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日本における道路交通法規の変遷

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日本に於いて全国一律に適用される道路交通関係の法体系は、おおまかに言って、次の5つの時期に分けることができます。

  1. 内務省令時代 旧明治憲法下時代です。法律にはよらず、内務省の省令による規制でした。このため、軍務中の軍人・軍属は規制対象とはならないことになり、さすれば、非番の軍人・軍属は規制対象となるのか、なるとすればどの時点からか、という問題が生じます。有名な大阪でのゴーストップ事件 (1933年) は、現在では陸軍の横暴というとらえ方がされることが多いですが、一概にそうとも言えないと思います。陸軍の方が正しいという意味ではなく、法制が不備だったのでは、という意味でして、管轄の問題だけでなく、そもそも「赤信号では止まれ。」という規則は内務省令にはなかったので、何を根拠に信号無視を制止したのかも不明です。
  2. 道路交通取締法時代 昭和23/1/1施行。新憲法となり、法律による規制がスタートしました。しかし、かなりの内容を附属 (下位) 命令に丸投げしているとも言ってよく、不備満載とも言ってよい法律でした。その結果、交通関係規則の変更は、丸投げ先の附属命令の改正によることが多いことになってしまいます。丸投げ先によって、形式的には、さらに2つの時期に細分することができます。
  3. 道路交通法・オリジナル時代 昭和35/12/20施行。法律の体裁が整いました。この後、交通規則に関して、以下に示すように2度の大改正がありました。つまり、道路交通法は、3世代に分けることができます。第1世代がこのオリジナル時代です。
  4. 道路交通法・昭和39年大改正以後 昭和39/9/1 (一部は 9/6) 施行の第2世代です。1949年道路交通条約加入に伴う大改正があり、交通規則が1949年条約に合致するように変更されました。
  5. 道路交通法・昭和46年大改正以後 昭和46/12/1施行の抜本大改正がなされ、現在も続く第3世代に入りました。この改正は、1968年道路交通条約加入の準備としてなされた (つまり、1968年条約の内容を取り入れた) ものです。この改正から既に30年以上経過していますが、法の基本体系は、この当時のまま変わらずに続いています。

以下では、内務省令時代については道路交通に関係すると思われる省令の (改正省令も含めて) すべてを、戦後の法律時代については、法律の改正はすべてを (たぶん) 列挙しています。改正法律が挙げられていてもリンクがないものの改正内容は、それ以降最初のリンクのある改正法律のリンク先に記載しています。

各ページでは、改正前の内容も読め、かつ、改正後の内容も読み易くするために、抹消部分は、文字色を薄くして横線を引いて (いわゆる見え消し) います。同一ページに複数回の改正内容が記載されているときは、各回は、文字色で区別しています。

また、道路交通法改正時のリンク先の目次には、 ○ のような記号がついています。これらは、その章や節の内容に、
 : 大きな変更があった : 少し変更があった ○: 変更がなかった
の意味です (記号の色は、前記の改正回に対応)。(一部、未整備)「大きな」と「少し」との区別は、管理人の勝手な判断によるものです。

なお、例えば道路交通法ですと、その一部を改正する法律は、「道路交通法の一部を改正する法律」という題名のものだけとは限りません。例えば「昭和46/5/31・法律第88号 (環境庁設置法/附則23条)」というのを挙げていますが、この法律は、その名のとおり「総理府内に環境庁を設置し、環境関係の所管を厚生省から新設の環境庁に移す」旨を定めたものです。一見道路交通法とは関係ないようですが、道路交通法2条22号において交通公害の定義を「総理府令・厚生省令」で定めるとしていたため、この部分を (厚生省は関係なくなったので)「総理府令」と改める必要が生じました (冷静に考えるとおかしな話ですが、ここではパスしときます。)。このような波及効果による細かい修正も通常は同じ法律 (の多くはその附則) に規定されます (今の場合は、環境庁設置法附則23条) ので、この環境庁設置法が道路交通法の一部を改正することになるわけです。したがって、このような場合の道路交通法の改正は、法の内容には影響しないもの (誤字の訂正等と同レベルのもの) と考えてさしつかえありません。

