BATMAN BLACK and WHITE
(1998 DC Comic)

人気のコミックアーティストらによるバットマン・ショートストーリーの競演。1996年から出版された4分冊のマガジンをまとめたもの。タイトルのとおりすべてのストーリーがモノクロ画面で描かれている。もちろん物語も一ひねり入っていてバラエティに富んでいるのだが、なによりもインクの黒だけでこれだけの表現が可能なのかと驚くくらい、個性的な絵のスタイルの持ち主が集まっているのがうれしい。アメコミ界トップによる、モノクロコミックのスタイルカタログとして見てもおもしろい。

ラフなボール紙の質感を生かしたハードカバーの中央に、ジェフ・ジョーンズによるバットマン(本全体でカラーの絵はこれ一枚)の絵が埋め込まれ、ジム・ステランコによる限定ブックプレート付きという凝った装幀は、いかにもコレクター向けといった感じ。(近々ソフトカバーの普及版も出るそうだが)
登場アーティストにはサイモン・ビズレイ、ビル・シェンキビッチ、ハワード・チェイキン、ブライアン・ボーランドといった人気アーティストに加えて、リチャード・コーベン、ケント・ウイリアムス、大友克弘などもそれぞれ異色のバットマンを描いている。他にもピンナップでフランク・ミラー、メビウス、ジム・リー、ニール・アダムス(泣)といった大御所達も参加。
収録作品の中では元々好みの絵のビズレイやシェンキビッチはもちろんだが、近年ヒットしたアニメ版バットマンのプロデュースも手掛けた、ブルース・ティムによるハーベイ・デントを巡るサイドストーリーが、そのアニメ的な絵とマッチして面白かった。(上図)
オートモ先生のは「バットマン vs テツオ」といった感じの作品。たぶん編集側の意向もあって「アキラ」の延長線的なものにしたんだろうけど、今一つひねりがないな、と日本のオタクは無責任に考えるのであった。(^_^;
 

オートモ先生のなんかヒネたバットマン。いい感じ。→