【囚虐の聖女】
 

・それまでのあらすじ
 ついに黒い騎士ガッツを捕らえた聖鉄鎖騎士団長ファルネーゼ。
 だが隙をつかれ、彼女は下着姿のままガッツの逃走の人質とされてしまった。
 そしてそれに続く逃走劇と異様な化け物達との戦闘、虐殺劇に遭遇し、遂に彼女は気を失ってしまったのだった。
 
 

 未だ続く闇の中で意識を取り戻したファルネーゼは、自分の手足がまだ縛られたままであることを知った。

 どうやら黒い騎士は、彼女をまだ人質として連れていくものと見えた。

(なんという不様さ! 屈辱だ!!)

 ファルネーゼは団長たる自分がむざむざと捕虜にされてしまったという失態に歯噛みしていた。たとえ生きて帰れたとしても、どの面下げて部下達の元に帰れようか!

 だが敬虔な神の僕である彼女には自殺など出来はしない。

 ファルネーゼはこの災禍を、神が自分に課した偉大なる試練と考え、これからどんな屈辱を受けようとも耐え抜こうと決心した。

(た・・例えあの不逞な騎士がわたしの身体を弄ぼうとも、神を信じて生き抜くのだ!)

 災厄の騎士、ガッツ。彼を捕らえて鞭打ったとき、自分を見据えていたその目つきを思い出し、ファルネーゼの身体に異様な戦慄が走った。

(あの男は、きっとわたしに復讐する! 殺せば人質として役に立たなくなるだろうから、決して死なさぬようにして、ありとあらゆる拷問や屈辱をわたしに・・・・・・!!)

 彼女の脳裏に、今まで見てきた異端審問の場面が次々に甦った。それもうら若い女性達に加えられた暴虐の数々が。

 焼け火箸を肛門に挿し込む。乳房をやっとこで絞り上げる。足に焼けた鉄の靴を履かせる。性器に針を埋め込む。背中に焼き鏝をあて、火傷痕に塩水をかける。手足を板に釘付けする。無理矢理開けた口に大量の水を流し込む。

 それらは伝聞ではなく、ファルネーゼが実際に自身の目で見てきた凄惨な拷問の、ほんの一部に過ぎなかった。

(ああ・・・・・)

 苦痛に悶え苦しみながら慈悲を乞い願い、美しい貌を極限まで歪めて泣き叫びながら糞尿を垂れ流して死んでいった娘達。

 そしてそれを見ながら感じていた下腹の熱さを、ファルネーゼは今も感じることが出来た。

(耐える、耐えてみせる!! あれ以上の拷問を受けたとしても、神を信じるわたしの心は決して揺るがない!!)

 怖れと共にその裏側で感じていたものを打ち消すように、ファルネーゼは心の中で固い決意を誓ったのだった。
 
 
 
 

 冷たい地面に身体を横たえていたファルネーゼはやがて、尿意を覚えた。

 無理もない。

 ガッツにさらわれたとき彼女は下穿きしか身に着けていない姿で、それ以来若い肌を外気に晒し続けていたのだから。

(試練だ・・・・堪えなくては)

 だがその時、闇の中で蠢くものがあった。

 蟲・・・・それも、異形の、何かおぞましい生物だ。それが自分目指して這い進んでくる。

 ぶじゅるぶじゅる・・・・・

 それが震えるファルネーゼの目の前で頭をもたげたとき、絶望に歪んだ人間の顔がこちらを見ているのが見えた。

(人面蟲!!)

 そう心で叫んだとき、蟲がカパリと口を開けた。

 鮫のようで、それよりも長く鋭い歯。

 それが涎を滴らせて跳びかかって来るのを見ながら、ファルネーゼは硬直して身動きすら出来なかった。

 ザンッ!!

 煌めく光が走る。

 ファルネーゼが気が付いたとき、蟲は空中に跳躍したときの姿のままで、剣−−というにはあまりにも大きい鉄の塊によって地面に縫い止められていた。

「・・・・・ぃひいいいいいいいっっ!!」

 今更になって、押し潰された悲鳴が自分の意志を裏切り喉から絞り出される。

「まだ、ここの“闇”は濃い。油断はできねえな」

 黒い騎士!

