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2011年第2回定例会日本共産党練馬区議団一般質問

 2011年6月16日
日本共産党練馬区議団 有馬豊


 私は、日本共産党練馬区議団を代表して一般質問を行います。
まず震災で犠牲となられた方々への深い哀悼とともに、被災された方々への心からのお見舞いを申し上げるものです。
 大震災は、国のあり方と、その弱点を根本から明るみに出すとともに自治体のあり方についても根底から問い直すことを求めています。
 これに応える区長の基本姿勢について、まず質問します。


【有馬区議】 
 第1に、区長は選挙公約で災害対策の強化を喫緊の課題としていますが、その政治姿勢についてです。
 大震災が起きた直後から、政府や東京電力などは「想定外」という無責任な発言をふりまきました。しかし、今回のマグニチュード9規模の地震は、世界では1960年のチリ地震、2004年のスマトラ島沖地震などいくつも起きています。三陸沖大津波も1876年、1933年にも記録されています。国と東京電力などは、こうした事実に目をふさぎ過小評価した想定での対策に固執し、その結果が、今日の事態を引き起こしていると言わざるを得ません。
 
 かつて革新都政が制定した震災予防条例では、「地震は自然現象だが、地震による災害の多くは人災である。人間の英知と技術と努力により、地震による災害を未然に防止し、被害を最小限に抑えることができるはずである」と明記されていました。区長は、71万区民の命と安全を守るため、こうした予防の見地に立脚して、正しい想定で、十分な対策を立てるべきです。ご見解を伺います。ご答弁下さい。
 

【志村区長】
 はじめに、災害対策の強化についてお答えいたします。
 東日本大震災は、多くの尊い命を奪い、人々の営みを一瞬にして破壊した、まさに国難とも言うべき未曾有の大災害であります。
 この震災は、災害対策に関し、様々な課題を顕在化し、教訓を与えるものでありました。
とりわけ、地震被害を最小限に抑えるため、起こりうるあらゆる事態に備え、予防対策を講ずることの重要性を、改めて痛感したところであります。
 私といたしましては、発生の確率が高い首都直下地震に備え、区民の皆様の生命と財産を守る観点から、早急に、練馬区地域防災計画を総点検し、万全な防災体制の構築を図ってまいる考えであります。


【有馬区議】
 第2に、大震災は、自己責任の名で雇用、福祉、医療、防災、地方自治を破壊してきた「構造改革」路線では国民の命は守れないことを明らかにしています。練馬区でも、例えば特養ホーム待機者の中で、重度要介護の高齢者から「今、災害が起きたら避難もできない」など強い不安の訴えが寄せられています。
 
 練馬区ではこの間、施設の委託・民営化、指定管理者制度導入などで福祉を切り捨て、老人福祉費は23区最低クラス、保育所待機児はワースト2位などの状況になっています。こうした「構造改革」路線に基づく「行革」で、職員は8年間で900人も削減されています。驚いたことは、区長が選挙公報で、この職員削減を「財政健全化」など実績として誇っていることです。いま、大震災の被災自治体では、救援と復興に最も頼りにされているのが自治体職員であり、「構造改革」路線による職員削減が、人手の不足となり、どんなに障害となっているか、区長はご存知なのでしょうか。

 普段からの福祉・介護、医療、子育てなどの基盤強化こそ災害時にも力を発揮し、災害に強い自治体になれるのです。この教訓を真摯に学び、今こそ、区政のあり方を住民の命とくらしを守る「福祉と防災のまちづくり」という新しい練馬区の方向に転換すべきです。明確にご答弁下さい。

 同時に、福祉と防災のまちづくりには当然、相当の予算が必要となります。区の現行の長期計画では、2010年度から3年間の新規・拡充の開発関係の予算が全体の48%も占め、健康と福祉分野の6.7倍にもなっています。予算の使い方からも大泉学園駅北口再開発や練馬駅北口開発など開発優先の長期計画を抜本的に見直し、福祉・防災最優先に切り替えるべきです。ご答弁下さい。
 
 さらに区は、国が、福祉など社会保障への最低基準の保障責任を解体するなど、地域主権の名で「住民福祉の機関」としての自治体の機能を一層弱める政策に追随し、「地方政府」などと自治体破壊の道を区の基本構想に導入しています。これは、「福祉・防災の練馬」とは相いれないものであり、きっぱりと見直すよう強く求めます。ご答弁願います。
 