法律時代の下位命令 (政令、府令) の改正は、必要に応じて記載していくつもりですが、まだ未整備です。

これらのリンク先の法令のページでは、


1. 内務省令時代

大正8/1/11 (施行 8/2/15)大正8年自動車取締令 (内務省令第1号) (後出の大正12年内務省令44号改正も含む)

大正9/12/16 (施行 10/1/1)道路取締令 (内務省令第45号) (後出の大正14年内務省令23号改正も含む)

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大正11/11/9 (同日施行)道路警戒標及道路方向標ニ関スル件 (内務省令第27号)

大正12/12/7・内務省令第44号 (大正8年自動車取締令の一部改正)

大正14/10/30・内務省令第23号 (道路取締令の一部改正 – 附則にある経過規定の期限延長だけです。)

大正15(1926)/4/24 パリにおいて「道路交通に関する国際条約」および「自動車交通に関する国際条約 (1930/10/24 発効)」が作成される。

昭和6(1931)/3/30 ジュネーブにおいて国際連盟が主催する「欧州道路交通国際会議」にて「道路信号の統一に関する条約」が作成される (1934/7/16 発効)。

昭和8(1933)/3/27・日本は国際連盟を脱退。

昭和8/8/18 (施行 8/11/1)昭和8年自動車取締令 (内務省令第23号) (前記の大正8年自動車取締令の全部改正)

昭和12/10/23 (同日施行)自動車ノ運転免許及就業免許ノ特例ニ関スル件 (内務省令第45号)

昭和13/4/1・国家総動員法 (法律第55号) 公布

昭和13/10/5・内務省令第34号 (昭和8年自動車取締令の一部改正) 改正後 (公布同日施行)

昭和17/5/13 (同日施行)道路標識令 (内務省令第24号) (前記の「道路警戒標及道路方向標ニ関スル件」は廃止)

昭和18/12/27 (同日施行)道路取締令及自動車取締令並ニ (中略) ノ戦時特例ニ関スル件 (内務省令第78号) (昭和21/10/31 をもって廃止)

昭和19/5/5・内務省令第20号 (昭和8年自動車取締令の一部改正) (公布同日施行。後記の昭和21年内務省令43号の注釈も参照。)

昭和20/3/9・内務省令第5号 (昭和8年自動車取締令の一部改正) 改正後 (公布同日施行。後記の昭和21年内務省令43号の注釈も参照。)

昭和21/10/10・内務省令第43号 (昭和8年自動車取締令の一部改正) (施行21/11/1)

昭和22/2/21・昭和20年勅令第542号ポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件に基づく自動車の登録等に関する省令 (内務省令第8号)

昭和22/3/12・内務省令第13号 (昭和8年自動車取締令の一部改正) 改正後 (施行22/4/1)


2. 道路交通取締法時代

道路交通取締令に丸投げ期

昭和22/11/8 (施行 23/1/1)道路交通取締法 (法律第130号)

昭和23/3/6・法律第11号 (警察法の施行に伴う関係法律の整理に関する法律/第3条)

昭和24/5/26・法律第107号 (道路交通取締法の一部を改正する法律) 改正後 (施行 24/11/1)

昭和24(1949)/9/19 ジュネーブ国際会議にて「道路交通に関する条約 (いわゆるジュネーブ条約)」並びに「道路標識及び信号に関する議定書」が作成される。

昭和25/3/31 (同日施行)道路標識令 (総理府令・建設省令第1号) (上記の昭和17年内務省令24号の全部改正)

昭和27(1952)/3/26 1949年の「道路交通に関する条約」が発効。

昭和27/6/10・法律第181号 (道路法施行法/第12条)

昭和27/6/20・法律第203号 (道路交通取締法の一部を改正する法律) 改正後 (施行 27/8/1)


