第9回:3Dのレンダリングについて
前回同様、あまり3Dには詳しくないのでレンダリングという操作のごく基本的な事を紹介しています。それだけではなんなので
レンダリングした3D画像にPhotoshopを使って2D画像を合成する手順
も紹介しておきました。こっちは得意です(笑)。
●レンダリングは3D-CG制作の最終段階
レンダリングというのは元々はコンピューターで設定した数値を計算して画像を表示すること全般をいいます。だから3Dモデルの制作途中に表示されるワイヤーフレーム(網目状の線で表した形)の画面表示も本来はレンダリングの一種です。
しかし現在、レンダリングといった場合は完成した3Dグラフィックのデータを完全な画面に作り上げる最終段階の計算を指すことが一般的になっています。
3Dアニメーションを制作する場合は、フィルム撮影同様、少しづつモデルを動かしながら一コマごとにレンダリングを行うわけです。
●同じデータもレンダリング方法によって全然違った画面に
レンダリング方法にはいくつかの種類があって、ソフトで指定してやる必要があります。例えばフラットシェード・レンダリングは物の質感は表示できませんが、計算時間が非常に短くて済むので制作途中で一時的に形や位置関係を確認したい時などに用いられます。
3Dグラフィックの最終段階でよく使われるのはレイトレーシングという方法で、光の反射や透過を計算に入れて非常にリアルな画面を作り出すことができますが、複雑なモデルや光源を多く使ったデータでは計算に何時間もかかってしまうので、本当に最後の仕上げ用と言う感じ。
最近、アニメーションでよく使われるようになったのがトゥーン・シェーダーと呼ばれるレンダリング方法で、セルアニメのような画面を作ることができます。「アイアン・ジャイアント」でもトゥーン・シェーダーが利用されていました。
●特殊効果も最後のレンダリングで追加される
3Dグラフィックを構成する要素にはレンダリングして初めて目に見えるようになるものもあります。例えばスポットライトなどの光の軌跡は実際にレイトレーシング・レンダリングするまでは完全な画面は確認できません。
他にも物体が置かれる地面・背景や画面中のスモークなどの特殊効果もレンダリングの時点で指定しますが、利用できる特殊効果の種類や画面の質は使用する3Dソフトによって異なります。
また特殊効果には計算に非常に時間のかかるものもあるのでむやみに指定するとレンダリング時間が大幅に長くなってしまいます。
●レンダリング方法は目的に合ったものを選ぼう
作例
ではレイトレーシングでレンダリングした画面に人魚を合成していますが、水の透明感がリアルに表示されているのがわかると思います。 たしかにレイトレーシングを使えばきれいな画面が得られますが、CGアニメーションなどで何回もレンダリングを繰り返す場合には、全体で非常に時間がかかってしまうことになります。たとえば透明な物体や光を反射する物体がないのなら、スキャンライン・レンダリングを使ってもレイトレーシングとほとんど変わらない画面をずっと短時間で作り出すことができます。
後半(レンダリングした3D画像と2D画像を合成する)へ