SSB波の検波回路

SSB波を検波するには一寸した回路の工夫が必要です。キャリヤーが無いと言われていますからキャリヤーを挿入して信号を再生する訳ですが。
そこで色々な受信機のプロダクト検波回路を比較してみます。球式や半導体式の古い短波受信機の回路図からコピーしました。
コリンズの75A-4の検波回路です。

超有名な回路ですが、後に75Sシリーズで三極管が一個だけの回路に簡略化される迄はこの回路があっちこっちで随分と使われていた様です。

オリジナルは信号もBFOも一度カソードフォロワーを通してから左の回路図の右側の三極管と同じ回路で検波するものでした。

この回路方式では信号の大きさとBFOの大きさの比が重要で、BFOの大きさが信号の10倍位必要とされています。
その為 C87 10pFとC99 100pFで減衰した信号をグリッドに加えています。

信号はカソードへ加え BFOをグリッドへ加えている所が他の機種と違います。
モズレー社のCM-1の回路です。

極めて簡単な三極管によるプロ検で信号をグリッドへ加え BFOはカソードへ加えています。
上の75A-4とは違います。
こちらの回路の方が多く見られます。
アマハンの製作例から。

HB-67 Receiver と言う題目で製作例として載っています。
ゲルマダイオードをシリーズに接続した簡単な回路方式です。
後の69年版の同じ受信機製作例でAn Advanced 6-Tube Receiver では左側のダイオードが省略された回路となっています。
日本無線の業務用受信機NRD-1の検波回路です。

三極管12AX7Aの片方を使いカソードへBFOを加えた典型的なプロダクト検波回路です。

カソードに接続されたBFO回路の電源を切断してプロ検ではなくDSB波のプレート検波回路としているのがこの方式の特徴となっています。
事実 この受信機で中波の放送が綺麗に聞こえます。
ドレークの初期型R-4

6GX6を使った回路で出力が大きいので低周波増幅段が簡単になり音量調節のVRの直ぐ後に出力管がきてプリアンプが不要です。

尚、この回路ではBFOコイルのカソードタップをアースへ落として発振を止め、別のダイオードで検波したAM波の音声信号をスイッチで切り替えて6GX6の第三グリッドへ加え普通の低周波増幅管として使っています。
同じくドレークのR-4A後期型のものです。

ダイオード二個使いの検波回路で 次のR-4Cでも同じ方式です。
有名なR-4Cの検波回路

ドレークの受信機では定番となった回路でR-4Aから使われ始めた様です。
安立の業務用受信機RG17Aです。

FETを使った半導体回路ではこれも定番みたいなデュアルゲートのプロ検です。
ハリクラのSR-400A

双三極管12AT7の片方をプロ検に もう一方を低周波のプリアンプに使った標準的な回路です。
矢張り 信号を充分に小さくし 大きなBFOを加えています。
ハリクラのSX-117の検波回路です。

6GX6の代わりにペンタグリッドのコンバータ管である6BE6を使ったものです。

この回路もカソードをアースへ落として発振を止め、AM波を二極管で検波し出力を切り替えて低周波増幅回路へ導いています。

尚、コンバータ管で6BY6を使いBFOを他励にした回路も古いQST誌で見た事があります。
Radio Handbook誌の製作例として掲載されているICによる検波回路です。

1496の典型的な応用としてトップにくるのがこのプロ検でしょう。