Family Values
Frank Miller ( 1997, Dark Horse)

雪の降りしきる夜のシン・シティーをポンコツのフォルクスワーゲンに乗ったドワイトが走る。
前夜、一人の政治家が襲撃を受けて暗殺されたギリシア料理店の現場をしばらく調べていたドワイトは、続いて近くのバーに入ると、そこにいたアル中の売春婦ペギーに、昨夜の事件で殺された政治家ブルーノについて、話を聞き始めた。

家族の絆を説いて人々の人気を得た政治家ブルーノは、実はかつては一介の殺し屋で、現在も暗黒街と強い繋がりを持っていたこと。また浮気した愛人を密かに殺して処分したことがあるが、それが実はイタリアン・マフィアのボス、ドン・マリオッチの姪だったこと。愛する姪の復讐を誓って彼女を殺した男を探していたマリオッチが、最近、ついにブルーノが犯人だと知ったこと。そしてついに昨晩、マリオッチによる血の報復がなされた様子を、ペギーはドワイトに話して聞かせた。

やがて酒場を出てペギーと別れたドワイトをいきなり一台の車が襲う。車に乗っていたのはマリオッチ・ファミリーの男達だった。彼らは前夜の事件を嗅ぎ回るドワイトを始末するため、彼を車に乗せら致する。しかし、彼らはドワイトが街に足を踏み入れた時からずっと、ビルの上から彼を見守っていた者がいることを知らなかった…。果たして自ら進んでマリオッチ・ファミリーの手中に落ちたドワイトの目的は?


もうすっかりオールド・タウンの一員となったドワイトと、無敵の用心棒ミホが活躍するストーリー。前半の静かな展開とは対照的に、後半はミホによる縦横無尽のアクションシーンが展開されます。

いつもは黒装束で三白眼のミホですが、今回は雪のシン・シティーに溶け込む白装束に大きな瞳、長いまつげのドールフェイス。インラインスケートで闇を駈け抜けるミホの神がかり的な強さの前に、全く無力に殺されていくマフィア達には同情したくなります。

(2005/09/02)