ルーマニア民族舞曲(B.バルトーク)
Roumanian Folk Dances
I.棒踊り
II.飾り帯の踊り
III.足踏み踊り
IV.ブチュム人の踊り
V.ルーマニア風ポルカ
VI.速い踊り |
I. Joc cu bâtă
II. Braûl
III. Pe loc
IV. Buciumeana
V. Poalgă românescă
VI. Mărunțel |
ルーマニアの民謡を素材に作曲され,バルトークの作品群のなかでも親しみやすく最も人気が高い作品をサクソフォーン六重奏に編曲しました。サクソフォーン・アンサンブルで演奏することにより,民族色が色濃く反映された東欧的雰囲気や伴奏の美しい和声が,大変効果的に表出できます。
アルトとテナーの2ndパートは易しめに書かれており,楽器を初めて間もない1年生などでも無理なく演奏できることでしょう。
作品データ |
| 作曲者 |
B.バルトーク(Béla Bartók) |
| 編曲者 |
黒川圭一 (Keiichi Kurokawa) |
| 発表年 |
2002年 |
| 編曲初演 |
さいたま市立浦和高等学校吹奏楽部 |
| 演奏時間 |
約6分11秒
I.棒踊り(1:22)
II.飾り帯の踊り(0:40)
III.足踏み踊り(1:10)
IV.ブチュム人の踊り(1:41)
V.ルーマニア風ポルカ(0:28)
VI.速い踊り(0:50) |
| 編成 |
サクソフォーン六重奏 |
| 編成詳細 |
S.Sax.
A.Saxs. 1-2
T.Saxs. 1-2
B.Sax. |
| グレード |
★★★☆☆(3.5) |
| 調性 |
原調 |
| 出版社 |
ブレーン株式会社(販売譜)
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| 参考音源 |
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●曲目解説
ハンガリーを代表する作曲家、ベーラ・バルトーク(1881‐ 1945 )は、音楽学者としても幅広く活動し、自国のみならず東欧圏やアジアなどの民謡を広く採取し分析して、多くの優れた論文を発表しました。また、それらの民謡を自分の音楽語法に取り込み、作曲面においても独自の境地を開拓しました。
この「ルーマニア民族舞曲」は、ルーマニア領トランシルヴァニア地方の山地に住むルーマニア人の民族音楽を素材に、ピアノ独奏曲として1915 年に書かれたものです。この曲は、ピアノの原曲のほか、ヴァイオリン独奏版(ゾルタン・セーケイ編)、小管弦楽版(作曲者編)、弦楽合奏版(アルトゥール・ウィルナー編)など多くの編曲が存在するほか、近年では、吹奏楽編成(後藤洋編)や各種編成によるアンサンブルなど、我が国の吹奏楽界でも広く採りあげられています。
このサクソフォーン6重奏の編曲は、さいたま市立浦和高校吹奏楽部サキソフォーン・パートの委嘱により2002年の9月に書いたもので、同年11月19日、久喜総合文化会館にて行われた第26回埼玉県アンサンブルコンテストにて、同校サクソフォーン6重奏(ソプラノ:土高有葵、第1アルト:近藤加奈子、第2アルト:大沢友恵、第1テナー:高見沢由希、第2テナー:千原尚子、バリトン:持田彩希)によって初演されました。
この曲は、以下の6つの楽章から構成されています。
第1楽章 ジョク・ク・バータ(棒踊り)。トランシルヴァニア山地の中央部、マロシュ・トルダ県で採譜されたものです。伴奏の4分音符の音形をしっかり揃えてください。sfも効果的に表現しましょう。
第2楽章 ブラウル(飾り帯の踊り)。トロンタール県の農民舞踏です。適度にアゴーギクを付けると効果的でしょう。
第3楽章 ペ・ロック(足踏み踊り)。この曲もトロンタール県のものです。ソプラノ・サクソフォーンのソロは、表情豊かに演奏するよう心がけてください。
第4楽章 ブチュメアーナ(ホーンパイプの踊り)。トルダ・アラニョシュ県のものです。前半のテナー・サクソフォーンの旋律は、伴奏に埋もれやすいのでバランスには細心の注意を払ってください。
第5楽章 ポアルガ・ロマネアスカ(ルーマニアのポルカ)。ハンガリーと国境を接するビハール県のものです。3拍子2小節+2拍子の拍子感(アクセント)を出すようにしましょう。後半はテンポ感が緩まないように気を付けてください。
第6楽章 マルンツェル(急速な踊り)。2つの曲がつなぎ合わされています。1曲目はビハール県、2曲目はトルダ・アラニョシュ県から採譜されたものです。伴奏を中心として正確にリズムを感じると同時に、クライマックスに向けて次第次第に盛り上げてくようにしましょう。
この曲は民謡などを素材にしたものですが、同じ旋律に対する異なる和声付けや、各舞曲の巧みな配列・構成など、バルトークの作曲家としての巧みさが随所に感じられます。演奏にあたっては、これらの曲の魅力を存分に引き出して、色彩感豊かな演奏に仕上げてください。楽しい演奏を期待しています。