Photoshop初心者のためのシンプルCG入門
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角川書店Newtype誌に98年10月号から99年3月号まで連載させていただいた記事の改訂版です。
初心者向けに、ペンで描いた線画にPhotoshopで色を塗っていくというシンプルな形式のCGの製作手順を紹介しています。

Part1: 線画の下準備

ペン入れした原画をスキャナのモノクロ(グレイスケール)モードで取り込みます。取り込む解像度が小さすぎると細部がつぶれてしまうし、大きすぎてもメモリを消費して後の作業がしづらいくなります。
最終的に作品をカラープリンタで出力するなら150〜300ppi程度、モニターで表示するだけなら表示サイズより二回り程度大きい位(100ppi程度)が適当でしょう。


スキャンした画像をPhotoshopで開くと全体にグレーがかった画面になっていると思います。最初にレベル補正コマンド(イメージ→色調補正→レベル補正)を使って下地は完全な白に、ベタや線は完全な黒になるよう調整します。
レベル補正ウィンドに表示されるグラフは画面全体で白(右端)から黒(左端)までの間で、どの明るさのグレーがどれだけの割合で存在しているがを示しています。
右側の大きな山(この明るさの部分の面積が多いということ)が紙の地の色にあたります。右端の完全な白から黒の方向にずれていて、下地が完全な白ではないことがわかります。逆に左側の小さい山はインクの黒を示しています。こちらも左端の完全な黒よりも白側にずれていて、暗いグレーになっていることがわかります。

白黒のはっきりしたシャープな画像への修正はグラフの下にある三つの三角形を移動させることでおこないます。
まず右端の白い三角形を大きな山の左側に持っていきます。これで三角形の位置が最も明るい完全な白に設定され、これより右側にある色はすべて白に変わります。同様に左端の黒い三角形を小さい山の頂上付近に移動させます。これで三角形の位置が最も暗く完全な黒になるように画像が調整されます。プレビューをオンにしておけば三角形をうごかすにつれて画像も変化しますから、目で確かめながらレベル補正の調整を行うことができます。
取り込む時に自動的にこのレベル補正を調整してくれる機能のついたスキャナもありますが、その場合はこの作業は必要ありません。最初から白黒のはっきりした画像になっていると思います。



紙の汚れや消しゴムの跡、ホワイトで修正した部分などの細かいゴミを消しゴムツールで修正したら、線画を透明レイヤーに転写します。

まず画像をRGBモードに変換(イメージ→モード→RGB)したら画面全体を選択(選択範囲→すべてを選択)してコピーします。

次に新規チャンネルを作成し、そこにコピーした画像をペーストしたら、このチャンネルを白黒反転(イメージ→色調補正→階調の反転)させて線画のマスクチャンネルにします。

背景レイヤーに戻り、その上に新規レイヤーを作成します。この新規レイヤーに新規チャンネルに作成したマスクを選択範囲として読み込みます。(選択範囲→選択範囲を読み込む... またはCommand(Alt)キーを押しながらマスクチャンネルをクリック)
新規レイヤー上に線画の選択範囲が作成されたら、そのままレイヤーを黒で塗りつぶし(編集→塗りつぶし... またはoption+delete)ます。これで透明な新規レイヤーに線画が転写されます。(画面では背景レイヤーを非表示にしてあります。)
もう一度背景レイヤーに戻り、全体を選択→deleteで背景の線画は消しておきます。

これで線画の下ごしらえは完了です。線画を透明レイヤーに転写することで下のレイヤーに色を塗っても線画が消えることはありません。線画を転写したレイヤーは間違えないように「線画レイヤー」などの名前を付けておくといいです。

また自動的に下地の白を透明に変換する「Eliminate White」というフリーウェアのフィルタもあります。これを使えば簡単に線画を透明レイヤーにすることができますが、上に書いたやり方に比べてやや線画が薄くなるようです。
(Eliminate Whiteの入手先はhttp://www.edesign.com/filters/index-j.html)

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