議案第45号
練馬区立図書館条例の一部を改正する条例に反対する立場から討論

2011年6月28日
島田拓
私は日本共産党練馬区議団を代表して、議案第45号練馬区立図書館条例の一部を改正する条例に反対する立場から討論を行います。
指定管理者制度は、地方自治法244条の2、第3項で「公の施設の設置目的が効果的に達成するため必要があると認めるとき」に適用すると明示されています。図書館の設置目的は、住民の知る権利を具体的に保障し、社会教育施設として、地域住民にとって大切な生涯学習の場となるなど、重要な教育機関として位置づけられています。開館時間の拡大というだけで「設置目的の効果的な達成」に必要といえるのか、はなはだ疑問です。
文部科学省は、教育機関について「教育、学術および文化に関する事業を…主目的とし、専属の物的施設および人的施設を備え、かつ管理者の管理の下にみずからの意思を持って継続的に運営を行う機関である」としています。図書館は単なる物的施設ではなく、人的施設、つまり職員がいることを要件としており、図書館みずからが事業を継続的に行うことを求めているのです。
図書館の役割はただ資料を集め、保存するというだけではありません。資料が容易に活用できるよう目録を整理すること、および利用者の資料相談・要求に応え、適切な情報、資料を提供する役割があります。所蔵資料の内容にしたがって分類し、件名やキーワードを付与すること、目次なども検索できるように内容細目をほどこすことなどにより、タイトルだけでなく、多面的に適切な資料を探すことを可能にしているのです。これには、専門的な知識を有する司書が必要です。
実際に図書館に委託や指定管理制度を導入するとどうなるでしょうか。図書館は原則無料で提供されており、もともと採算がとれる施設ではありません。委託される業者は、究極的には経済的利益を上げることが目的であり、経費節減となれば、まっさきにターゲットにされるのは、人件費です。図書館の人材育成は、短期契約の安上がりで、とても、できるものではありません。実際、司書は一人前になるには10年はかかると言われています。
また図書館の管理・運営についても、専門性やサービスの質、所蔵資料の充実という点で継続性、安定性が求められており、5年間という短期間で、これを保障できるかどうかきわめて疑わしいと言わなければなりません。
図書館における指定管理者制度の導入について、平成20年国会で文部科学大臣が「指定期間が短期であるため…図書館ということになじまない…また職員の研修機会の確保や後継者の育成等の機会が難しくなる」と発言し、平成22年には総務大臣が「図書館でありますとか…そういう…知の領域に属する部分は指定管理の対象から最初から外しました。そんなものは明らかになじまない」と発言しました。
このように国自体が図書館にこの制度はなじまないと発言していることは重要です。さらに自治体でも図書館に指定管理制度を導入している自治体の数を、あえて導入しないと表明している自治体の数が上回っていることも、図書館に指定管理者制度が、いかになじまないかを示している一例といえるのではないでしょうか。
この間練馬区では、新設で指定管理者制度を導入した南田中図書館の検証さえおこなっていない状態で、新たに3つの図書館に指定管理者制度を導入しようとしています。今回の条例の改定は区がこの間進めてきた行革の図書館版と言わざるおえず、図書館の機能を弱体化し、住民の知る権利を弱めるという点で到底許されることではありません。
以上の理由から区立図書館に指定管理者制度を導入することに強く反対し、直ちに直営で運営することを要望して、反対討論といたします。

第二回定例会にて、区立図書館条例改正に反対する立場から討論を行う島田拓議員 |
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