道路交通取締法施行令・施行規則に丸投げ期

昭和28/8/11・法律第197号 (道路交通取締法の一部を改正する法律) (施行 28/12/1)

昭和28(1953)/12/20 1949年の「道路標識及び信号に関する議定書」が発効。

昭和29/5/18・法律第113号 (交通事件即決裁判手続法/附則2項) (施行 29/11/1)

昭和29/6/8・法律第163号 (警察法の施行に伴う関係法令の整理に関する法律/第10条)

昭和30/7/4・法律第51号 (銃砲刀剣類等所持取締令等の一部を改正する法律/第5条)

昭和32/4/25・法律第79号 (高速自動車国道法/附則2項)

昭和32/5/16・法律第106号 (駐車場法/附則4項)

昭和33/3/26・法律第19号 (警察法等の一部を改正する法律/第2条)

道路交通取締法 廃止直前


3. 道路交通法・オリジナル時代

昭和35/6/25 (施行 35/12/20)道路交通法 (法律第105号)

昭和35/12/17 (道交法と同日施行)道路標識、区画線及び道路標示に関する命令 (総理府・建設省令第3号)

昭和37/6/2・法律第147号 (道路交通法の一部を改正する法律)

昭和37/9/15・法律第161号 (行政不服審査法の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律/第10条)

昭和38/3/29 (施行 38/5/1)・総理府・建設省令1号 (道路標識、区画線及び道路標示に関する命令の一部を改正する命令)

昭和38/4/15・法律第90号 (道路交通法の一部を改正する法律) 改正後

昭和38/7/16 最初の高速道路として名神高速道路が一部開通 (栗東↔尼崎)。


4. 道路交通法・昭和39年大改正以後

昭和39/6/1 (施行 39/9/1)・法律第91号 (道路交通法の一部を改正する法律) 改正後 (国際運転免許証等の条約に直接かかわる事項については、条約発効日 (9/6) 施行)

昭和39/8/7 1949年道路交通条約に加入 (発効は9/6)。

昭和39/10/1 東海道新幹線開業。東京・新大阪間の所要時間は、速度制限区間多数のため4時間で、翌40年11月より3時間10分となる。

昭和39/10/10 東京オリンピック開会式。後にこの日は、「体育の日」として祝日になりました。

昭和40/6/1・法律第96号 (道路交通法の一部を改正する法律)

昭和42/8/1・法律第126号 (道路交通法の一部を改正する法律) 改正後

昭和43(1968)/11/8 ウィーン国際会議にて「道路交通に関する条約 (ウィーン条約)」並びに「道路標識及び信号に関する条約」が作成される。

昭和45/5/21・法律第86号 (道路交通法の一部を改正する法律)

昭和45/12/25・法律第143号 (道路交通法の一部を改正する法律)

昭和46/4/15・法律第46号 (道路法等の一部を改正する法律/附則9項)

昭和46/5/31・法律第88号 (環境庁設置法/附則23条)

昭和46/6/1・法律第96号 (許可、認可等の整理に関する法律/附則21項)

昭和46 道路交通法 大改正直前


5. 道路交通法・昭和46年大改正以後

昭和46/6/2 (施行 46/12/1)・法律第98号 (道路交通法の一部を改正する法律) 改正後

昭和46/12/31・法律第130号 (沖縄の復帰に伴う関係法令の改廃に関する法律/第6条)

昭和47/5/15 沖縄返還。米により右とされていた沖縄での車の通行側の左への変更 (条約は一国内での統一を求めている。) には少なくとも3年を要すると国連事務総長に通告。

昭和47/6/1・法律第51号 (道路交通法の一部を改正する法律) 改正後

昭和51/6/10・法律第64号 (振動規制法/附則3項)

