昨日は、ハーバード大学のブッシュ・ホールで、12時半から2時まで、ライシャワー研究所と日米関係プログラムの共催で、シンポジウムが行われました。
シンポジウムの司会者は、スーザン・ファーハーバード大学政治学部教授(彼女は、日米関係プログラムの責任者でもあります)、シンポジストは4人で、エズラ・ボーゲルハーバード大学社会学部名誉教授(彼は、以前アジアセンターの責任者でした)、山本忠道日本国在ボストン総領事、デービッド・レーニーウィスコンシン大学政治学部教授(彼は、以前国務省のテロ対策事務所、地域関係事務所に勤務していました)、アンドリュー・ゴードン歴史学部教授(彼は、ライシャワー研究所の責任者でもあります)という錚々たる顔ぶれでした。
シンポジウムのテーマは”Terror and Its Aftermath:Japan's Response"(テロとその結果、日本の反応)でした。
会場は、始まる前から緊張していました。というのは、テーマから考えて小泉内閣の対応やテロ対策特別措置法の話にならざるを得ず、そのような生臭い話になれば、会場が2つに割れることも予想されたからです。私は、9月の別の研究会で片岡鉄平フーバー研究所研究員が、”Death by the Japanese Constitution"という題で西尾幹二ばりの報告をしたときに時間切れで発言させてもらえなかったので、PARCが中心になって作った共同声明と日本国際法律家協会の声明(英文)を事前に配布しました(自由法曹団の声明は、英語に翻訳されたものが手元にありませんでした)。私がコピーを配布しているときに、”Who are you"と言われましたが、名刺を見せたら解決しました。
シンポジウムでは、各シンポジストが小泉内閣の対応と法案を評価する立場で発言した後、会場の参加者との質疑応答となりました。この日の会議で、一番「勢い」があったのは、山本総領事でした。彼は、9枚に上るレジメを用意し、「湾岸戦争以来の私たちの努力を評価していただきたい」「この法案は、日本の世論により支持されている」「日本の対応は、中国や韓国も否定していない」「日本は、アメリカがもっていないインドネシア、パキスタン、中央アジアの情報を持っている」「日本は、変わりつつある」などと発言しました。
会場の参加者からは、いろいろと含みのあるような発言もありましたが、小泉内閣を明確に批判する立場で発言したのは、私だけでした。私は、後でいろいろあるかもしれないが、ここで発言しておかないととんでもないことになると思いましたので、アメリカの国際法違反の戦争を支持するのは誤りであること、テロ対策法は憲法違反であり、その憲法を日本国民に提示したのはアメリカであることを思い起こしていただきたいと発言しました。私の発言に対し、山本総領事は、「法は、生き物である」「国際社会の声に耳を傾けてほしい」と反論しましたが、私には、正論の所在が明らかになったと思いました。
二人の日本人からは、「よく発言されましたね」と言われ、一人のアメリカ人研究者からはThank you と言われました。恐る恐る会場で取った写真2枚を添付します。そのほか資料として、川田龍平君とピースボートからのメール、市川先生に翻訳していただいた論文2点を添付しました。ご活用ください。
2001.10.11河内謙策 Kensaku Kawauchi
kawauchi@fas.harvard.edu
kenkawauchi@nifty.com