特集!コザB級ホテルのディープな世界・プロローグ





コザには安ホテルが多い。これは、「安ホテル愛好家」のTORAとしては、まことに喜ばしい限りである。断って置くが、TORAは何も、金が無いから、イヤイヤ安ホテルに泊まっているわけではない。安ホテルだけが持ちうるあの一種独特の雰囲気、バラエティに富んだどこか怪しげなお客達、それ以上に怪しかったりするホテルの親父、etc.etc.を、心から愛するが故、なのであーる。もちろん、だからといって金があると言うわけではけっしてないが。

 コザの安ホテルの大半は、元々はアメリカ人向けのホテルだった、というものだ。そのせいか、その名前というのが、なかなかにユニークである。
 誰が聞いても、
「ラヴ・ホテルじゃねーの?」
 と疑いたくなる「ホテル・クイーン」はセンター通り(現・パークアベニュー)の裏側に建っている、見るからに怪しげな自称ビジネスホテルである。フロントにわざわざ英語で、
「ここは変なホテルじゃねーぞ。間違えんなよ!」
 と断り書きして有るところなんぞ、いかにもコザらしくて泣かされる。一泊3500円と言う安さは特筆モノだが、TORAが連泊したおり、二日目はシーツを取り替えてくれなかった。ま、そんなこと気にしねーよ! と言う向きにはお奨めかもしれないが。センター通りと言う立地条件はコザらしさを味わいたい人にはおあつらえ向きである。
ホテルクイーン ホテル・クイーンの夜


 そのセンター通りを通り抜けたところにあるのが「ホテル・コスモス」である。いかにもひとくせありそーな親父と、ホテルの正面が墓場と言う絶好のロケーションが、あなたを迎えてくれるだろう。ただこの墓場というやつ、ウチナーンチュ(沖縄人)にとっては決して“ホラーな場所”ではない。何しろ、ガキの頃から朝な夕なに墓と友達してきた人達である。彼らにとって墓場とは“大切な祖先との語らいの場&一族郎党うちそろい親交を暖める絶好のひとときスポット(うう、長い!)”である。それからすれば、墓そのものより「ホテル・コスモス」それ自体の方がよっぽど暗いかもしれない。が、ここの駐車場はこのクラスのホテルには珍しく結構スペースがあるので、車で移動する人には便利である。ここは一泊4500円だった。
 コザで一番昔の面影を残しているゲート通りの近くにあるのが、「ホテル・モンブラン」「ホテル・フロリダ」だ。「ホテル・フロリダ」の方は、長期滞在も歓迎しながら、一方で“1時間〇〇円でも貸しますぜ!”と言う、多目的に使えそーな太っ腹なホテルである。多目的と言えば、こちらも負けてはいない。「ホテル・モンブラン」は下が「レストラン・モンブラン」、2階がホテル、と、便利な作りになっている。ただし、TORAは「レストラン・モンブラン」で食事したことがないので、味の方は保証できないが。また、階下がレストランと言う場所柄、ヒーラー(ゴキブリ)は多いかもしれない。
 
 他にも「よしだホテル」「ウエスタン・ホテル」と目白押しの中で、TORAの一押しはなんと言ってもここ、「グレイス・ホテル」だ。一泊4000円だが、「泊まれば泊まるほど安くなりまっせ!」と言うホテルでもある。事実、ほとんど住み着いているような客も少なくない。ホテル内には共同炊事場とコイン・ランドリーが完備し、まるで昔の安アパートの風情さながらである。

グレイスホテル


 ここに限らず、コザのホテルの嬉しいところは、風呂場がやたら広い! というのと、T.V.がコイン式じゃない!(つまり見放題!)ということにつきるだろう。元々アメリカ人向きだったためか、ともかく風呂場だけは広い。「グレイス」なんて、ほとんどベッド・ルームと同じぐらいの広さがあるのでは、と思わせるほどだ。そうして、ベッドというのが、これまたメチャクチャ大きい。思わず、
「これなら、もう一人連れ込めそーね♪」
 と相手もいないくせに思ってしまう。連れ込む相手の居る方はお試しアレ。
 「グレイス」ではコーヒーも売っていて、フロントに座っているくせ者風のおじー(おじいちゃん)に頼むと、奥から入れてきてくれる。1杯100円、一昔前の自販機の缶コーヒーと同じ値段だ。(沖縄では長らく100円でがんばっていたが、ついに110円になったとか・・・・・・・悲しい!)
「砂糖入れるかねー?」
 と自宅で使っている白砂糖を突き出すところはご愛敬だろう。
 ともかく、部屋は清潔だし(メードのおばーがいつもちゃんと掃除してくれてるよー)、おじーはくせ者だし、周りは静かだし、言うこと無し!のホテルである。「グレイス」の欠点はおじーが寝てしまうので、格安チケットの深夜便で到着する人には、到着日には利用できない、というところだろうか。

 今までに上げたホテルよりちょっと高くなるが、「サン・ライズ・ホテル」は今に残るAサイン=ホテルなので、興味のある方はバーくらい立ち寄ってみても良いと思う。フロントの人もとても感じがよい。

 さて、番外として、コザではないのだが是非紹介したいホテルがある。その名も、
「ホテル東京」
 場所はコザから車で40分ほどの金武町(きんちょう)だ。金武もキャンプ・ハンセンを擁する基地の町だ。ハンセンのゲート前に広がるアメリカ人用の繁華街(と言っても、今じゃほとんどゴースト・タウン)の一角に「ホテル東京」はある。外から覗くと客の干してる洗濯物がかいま見え、そしてどういうわけかフロントに人がいたためしがない。例によって、フロントの所には「ここは売〇宿じゃねーからな。わかってんだろーな!」と言う英語表示。が、その外観といい、立地条件と言い、
「こうやってわざわざことわるところが怪しい・・・・・」
 と根性の悪いTORAなんかはつい勘ぐりたくなってしまう。

「いつかは泊まってみたい!!」
 と願いつつ、未だにその夢は実現していない。どなたか是非トライしていただきたい。
 ところで、金武の繁華街をフラフラしていたら、「空室紹介します」という賃貸広告の下に「ホテル・東京」の名前が出ていた。ウ〜ム、不動産屋にまで変身してしまうとは!?
 おそるべし、「ホテル東京」!!

ホテル東京




TORAの選んだコザのホテル一覧  (1998年11月現在)
ホテル名 電話番号 住所 宿泊料(シングル)
グレイスホテル 098−937−1283 沖縄市 仲宗根 15−4 ¥4000
ホテル・クィーン 098−937−8750 沖縄市 中央 3−12−6 ¥3500
デラックスホテル 098−933−3620 沖縄市 園田 3−4−24 ¥3000!
よしだホテル 098−933−3635 沖縄市 園田 3−4−23 ¥4000〜
ウェスタン観光ホテル 098−933−5064 沖縄市 園田 3−4−27 ¥4500・5000
ホテル・モンブラン 098−937−5965 沖縄市 中央 1−27−15 ¥4000
ホテル・フロリダ ?(モンブランのすぐ傍) ¥2000!!
ホテル・コスモス 098−937−1585 沖縄市 中央 4−13−2 ¥4500
ホテル・サンライズ 098−933−0171 沖縄市 胡屋 2−1−46 ¥5500〜
ホテル・クラウン 098−933−2551 沖縄市 上地 51 ¥5700〜


*コザのホテルは、たいていの場合、長期滞在だと割引があります。ただし、少なくとも1週間以上ですが。長く滞在する予定があったら、一応、交渉してみて下さいね。
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