【中村企画部長】
 次に、行政改革についてであります。
 志村区長が就任以来取り組んできた行政改革の目的は、「区民福祉の向上のために、区民本位の効率的で質の高い行政を実現すること」にあります。行政改革で培ってきた財政力を活用し、区民の皆様の安全・安心を第一に、高齢者福祉や子育ての支援の充実など、区民ニーズに対応する様々な施策を進めてきたところであります。
 引き続き、更なる行政改革を進め、持続可能な区政経営の基盤を構築しつつ、災害対策の強化や医療環境の充実など、区政の重要課題の解決に向けた政策を推進してまいります。
 次に、予算につきましては、平成23年度当初予算では、保健福祉費の割合が27.5%を占め最も高く、次いで児童青少年費が21.3%であり、この2つの福祉関係予算で全体の48.8%となっているところであります。
 一方、長期計画における計画事業費につきましては、3ヶ年の予算総額約6千855億円に対し、9%にあたる630億余を見込んでおります。この中では、小中学校の耐震化や密集住宅市街地整備促進事業、大規模公園の整備などの事業費として約210億円を計上し、災害に強く安全なまちづくりを計画的に進めることとしております。
 多様化する区民ニーズに応え地域の実態に即した行政経営を行うためには、基本構想において掲げたように、区民に最も身近な「地方政府」としての責務を果たしていけるよう自治権を高めていくことが必要と考えております。

 
【有馬区議】
 以下、震災に関わる具体的施策について伺います。
 まず、被災者への支援についてです。
 震災が東日本に甚大な被害をもたらし、今なお多くの人が避難を余儀なくされています。国はもとより全国の自治体が被災者への支援を全力で行うことが求められています。
 練馬区には、光が丘に開設した第二小学校跡施設に、のべ18家族が避難し、長い人では2ヶ月半にも渡る避難所生活を強いられています。地域のボランティアの大きな支えもあり、暮らしをつないできましたが、都や区が提供した公営住宅に入居した際、手薄な行政支援のもとで困窮を極めているなどの声が届いています。貯蓄も底をつき、初めて住む土地に頼る人がおらず、生活が破綻寸前の方もいるなど、一刻も早い救援の手が必要です。また、就労相談に行っても期限付き住宅では困難な状況もあり、対応が急がれます。
 一人一人の被災者が、破壊された生活の基盤を回復し、自分の力で再出発できるよう支援することこそ、復興の最大の目的です。
 
 区内に親戚などを頼って避難されている方を含め、その生活実態を調査し、国に支援の強化や見直しを求めるとともに、住宅の入居期限の延長など必要なサービスや物資を提供するべきです。
 また、被災地では、原発問題とともに今後生活再建に向けた長期間にわたる支援を必要としています。避難所によって物資などの支援がまだ不足しているところもあります。
 
 現在、区は被災地への物資の支援は中止していますが、被災地と連携して必要に応じて再開すべきではないでしょうか、それぞれお答え下さい。
 

【乾危機管理室長】
 次に、被災者支援についてお答えします。
 区内に避難された方の状況を把握し、サービスのご案内や情報提供を行うため、「練馬区避難者登録制度」を実施し、住宅あっせん相談や就労支援相談を行いました。
 今後とも、この制度を通じて、避難者の要望の把握に努め、引き続き、練馬区民と同様のサービスを提供していく考えであります。 
 次に、被災地への物資支援についてであります。
 区では、3月22日から、区民からの救援物資の提供を受け付けておりましたが、被災地での需要が変化していることから、4月6日をもって、一時中止いたしました。
 今後も、被災地の状況を見極め、必要な支援の実施に努めていく考えであります。


【有馬区議】
 次に、防災対策の強化についてです。
区の地域防災計画では、第1に、区民は「自らの生命は自らが守る」という自助、続いて「自分たちのまちは自分たちで守る」という共助の立場を区・区民・事業者の基本的責務の中心に置いています。この考え方は、自己責任の名で福祉を切り捨てて恥じない政治と同じ立場であり、「構造改革」路線の弱肉強食の考え方が、防災にまで持ち込まれていることは到底許されません。