 その声の正体を知ったとき、彼女の声帯は反逆をやめた。

「・・・・れ、礼は言わないぞ!! 今わたしを死なせては、おまえが困るから救ったのだろうからな!!」

 ファルネーゼは残されていた気力を必死にかき集めてそう叫ぶ。

「根性が入ったいい台詞だ。もっとも、ションベンをもらしながらじゃ台無しだが」

「ええっ?!」

 しゃああああああああああ。

(あ・・・・ああ・・・・・・・こんな・・・・・・は、恥ずかしいっ!!)

 熱い液体が股間にしぶき、薄い下履きをべっちょりと濡らしている。そして溢れ出た小水は腰下の地面に拡がり、吸い込まれていった。

「口が強がっていても、蟲程度にびびってちびるようではな、団長さん」

 そう言って嘲笑すると、ガッツは地面から己の剣をグイッと引き抜いた。

 普通なら揺るがせることすら困難な重さの鉄塊を、片手だけで容易に振り回し蟲を抛り投げる。

 ブチャッ!

 どこかで粘液質の肉塊が潰れる音が聞こえた。

「おい、移動するぞ」

 ゾッとするような低温の声がファルネーゼの鼓膜を打つ。

「は・・・はい」

 考えるより早く、ファルネーゼはそう答えてしまっていた。

 恐怖に粗相した肉体が、持ち主の意志を無視しだしたのだろうか。

(情けない・・・震えている・・・・・だが、心は・・・わたしの心は決して屈したりはしない!)

 肉体は堕ちようとも、魂さえ売り渡すことがなければいつか元の光輝ある自分に戻れる、そうなんら根拠のない思いに縋って、ファルネーゼは必死に自分を保とうとしていた。

 ガッツは外見は放心したように見えるファルネーゼに近づくと、彼女を縛っていた縄を切り解いた。

 だが、隙をつけば逃げ出せるかも知れないこのチャンスに、彼女は身動きすることすら出来なかった。

(今逃げだそうとしても・・・・・)

 背中向きで、肩口からあの巨大な剣に切り裂かれる自分の幻が見える。

(だめだ・・・・もっと確実な時を、今は待つしかない・・・・・)

 真実はガッツに対する怯懦から見えたのであろう幻を、冷静な状況判断からのものと自らを誤魔化し、ファルネーゼは身動き一つしようとはしなかった。

「動くな。今これを着けてやる」

 そう言ってガッツが目の前で見せたものは、かって彼がファルネーゼに尋問を受けていたときに嵌められていた枷であった。

 首と両手首を一緒に固定する板状のそれが、ガシッという音を立てて嵌められる。

 それから彼女の腰に縄を巻き付けると、ガッツはその縄の端を握ったまま馬に跨り、鐙に結んだ。

「さあ行くぞ!」

「あうっ!」

 縄を馬に繋がれたまま歩き出されて、ファルネーゼもまた歩き出さないわけにはいかなかった。

「神よ・・・どうかわたしに耐える勇気をお与え下さい」

 そう小さく呟くと、彼女はよろよろと歩き始めた。

 小石や草が小さな足を傷つけ、腰の縄が身体をきつく締めつける。だが何より屈辱的なのは、下履きから流れてこぼれ落ちていく、冷えた尿の滴りだった。

(ああ・・・腿や内股に垂れて気持ち悪い・・・)

 果てしなく続くかのような引き回しに、朦朧としながらファルネーゼはそんなことを考えていた。

 途中何度か馬がとまるものの、それは弱ってきた彼女に不味い食事と水分を与えるためでしかなかった。

(いつまでこの夜は続くのだろう・・・・・まるで何日も歩いているようなのに・・・・)

 そんな彼女に、新たな屈辱が加えられた。歩きながら放尿させられたのである。

 無論彼女は止まってくれるように訴えた。次には哀願した。しかし

「そのまま垂れ流せ」

 とガッツに冷たく突き放され、遂に泣き出しながらじゃあじゃあと下履きの中に忌まわしい苦痛を解き放ってしまったのだ。

 それから少しして見つかった湖の畔で休憩となったのだから、彼女の屈辱感は倍加した。

「おい小便垂れ、こっちへ来い」

「・・・はい」

(従順に見せかけて、油断させるんだ・・・)

 そして逃げだし、この男を再び捕らえ、心ゆくまで復讐することを思わなければ、ファルネーゼは恥辱のあまり挫けてしまいそうであった。

 枷を外しては貰えないまま、ファルネーゼはいざる様にしてガッツに近づく。

「もらして気持ち悪かったろう。下着を脱がせてやる」

(何を今更!)