昭和52(1977)/5/21 1968年の2条約のうち「道路交通に関する条約」が発効。

昭和53/5/20・法律第53号 (道路交通法の一部を改正する法律) 改正後

昭和53(1978)/6/6 1968年の2条約のもうひとつ「道路標識及び信号に関する条約」が発効。

昭和53/7/30 沖縄での車の通行側変更を実施。見込み通告より3年遅れでした (「少なくとも3年」の通告でしたから、約束を違えたわけではありません。)。

昭和58/5/16・法律第36号 (地方交付税法等の一部を改正する法律/第3条・附則4条)

昭和59/5/8・法律第25号 (運輸省設置法の一部を改正する法律/附則21条)

昭和60/7/5・法律第87号 (道路交通法の一部を改正する法律)

昭和61/5/23・法律第63号 (道路交通法の一部を改正する法律) 改正後

平成1/12/19・法律第82号 (貨物運送取扱事業法/附則45条)

平成1/12/19・法律第83号 (貨物自動車運送事業法/附則26条)

平成1/12/22・法律第90号 (道路交通法の一部を改正する法律)

平成2/7/3・法律第73号 (道路交通法の一部を改正する法律) 改正後 (次号第74号改正も含む)

平成2/7/3・法律第74号 (自動車の保管場所の確保等に関する法律の一部を改正する法律/附則3条) 改正後

平成3/5/2・法律第60号 (道路法及び駐車場法の一部を改正する法律/附則5条)

平成4/5/6・法律第43号 (道路交通法の一部を改正する法律)

平成5/5/12・法律第43号 (道路交通法の一部を改正する法律) 改正後

平成5(1993)/9/3 1968年道路交通条約の (第1次) 改正が発効。

平成5/11/12・法律第89号 (行政手続法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律/第7条)

平成7/4/21・法律第74号 (道路交通法の一部を改正する法律)

平成7(1995)/11/30 1968年道路標識・信号条約の (第1次) 改正が発効。

平成8/5/9・法律第32号 (大気汚染防止法の一部を改正する法律/附則4項)

平成9/5/1・法律第41号 (道路交通法の一部を改正する法律)

平成10/9/28・法律第110号 (精神薄弱の用語の整理のための関係法律の一部を改正する法律/第15条)

平成11/5/10・法律第40号 (道路交通法の一部を改正する法律)

平成11/7/16・法律第87号 (地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律/第15条)

平成11/12/22・法律第160号 (中央省庁等改革関係法施行法/第111条)

平成12/5/26・法律第86号 (道路運送法及びタクシー業務適正化臨時措置法の一部を改正する法律/附則16条)

平成13/6/20・法律第51号 (道路交通法の一部を改正する法律)

平成13/12/5・法律第138号 (刑法の一部を改正する法律/附則4条)

平成14/6/19・法律第77号 (鉄道事業法等の一部を改正する法律/附則16条)

平成14/7/31・法律第98号 (日本郵政公社法施行法/第30条)

平成16/6/2・法律第73号 (出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律/附則9条)

平成16/6/9・法律第90号 (道路交通法の一部を改正する法律)

平成16/6/18・法律第112号 (武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律/附則10条)

平成16/6/18・法律第113号 (武力攻撃事態等におけるアメリカ合衆国の軍隊の行動に伴い我が国が実施する措置に関する法律/附則4条)

平成17/6/29・法律第77号 (介護保険法等の一部を改正する法律/附則39・40条)

平成17/10/21・法律第102号 (郵政民営化法等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律/第72条)

平成18(2006)/3/28 1968年道路交通条約、道路標識・信号条約の (第2次) 改正が発効。

平成18/5/19・法律第40号 (道路運送法等の一部を改正する法律/附則24条)

平成18/6/2・法律第50号 (一般社団法人…に関する法律及び公益社団法人…に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律/第171条)

平成18/12/22・法律第118号 (防衛庁設置法等の一部を改正する法律/附則34条)

平成19/5/23・法律第54号 (刑法の一部を改正する法律/附則4条)

平成19/6/20・法律第90号 (道路交通法の一部を改正する法律)