 個人の努力には限界があり、特に障害者や高齢者、子どもなど災害弱者にとっては尚更のことです。むしろ災害弱者にこそ光を当てて、行政として地震などによる災害を未然に防止し、被害者を最小限に抑えるために責任を負う立場に立つことが求められています。予防の観点から区民の命を守れるよう地域防災計画を抜本的に見直すべきです。ご答弁下さい。
 
 第2に、災害想定の見直しで、現計画の被害想定が、マグニチュード6.9と7.3しかなく、出火件数はわずか33件、死者も98人、電力は1週間後には100%復旧するとされています。地域防災計画が修正された2008年の時点から見ても世界的にはマグニチュード9クラスの地震が起きていたことを考えれば、本気で震災に備えようと考えていたのかが問われることになります。計画が想定外とならないために、今回の教訓からも、現場、区民からの意見を活かし、実態に合ったものをつくっていく必要があります。そうした仕組みとなるよう区として国や都に強く意見をあげていく必要があるのではないでしょうか。お答えください。

【乾危機管理室長】
 次に、防災対策の強化についてであります。
 まず、災害弱者対策についてであります。
 災害による被害を最小限に抑えるためには、自助・共助による、区民の自主的な活動が不可欠でありますが、災害時要援護者に対しては、地域防災計画の見直しの中で、各防災機関や区民防災組織と連携して、支援を強化していく考えであります。
 次に、被害想定についてであります。
 区の被害想定は、国の中央防災会議の専門調査会が公表した首都直下地震による首都圏域内の被害想定に基づき、東京都が区市町村別に作成したものであります。この想定は、蓄積された観測データや、学者等の学術的知見を踏まえたものでありますので、この度の震災を踏まえた被害想定の見直しの動向を注視してまいります。


【有馬区議】
 第3は、当面、緊急に求められる施策についてです。
 1つは、小中学校の耐震化です。区は今年度で全ての耐震化が終了するとしていますが、建て替えが必要だが予算がないなどの理由で耐震基準のIs値0.7に満たない学校が5校残ります。長期計画の開発関係の予算を回して最優先で耐震化をすべきです。答弁を求めます。

 2つには、区立施設の耐震化では保育園、児童館、敬老館などを含め19施設に未耐震で残されています。区は2015年度までに耐震化を進めるとしていますが、前倒しして行う必要があります。ご答弁下さい。
 
 3つには、民間住宅の耐震改修工事助成事業の周知と拡充についてです。
震災後、簡易耐震診断の受付は、3カ月で242件とこれまでの実績と比べても著しく増えています。震災への備えに対する区民の意識が強まっている時だけに、区民への周知を改めて徹底する必要があります。同時に、現在、違反建築に対してはこの制度を利用できませんが、現在立っている家が違法だからと言って、区民の命を守らなくてもよいということにはなりません。対応の緩和を含め、より使いやすい制度へ拡充すべきです。2点答弁を求めます。

【黒田都市整備部長】
 次に、耐震対策についてお答えします。
 まず、区立小中学校5校の耐震化についてであります。
 昨年度、耐震補強設計を進める中で、他の学校と同様の耐震化工事を行うと教室が狭くなるなど教育環境に支障が生じることから、耐震補強工事ではなく、建て替えを検討すべき学校が5校あることが判明いたしました。

 これらの学校への対応につきましては、建築年数や耐震化指数を総合的に検討した結果、今年度、豊玉第二中学校に着手することといたしました。他の4校につきましても、今年度中に補強工事を実施し、今後の小中一貫・連携教育の更なる展開や改築時期の平準化に考慮しながら、建て替えの検討を行ってまいります。

 次に、区立施設の耐震化についてであります。
 区立施設の耐震化率は、平成22年度末で92%となっております。残る施設についても、改築・大規模改修の工事に合わせ、着実に耐震化を図ってまいります。

 次に、民間住宅の耐震改修助成事業についてであります。
 区では、これまでも、区報やホームページで助成制度を紹介し、町会を通じて資料に配付を行うなど周知を図ってまいりました。さらに昨年からは、個別訪問も行い、耐震化の必要性について丁寧に説明しているところであります。
 今後もあらゆる機会を捉え、制度の周知や耐震改修工事の啓発を行ってまいります。

 次に、違反建築物への対応についてであります。建築物の耐震化は重要な施策でありますが、一方で区には建築基準法を遵守して、区民の生命や財産を守るという使命があります。従いまして、違反建築物を助成対象とすることは大きな困難があると考えております。


