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1949年にジュネーヴで作成された道路交通に関する条約です。全体の分量が大きくなりますので本則と附属書とは別ページにしており、このページはその本則です。附属書はこちらのページです。

日本は、この条約には加盟しており、したがって、これには (官報で公布された) 公定訳があります。
しかし、同時に作成された道路標識等に関する議定書には加盟せず、また、1968年の交通条約・標識条約にも加盟していません (署名もしていません)。

以下このページ及び附属書のページにある和訳は、公定訳です。ただし、そのうち一部は、読み易さを考えて書き直しています。それらは、次のとおりです。

この条約には、改正の提案がされたことはありますが採択されませんでしたので、改正はありません。

この条約及び前記の道路標識等に関する議定書について、それらを補足する欧州協定が作成されています (1950年於ジュネーヴ)。それによる補足内容も該当箇所 (この条約については、第9条、24条及び附属書1の3箇所) に記載しています。

CONVENTION ON ROAD TRAFFIC (Geneva,1949) 道路交通に関する条約 (ジュネーブ,1949)
履歴等
附帯議定書
European Agreement supplementing the Convention on Road Traffic and the Protocol on Road Signs and Signals at Geneva on 19 September 1949 (Geneva,1950) この条約及び道路標識等に関する議定書を補足する欧州協定 (ジュネーブ,1950)

前記の補足欧州協定です。協定の全文はリンク先のここにありますが、補足内容でこのページに係るものは、以下の該当する箇所 (この条約については、第9条、24条及び附属書1の3箇所) に記載しています。

CONVENTION ON ROAD TRAFFIC

done at Geneva, on 19 September 1949

道路交通に関する条約

1949年9月19日⋅於ジュネーヴ

The Contracting States, desirous of promoting the development and safety of international road traffic by establishing certain uniform rules,

Have agreed upon the following provisions:

締約国は、統一規則を定めることにより国際道路交通の発達及び安全を促進することを希望して、

次の規定を協定した。

Chapter I. General Provisions

第1章 総則

Article 1

1. While reserving its jurisdiction over the use of its own roads, each Contracting State agrees to the use of its roads for international traffic under the conditions set out in this Convention.

第1条

1. 締約国は、その道路の使用に関する管轄権を留保して、その道路をこの条約に定める条件に従つて国際交通の用に供することに同意する。

2. No Contracting State shall be required to extend the benefit of the provisions of this Convention to any motor vehicle or trailer, or to any driver having remained within its territory for a continuous period exceeding one year.

2. 締約国は、一年の期間をこえて引き続きその領域内にとどまつている自動車、被牽引車トレーラ又は運転者にこの条約の利益を及ぼすことを要求されない。

「この条約の利益」とは、他国からの一時的な訪問車又は訪問者には、その滞在国での登録又は運転免許取得等を免除する、ということです。この第2項の規定は、その一時的というのを、一年以内の滞在としているわけです。しかし、ヨーロッパのようなところでは、悪用されかねません。つまり、一年以内の期限切れの直前に一日でも他国に行くということを繰り返せば、実質的に永久に利益を享受できることになってしまいます。

日本においても、「外国籍の定住者 (外国人登録をした者) が、出入国を繰り返して本国で取得した (悪質な場合には、本人は帰国することなく本国の縁者に依頼して取得した) (国際) 運転免許証を使って日本国内で運転し続ける」という悪用も現にあり、問題化しています。

1968年交通条約では、このような抜け道 (悪用) 排除の規定 (車両に関しては第1条(b) 但書部分、運転者に関しては第41条第6項) が導入されています。

このように、この条約には、まだ (日本だけに限らず世界中で) 世の中が落ち着いてはいない1949年に作成されたためもあるでしょうが、(場合によっては抜け道に通じる) 不備な点が多く見受けられます。そのような点は当然改正していくべきでしょうが、1968年になって、改正するのではなく、この条約を置き換えるべく新しい条約が作成されました。

Article 2

1. The annexes to this Convention shall be considered as integral parts of the Convention; it being understood, however, that any State may on signature or ratification of, or accession to, the Convention, or at any time thereafter, by declaration exclude annexes 1 and 2 from its application of the Convention.

第2条

1. この条約の附属書は、この条約の不可分の一部とする。ただし、いずれの国も、この条約の署名若しくは批准若しくはこれへの加入の時に、又はその後いつでも、宣言によりこの条約の適用について附属書1又は附属書2を排除することができるものと了解される。

附属書1は、「いわゆる原付 (排気量 50 cm3 以下) を自転車とみなす。」という規定で、日本は排除しています。つまり「日本は、原付を自動車の一種として扱う。」と対外的に宣言しているわけです。

附属書2は、「優先関係の指定がない交差点では左車優先 (左側通行の場合) とする。」という規定で、日本は、採用しています。

いずれについても、他の国での採否状況は、こちらを御覧ください。

2. Any Contracting State may at any time give notice to the Secretary-General of the United Nations that it will be bound, as from the date of the said notification, by annexes 1 and 2 as excluded under the terms of paragraph 1 of this article.

2. 締約国は、第1項の規定に基づいて排除した附属書1又は附属書2につき、いつでも、国際連合事務総長に対し、当該通告の日からその拘束を受ける旨を通告することができる。

Article 3

1. Measures which all the Contracting States or certain of them may have agreed, or shall in the future agree, to put into effect with a view to facilitating international road traffic by simplifying customs, police, health or other requirements will be regarded as being in conformity with the object of this Convention.

第3条

1. 税関、警察、衛生その他に関する手続の簡素化により国際道路交通を容易にするための措置であつて、その実施について締約国の全部又は一部が合意しており又は将来合意するものは、この条約の目的に適合するものと認められる。

2. (a) A bond or other form of security guaranteeing payment of any import duties and import taxes which would, in the absence of such security, be chargeable on the importation of any motor vehicle admitted to international traffic may be required by any Contracting State;

2. (a) 締約国は、国際交通を認められる自動車の輸入につき、輸入税の支払を保証する担保の提供を要求することができる。そのような担保が提供されない場合には、輸入税が徴収されるものとする。

(b) A Contracting State shall accept for the purposes of this article the guarantee of an organization established in its own territory affiliated to an international association which has issued a valid international customs pass for the motor vehicle (such as a carnet de passages en douane).

(b) 締約国は、この条の規定の適用上、その領域内に設立されている団体であつて、当該自動車について有効な国際通関書類(たとえば通関手帳)を発給した国際団体に加盟しているものによる保証を認めるものとする。

3. For the fulfilment of the requirements provided for in this Convention the Contracting States will endeavour to keep open during the same hours customs offices and posts next to each other on the same international road.

3. 締約国は、この条約に規定する手続の履行のため、同一の国際道路上にあつて対応している税関事務所又はその支所の執務時間を同一にするよう努力するものとする。

Article 4

For the purpose of this Convention the following expressions shall have the meanings hereby assigned to them:

第4条

この条約の適用上、

International traffic means any traffic which crosses at least one frontier;

国際交通」とは、少なくとも一の国境を越える交通をいう。

Road means any way open to the public for the circulation of vehicles;

道路」とは、車両の交通のために公衆に開放されている道をいう。

「この条約では、道路には歩道を含まない。」と読んでしまいがちですが、そういう意味ではなく、「遊歩道や私道は、除外する」という意味だと思います。

Carriageway means that portion of a road normally used by vehicular traffic;

車道」とは、本来車両の通行に使用される道路の部分をいう。

この車道の定義には、不明確なところがあります。たとえば「中央分離帯付きの片側2車線道路」とは、

(1) 各々が2車線である一方通行車道が二つ、ペアになって並んでいる道路、あるいは、
(2) 4車線からなる二方通行車道が一つある道路

のどちらなのでしょうか?

1968年交通条約では、次に引用するように、(1) とみなすと明示されています。

Article 1. Definitions

(e) Carriageway means the part of a road normally used by vehicular traffic; a road may comprise several carriageways clearly separated from one another by, for example, a dividing strip or a difference of level;

... 複数の車道が一の道路に含まれることもある

しかし、この条約では判然としません。たとえば後記の 第12条第4項(d) には「(日本のような左側通行国で) 右折時には車道中央に寄れ」とありますから、「一方通行の車道が二つ並んでいる道路 (こう考えるのなら車道右端に寄らなければならない。)」というものを想定していないように読めます。 とは言うものの、この条約でも基本的には (1) の考え方であって、おかしな箇所は、詰めの甘さからくる不備だと思います。

なお、英語の母国たる英国では「中央分離帯付き道路」を dual carriageway road と呼びますから、(1) の解釈ですね。

Lane means any one of the parts into which the carriageway is divisible, each sufficient in width for one moving line of vehicles;

通行帯」とは、一縦列の車両の通行に十分な幅を有するように区分された車道の部分をいう。

通行帯とは、一般的には車線とかレーンとか呼ばれているものでよいですが、この公定訳は、誤訳だと思います。 「え?どこが?」と思われるかもしれませんが、たとえば、幅 8 m で何のマーキングもされていない車道を想定してみてください。この車道には、通行帯がいくつあるのでしょうか? この公定訳に従えば、

(1) 車道は区分されていないのだから、通行帯は一つ

ということになると思います。道交法 (2条1項7号) でも、「車両通行帯」と呼ばれてはいますが、より明示的にこの解釈です。

しかし、原文を見てみると、divisible であって、divided ではないです。divisible とは、区分しようとすればできる (区分可能) という意味であって、区分されている (区分済 = divided) という意味ではありません。したがって、

(2) 二つに区分したとしても、2台の車両が十分余裕をもって行き違い又は並進できるのだから、通行帯は二つ

が正しい、とも考えられます。

1968年交通条約では、

Article 1. Definitions

(g) Lane means any one of the longitudinal strips into which the carriageway is divisible, whether or not defined by longitudinal road markings, which is wide enough for one moving line of motor vehicles other than motor cycles;

...、それが縦方向の道路標示線によって示されているか否かに拘らず、...

