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B.P.R.D. : The Dead
Mike Mignola, John Arcude and Guy Davis
(2005 : Dark Horse Comics)
前作"Plage of Frog"で復活したサドゥ・ヘムの胞子の大元はどうにか破壊したエイブ達B.P.R.D.のチームだったが、活動を開始したFrog Cultの拡散を止めることはできずにいた。
田舎町の住民がカエルの化け物の姿に変えられていく事件は、アメリカ北東部から徐々に西部の州にまで広がり始めており、事件の広がりを食い止めるためには、現在コネチカットにある手狭なB.P.R.D.本部では施設が不十分だし地理的にも不便だ。しかし、かといって新たな基地を設立する予算は無い。
そんな状況の解決策として打ち出されたのが、冷戦時代に作られ現在は閉鎖されているコロラドの秘密研究施設を新たなB.P.R.D.基地として利用しようというアイデアだった。そしてそれを思いついた、ペンタゴン機密チームにいた元海兵隊隊長、ベンジャミン・デミオが現場隊長としてリズたちチームの指揮に当たることになった。
いかにも軍人的なデミオの態度に反発するリズ。しかし純真なロジャーはなぜか彼が気に入ったようだった。
一方、"Plage of Frog"で重傷を負った際に見たビジョンから、自分自身の過去への手がかりを見つけたエイブは、ロードアイランドにいた。
彼のビジョンに現れた男の名はランドン・エベレット・コール。記録では自宅に隠って奇妙な研究に熱中していたランドンは1865年2月22日を最後に行方不明となっている。そして一ヶ月後、残された妻も海に身を投げていた。
嵐が近づく中、何者かに呼び寄せられるように、ロードアイランド州リトルポートの人里離れた岬に現在も建つコール館の廃墟に向かうエイブ。そこで彼を待っていたのは、海に身を投げ死んだはずの、ランドンの妻エディスだった…。
コロラドの施設に着いたデミオ、リズ、ロジャー、ヨハンのチームは、その巨大さに驚かされる。
しかし着いた当日から、すでに霊媒のヨハンは施設の地下に異常を感知していた。地下3階のはずの施設に、隠された地下4階が存在するというのだ。
やがて1958年以来封鎖されていた壁が崩されると、その奥から現れたのは記録に存在しない謎の巨大な研究設備と、50年近い年月を地下に閉じこめられて生きていた、一人のドイツ人科学者だった。
今回の原作はミニョーラとアークディの共作で、メインとなるコロラドの事件の部分のシナリオをアークディが、ロードアイランドでのエイブの物語をミニョーラが担当しています。同時に起きていたストーリーというだけで、本編中では二つの物語が交錯することは全く無いので、実質的にこの"The Dead"は二つの中編から成っていると言ってかまいません。 コロラドの巨大な研究施設で繰り広げられるスリリングなクトゥルー系エンターテイメントと、ロードアイランドの廃屋を舞台にした静かなゴーストストーリー。好対照ですが、どちらも非常によく描かれています。
ヘルボーイ抜きでどこまでやれるのか不安視されていたB.P.R.D.シリーズも、どうやらヘルボーイの影から抜け出て独自の世界を確立した感があり、今後の展開が楽しみなシリーズの一つになりました。
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