DEATH: The Time of Your Life
(1997 Vertigo / DC Comics)

第1作"The High Cost of Living"で評判をとった、デスを主人公にしたシリーズ第2作。
今回の物語の中心はサンドマン本編"A Game of You"で登場したフォックスグローブとヘゼルのレズビアン・カップルです。この二人は第1作でも主人公ジョンとディディがフォックスグローブのライブ会場を訪れ、ヘゼルと会話を交すシーンで登場しています。

ヘゼルがフォックスに自分の妊娠を告白した"A Game of You"の事件後、二人はカリフォルニアに移り住む。やがてフォックスグローブがシンガーソングライターとして有名になった後は、生まれた子供と三人でロサンゼルスの邸宅に暮らしていた。

ある嵐の夜、急死した子供を抱えて泣き崩れるヘゼルの前に現れたデスに、ヘゼルは取引を申し出る。子供を生き返らす代りに他の者がデスと共に逝くという条件をデスは受け入れた。
子供は生き返り、再びヘゼルには子供と二人で、ツアーに出かけているフォックスの帰りを待つという穏やかな日々を過ごしていたが、やがて彼女の元に再びデスが現れ、いよいよ誰かがデスと共にこの世を立ち去らねばならないことを告げる。ヘゼルは子供の身代わりとして、デスと共に生と死の境界に向かって歩き出す 。

一方そのころフォックスグローブの夢の中に、急死したはずのマネージャーが現れ、ヘゼルに異変が起こっていることを告げられる。そして彼女もまたヘゼルを追って生と死の境界世界へと入っていく…

「ハイ・コスト・オブ・リビング」では日々の「生」がテーマでしたが、今回は「愛」がテーマ。デスと共に死の世界へ向かう途中、ヘゼルがフォックスグローブと共に過ごした日々を語るシーンは非常に感動的です。

今回もバキャロのグラフィカルな美しい絵が光るエピソード。(もっとも後半部はマーク・バッキンガムがペンシルを担当していますが、前半のバキャロの絵に合わせたまずまずのタッチです。)

(2004/11/10)