となっており、「マーキング (車線境界線) の有無に拘らず」という語句がはさみ込まれていますから、明らかに (2) の解釈です。

「この条約ではどうか?」というと、やはり1968年交通条約と同じで (2) であると思います。1968年交通条約での文はこの条約でのものと実質的に同じですが、上記の語句が挿入されています。つまり、この条約での文言の不明確さを補うための語句挿入であった、と解するのが妥当でしょう。

公定訳に忠実であれば「lane = 通行帯」ですが、以後の注釈の部分では、「車線」も「通行帯」と同じ意味で使っています。

Driver means any person who drives a vehicle, including cycles, or guides draught, pack or saddle animals or herds or flocks on a road, or who is in actual physical control of the same;

運転者」とは、道路において車両(自転車を含む。)を運転し、若しくは牽引用、積載用若しくは乗用に用いられている動物若しくは家畜の群を誘導する者又はそれらのものを現実に統御する者をいう。

Motor vehicle means any self-propelled vehicle normally used for the transport of persons or goods upon a road, other than vehicles running on rails or connected to electric conductors. Any State bound by annex 1 shall exclude from this definition cycles fitted with an auxiliary engine of the type described in that annex;

自動車」とは、道路において本来人又は貨物の運搬に使用されるすべての自動推進式の車両(レール又は架線によつて走行する車両を除く。)をいう。附属書1の拘束を受ける国については、同附属書に規定する補助エンジンを装備する自転車をこの定義において除外するものとする。

Articulated vehicle means any motor vehicle with a trailer having no front axle and so attached that part of the trailer is superimposed upon the motor vehicle and a substantial part of the weight of the trailer and of its load is borne by the motor vehicle. Such a trailer shall be called a semi-trailer;

分節車両」とは、自動車と前車軸を有しない被牽引車トレーラとの結合体であつて、トレーラの一部が自動車にのせられ、かつ、トレーラ及びその積載物の重量の相当の部分が自動車によつてささえられるものをいう。このようなトレーラは「セミトレーラ」という。

「連節車両」という方が普通ではないかと思います。少なくとも、鉄道では、類似構造の車両は、連節車 (または連接車) と呼ばれます (小田急のロマンスカー (一部を除く) が有名)。

Trailer means any vehicle designed to be drawn by a motor vehicle;

被牽引車トレーラ」とは、自動車によつて牽引されることを目的とする車両をいう。

最初にも書きましたように、以下では、公定訳の「被牽引車」は単に「トレーラ」と書き直します。semi-trailer を「セミトレーラ」と訳しているのですから、trailer も「トレーラ」と訳せばいいと思うんですよね。

Cycle means any cycle not self-propelled. Any State bound by annex 1 shall include in this definition cycles fitted with an auxiliary engine of the type described in that annex;

自転車」とは、自動推進式でない自転車をいう。附属書1の拘束を受ける国については、同附属書に規定する補助エンジンを装備する自転車をこの定義において含ませるものとする。

Laden weight of a vehicle means the weight of the vehicle and its load when the vehicle is stationary and ready for the road, and shall include the weight of the driver and of any other persons carried for the time being;

車両の「積載重量」とは、運行することができる状態で停止している車両及びその積載物の重量(運転者及び同乗者の重量を含む。)をいう。

「積載重量」というと、普通は、「積載物の重量」の意味ではないでしょうか。それよりも「積車重量」とした方がいいと思います。附属書7では「積車状態、空車状態」という用語を使っていますし。

Maximum load means the weight of the load declared permissible by the competent authority of the country of registration of the vehicle;

最大積載量」とは、車両の登録国の権限のある当局が宣言した積載物の重量の限度をいう。

Permissible maximum weight of a vehicle means the weight of the vehicle and its maximum load when the vehicle is ready for the road.

車両の「許容最大重量」とは、運行することができる状態にある車両の重量及び最大積載量の和をいう。

Article 5

This Convention is not to be taken as authorizing the carriage of persons for hire or reward or the carriage of goods other than the personal baggage of the occupants of the vehicle; it being understood that these matters and all other matters not provided for in this Convention remain within the competence of domestic legislation, subject to the application of other relevant international conventions or agreements.

第5条

この条約は、有償で行なう人の輸送又は乗車している者の携行品以外の貨物の輸送を認めるものと解してはならない。これらの事項及びこの条約に定めのないすべての事項は、他の国際条約又は国際協定の適用を受けることを条件として、国内法の管轄に属するものと了解される。

Chapter II. Rules of the road

Article 6

Each Contracting State shall take appropriate measures to ensure the observance of the rules set out in this chapter.

第2章 道路交通に関する規則

第6条

締約国は、この章に定める規則の遵守を確保するために適切な措置を執るものとする。

日本では、この「規則の遵守を確保するために適切な措置」が本当に執られているんですかね〜〜。言うまでもなく、「『道路交通法』およびその運用がそうなっているか」、さらには、「道路交通の実態がそうなるよう努めているか」ということなんですが…。

Article 7

Every driver, pedestrian or other road user shall conduct himself in such a way as not to endanger or obstruct traffic; he shall avoid all behaviour that might cause damage to persons, or public or private property.

第7条

運転者、歩行者その他の道路使用者は、交通に危険を及ぼし又は交通を妨げることのないように行動しなければならない。これらの者は、人体又は公私の財産に損害を与えるような行為を避けなければならない。

Article 8

1. Every vehicle or combination of vehicles proceeding as a unit shall have a driver.

第8条

1. 一単位として運行されている車両又は連結車両には、それぞれ運転者がいなければならない。

この公定訳は、原文 (英文) を

Every [ ( vehicle or combination of vehicles ) proceeding as a unit ] shall have a driver.

と解釈しているようです (たぶん Every →「それぞれ」)。しかし、

Every [ vehicle or ( combination of vehicles proceeding as a unit ) ] shall have a driver.

と解釈すべき、つまり、次のようにすべきではないでしょうか。(Every は無理に訳す必要はない。)

車両 (連結車両のときは、運行されている一単位を一の車両とみなす。) には、運転者がいなければならない。

2. Draught, pack or saddle animals shall have a driver, and cattle shall be accompanied, except in special areas which shall be marked at the points of entry.

2. 牽引用、積載用又は乗用に用いられる動物には、運転者がいなければならず、家畜には、入口に一定の表示のある特別の区域における場合を除くほか、付添人がいなければならない。

3. Convoys of vehicles and animals shall have the number of drivers prescribed by domestic regulations.

3. 集団で移動する車両又は動物には、国内法令で定める数の運転者がいなければならない。

4. Convoys shall, if necessary, be divided into sections of moderate length, and be sufficiently spaced out for the convenience of traffic. This provision does not apply to regions where migration of nomads occurs.

4. 前記の集団は、必要に応じ、交通の便宜のため、適当な長さの部分に分割され、かつ、各部分の間に十分な間隔が設けられていなければならない。この規定は、遊牧民の移住が行なわれる地方には、適用しない。

5. Drivers shall at all times be able to control their vehicles or guide their animals. When approaching other road users, they shall take such precautions as may be required for the safety of the latter.

5. 運転者は、常に、車両を適正に操縦し、又は動物を誘導することができなければならない。運転者は、他の道路使用者に接近するときは、当該他の道路使用者の安全のために必要な注意を払わなければならない。

Article 9

1. All vehicular traffic proceeding in the same direction on any road shall keep to the same side of the road, which shall be uniform in each country for all roads. Domestic regulations concerning one-way traffic shall not be affected.

第9条

1. 道路において同一方向に進行する車両は、道路の同一の側を通行するものとし、その通行する側は、それぞれの国においてすべての道路について統一されていなければならない。ただし、一方通行に関する国内法令の適用は、妨げられないものとする。

2. As a general rule and whenever the provisions of article 7 so require, every driver shall:

2. 運転者は、原則として、また、第7条の規定により必要とされるときは、次のことを守らなければならない。

(a) on two-lane carriageways intended for two-way traffic, keep his vehicle in the lane appropriate to the direction in which he is travelling;

(a) 二の通行帯を有し、二方通行を行なうこととされている車道においては、自己が進行する方向に適応した側左側の通行帯において車両を運行すること。

「片側一車線、対面通行道路」の場合のことであることに疑問の余地はないでしょう。この規定は、第2項冒頭にもあるように、原則です。つまり例外があるわけで、それは、追い越し (第11条) 及び (日本では) 右折 (第12条第4項(d)) のときです。

appropriate to the direction in which he is travelling とは珍妙な表現ですが、最初にも書きましたように、右側通行および左側通行の双方の場合にあてはめるためやむを得ず、ということです。公定訳の「自己が進行する方向に適応した側」では煩わしいので、単に「左側」と書き直しました (以下同じ)。

例えば左側通行の場合に、この語句が「左側」を意味するのか必ずしも明確ではありませんが、1968年交通条約では、これまた珍妙な表現ですが、明示されています。

Article 1. Definitions

(z) Direction of traffic and appropriate to the direction of traffic mean the right-hand side if, under domestic legislation, the driver of a vehicle must allow an oncoming vehicle to pass on his left; otherwise these expressions mean the left-hand side;

「交通の方向」及び「交通の方向に適した側」とは、運転者が行き違う対向車を自己の左側に通すよう国内法令により義務づけられている場合には右側を意味し、その逆の場合には左側を意味する。

(b) on carriageways with more than two lanes, keep his vehicle in the lane nearest to the edge of the carriageway appropriate to the direction in which he is travelling.

(b) 二をこえる通行帯を有する車道においては、自己が進行する方向に適応した側左側の車道の端に最も近い通行帯において車両を運行すること。

この項(b)は、両方向合わせて3車線以上から成る中央分離帯のない道路 (車道はひとつ) を想定していると思います。日本では「両方向合わせて3車線 (4車線以上ではなく正確に3車線) から成る中央分離帯のない道路」というのは、登坂車線のある場合を除けばほとんどないと思いますが、例えば米国や英国では多用されています。この場合、真ん中の車線は「両方向共用の追い越し車線」です。

中央分離帯付き道路で最も一般的な片側2車線道路におけるその片側車道を含め「二の通行帯を有し、一方通行を行なうこととされている車道」の場合に通行すべき車線への言及がこの第2項にはない (他の部分にもない) ことになりますが、これも詰めの甘さからくる不備 (見落とし) だと思います。 項(a)において、intended for two-way traffic を削除すればいいと思うのですが ...。

3. Animals shall be kept as near as possible to the edge of the road in accordance with domestic regulations.

3. 動物は、国内法令に従い、できる限り道路の端近くを通行させなければならない。

この条約では、道路のどちら側の端かの規定はありません。1968年交通条約では、「車と同じ側 (すなわち、日本だと左側)」とされました (第10条第2項)。

Supplement to Article 9 by the European Agreement:

Vehicles may pass on either side of refuges, except in the case of:

1) a refuge bearing an arrow indicating the side on which it should be passed; or of

2) central refuges on two-way carriageways which should be passed on the right in countries where traffic keeps to the right or on the left in countries where traffic keeps to the left.