【有馬区議】
 次に、原発問題についてお聞きします。
 大震災にともなう福島第一原発の事故は、いまだ収束のめどが立たっていません。いつまで続くか分からないという中で、避難生活の長期化をもたらし、首都圏でも放射性物質が住民に大きな不安を広げています。

 もともと原発は未完成で危険な技術です。例えば事故などで冷却水が失われれば、炉心が溶け、コントロール不能となり、今回のように大事故を引き起こします。また使用済み核燃料は、数十年から数万年という長期間にわたって、危険な放射線を出し続け、これらを処理する技術はいまだ確立していません。さらに重大なことは世界有数の地震・津波国である日本には世界で3番目に多い54基もの原発が集中立地していることです。

 危険きわまりない原発であるにもかかわらず、歴代の政府や電力会社は、繰り返しの警告を無視して安全神話をふりまき、原発を推進してきました。以前から「チリ地震級の津波がくれば冷却設備が機能しなくなる」と市民団体や共産党が繰り返し指摘してきました。それを拒否し、今回のような事故を引き起こしました。これは明らかに人災といわなければなりません。

 わが党は、今こそ安全神話から決別し、正直で科学的な原子力行政へと転換と原発からの撤退を決断し、原発をゼロにする期限をきめたプログラムを策定することを強く求めるものです。区長は原発問題についてどのようにお考えですか、答弁を求めます。
次に、放射性物質の問題で、区民に大きな不安が広がっています。私たちのところにも「子どもたちが公園の芝生で・・転がるのを見るたびに心配で胸がつまる思いがします」というお母さんたちの声が寄せられています。

 わが党区議団は、大震災直後に区独自で放射線量の測定を行い、区民に正確な情報を公表するよう求めました。区は6月から測定を開始するとしていますが、測定頻度が月1回と少なく、土壌の測定も行われません。他自治体では、1日1回あるいは週1回程度測定を行っています。練馬区でも測定回数を増やすとともに、土壌の測定を行うよう求めます。ご答弁下さい。

 もう1つ関連して、自然エネルギーをとり入れるという声は、今回の事態をうけて全国的に広がっていくと思います。国際的にもドイツでは、原発から撤退し、2050年までに全エネルギーの80%を自然エネルギーでまかなうとしています。練馬区でも区立施設に太陽光発電をとり入れていますが、わずか13か所で、20世帯分にも満たない電力量しかまかなえません。まず区立施設での自然エネルギーの発電設備を抜本的に増やすべきだと考えますが、いかがでしょうか。お答えください。

 また一般家庭や民間企業での発電施設は、設置費用が高額で、普及のために適切な公的支援が不可欠です。かりに一般家庭で平均的な4kwの太陽光発電を設置する場合、国から19万2千円、都から40万円の補助がつきますが、練馬区の場合、発電量に関係なく最高でも8万円です。補助額の底上げを求めます。
 
 また制度利用にあたって、先着順や抽選などで希望者全員が利用することができません。本年度の第1期は希望者全員に認めるとしていますが、第2期以降と来年度もこれを継続するか、もしくは補助対象を拡大するように改善すべきです。さらに区の補助制度には、国や都と同様に太陽熱温水器を補助の対象とすべきではないでしょうか。3点お答え下さい。

【横野環境部長】
 次に、原子力などのエネルギー政策と放射線等の測定についてお答えいたします。
 わが国の総電力量の約3割を占める原子力発電において、このような事故が発生したことは、区としても極めて遺憾であり、国による迅速なエネルギー政策の見直しの必要があると認識しております。その際、原子力発電に関する安全対策の徹底した検証もあわせて行われるべきものと考えております。
 次に、区内における放射線等の測定です。
今回の調査は、区内を12地区に区分し、小学校の校庭等の空間放射線量およびプールの水質を測定するものです。調査の回数や対象につきましては、測定の結果も踏まえ、更に検討を継続していく考えであります。
 次に自然エネルギーの活用についてです。
 区立施設においては、改修改築工事にあわせ、太陽光発電設備をはじめとする自然エネルギーの導入を図っています。施設の屋上空間は、屋上緑化への対応など物理的な制約もありますが、引き続き取り組んでまいります。
 また、太陽光発電等の住宅用設備補助については、都が太陽光発電への助成を復活させるなど、新たな状況も生まれており、区としても普及拡大のため必要な対策を進める考えです。また、太陽熱などを含めた自然エネルギーの活用について研究をしてまいります。

