「シャルロット・フォーエヴァー」 戻る 進む
カテゴリ内で戻る 映画 カテゴリ内で進む

 セルジュ=ゲンスブール作曲「レモン・インセスト」のヴィデオクリップで思いきり危険な映像を披露してくれたセルジュとシャルロット親子は、「シャルロット・フォーエヴァー」という映画でとんでもない映画を送りだした。この映画はパパセルジュから、愛してやまない娘シャルロットへ捧げた、センセーショナルでスキャンダラスな、パパと娘の愛の物語である。

 ストーリーは思春期の娘シャルロット(シャルロット、同名)は、交通事故で母を亡くし、母と同乗していながらも、ひとり生き長らえた、アル中でシナリオライターの父、スタンと二人で暮らしている。その父を激しく罵り、冷たく拒絶しながらも、時にスタンにすりよっていくシャルロット・・・。ジェーン=バーキンとの離婚直後でもあって、作中語られる今は亡きママって、明らかにバーキンのことさしていますね。

 閉ざされた空間の中で、繰り広げられていく父と娘の愛の葛藤は観るものをかなり拒むかもしれません。パパが娘にナボコフの「ロリータ」の一説を口ずさみ、我が娘に愛を打ち明けるシーンなんかゲンスブール的で本当に危険な作品です。絶対に家族では見れない映画。まぁ、基本的にセルジュの映画はね、家族では観ちゃダメだろうけど。

 セルジュの歌なんかでもそうなんだけど、この人って「つぶやき」と「闇」を作品中に最も大きなポジションを与えていて、その「つぶやき」っていうのはセルジュ自身の愛に対する照れで、「闇」っていうのは人間の持つ生々しい愛の形なんだろうと思う。マザコン、ファザコン、ロリコンときて近親相姦と、人間の持つ最もスタンダードな変態を堂々と歩いていく、この人の生きざまは紆余曲折を重ねてもはやかっこいいとしか言えません・・・か?

 「なまいきシャルロット」「小さな泥棒」などに続くシャルロットの魅力も、作中溢れています。けだるそうで、生意気な態度。時折見せる少女っぽいエロスがロリコンの方々にはたまらなく衝撃的です。なんといっても、あの微熱っぽい顔が素敵。でも、この人、お母さんににれば美人だったのにお父さん似ですね。本当、そっくりな顔しています。ジェーン=バーキンの血って弱いのかな?ジョン=バリーとの子供もあまり似てないらしいし。

 この映画、実はセルジュプロデュースによるシャルロットのデビューアルバムのプロモーションも兼ねていて、この映画のテーマソング親子デュエットの「シャルロット・フォーエヴァー」って曲、セルジュらしい胡散臭さもあって、なかなかかっこいい出来になっています。おすすめ。

written by ミチオ
column no.110 「シャルロット・フォーエヴァー」
copyright 1998-2002 eigakouron all rights reserved.