欧州協定による第9条への補足:

車道に交通待避島があるときは、車両は、次に掲げる場合を除き、そのどちらの側を通過してもよい。

1) 交通待避島に車両が通過すべき側が矢印で表示されている場合

2) 二方通行に供される車道の中央にある交通待避島の場合 (この場合には、右側通行の国にあっては右側、左側通行の国にあっては左側を通過しなければならない。)

Article 10

The driver of a vehicle shall at all times have its speed under control and shall drive in a reasonable and prudent manner. He shall slow down or stop whenever circumstances so require, and particularly when visibility is not good.

第10条

車両の運転者は、常に車両の速度を制御していなければならず、また、適切かつ慎重な方法で運転しなければならない。運転者は、状況により必要とされるとき、特に見とおしがきかないときは、徐行し、又は停止しなければならない。

Article 11

1. Drivers when meeting or being overtaken shall keep as close as practicable to the edge of the carriageway on the side appropriate to the direction in which they are travelling. In overtaking, a driver shall pass on the left or the right of the overtaken vehicle or animal according to the rule observed in the country concerned. These rules shall not necessarily apply in the case of tramcars, trains on roads, and certain mountain roads.

第11条

1. 運転者は、行き違うとき又は追い越されるときは、自己が進行する方向に適応した側左側の車道の端にできる限り寄らなければならない。運転者は、追い越すときは、当該国で実施されている規則に従い、追い越される車両又は動物の左側又は右側を通行しなければならない。この規定は、路面電車及び道路上の列車並びに山間道路には、適用しないことがある。

訳文だけを読むと、ちょっと変ですね。行き違うときに、何ゆえ「左側のに」、しかも「できる限り」寄らなければならないのでしょうか?「片側一車線、上下合わせて二車線」というごく普通の道路では、こんなことをする必要はないでしょう (次の第2項も参照)。 これも、誤訳と言えると思います。

原文の meet というのは、meet the requirement (その要求にぴったり合う) という用法からもわかるように、face to face出くわす、つまり、ぶつかりかねない (場合によってはズバリぶつかる) という意味あいです。したがって、「対向車と meet する」というのは、「そのまま進めばぶつかる、つまり、左に寄らなければ行き違いできないような状況」を意味していると解すべきです。ちなみに、単なる行き違いなら pass です。 したがって、条約文は

運転者は、対向車と出会った (meet) とき又は後続車に追い越される (be overtaken) ときは、車道の左側の端にできる限り寄って、対向車と行き違い (pass) 又は追い越す後続車を通さ (pass) なければならない。

とでも訳すべきです。「余裕のある片側一車線道路」では、「(特に変わった事情がなければ) そのまま走り続ければよい」のであって、あたりまえのこと (当然の法理 というヤツですね。) だから何も言及していないということです。 蛇足ながら付け加えると、「追い越されるときに左側にできる限り寄れ」としてあるのは、「同一方向の車線が一つの場合 (この部分は書き落としでしょう。) には、追い越す車の反対車線側へのはみ出しを最小限に押さえるため」ということでしょう。

これも、1968年交通条約では次のようになり、最初に passing という単語が使われ、さらに if necessary も入って、すっきりとしました。右側に十分な余地があれば、左に寄る必要はないのです。

Article 12. Passing of oncoming traffic 対向交通との行き違い

1. When passing oncoming traffic, a driver shall leave sufficient lateral space and, if necessary, move close to the edge of the carriageway ...

対向する交通と行き違うときには、運転者は、右側方に十分な余地を残し、また、必要に応じて、車道の左側に寄らなければならない。

「山間道路には、適用しないことがある。」というのは、なかなか含蓄のある規定で、現在は、その理由がわからない方も多いでしょうね。 日本でも、少なくとも昭和30年代までは、おそらくは法の明文規定のない慣習法として、「すれ違うときは、右側の端にできる限り寄ること。」が義務づけられている山間道路がありました 。そのローカル・ルール適用区間の入口には、「これより先、すれ違いは右側通行で」という趣旨の看板が立っていました。

この第1項の規定は、最後の山間道路に関する部分を除いて次の第2, 3項で繰り返されており、この繰り返しそのものからも条約文の詰めが不十分であったことが窺えます。

2. On the approach of any vehicle or accompanied animal, drivers shall:

2. 運転者は、車両又は付添人のいる動物と接近する場合には、次のことを守らなければならない。

(a) when meeting, leave sufficient space for the vehicle or accompanied animal coming from the opposite direction;

(a) 行き違うときは、反対の方向からくる車両又は付添人のいる動物の通行に十分な余地を残すこと。

(b) when being overtaken, keep as close as practicable to the appropriate edge of the carriageway and not accelerate.

(b) 追い越されるときは、自己が進行する方向に適応した側左側の車道の端にできる限り寄り、加速しないでいること。

これも、微妙ですが、誤訳と言うべきでしょうね。

原文: On the approach of any vehicle ... = When any vehicle approaches (to) them (= drivers) ⇒「他の車両又は ... 接近してきた場合には、...」

であって、

公定訳:「車両又は ... 接近する場合には、」⇒ When they (= drivers) approach (to) any vehicle ... = On the approach to any vehicle ...

でしょうよ (普通は「... 接近する」でしょうけど)。つまり、次のような意味でしょう。

運転者は、他の車両又は付添人のいる動物が接近してきた場合には、次のことを守らなければならない。

(a) 相手方が前方から接近してきてすれ違う必要があるときは、相手方が通行するに十分な余地を作ること。

(b) 相手方が後方から接近してきて追い越されることになるときは、車道の左端にできる限り寄り、加速しないこと。

この項では、他の車両が (a)前方から接近してきた場合の対応、(b)後方から接近してきた場合の対応を述べているわけで、第1項の繰り返しです。ただし、前方から接近してきた場合には「できる限り左に寄れ」とは言っていません。

3. Drivers intending to overtake shall make sure that there is sufficient room and sufficient visibility ahead to permit overtaking without danger. After overtaking they shall bring their vehicles back to the right or left hand side according to the rule observed in the country concerned, but only after making sure that this will not inconvenience the vehicle, pedestrian or animal overtaken.

3. 追い越そうとする運転者は、危険を伴うことなく追い越すため十分な余地があり、かつ、前方の見とおしが十分にきくことを確認しなければならない。追い越した後は、運転者は、追い越された車両、歩行者又は動物の進行を妨げないことを確認した上で、当該国で実施されている規則に従つて右側又は左側に車両をもどさなければならない。

前項と同様の表現をすれば、On the approach to any vehicle ... についての条項です。接近する相手が反対方向から進行してきたものである場合は 前項(a) の場合と同じなので繰り返し言及する必要はなく、同一方向に進行するものである場合、すなわち先行低速車に追いついた場合のみをこの第3項で述べています。

前記第1, 2項で「追い越される車は左に寄れ」とあり、この項で「追い越した後は左側にもどれ」とありますから、キープ・レフトは、この条でも規定されているとみなせるでしょう。

After overtaking に車両をもどす」という表現がありますから、この条約での overtake とは、単に「前走車の側方を通って前に出る」です。道交法 (2条1項21号) での「追い越し」の定義はもっと狭くなっている (前後の進路変更も含んではじめて追い越しになる) ことに要注意です。日本では「追い越し」でないとされている追い抜きも、overtake に含まれます。そういう意味で、少なくともこの公定訳と道交法とには不整合があるというべきです。

またまた、細かいことですが、公定訳にケチを付けますと、公定訳は

... there is { ( sufficient room ) and ( sufficient visibility ahead ) } to permit ...

と解釈していますが、これは、

... there is { ( sufficient room and sufficient visibility ) ahead } to permit ...

と読むべき、つまり、次のように言うべきではないですかね。ちなみに、room というのは、「追い越した後に先行車の前で左側に戻るスペース」という意味だと思います。

追い越そうとする運転者は、先行車の前方に十分な空きがあり、かつ、前方の見とおしも十分にきいて危険を伴うことなく追い越しができることを (まず) 確認しなければならない。

Article 12

1. Every driver approaching a fork, crossroads, road junction or level-crossing shall take special precautions to avoid accidents.

第12条

1. 運転者は、三差路、十字路その他の交差点又は踏切に接近するときは、事故を防止するため特に注意を払わなければならない。

2. Priority of passage may be accorded at intersections on certain roads or sections of road. Such priority shall be marked by signs and every driver approaching such a road or section of road shall be bound to yield the right of way to drivers travelling along it.

2. 道路又は道路の区間については、交差点において優先通行権を与えることができる。この優先権は、標識によつて示すものとし、運転者は、そのような道路又は道路の区間に接近したときは、当該道路又は道路の区間を通行している運転者を優先させなければならない。

笑ってしまうのは、「優先させる = 道を譲る」に yield を使っていることです。何がおかしいかといいますと、yield というのは米語 (American English) で、英語 (British English) では give way と言うんです。米国は、この1949年交通条約はいの一番に批准しているのに、1968年交通条約は署名すらしていないんですね...。そして、その1968年交通条約では、yield ではなく、give way になっているんですね...。

なお、英国の隣ですが、アイルランド (Irish Republic) では yield です。英国とアイルランドとの微妙な関係を考えると、こちらはちょっと笑えませんが ...。

道交法及びその運用の現状は、少なくとも次の3つの点で、この条項に抵触しています。

  • 「優先権は、標識によって示すもの」とされているにも拘らず、道交法 (36条2項) には、「道路標示による」あるいは「道路幅の大小による」という規定があります。「道路標示による」については、1968年交通条約 (第5条第1項) では、表現の仕方は異なりますが認められています (ただし、1968年標識条約には、単独で優先関係を示す道路標示というものはありません。) し、また、「道路標示は標識 (signs) に含まれないのか?」という微妙な問題もありますからまあ許せるとしても、「道路幅の大小」の方は、明らかに条約違反ですね。
  • この条約では、「非優先側の一時停止」を義務づけてはいません (徐行の義務すらありません)。これは、1968年交通条約でも同じです。どちらの条約でも、「一時停止」とは、この条約の場合には第7条あるいはこの条第1項の規定に従うために必要とされるときにのみ要求される行動とみなすべきです。すなわち、一時停止しなければ危険である場合にのみ必要とされる行動です。しかるに、日本では、標識運用の実態として、非優先側の一時停止がほとんど義務化されています。
  • そして、最大の問題は、この条の規定により絶対に必要であり、当然いたるところに設置されているはずの自方優先及び先方優先 (ただし、一時停止の義務はない) を示す道路標識がほとんど存在しないということです。ですから、これらの標識がどのような形のものか、知っている人は少ないです。前者の自方優先はないのがあたりまえの如き運用がされていますし、後者の先方優先は、厳密に言えば、日本では法令上定められていません

3. The provisions of annex 2 regarding the priority of passage at intersections not covered by paragraph 2 of this article shall be applied by the States bound by the said annex.

