LYRA'S OXFORD
by Philip Pullman (Random House Childrens Books, 2003 )

映画版をリドリー・スコットが監督するという情報もあるファンタジー大作"His Dark Materials" (邦訳は「ライラの冒険」シリーズ)の作者、フィリップ・プルマンによるシリーズ番外編。

"His Dark Materials"の冒険から2年後、ライラとパンタライモンはジョルダン・カレッジでの生活を続けていました。
ある夕方、いつものように屋根に上っているライラ達の元に、ムクドリの群れに追われた一羽の鳥、魔女のダイモンが飛び込んできます。
ラギという名のダイモンは主人の魔女イェレナ・パセツがライラの助けを必要としている、ジェリコ街に住む錬金術師のセバスチャン・メイクピースという男を探して欲しい、と頼みます。
結局ライラとパンタライモンは彼の頼みを聞いて、ジョルダン・カレッジを抜け出してジェリコ街へ向かうのですが…。

"His Dark Materials"以後のライラを描いた短編が出るというので、ファンサービスのカーテンコールのようなものだろうと思って読んだのですが、何やら続きに含みを持たせた終わり方で続編へのプロローグともとれるようなお話でした。
プルマン自身は"His Dark Materials"の続編は書かないと言っていますが、心変わりを期待したいものです。
作者は現在"Book of Dust"という"His Dark Materials"の外伝を集めた本を執筆中で、この"Lyra's Oxford"も元々はその短編集に収められる予定でしたが、一足先に刊行されたものです。
クロス装の小さなハードカバー本ですが、短編の他に物語世界のオックスフォードの地図や旅行会社のパンフレットなどの付録も付いています。
(2004/03/15)