 その気になればいつでも脱がせられたはずである。もっとも、そうされていたら唯一の衣服を失い、全くの裸で引き回されていたろうが。

「どうした、脱ぎたくないのか?」

「お、お願いします!」

 苛ついた声に思わず反応してそう卑屈に答えてしまう。その事に目眩を覚えながらもファルネーゼは

(これは必要な演技なのだ・・・・・)

 とまたも自分自身に言い訳していた。

 返事を聞くとガッツはファルネーゼをいきなり小脇に抱えた。

「な!」

「暴れるんじゃねえぞ」

 そう言ってガッツは水際に近づく。そしてファルネーゼの下半身から下履きを一気に引き下ろすと、水を掬って彼女の股間を洗い出した。

「ひっ! つ、冷たい!」

「当たり前だ、バカ」

 そう怒ると、ガッツはなおもファルネーゼの下半身を丁寧に洗っていく。

 いいようにされている惨めさに嗚咽を堪えながら、彼女はじっと耐え続けた。

「これでいいだろう」

 そう言うとガッツはファルネーゼを抱えたまま、あらかじめ熾しておいた焚き火の元へと運んだ後、再び言った。

「冷えたろう、この火で暖まれ」

 そうして自らもあぐらをかいて火に当たる。

(火・・・・・)

 焚き火のゆらゆらと揺れる炎を見ながら、いつしかファルネーゼの目の色が変わっていた。

(火・・・・炎・・・・・火炙り・・・・・魔女・・・・・燃やす・・・・)

 何人もの異端者を火炙りにしてきた過去が目の前に迫ってくる。そして更に過去へ。

 燃えていく魔女。その足元にあった枯れ柴に火をつけたのは、まぎれもなく幼い日の自分だった。

『その時何を感じていた? 燃えている女を見ながら? 罪悪感か?』

(いいえ。わたしは、わたしは・・・・熱い・・・)

『熱い? 無実の女を燃やす炎がか?』

(違います・・・わたしの身体が・・・・・下腹が・・・・穢れた箇所が、たまらなく熱いんですっ!!)

『その夜、何をした? 死んだ女の魂のために祈ったか?』

(いいえ・・・幼かったわたしはあの夜・・・・ベッドの上で、淫らな疼きに我を忘れて、何度も不浄の場所をっ・・・・・!!)

『その時だけか?』

(いいえっ! 異端者達を燃やす度に・・・・・我慢できなくなって、何度も、何度も・・・・・っ!!)

 ユラッと炎が大きく揺れる。

 その瞬間、ファルネーゼは我に返った。

(い、今のは・・・・?)

「さて、団長さんよ、そろそろ裁きの時間だ」

 恐ろしいほどの低い声でガッツが言った。

 焚き火の前だというのに、なぜだかガッツの顔はシルエットになっていてよく見えない。

 更にその声も、本当にガッツの声だったろうか?

 ファルネーゼには、なにか今の声が先程の幻の声に似ているような気がした。

「この炎が証人だ。お前はこの炎の前では嘘をつくことは出来ない」

「は・・・い」

 波の音も聞こえない。風も流れない。まるでこの世界には二人と、炎と“闇”しかないように感じられた。

「お前は俺を尋問した後鞭打った。それは本当に必要なことだったのか?」

「・・・あ・・・」

「お前は戒めのために自らを鞭打っていた。それは本当に必要なことだったのか?」

「・・・・それは・・・・」

「俺を鞭打つとき、お前は本当は自分が打たれたかったんじゃないのか?」

「・・・そんな・・・・・・・」

「自分に鞭打ったとき、本当は誰かに打って欲しかったんじゃないのか?」

「・・・・・わたしは・・・・・・」

「お前は俺を鞭打ちながら、穢れた場所で不浄の火を燃やしていた」

「・・・・・・」

「お前は自分を鞭打ちながら、淫らな炎に全身を嬲らせていた」

「ああああああっ!!」

「真実と裁きを!!」

「!!!!!そ、そうですっ!! 許して下さいっ!!!」

 ファルネーゼは地に伏して慟哭した。遂に神に自分の罪を裁かれたのだ、そう思っていた。

 神聖な刑罰を行う中、陰で見つけ年経るとともに大きくなっていく背徳の劫火。

 それを消すことなく、いや、実は失うことすら恐れて、欲望に穢れた身体のまま神の御前に祈り、神の御手を代行して処罰を行っていた自分の欺瞞に対して、大いなる処罰が下されようとしている。