3. 第2項の規定が適用されていない交差点における優先通行権については、附属書2の拘束を受ける国においては、同附属書の規定を適用する。

附属書2というのは、「優先関係の指定がなされていない交差点では、左側通行の国では左車優先、右側通行の国では右車優先とする。」という規定です。 日本はこの附属書を受け入れています。すなわち、「左車優先」です。

4. Every driver before starting to turn into a road shall:

4. 運転者は、左折し又は右折するに先だつて、次のことを守らなければならない。

(a) make sure that he can do so without danger to other road users;

(a) 他の道路使用者に危険を及ぼすことなく左折又は右折することができることを確認すること。

(b) give adequate notice of his intention to turn;

(b) 左折し又は右折する意志を表わす適切な合図をすること。

(c) move over as far as practicable to the edge of the carriageway on the side appropriate to the direction in which he is travelling if he wishes to turn off the road on that side;

(c) 自己が進行する方向に適応した側に左折し又は右折左折しようとするときは、できる限り車道のその側左側の端に寄ること。

(d) move as near as practicable towards the middle of the carriageway if he wishes to leave the road and turn to the other side, except as provided for in paragraph 2 of article 16;

(d) 第16条第2項 (自転車については、国内法令により不適用とできる旨の規定) に定める場合を除くほか、自己が進行する方向に適応した側とは反対の側に右折し又は左折右折しようとするときは、できる限り車道の中央に寄ること。

第4条の車道の定義のところで注釈したように、「一方通行の車道の場合を失念した」不備だと思います。

ちなみに、1968年交通条約では、「二方通行の車道では中央線に、一方通行の車道では車道の右端に寄れ。」となっています。

自転車の右折方法については、日本では、第16条第2項に基づき、別規定 (二段階右折) を設けています。

(e) in no case hamper the traffic coming from the opposite direction.

(e) いかなる場合にも、反対の方向からの交通を妨害しないこと。

Article 13

1. Stationary vehicles or animals shall be kept off the carriageway if feasible, or, if not, as close as practicable to the edge of the carriageway. Drivers shall not leave vehicles or animals until they have taken all necessary precautions to avoid an accident.

第13条

1. 車両又は動物をとめておく場合には、可能なときは、車道の外に置かなければならず、これが不可能なときは、できる限り車道の端に寄せておかなければならない。運転者は、事故を防止するために必要なすべての注意を払つた後でなければ、車両又は動物から離れてはならない。

2. Vehicles and animals shall not be left waiting where they are likely to cause danger or obstruction, and in particular at or near a road intersection, a bend or the top of a hill.

2. 車両及び動物は、危険を及ぼし又は障害となるおそれのある場所、特に道路の交差点、まがりかど若しくは坂の頂上又はそれらの附近にとめておいてはならない。

Article 14

All necessary precautions shall be taken to ensure that the load of a vehicle shall not be a cause of damage or danger.

第14条

車両の積載物が損傷又は危険の原因とならないことを確保するため、必要なすべての注意が払われなければならない。

Article 15

1. From nightfall and during the night, or when atmospheric conditions render it necessary, every vehicle or combination of vehicles on a road shall show at least one white light in front and at least one red light in the rear.

第15条

1. 道路上の車両又は連結車両は、日没から夜を通じて、又は気象状況により必要とされるときは、前面に少なくとも一個の白色燈を、後面に少なくとも一個の赤色燈を点燈していなければならない。

When a vehicle, other than a cycle or a motorcycle without sidecar, is provided with only one white light in front, this shall be placed on the side nearest to traffic coming from the opposite direction.

自転車又は二輪の自動車 (側車付きのものを除く。) 以外の車両が前面に白色燈一個のみを備えているときは、その白色燈は、反対の方向からの交通に近い側に備えていなければならない。

In countries where two white front lights are obligatory, such lights shall be placed one on the right and one on the left of the vehicle.

前面に二個の白色燈を備えることが義務的である国においては、これらの白色燈のうち一個は車両の右側に、一個は車両の左側に備えなければならない。

The red light may be produced either by a device distinct from that which produces the white light or lights in front or by the same device when the vehicle is short enough and so arranged as to permit this.

赤色燈は、前面に備える一又は二以上の白色燈の点燈装置とは別個の装置により、又は、車両が短く構造上可能なときは、同一の装置によつて点燈することができる。

2. In no case shall a vehicle have a red light or a red reflector directed to the front or a white light or a white reflector directed to the rear. This provision shall not apply to a white or yellow reversing light in cases where the domestic legislation of the country of registration of the vehicle permits such lights.

2. いかなる場合にも、車両は、前方に向けた赤色燈若しくは赤色の反射器又は後方に向けた白色燈若しくは白色の反射器を備えてはならない。この規定は、車両の登録国の国内法令が白色又は黄色の後退燈を認めている場合には、これについて適用しない。

3. Lights and reflex reflectors shall be such as to ensure that the vehicle is clearly indicated to other road users.

3. 燈火及び反射器は、車両の存在を他の道路使用者に明示することを確保するものでなければならない。

燈火は、他から認識されるためのもの、と言っています。

4. Any Contracting State or subdivision thereof may, provided that all measures are taken to guarantee normal conditions of safety, exempt from certain provisions of this article.

4. 締約国又はその下部機構は、通常の安全状態を保障するためすべての措置を執ることを条件として、次の車両についてこの条の規定を適用しないものとすることができる。

Contracting State or subdivision thereof は、「締約国又はその下部機構」と訳されていますが、「又はその下部機構」の文言はあまり意識する必要はないです。日本の場合、下部機構に該当するものは、たとえば都道府県の公安委員会です。

(a) vehicles used for special purposes or under special conditions;

(a) 特殊な目的のため又は特殊な条件の下に使用される車両

(b) vehicles of special shape and kind;

(b) 特殊な形体又は種類の車両

(c) stationary vehicles on adequately lighted roads.

(c) 十分に照明されている道路に停止している車両

裏返して言えば、暗いところでは、駐停車中も点燈すべし、と言っています。

Article 16

1. The provisions of this chapter shall apply to trolleybuses.

第16条

1. この章の規定は、トロリーバスに適用する。

2. (a) Cyclists shall use cycle tracks where there is an obligation to do so indicated by an appropriate sign, or where such obligation is imposed by domestic regulations;

2. (a) 自転車の運転者は、自転車道を使用する義務が国内法令により定められ、又はその義務が適当な標識により表示されている場合には、自転車道を使用しなければならない。

(b) Cyclists shall proceed in single file where circumstances so require and, except in special cases provided for in domestic regulations, shall never proceed more than two abreast on the carriageway;

(b) 自転車の運転者は、状況により必要とされるときは、一列で進行しなければならず、また、国内法令に定める特別の場合を除くほか、自転車を3台以上並列させて車道を進行してはならない。

(c) Cyclists shall not be towed by vehicles;

(c) 自転車の運転者は、車両に自己を牽引させてはならない。

(d) The provisions of paragraph 4 (d) of article 12 shall not apply to cyclists where domestic regulations provide otherwise.

(d) 第12条第4項(d) の規定 (右折時に車道中央に寄る義務) は、国内法令に別段の定めがあるときは、自転車の運転者には、適用しない。

Chapter III. Signs and signals

第3章 標識及び信号機

Article 17

1. With a view to ensuring a homogeneous system, the road signs and signals adopted in each Contracting State shall, as far as possible, be the only ones to be placed on the roads of that State. Should it be necessary to introduce any new sign, the shape, colour and type of symbol employed shall conform with the system in use in that State.

第17条

1. 方式の画一性を確保するため、締約国の道路に設置される道路標識及び信号機は、できる限りその国において採用されているものに限定されなければならない。新たな標識の採用が必要な場合には、使用される記号の形、色及び図案は、その国で用いられている方式に適合しなければならない。

道路標識等に関しては、この条約と同時に附帯議定書「道路標識及び信号に関する議定書」が作成されました。日本は、この条約加入時にこの附帯議定書には加入せず、その後も加入していません。

公定訳は、ちょっと変な日本語ですよね。というか、非常に重要な点を曲解させる誤訳というべきでしょう。

原文では、まず前段 (1st sentence) で、(文の骨格部分を抜き出すと) The road signs and signals adopted in each State shall be the only ones to be placed on the roads. つまり、「(法定の) 道路標識及び信号 (機) が、道路上に設置される唯一のものであること。」としています。ですから、国内法で定めた道路標識や信号 (機) ではない類似のものを道路上に設置することも (可能な限り) 禁止していると読むべきではないでしょうか。例えば、日本でしばしば見受けられる回転灯や看板もです。これは、後の第4項、第5項でも繰り返されていることです。

次に、後段 (2nd sentence) では、The shape, colour and type shall conform with the system in use in that State. ですから「(新たに導入する標識の) 形状等が現行の方式と適合する」ことが要求されているわけですが、その要求に応えなければならないのはその導入する締約国です。したがって、主語を省略するにしても、「(新たに標識を導入する) 締約国が ... しなければならない。」という意味であることがわかるような文章にしないと変な日本語になってしまいます。

方式の画一性を確保するため、各締約国内の道路には、できる限り、当該締約国が採用した道路標識又は信号機以外のものが設置されることのないようにしなければならない。各締約国内において新たな種類の標識を導入する必要が生じたときは、その新たな標識に使用する記号の形、色及び図案は、その国において現に用いられている方式に適合するように (当該締約国は) 定めなければならない

とでもすべきではないでしょうか。

2. The number of approved signs shall be limited to such as may be strictly necessary. They shall be placed only at points where they are essential.

2. 正規の標識の数は、必要最小限度にとどめなければならない。これらの標識は、それが不可欠である場所にのみ設置するものとする。

3. The danger signs shall be placed at a sufficient distance from the object indicated to give road users adequate warning.

3. 警戒標識は、道路使用者に警告を適切に与えるため、表示されている障害の存する場所から十分な距離を置いて設置しなければならない。

4. The affixing to an approved sign of any notice not related to the purpose of such sign and liable to obscure it or to interfere with its character shall be prohibited.

