は分かりやすい、かわいいものだ。

明らかに、初回洋服で行った時とは周囲の視線が違う。混んでいるのに、道が開く。
特に、若い外人の女の子は振り返るだけでなく、暫く見ている。珍しいのだろうか。
席についてみると、何と日本人ツアーに囲まれた状態。右も左も後ろも日本人。
前回と異なり、日本人密度かなり上がってます。しかも、”エリザベートツアー”の方々なので、服装も気合十分。
膝丈のスリップドレスの方、チャイナドレスの方、お着物の方も2人はお見かけしました。あの方々は、私と違ってちゃんとお召しになっていらっしゃるのでしょうね。

幕間、前回夫が見つけておいた2回のラウンジへ行く。
かなり混んでいて、飲み物を買う列も長い。ここには日本人はいない模様。
夫が並んでいる間、窓際で一人でプログラムを見ていたのだが、とても見られている感じがする。
特に隣にいた若い2人連れの女の子達はずーっと見ている。
東京で真っ赤なサリーを着たインド女性を見ても、あんなに見ないけどな。帯が気になっている様子。そんなに珍しいのだろうか?

夫は3人の外人男性に「From Japan?」と聞かれたそうだ。
「あったりまえだよな、その格好でアリラン踊るわけないだろ」そんなこと外人には分らない。
「尻の見えそうなヴィクトリア(ベッカム)みたいな女を連れたスティーヴ(ビバヒル)みたいな男が、『From Japan?』って聞くんだよ、そっち嬉しそうに見ながら。で、『Absolutely!』って言ってやった。」
”尻の見えそうな”(お下品でごめんなさい)とはミニスカートなのかと思ったら、背中がかなり開いているロングドレスだったらしい。
「ぶつかっただけで脱げそうな服なんだよ。まったく」
日本人が嬉しそうに見てた−と、向こうでも言われているのでは・・・

2幕目の大爆笑シーンで、小さな扇子が役に立った。
母が大勘違いした、素敵な歌舞伎奥さまのお写真を後で送ってくれたのだが、その方が黒の扇子をホンのすこーし見えるように帯の左に挿していらした。
写真と一緒に黒の扇子と朱の扇子も送ってくれたが、朱の方を使用、まだ歌舞伎奥さまほどの年ではないので黒では地味過ぎると思ったのだ。
この扇子が、平土間最前列で大笑いしている口元を隠すのに、大変役に立ちました。まさかこんな事に使っているとは思っていないだろう、黙っておこう。

終演後、劇場隣のバーへ行きたかったのだが、夫がどうしてもお寿司が食べたいというのでお寿司屋さんへ。
たまには希望も聞きませんと。着物を見ていたらお寿司を食べたくなったのかしら。ちょっと失礼
ホテルへ戻ってから写真を撮ってもらう。全く崩れていないので夫も驚いている様である。
ドリフ着物には見えないよな―」
「うそつき袖の襦袢に、ドリフ着物に、5秒帯だよ!」(威張ることではありませんね)
「エリザベートなだけに、『キッチュ』な着物なワケか!」

おあとがよろしいようで。


着物でアンデアウィーン劇場へ行こう!

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