その弐 石像の罠



「ったくメデューサってのはどうしてこんなボロ臭い遺跡に住んでるんだ?」
「仕方ないでしょ? 今回はそういう相手なんだし…」

今回、ラネルとフェイは石化能力を持つ怪物……メデューサの退治である。バードやアース
がいないのは別の一人限定シナリオをやっているためである。


「なぁ俺達ここに来るまで何回扉をぶっ壊したと思う?」
「そうね……。ざっと50…いやそれ以上壊してるわね。でもよかった、全ての扉が攻撃キ
 ーコードに対応していて」

…………

例によって扉を壊すとその先にはリアルな若い女性の石像があった。

「お、おいまさか……」
「相手はメデューサよ。石化した冒険者を見かけるのは当然……だわ」
パーティー内で一番冷静であったラネルもさすがに焦った。

「先客って奴か?」
「変な事言わないの! 大丈夫…フェイも私もちゃんと麻痺解除最大処理の巻物をちゃんとい
 くつか持っていったでしょ」
「そうか!なら早速、この巻物を使おう、新たなNPCが増える」
「あ!フェイ、何やっているの!考えてみればその石像……」

ラネルが止めようとした時にはすでにフェイは巻物の呪文を読み上げていた。そして……

      "キィン"

「な、なんでキーコードイベントが対応していないんだ!」

ため息をつきながらラネルが答える

「…フェイ。あなた左手に何を持っている?」
「左手? 松明を持っているぞ」
「この石像は?」
「……持ってない。い、いや違うぞ松明なんて前衛の奴だけが持っているものだ! それに魔
 法によって光をおこす事だってできるじゃないか!」

「じゃぁ、フェイ…あなた肩に何を背負っている?」
「当然、荷物一式をつめたサック」
「この石像は?」
「背負ってない…。い、いや違うぞ、きっと無限収納の魔法のポーチを持っていたに違いない
 んだ!」

「じゃぁフェイ、あなたは何を履いている?」
「なめし皮の靴」
「この石像は?」
「何も履いていない…。い、いや違うぞ、これはきっと…えっと……」
            

「諦めなさい。この石像は本物よ」 


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