4. 標識の目的に関係がなく、かつ、標識を見にくくし又はその性格を変えるおそれのある掲示板を正規の標識につけることは、禁止しなければならない。

5. All boards and notices which might be confused with the approved signs or make them more difficult to read shall be prohibited.

5. 正規の標識と混同され、又はその判読を一層困難にするおそれのあるすべての表示板又は掲示板を設置することは、禁止しなければならない。

公定訳では、この条 (及び章のタイトル) の signal(s) を「信号」と訳しています。 ところが、上記の標識及び信号に関する附帯議定書の第4部及び第5部のタイトルには Signals to be Made by Traffic Police (交通警察官の手信号) 及び Traffic Light Signals (灯火式交通信号機) とあり、また、第3部第47条では踏切の警報機signal と書かれています。 このことから、ここでいう signal というのは、日本語での信号よりも広い意味であろうことは容易に想像できます。

さらに、上記の附帯議定書の前の道路標識に関する国際協定として、1931年の道路信号の統一に関する条約 (Convention concerning the Unification of Road Signals) があるのですが、それは「道路標識についての条約」になっています。つまり、1931年当時には、「road signal というのは、道路標識のことだった。」わけです。 したがって、章のタイトル及び第1項の (road) signs and signals は、法令用語お得意の言い回しを使って「道路における道路標識その他の信号方式」とでもするべきものではないでしょうか。こうすれば、警察官の手信号も、踏切の警報機も、道路標示も含ませることができます。

なお、この条の規定は、第3項を除いて、上記の1931年道路信号統一条約の第3条及び第4条のコピー同然のものです。

Chapter IV. Provisions applicable to motor vehicles and trailers in international traffic

第4章 国際交通における自動車及びトレーラに適用する規定

Article 18

1. In order to be entitled to the benefits of this Convention, a motor vehicle shall be registered by a Contracting State or subdivision thereof in the manner prescribed by its legislation.

第18条

1. 自動車は、この条約の利益を享受するためには、締約国又はその下部機構によりその法令に定める方法で登録されなければならない。

2. A registration certificate containing at least the serial number, known as the registration number, the name or the trade mark of the maker of the vehicle, the maker's identification or serial number, the date of first registration and the full name and permanent place of residence of the applicant for the said certificate shall be issued either by the competent authority or by an association duly empowered to do so.

2. 権限のある当局又は正当に権限を与えられた団体は、少なくとも登録番号と称する一連番号、車両の製作者の名称又は商標、製作番号又は製作者の一連番号、最初の登録の日付並びに登録証書の発給申請者の氏名及び住所を記載した登録証書を発給するものとする。

3. This certificate shall be accepted by all Contracting States as prima facie evidence of the information entered thereon.

3. 締約国は、反証がない限り、前記の登録証書をそれに記入された事項を証明するものとして認めなければならない。

少し変な訳ですね。原文の all Contracting States 中の all が抜けていますから。この部分の訳である文頭の「締約国」は「登録がなされた国 (登録証書を発給した国) であるか否かを問わずすべての締約国」の意味ですから、少なくとも「すべての締約国は、...」とすべきでしょうし、登録証書の発給国では証明書として認められるのはあたりまえのことですから、むしろ、

前記の登録証書は、反証がない限り、その発給国以外の締約国においても、それに記入された事項を証明するものとして認められるものとする。

でしょうね。

Article 19

1. Every motor vehicle shall display at least at the back on a special plate or on the vehicle itself, a registration number issued or allotted by the competent authority. In the case of a motor vehicle drawing one or more trailers the single trailer or the last trailer shall display the registration number of the drawing vehicle or its own registered number.

第19条

1. 自動車は、少なくともその後面の特定の標版上又は車両自体の後面に、権限のある当局が付与した登録番号を表示しなければならない。自動車が一又は二以上のトレーラを牽引している場合には、そのトレーラ又は最後部のトレーラは、自動車の登録番号又はそのトレーラ自体の登録番号を表示しなければならない。

2. The composition of the registration number and the manner in which it is displayed shall be as set out in annex 3.

2. 登録番号の構成及びその表示の方法は、附属書3に定めるとおりとする。

Article 20

1. Every motor vehicle shall in addition to the registration number display at the back, inscribed on a plate or on the vehicle itself, the distinguishing sign of the place of registration of this vehicle. This sign shall indicate either a State or a territory which constitutes a distinct unit from the point of view of registration. In the case of a motor vehicle drawing one or more trailers this sign shall also be displayed at the back of the single trailer or of the last trailer.

第20条

1. 自動車は、その後面の標板上又は車両自体の後面に、登録番号のほかに、当該自動車の登録地の識別記号を表示しなければならない。この識別記号は、国又は登録に関して独立の単位を構成する領域を示すものでなければならない。自動車が一又は二以上のトレーラを牽引している場合には、この識別記号は、そのトレーラ又は最後部のトレーラの後面にも表示しなければならない。

2. The composition of the distinguishing sign and the manner in which it is displayed shall be as set out in annex 4.

2. 識別記号の構成及びその表示の方法は、附属書4に定めるとおりとする。

Article 21

Every motor vehicle and trailer shall carry the identification marks set out in annex 5.

第21条

自動車及びトレーラは、附属書5に定める証明記号をつけていなければならない。

証明記号って何だ?」と身構えてしまいそうですが、附属書5を見てみると、...、車台番号 (よりは少し広いでしょうが) のことですね。

Article 22

1. Every motor vehicle and trailer shall be in good working order and in such safe mechanical condition as not to endanger the driver, other occupants of the vehicle or any person upon the road, or cause damage to public or private property.

第22条

1. 自動車及びトレーラは、機能が良好でなければならず、また、運転者、同乗者又は道路上の人に危険を及ぼし、又は公私の財産に損害を与えることがないように整備されていなければならない。

2. In addition, every motor vehicle, or trailer, and its equipment shall conform to the provisions of annex 6 and the driver of every motor vehicle shall observe the rules set out therein.

2. さらに、自動車及びトレーラ並びにこれらの装置は、附属書6の規定に適合するものでなければならず、また、自動車の運転者は、同附属書に定める規則を遵守しなければならない。

3. The provisions of this article shall apply to trolleybuses.

3. この条の規定は、トロリーバスに適用する。

Article 23

1. The maximum dimensions and weights of vehicles permitted to travel on the roads of each Contracting State or subdivision thereof shall be matters for domestic legislation. On certain roads designated by States Parties to regional agreements or, in the absence of such agreements, by a Contracting State, the permissible maximum dimensions and weights shall be those set out in annex 7.

第23条

1. 締約国又はその下部機構の道路を通行することを認められる車両の最大寸法及び最大重量は、国内法令の定めるところによる。地域的協定の当事国が指定し、又はそのような協定がない場合において締約国が指定する道路においては、許容最大寸法及び許容最大重量は、附属書7に定めるとおりとする。

2. The provisions of this article shall apply to trolleybuses.

2. この条の規定は、トロリーバスに適用する。

Chapter V. Drivers of motor vehicles in international traffic

第5章 国際交通における自動車の運転者

この章の条文では、附属書9及び附属書10が言及されます。これらは運転免許証の様式を規定するもので、附属書9には DRIVING PERMIT (運転免許証)、附属書10には INTERNATIONAL DRIVING PERMIT (国際運転免許証) という見出しが付いていますが、「前者の附属書9様式の免許証は、第24条第2項にもあるように国内運転免許証を意味する」ことに注意が必要です。

この「国際運転免許証」あるいは「国内運転免許証」というのは、混乱を招きかねない言葉ですので、以下この章の注釈では、この条約の附属書9様式の (国内) 運転免許証を DDP (domestic driving permit の略)、附属書10様式の (国際) 運転免許証を IDP (international driving permit の略) と書くことにします。

Article 24

1. Each Contracting State shall allow any driver admitted to its territory who fulfils the conditions which are set out in annex 8 and who holds a valid driving permit issued to him, after he has given proof of his competence, by the competent authority of another Contracting State or sub-division thereof, or by an association duly empowered by such authority, to drive on its roads without further examination motor vehicles of the category or categories defined in annexes 9 and 10 for which the permit has been issued.

第24条

1. 締約国は、自国の領域への入国を許可された運転者で、附属書8に定める条件 (年齢18歳以上) を満たしており、かつ、他の締約国若しくはその下部機構の権限のある当局又はその当局が正当に権限を与えた団体から、適性を有することを実証した上で、発給を受けた有効な運転免許証を所持するものに対し、附属書9及び附属書10に規定する種類の自動車でその運転免許証の発給の対象となつているものを、新たな試験を受けることなく、自国の道路において運転することを認めるものとする。

日本では、運転免許証を発給するのは、締約国そのもの (日本国政府) ではなく、その下部機構の権限ある当局 (都道府県公安委員会) です。

この第1項では原則を述べているわけですが、a valid driving permit issued to him というのは (何の限定も付されていないので) 普通の (国内) 運転免許証も含みます (というか、普通に文章を読めば、「普通の運転免許証」のことでしょうよ。) から、その原則というのは、「普通の運転免許証が、そのまま他の締約国内でも通用する」ということです。 このことは、誤解している人が非常に多いようです。(道交法でも、誤解しているのではないか?)

しかし、日本語やロシア語のような言語で書かれた免許証ではラテン文字系の国々では記載内容の理解ができないでしょうから、次の第2項に例外規定があります。

2. A Contracting State may however require that any driver admitted to its territory shall carry an international driving permit conforming to the model contained in annex 10, especially in the case of a driver coming from a country where a domestic driving permit is not required or where the domestic permit issued to him does not conform to the model contained in annex 9.