 そう感じると共に、ファルネーゼは恐怖と、この断罪を越えることによってやっと主にまみえる真の資格を得るのだという大いなる安堵を覚えていた。

「浄化の炎を見て淫らになってしまうこの忌まわしい身体を、鞭打ち、責めなくては穢れを払えない女を・・・・裁いて下さいっ!! そして、痛めつけて下さいっ、この厭わしい肉体を!! 不浄の女を!!!」

「真実が明かされ、裁きは下った」

 先程からの声に厳かさが加わり、ファルネーゼは痺れたような頭でそれを聞いていた。

「来い。お前の求めていたものを与えてやろう」

 その声に導かれてファルネーゼはふらふらと目の前の人影に近づくと、膝の上にうつ伏せになってその身体を投げ出した。

 ビシィーーーーーーーンッ!!

「はうっっっ!!」

 目の前から火花が散り、その後耐え難い疼痛が、ファルネーゼのお尻に拡がった。ズキズキという音が耳元で聞こえるようである。

「あう・・ぁぁ・・」

 ビシャーーーーーーーンンッッ!!

「・・んっかはあっっ!!! ううーーーーーーーーうっうっうっ・・・・・あああーーーーーーー」

 苦痛のあまり、二撃目にしてファルネーゼは泣き出してしまった。惨めさと辛さ、情けなさをも洗い流そうかとでもいうように・・・・・。

 だがそこには、倒錯した歓喜もあった。痛苦を受けることによって浄められるとう、あの宗教者独特の恍惚が・・・・。

 バッシィィーーーーーーン!!

「ヒーーーーーーーーーッ!!」

 ビシィッ!!!

「ぎゃあああああーーーーーーーっ!!」

「今度は立て、ファルネーゼ!」

「あひっ、ひン、ひン・・・・・クシュ、・・・・はひいい」

 グスグスと泣き腫らしながら立ち上がった彼女に、またも激しい打擲が加えられた。

「そらっ! そらっ! そらっ!!」

 ビシッ!! ビシュッ!! ドシュッ!! ザシュッ!! バシュッ!!

「〜〜〜〜〜〜〜っんっあああああああおおおおおおーーーーーーーーっ、おゆるしぐださいまぜえーーーーーーーーーっ!!!! ほあああーーーーーー、じぬうううううーーーーーーーーーーっっっっ!!! ごあああああああっ!!!!」

 ドウッ、っと何かが倒れる音がする。首から下の全身に強烈な懲罰を加えられたファルネーゼが、遂に昏倒したのだった。

 だが、ガッツらしい人影は腰から岩塩の塊を取り出すと、握り潰してその粒を背中の裂けた皮膚に擦り込んだ。

「おおおおおおーーーーーーーーーーーーーっ!!!!」

 あまりの激痛にファルネーゼは飛び跳ねる。

「どうだファルネーゼ、裁きを受けて?」

「はぁっ、はぁっ・・・う、嬉しゅうございます・・・・」

 それは偽りのない声だった。

 か細い息の下から、被虐に開花した者の媚態が姿を現していたのだ。

「腹這いになって、腰を上げろ」

「!!・・はい、どうぞ、わたしの穢れの元凶を、とくと・・・・ご覧下さいませっ!!」

(はううううんん!! ああ、とうとう、とうとう・・・・)

「よく見えるぞ。お前の火照りの全てが溶かし込まれて、グツグツと煮えたぎっている。忍びやかな後ろの蕾さえが、ヒクヒクと震えて男を誘っているぞ。どうだ、女の苦痛を与えて欲しいか?」