2. もつとも、締約国は、自国の領域への入国を許可された運転者が国内運転免許証を必要としない国又は附属書9に定める様式に合致しない国内運転免許証を発給している国からきた者である場合には特に、その者が附属書10に定める様式に合致した国際運転免許証を携行することを要求することができる。

誤解を招きかねない公定訳ですね、というか、誤訳とも言えるのでは...。 原文は、... annex 10 までで「なんびと (any driver) に対しても (たとえ DDP を所持していたとしても) IDP の携行を要求できる」と書いており、その後の especially ... 以下は特記事例です。したがって、

もっとも、締約国は、自国の領域への入国を許可された運転者に対して、いかなる場合でも、とりわけその者が国内運転免許証を必要としない国から来た場合又はその者の所持する国内運転免許証が附属書9に定める様式に合致していないものである場合には、附属書10に定める様式に合致した国際運転免許証の携行を要求することができる。

ということですね。特記事例のなかで「附属書9に定める様式に合致していない」という文言があるのは、「義務とまではしないが、(附属書9様式の) DDP は、第1項の原則通りに他締約国もこれを認めることを通例とする。」という趣旨でしょう。 つまり、「外国の国内運転免許証を認めるか否かは各締約国の裁量による (ただし、それが DDP であるなら認めることが望ましい。) が、IDP を認めるのは締約国の義務である。」ということです。

ちなみに、日本国政府は、他締約国の発給した運転免許証について、DDP も IDP と同じく「道交法107条の2にいう国際運転免許証」として認めています。ジュネーブ交通条約上は国内運転免許証 (DDP) であっても、道交法では国際運転免許証と呼ばれるわけです。もっとも、DDP を発行している国は、偽造対策の問題もあり、現在ではほとんどないのではないでしょうか。

まとめると、次の表のようになります。なお、この表は1949年交通条約加盟国間での取り扱いに関するものであり、1949年条約非加盟の国 (ドイツやスイス) は想定外です。

免許証の種類外国発給免許証の取り扱い
(条約での規定)
日本国での取り扱い
外国発給の免許証日本在住者に対して
各国独自仕様の免許証受け入れるを原則とするが、拒否も可1受け入れない (特例2あり)発給する (普通の免許証のこと)
附属書9様式の免許証 (DDP)受け入れが通例 (例外的には拒否もあり得る)3受け入れる
(道交法では国際運転免許証という)
発給しない
附属書10様式の免許証 (IDP)受け入れが義務発給する
(道交法では国外運転免許証という)

1 伝え聞くところによると、ハワイでは日本の普通の運転免許証が通用するそうですが、それは、(現にそういう趣旨で行われているのか否かは別問題として) 条約が認めた、むしろその原則に従った正当な取り扱いです

2 1968年の新条約にも加盟して (1949年条約に従う) IDP の発給を取りやめた国については、特例として、条件付き (認証機関による訳添付) で1949年条約非加盟のドイツ及びスイスと同じ扱いで受け入れることもある (現在はフランス他ヨーロッパの数ヶ国)。

3 VISA (入国査証) のようなレベルということでしょうね。VISA というのは、入国許可を保証しているわけではなく、否定性を強めた言い方をすれば、最終的に入国許可を出す (又は出さない) 入国審査官のための参考資料に過ぎません。とは言うものの、通常は、VISA があれば入国許可されると思っていいです。

なお、1968年の新条約では、

  • 1949年条約の DDP は、新条約附属書6の規定に合致する国内運転免許証とみなす (1993年改正前の附属書6 第4項最後の文)。
  • 新条約附属書6の規定に合う国内免許証は、発給国以外の国も認めることを義務とする (1993年改正前の第41条 第1項(b)—改正後は第2項(b))。

とされて、この1949年条約の DDP も他国での受け入れが義務となりました。

その後、新条約は1993年に改正され、改正後の附属書6では、免許証の寸法とか各事項の記載場所とかの様式指定はなくなり、「所定の (ラテン文字による) 記載事項、所持者の署名及び写真の貼付がありさえすればよい」というものになりました (発給国以外の受け入れ義務はそのまま変わらず)。

「各国独自仕様の運転免許証」といっても通常はこの改正後の条件は満たしますので、「各国独自仕様」と「新条約附属書6仕様」との違いは実質的になくなりました。 「普通の国内運転免許証がそのまま国外でも通用する」というこの条第1項の原則が、現行の新条約では現実的なものとなっているわけです。

さらに、2006年改正では、国際運転免許証は例外的なものと扱われるようになりました。すなわち、国際運転免許証は、単独では免許資格を証するものとは認められず、国内運転免許証との同時携行が義務づけられるようになりました。

「日本の独自仕様免許証」には、別の問題があります。運転できる車両の種類の区分が条約に定めるもの (この条約でも新条約でも同じ) と異なっているのです。このような場合には、微妙な問題がでてきます。条約では、新旧を問わず、それが定めるものと異なる車両区分による運転免許証は想定されていません。これは「独自仕様の運転免許証であっても車両区分は条約に定めるものにあわせる」ことを当然とみなしているためだと思うのですが、日本では、条約に加入してから40年以上経過しているにも拘らず、条約に合わせるという方向性はまったく見えません。行政の怠慢と言うべきではないでしょうか。

3. The international driving permit shall, after the driver has given proof of his competence, be delivered by the competent authority of a Contracting State or subdivision thereof, or by a duly authorised Association, and sealed or stamped by such authority or Association. The holder shall be entitled to drive in all Contracting States without further examination motor vehicles coming within the categories for which the permit has been issued.

3. 国際運転免許証は、運転者が適性を有することを実証した後、締約国若しくはその下部機構の権限のある当局又はその当局が正当に権限を与えた団体が、シール又はスタンプを施した上で、発給したものでなければならない。この運転免許証の所持者は、すべての締約国内において、その運転免許証の発給の対象となつている種類の自動車を、新たな試験を受けることなく、運転することができる。

4. The right to use the domestic as well as the international driving permit may be refused if it is evident that the conditions of issue are no longer fulfilled.

4. 国内運転免許証及び国際運転免許証の使用は、その発給の条件が満たされなくなつたことが明らかであるときは、認めないことができる。

5. A Contracting State or a subdivision thereof may withdraw from the driver the right to use either of the abovementioned permits only if the driver has committed a driving offence of such a nature as would entail the forfeiture of his driving permit under the legislation and regulations of that Contracting State. In such an event, the Contracting State or subdivision thereof withdrawing the use of the permit may withdraw and retain the permit until the period of the withdrawal of use expires or until the holder leaves the territory of that Contracting State, whichever is the earlier, and may record such withdrawal of use on the permit and communicate the name and address of the driver to the authority which issued the permit.

5. 締約国又はその下部機構は、運転者が当該締約国の法令によれば運転免許の取消し又はその効力の停止の対象となるような交通法規の違反を犯した場合に限り、その運転者による前記の運転免許証の使用を禁止することができる。この場合には、運転免許証の使用を禁止した締約国又はその下部機構は、当該運転免許証を差し出させ、使用禁止の期間が満了する時又はその所持者が当該締約国の領域から退去する時のいずれか早い方の時までこれを保管することができ、また、当該運転免許証にその使用禁止について記載し、かつ、その運転免許証を発給した当局に当該運転者の氏名及び住所を通報することができる。

6. During a period of five years beginning with the entry into force of this Convention, any driver admitted to international traffic under the provisions of the International Convention relative to Motor Traffic signed at Paris on 24 April 1926, or of the Convention on the Regulation of Inter-American Automotive Traffic opened for signature at Washington on 15 December 1943, and holding the documents required thereunder, shall be considered as fulfilling the requirements of this article.

6. この条約の効力発生の日 (1952/3/26) から5年の期間においては、1926年4月24日にパリで署名された自動車交通に関する国際条約又は1943年12月15日にワシントンで署名のため開放された全米自動車交通の規制に関する条約の規定に基づいて国際交通を認められ、かつ、当該条約に基づき必要とされる書類を所持する運転者は、この条の条件を満たすものとみなす。

いわゆる「経過措置」です。1957年3月までは、旧条約の運転免許証が (この条約下でも) 有効ということです。しかし、現在はこの1949年ジュネーブ条約も、ヨーロッパでは旧条約化扱いされつつあります。

Inter-American というのは「全米」と訳されていますが、「米大陸全体にわたって」の意味です。「全米州」(この州は欧州と同じく大陸の意) とした方がいいように思います。

Supplement to Article 24 by the European Agreement:

1. Driving permits issued to disabled persons and including a clause to the effect that they are valid only for vehicles specially designed to take account of the disability, shall constitute a category of permit within the meaning of article 24, paragraph 1.

2. This clause must include, in red ink, the word RESTREINT as well as the registration number of the vehicle specially equipped to take account of the driver's disability.

欧州協定による第24条への補足:

1. 身体障害者に対して発行され、その障害に対応した装備がなされた車両に限って有効である旨の記載のある運転免許証は、第24条第1項にいう免許証とみなす。

2. 上記第1項にある運転免許証上の記載には、当該運転者の障害に対応した装備がなされた車両の登録番号があり、かつ、赤字で RESTREINT と書かれていなければならない。

Article 25

The Contracting States undertake to communicate to each other such information as will enable them to establish the identity of persons holding domestic or international driving permits when they are liable to proceedings for a driving offence. They further undertake to make known the information required to establish the identity of the owner or the person in whose name a foreign vehicle which has been involved in a serious accident is registered.

第25条

締約国は、国内運転免許証又は国際運転免許証を所持する者が交通違反のために訴訟手続を受けるときはその者がだれであるかを明らかにするための情報を相互に提供することを約束する。締約国は、さらに、重大な事故に係る外国の車両の所有者又は登録者がだれであるかを明らかにするために必要な情報を提供することを約束する。

Chapter VI. Provisions applicable to cycles in international traffic

第6章 国際交通における自転車に適用する規定

Article 26

Every cycle shall be equipped with:

第26条

自転車は、次に掲げるものを備えなければならない。

(a) at least one efficient brake;

(a) 少なくとも一の有効な制動装置

(b) an audible warning device consisting of a bell, to the exclusion of any other audible warning device, capable of being heard at a reasonable distance;

(b) ベルから成る警音器(他の警音器であつてはならない。)で相当の距離から聞くことのできるもの

(c) a white or yellow light in front and a red light or a red reflex reflector in the rear from nightfall and during the night or when atmospheric conditions render it necessary.

(c) 日没から夜を通じて、又は気象状況により必要とされるときは、前面に一個の白色燈又は黄色燈及び後面に一個の赤色燈又は赤色の反射器

Chapter VII. Final provisions

第7章 最終規定

Article 27

1. This Convention shall be open, until 31 December 1949, for signature by all States Members of the United Nations and by every State invited to attend the United Nations Conference on Road and Motor Transport held at Geneva in 1949.

第27条

1. この条約は、すべての国際連合加盟国並びに1949年にジュネーヴで開催された道路輸送及び自動車輸送に関する国際連合会議に出席するよう招請されたすべての国による署名のため、1949年12月31日まで開放しておく。

署名 (signature) は、1949年末までしかできない、ということです。署名だけでは、次の第2項にあるように国として承認したことにはなりません。

ちなみに、この会議への正式参加 (全権代表派遣) は28ヶ国 (他にオブザーバ派遣が6ヶ国)、このうち会議最終日 (条約作成日) の1949/9/19にこの条約に署名したのは20ヶ国、さらに1ヶ国が1949/12/28にかけこみ署名しています。参加国等については会議の Final Act を参照。

2. This Convention shall be ratified and the instruments of ratification deposited with the Secretary-General of the United Nations.

2. この条約は、批准されなければならない。批准書は、国際連合事務総長に寄託するものとする。

署名後、批准 (ratify/ratification、通常は議会の承認によるが、その手続きは各国の国内法による。日本だと、国会の承認を得て内閣が批准書を寄託する (憲法73条3号) ことになっている。) を経て、はじめて国として承認したことになります。

署名21ヶ国のうち20ヶ国は、1963/8/2を最後に批准完了しています。未批准 (署名たなざらし) の国は、スイスです。多分未来永遠に批准することはないでしょう。というのは、1968年交通条約には署名 (1968/11/8)・批准 (1991/12/11) を完了しているからです。

3. From 1 January 1950, this Convention shall be open for accession by those of the States referred to in paragraph 1 of this article which have not signed this Convention and by any other State which the Economic and Social Council may by resolution declare to be eligible. It shall also be open for accession on behalf of any Trust Territory of which the United Nations is the administering authority.

3. この条約は、1950年1月1日以後は、第1項に規定する国でこの条約に署名しなかつたものにより加入のため、及び国際連合の経済社会理事会が、決議により、加入の資格を有するものと宣言する他のすべての国による加入のため、開放しておく。この条約は、また、国際連合を施政権者とする信託統治地域のためにされる加入のため、開放しておく。

公定訳のうち、 の部分は、「ものによ加入のため」とするのが普通だと思いますが、原文 (官報) のママです。

1950年以降は、加入 (accession) ということになるわけです。署名・批准でも、加入でも、実効性に違いはありません。日本は、もちろん加入です。

4. Accession shall be effected by the deposit of an instrument of accession with the Secretary-General of the United Nations.

4. 加入は、加入書を国際連合事務総長に寄託することにより行なうものとする。

Article 28

1. Any State may, at the time of signature, ratification or accession, or at any time thereafter, declare, by notification addressed to the Secretary-General of the United Nations, that the provisions of this Convention will be applicable to all or any of the territories for the international relations of which it is responsible. These provisions shall become applicable in the territories named in the notification thirty days after the date of receipt of such notification by the Secretary-General or, if the Convention has not entered into force at that time, then upon the date of its entry into force.

第28条

1. いかなる国も、署名、批准若しくは加入の際に、又はその後いつでも、国際連合事務総長にあてた通告により、自国が国際関係について責任を有する領域の全部又は一部にこの条約を適用する旨を宣言することができる。この条約の規定は、事務総長がその通告を受領した日の後30日目の日から、又はこの条約がその時に効力を生じていないときはその効力を生じた日から、その通告に掲げる領域に適用する。

2. Each Contracting State, when circumstances permit, undertakes to take as soon as possible the necessary steps in order to extend the application of this Convention to the territories for the international relations of which it is responsible, subject, where necessary for constitutional reasons, to the consent of the governments of such territories.

2. 締約国は、状況が許すときは、自国が国際関係について責任を有する領域にこの条約の適用を及ぼすために必要な措置をできる限りすみやかに執ることを約束する。ただし、憲法上の理由により必要があるときは、その領域の政府の同意を得ることを条件とする。

3. Any State which has made a declaration under paragraph 1 of this article applying this Convention to any territory for the international relations of which it is responsible may at any time thereafter declare by notification given to the Secretary-General that the Convention shall cease to apply to any territory named in the notification and the Convention shall, after the expiration of one year from the date of the notification, cease to apply to such territory.

3. 第1項の規定に基づき自国が国際関係について責任を有するいずれかの領域にこの条約を適用する旨を宣言した国は、その後いつでも、事務総長にあてた通告により、その通告に掲げる領域へのこの条約の適用を終止する旨を宣言することができる。この条約は、その通告の日から一年を経過した後、その領域への適用を終止する。

まさに奥歯にもののはさまった表現なのですが、『自国が国際関係について責任を有する領域』とは『植民地』のことです。『その領域の政府』とは、この条約作成当時にはガス抜きとして植民地に『自治権』を与えるということが多くなってきていましたが、その自治権を行使する『自治政府』のことです。

1949年に作成された条約ですから、当時は『日本という領域』について『誰が国際関係について責任を有していた』のかを考えると、日本についてもこの条項が該当するのではと思われるかもしれませんが、日本 (及びドイツ) の取り扱いについては、別途の附帯議定書が作成されています。

Article 29

This Convention shall enter into force on the thirtieth day after the date of the deposit of the fifth instrument of ratification or accession. This Convention shall enter into force for each State ratifying or acceding after that date on the thirtieth day after the deposit of its instrument of ratification or accession.

第29条

この条約は、5番目に寄託される批准書又は加入書の寄託の日の後30日目の日に効力を生ずる。前記の批准書又は加入書の寄託の日の後にこの条約を批准し又はこれに加入する国については、この条約は、その批准書又は加入書の寄託の後30日目の日に効力を生ずる。

最初の5か国というのは次のとおりです。

(1) アメリカ合衆国 (1950/8/30・批准) (2) フランス (1950/9/15・批准) (3) チェコスロバキア (1950/11/3・批准) (4) モナコ (1951/8/3・加入) (5) スウェーデン (1952/2/25・批准)

したがって、1952/2/25の30日後、1952/3/26 に発効しました。

The Secretary-General of the United Nations shall notify each of the signatory or acceding States and every other state invited to attend the United Nations Conference on Road and Motor Transport of the date on which this Convention enters into force.

国際連合事務総長は、署名国及び加入国並びに道路輸送及び自動車輸送に関する国際連合会議に出席するよう招請された他のすべての国に対し、この条約が効力を生ずる日を通告するものとする。

Article 30

This Convention shall terminate and replace, in relations between the Contracting States, the International Convention relative to Motor Traffic and the International Convention relative to Road Traffic signed at Paris on 24 April 1926, and the Convention on the Regulation of Inter-American Automotive Traffic opened for signature at Washington on 15 December 1943.

第30条

この条約は、締約国の間の関係において、1926年4月24日にパリで署名された自動車交通に関する国際条約及び道路交通に関する国際条約並びに1943年12月15日にワシントンで署名のため開放された全米自動車交通の規制に関する条約を終了させ、かつ、これらの諸条約に代わるものとする。

1968年の新条約にも、同様の規定があり、「1968年交通条約締約国間においては、1949年交通条約は終了する」とされています。

Article 31

1. Any amendment to this Convention may be proposed by any Contracting State. The text of such proposed amendment shall be communicated to the Secretary-General of the United Nations who shall transmit it to each Contracting State with a request that such State reply within four months stating whether it:

第31条

1. いずれの締約国も、この条約の改正を提案することができる。改正案の本文は、国際連合事務総長に通報されるものとし、事務総長は、これをすべての締約国に送付し、かつ、次のいずれかの旨を述べた回答を4箇月以内に行なうよう要請する。

(a) desires that a conference be convened to consider the proposed amendment; or

(a) 改正案を審議するため会議を招集することを希望する旨

(b) favours the acceptance of the proposed amendment without a conference; or

(b) 会議を開催することなく改正案を採択することに賛成する旨

(c) favours the rejection of the proposed amendment without a conference.

(c) 会議を開催することなく改正案を拒否することに賛成する旨

The proposed amendment shall also be transmitted by the Secretary-General to all States, other than Contracting States, invited to attend the United Nations Conference on Road and Motor Transport.

事務総長は、さらに、改正案を、締約国以外の国で道路輸送及び自動車輸送に関する国際連合会議に出席するよう招請されたものに送付する。

2. The Secretary-General shall convene a conference of the Contracting States to consider the proposed amendment, if the convening of a conference is requested:

2. 事務総長は、会議の招集が次のものにより要請されたときは、改正を審議するための締約国会議を招集する。

(a) by at least one-quarter of the Contracting States in the case of a proposed amendment to any part of the Convention other than the annexes;

(a) この条約の附属書以外の部分に関する改正案については、締約国の少なくとも4分の1。

(b) by at least one-third of the Contracting States in the case of a proposed amendment to an annex other than annexes 1 and 2;

(b) 附属書 (附属書1及び附属書2を除く。) に関する改正案については、締約国の少なくとも3分の1。

(c) in the case of annexes 1 and 2 by at least one-third of the States bound by the annex to which an amendment has been proposed.

(c) 附属書1及び附属書2については、改正が提案されている附属書の拘束を受ける国の少なくとも3分の1。

The Secretary-General shall invite to the Conference such States, other than Contracting States, invited to attend the United Nations Conference on Road and Motor Transport or whose participation would, in the opinion of the Economic and Social Council, be desirable.

事務総長は、この会議に、締約国以外の国で道路輸送及び自動車輸送に関する国際連合会議に出席するよう招請されたもの及び参加することが望ましいと国際連合の経済社会理事会により認められたものを招請する。

The provisions of this paragraph shall not apply in cases where an amendment to the Convention has been adopted in accordance with paragraph 5 of this article.

この第2項の規定は、この条約の改正が第5項の規定に従つて採択された場合には、適用しない。

3. Any amendment to this Convention which shall be adopted by a two-thirds majority vote of a conference shall be communicated to all Contracting States for acceptance. Ninety days after its acceptance by two-thirds of the Contracting States each amendment to the Convention, except for those to annexes 1 and 2, shall enter into force for all the Contracting States except those which, before it enters into force, make a declaration that they do not adopt the amendment.

3. 会議において3分の2の多数票により採択されるこの条約の改正は、受諾のためにすべての締約国に通報される。この条約の改正 (附属書1及び附属書2の改正を除く。) は、締約国の3分の2による受諾の後90日で、すべての締約国について効力を生ずる。ただし、その改正が効力を生ずる前にその改正を受諾しない旨を宣言する締約国については、この限りでない。

For the entry into force of any amendment to annexes 1 and 2 the majority shall be two-thirds of the States bound by the amended annex.

附属書1及び附属書2の改正の効力発生については、改正される附属書の拘束を受ける国の3分の2の多数による受諾を必要とする。

4. The Conference may by a two-thirds majority vote determine at the time of the adoption of an amendment to this Convention, except for those to annexes 1 and 2, that the amendment is of such a nature that any Contracting State which has made a declaration that it does not accept the amendment and which then does not accept the amendment within a period of twelve months after the amendment enters into force shall, upon the expiration of this period, cease to be a party to the Convention.