「は、はいっ!」

「ならば祈れ!! 神を欺き肉に溺れる女よ!!」

 天すら震えるほどの大音声が発されると、ファルネーゼの二つの秘壺に同時に長大なものが挿入された。

「んをををををををーーーーーーっっ!! こ、これはぁっ?!」

「女よ、お前は幸せ者だ。前の肉と後ろの肉、双方を我に捧げられるのだからな。狂うがいい。狂って踊り、祭肉を我に捧げよ!!」

 ファルネーゼは秘肉を裂かれる苦痛と、それに倍する快楽に切り刻まれながら、自分を蹂躙する影を見た。

 そしてそれには、頭部に二つの突起と、羽がついていた。

「あああああっ?!」

「受け取るが良い、我が祝福を!!」

 後ろの影がそう吠えたとき、ドッと大量の液体がファルネーゼの腹腔内に放たれた。

「あうううっ!!」

「女よ、血肉の契約は結ばれた。また己の咎におののくときがあれば我を呼ぶが良い」

「はい・・・・あおおおおーーーーーーーっ!!!」

 ファルネーゼに覆い被さっていた影が消えた、その瞬間、

 ぶばっ!! ぶばばばばびゅうっ!!

 ぶりぶりぶりぶぶぶりゅうううーーーーーっっ!!

 強烈な破裂音と共にファルネーゼは膨大な量の精液と糞便を両穴から噴出させ、達して果てた。

 騎士団の聖女は汚穢にまみれてなお、宗教的熱狂に満ちた微笑みを浮かべていた。
 
 
 
 

 闇が引き、光の勢力が満ちつつある朝、昨夜魔物共の襲撃を文字通り爆砕してそのまま野営していたガッツは、ふと妙な気配に気付いて目を覚ました。

「おおっ?!」

 なんとあろう事か、昨日束縛して地面に転がしておいたはずのファルネーゼが、彼の男根を露出させて美味そうに口に含んでいたのだ。

「お早うございます、ガッツ様」

 ガッツが目覚めたと見て、ファルネーゼがそう挨拶してくる。

 この一夜で何が−−−と考えて、ガッツはすぐに答を見いだした。

「夢魔にやられやがったな。昨日のどさくさで取り憑かれたんだろうが・・・・・・こいつ自身に夢魔に憑かれる要素があったんだな。清潔そうな裏側ではかなりの欲求不満を抱えてたってことか」

 ガッツがそう呟いているうちに、いつしか屹立したモノにファルネーゼは飛び乗って、腰を動かし始める。

「ふぁあ、ああ、いいい、スゴイのおおおっ!!」

「・・・・逃げ出し終えたら帰してやろうと思っていたが、こんな淫売になっちまっちゃそうもいかねえか。直すにも、ちょっと直ぐってワケにはいかなそうだしな。ま、夢魔に負けたのはこいつ自身のせいだし、しばらく楽しませて貰うか」

「ああ、いくっ、いくうっ!!」

「おおっ、俺もだ!」

 二つの肉塊が硬直する。

 しばらくしてファルネーゼはぐったりさせていた身体を起こすと呟いた。

「ウンチがでそう・・・・・」

「えっ?! おい、俺の身体から降りてからにしろっ!!」

「はい、ガッツ様」

 素直に答えた後、裸のファルネーゼは立ち上がってガッツのすぐ脇に立った。

「おああああ、ガッツ様、わたし、ウンチ出ます! わたしのウンチ出るところ、見てええええっっ!!」

 そう叫ぶと、ファルネーゼはおのが尻肉を割り開き、肛門を見せつけるようにして踏ん張った。

 ぶぴぃっ。

 ニチニチニチニチ、ヴヴヴブリュブリュブリュブリュブリュブリュウウウッ!!

 ガッツの手首ほどもある太い便が、モリモリと排泄されファルネーゼの足元に折り重なっていく。

 この小さな身体のどこに入っていたのかと思うほど激量の糞便を排泄し終えた後、ファルネーゼはまるで無垢そのもののような笑顔で笑って見せた。

「こいつはブッ壊れてやがる。もう直すとかの段階じゃねえな」

 しばし唖然とした後、厳しい表情に戻ってひとりごちると、ガッツは己の剣を握った。

 一陣の風が舞う。そして黒い影が消えた。

 聖鉄鎖騎士団が必死の探索の末ファルネーゼを見つけたとき、胴体と別に見つけられた彼女の首には聖女の微笑みがたたえられていたという。

(完)


 
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