4. 会議は、この条約の改正 (附属書1及び附属書2の改正を除く。) を採択するにあたり、その改正を受諾しない旨の宣言を行なつた締約国でその改正が効力を生じた後12箇月の期間内にそれを受諾しないものはその改正の性格にかんがみ前記の期間が経過した時にこの条約の当事国であることを終止することを、3分の2の多数票により、決定することができる。

5. In the event of a two-thirds majority of the Contracting States informing the Secretary-General pursuant to paragraph 1(b) of this article that they favour the acceptance of the amendment without a conference, notification of their decision shall be communicated by the Secretary-General to all the Contracting States. The amendment shall upon the expiration of ninety days from the date of such notification become effective as regards all the Contracting States except those States which notify the Secretary-General that they object to such an amendment within that period.

5. 締約国の3分の2の多数が、第1(b)項の規定に従つて、会議を開催することなく改正を採択することに賛成する旨を事務総長に通報した場合には、事務総長は、それらの締約国による採択の決定をすべての締約国に通告する。その改正は、前記の通告の日から90日の期間が経過した時に、すべての締約国について効力を生ずる。ただし、その改正について異議を有する旨の通告を前記の期間内に事務総長に対して行なつた国については、この限りでない。

6. As regards amendments to annexes 1 and 2, and any amendment not within the scope of paragraph 4 of this article, the existing provisions shall remain in force in respect of any Contracting State which has made a declaration or lodged an objection with respect to such an amendment.

6. 附属書1及び附属書2の改正並びに第4項の規定に基づく決定が行なわれなかつた改正に関し、その改正について第3項の宣言を行ない、又は第5項の規定に従つて異議を申し入れた締約国については、現行の規定が、引き続き効力を有する。

7. A Contracting State which has made a declaration in accordance with the provisions of paragraph 3 of this article, or has lodged an objection in accordance with the provisions of paragraph 5 of this article to an amendment, may withdraw such declaration or objection at any time by notification addressed to the Secretary-General. The amendment shall be effective as regards that State upon receipt of such notification by the Secretary-General.

7. 改正について第3項の宣言を行ない又は第5項の規定に従つて異議を申し入れた締約国は、いつでも、事務総長にあてた通告によりその宣言又は異議を撤回することができる。その改正は、事務総長がその通告を受諾した時に、当該締約国について効力を生ずる。

Article 32

This Convention may be denounced by means of one year's notice given to the Secretary-General of the United Nations, who shall notify each signatory or acceding State thereof. After the expiration of this period the Convention shall cease to be in force as regards the Contracting State which denounces it.

第32条

この条約は、国際連合事務総長にあてた一年の予告をもつて廃棄することができる。事務総長は、そのような予告があつたことをこの条約の署名国及び加入国に通告するものとする。この条約は、前記の一年の期間が経過した時に、これを廃棄した締約国について効力を失う。

Article 33

Any dispute between any two or more Contracting States concerning the interpretation or application of this Convention, which the Parties are unable to settle by negotiation or by another mode of settlement, may be referred by written application from any of the Contracting States concerned to the International Court of Justice for decision.

第33条

この条約の解釈又は適用に関する二以上の締約国間の紛争で当事国が交渉その他の解決方法により解決することができないものは、いずれかの関係締約国が書面による請求を行なうことにより、決定のため国際司法裁判所に付託することができる。

この条については、いくつかの締約国から受入留保の条件が付されています。というのは、「国際紛争を国際裁判所に付託するにはすべての当事国の同意を必要とする」というのが (一国内での裁判とは異なり) 国際司法での一般原則とされており、この条の規定はこの一般原則に抵触するからです。

Article 34

Nothing in this Convention shall be deemed to prevent a Contracting State from taking action compatible with the provisions of the Charter of the United Nations and limited to the exigencies of the situation which it considers necessary for its external or internal security.

第34条

この条約のいかなる規定も、締約国が、対外的又は国内的な安全の保障のために必要であると認める措置で国際連合憲章の規定に適合するものを、緊急事態においてのみ、執ることを妨げるものと解してはならない。

Article 35

1. The Secretary-General shall, in addition to the notifications provided for in article 29, paragraphs 1, 3 and 5 of article 31 and article 32, notify the States referred to in paragraph 1 of article 27 of the following:

第35条

1. 国際連合事務総長は、第29条、第31条第1項、第3項及び第5項並びに第32条に規定する通告を行なうほか、次の事項を第27条第1項に規定する国に通告する。

(a) declarations by Contracting States that they exclude annex 1, annex 2, or both of them, from the application of the Convention in accordance with paragraph 1 of article 2;

(a) 第2条第1項の規定に従つてこの条約の適用について附属書1若しくは附属書2又はその双方を排除する旨の締約国の宣言

(b) declarations by Contracting States that they shall be bound by annex 1, annex 2, or both of them, in accordance with paragraph 2 of article 2;

(b) 第2条第2項の規定に従つて附属書1若しくは附属書2又はその双方の拘束を受ける旨の締約国の宣言

(c) signatures, ratifications and accessions in accordance with article 27;

(c) 第27条の規定に従つて行なわれる署名、批准及び加入

(d) notifications with regard to the territorial application of the Convention in accordance with article 28;

(d) 第28条の規定に従つて行なわれるこの条約の適用領域に関する通告

(e) declarations whereby States accept amendments to the Convention in accordance with paragraph 3 of article 31;

(e) 第31条第3項の規定に従つてこの条約の改正を受諾する旨のいずれかの国の宣言

(f) objections to amendments to the Convention communicated by States to the Secretary-General in accordance with paragraph 5 of article 31;

(f) 第31条第5項の規定に従つていずれかの国が事務総長に対して行なうこの条約の改正についての異議の申入れ

(g) the date of entry into force of amendments to the Convention in accordance with paragraphs 3 and 5 of article 31;

(g) 第31条第3項及び第5項の規定に従つてこの条約の改正が効力を生ずる日

(h) the date on which a State has ceased to be a Party to the Convention, in accordance with paragraph 4 of article 31;

(h) 第31条第4項の規定に従つていずれかの国がこの条約の当事国であることを終止する日

(i) withdrawals of objections to an amendment in accordance with paragraph 7 of article 31;

(i) 第31条第7項の規定に従つて行なわれる改正についての異議の撤回

(j) the list of States bound by any amendment to the Convention;

(j) この条約の改正の拘束を受ける国の表

(k) denunciations of the Convention in accordance with article 32;

(k) 第32条の規定に従つて行なわれるこの条約の廃棄

(l) declarations that the Convention has ceased to apply to a territory in accordance with paragraph 3 of article 28;

(l) 第28条第3項の規定に従つていずれかの領域へのこの条約の適用を終止する旨の宣言

(m) notifications with respect to distinctive letters made by States in accordance with the provisions of paragraph 3 of annex 4.

(m) 附属書4第3項の規定に従つていずれかの国が行なう識別記号に関する通告

2. The original of this Convention shall be deposited with the Secretary-General who will transmit certified copies thereof to the States referred to in paragraph 1 of article 27.

2. この条約の原本は、事務総長に寄託するものとし、事務総長は、その認証謄本を第27条第1項に規定する国に送付するものとする。

3. The Secretary-General is authorized to register this Convention upon its entry into force.

3. 事務総長は、この条約が効力を生じた時にこれを登録する権限を有する。

In witness whereof the undersigned representatives, after having communicated their full powers, found to be in good and due form, have signed this Convention.

以上の証拠として、下名の代表は、その全権委任状を示し、それが良好妥当であると認められた後、この条約に署名した。

Done at Geneva, in a single copy, in the English and French languages, both texts authentic, this nineteenth day of September, one thousand nine hundred and forty-nine.

1949年9月19日にジュネーヴで、ひとしく正文である英語及びフランス語により本書一通を作成した。

条約の正文は英文、仏文の2つですが、スペイン語の公定訳も追って作成するよう会議において国連事務総長に要請されました (会議の Final Act 第7項 (g))。したがって、公式の条約文は (国連事務局が要請に応えたならば) 英仏西の3つあることになります。

署名国は、締約国一覧表を参照してください。

● 日本国内での関連公布文書 (昭和39年8月7日 官報号外第47号)

○ 条約第17号 (道路交通に関する条約)

道路交通に関する条約をここに公布する。

御名 御璽

昭和39年8月7日     内閣総理大臣 池田 勇人

(上記本則及び別ページにある附属書の公定訳がつづく)

(右条約の英文)

(上記本則及び別ページにある附属書の英文がつづく)

○ 外務省告示第102号 (当事国等)

日本国政府は、昭和24年9月19日にジュネーヴで作成された道路交通に関する条約への加入書を昭和39年8月7日に国際連合事務総長に寄託した。

よつて、同条約は、その第29条の規定に基づき、9月6日に日本国について効力を生ずる。

なお、この条約の当事国は、現在、次のとおりである。

アルジェリア、アルゼンティン、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、ブルガリア、カンボディア、中央アフリカ共和国、セイロン (スリランカ)、チリ、中国 (中華民国、いわゆる台湾政府です)、コンゴー(ブラザヴィル)(旧仏領コンゴ)、コンゴー(レオポルドヴィル)(旧ベルギー領コンゴ)、キューバ、サイプラス (キプロス)、チェッコスロヴァキア、ダホメ (ベナン)、デンマーク、ドミニカ共和国、エクアドル、フィンランド、フランス、ガーナ、ギリシャ、グァテマラ、ハイティ、ハンガリー、インド、アイルランド、イスラエル、イタリア、象牙海岸共和国 (コート・ジボワール)、ジャマイカ、ジョルダン (ヨルダン)、ラオス、レバノン、ルクセンブルグ、マダガスカル、マレイシア、マリ共和国、モナコ、モロッコ、オランダ、ニュー・ジーランド、ニジェール、ノールウェー、ペルー、フィリピン、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、サン・マリノ、セネガル、シエラ・レオーネ、南アフリカ共和国、スペイン、スウェーデン、シリア、タイ、トーゴー、チュニジア、トルコ、ソヴィエト連邦、アラブ連合、連合王国、アメリカ合衆国、ヴァチカン、ヴェネズエラ、ヴィエトナム (1975年サイゴン陥落にともない崩壊した南ベトナムです)、ユーゴースラヴィア

(締約国一覧表も参照してください。)

昭和39年8月7日     外務大臣 椎名悦三郎