 
【有馬区議】
 次に、特養ホームについて伺います。
 東日本大震災では、在宅で介護を受けている多くの重度要介護の方々が逃げ遅れたり、自力で避難もできず、命を落とすなど痛ましい状況を生みました。それだけに、いっそうの特養整備で待機者をなくす取り組みの強化が求められています。
 私どものところにはこの間、いざ震災が起きたら、「どうやって親を避難させれば良いのか」、「ずっと入所を待ってきたが、入れないまま亡くなってしまった」など、待機者や家族の深刻な実態や悩みの声が届いています。区として待機者の実態に寄り添い、震災に耐えうる施設の整備を進めるよう強く求めます。

 第1は、整備目標の見直しです。
 区では長期計画目標の早期達成をすすめてきましたが、今年3月末時点の待機者は2,626人に上ります。しかもこのうち800人近くは区が長期計画目標の基準としている入所指数11点以上の方々ではないでしょうか。
区の計画では、2013年までに451床を整備し、目標の570床に残り29床となる見込みといいます。しかし、これを達成したとしても、11点以上の方、全員を入所させるには約320床足りません。
 現在区は、高齢者保健福祉計画で2012年から3年間の計画を検討中です。特養については、少なくとも320床の追加整備が必要です。さらに、実態調査で緊急を要すると判断された方を加えた数を整備目標とするよう求めます。お答え下さい。

 第2は、介護保険制度改定についてです。
いま国では2012年の介護保険制度改定に向け、在宅での重度者の受け皿として巡回型訪問介護・看護が検討され、これを高齢者専用住宅とセットで整備すれば、特養ホームの待機者解消も図れると説明しています。

 しかし、人材不足の中で、この制度が成り立つかどうかは不透明です。問題は特養には低所得者向けに食費と居住費の軽減がありますが、高齢者住宅には家賃補助もなく、低所得者は入所できないことです。
今回の地震で避難した方々の中には雑居状態の劣悪な環境のもと、症状が悪化する方も多くいました。国の制度改定では、在宅高齢者の安心は保障されません。特養ホームは医療や介護のスタッフが常時一人一人の症状が把握できる施設であり、震災が起きても高齢者の命を守る環境があります。

 このような特養の増設を、待機者解消の中心に据え、介護保険制度改定による現行水準の切り下げを行うべきではありません。区の考えをお答え下さい。

 第3に、用地の確保です。
 都は今年度限りで定期借地権方式をやめるとしています。多くの待機者を残したまま制度を打ち切れば、土地の確保が困難となり整備は進まなくなるのは必然です。
 都に用地費補助の復活と定期借地権方式を延長することを求めるべきです。同時に、直ちに手を打って、必要な公有地の確保を計画的に進めることを求めます。2点お答え下さい。

【大羽福祉部長】
 次に特別養護老人ホームについてのご質問にお答えいたします。
 まず、整備目標の見直しについてであります。区では、長期計画において、より必要度の高い方の早期入所を当面の重点課題として整備目標数を設定し、鋭意取り組みを進めております。整備目標数については、待機者実態調査の結果を踏まえるとともに、在宅サービスの充実とあわせ、次期の高齢者保健福祉計画等の策定を進める中で検討しております。
 次に、介護保険制度についてお答えいたします。
 24時間随時訪問サービスは、重度の在宅要介護高齢者を中心に、心身の状況に応じてきめ細やかに提供するものであります。このサービスを、住宅や高齢者向け住宅入居者に提供する体制を整備することにより、在宅での介護を希望する方にとって、一つの選択肢となることが期待されております。区といたしましては、特別養護老人ホーム待機者などの要介護高齢者の生活を支えるため、施設の整備を着実に進めるとともに、在宅サービスにつきましても充実に努めてまいります。
 次に、用地の確保についてであります。東京都に対し、用地費補助の再開や定期借地権方式の延長について、既に要望しております。
また、現在、区有地を活用した整備事業を推進しているところでありますが、今後、さらに、公有地の活用を検討してまいります。

 
【有馬区議】
 次に、保育園に関する問題について伺います。
 今回の大震災では、災害当日、保育関係者は命がけで子どもたちを守り抜き、保育中の子どもたちが1人として命を落としませんでした。奇跡とさえ言われていますが、改めて、子どもの安全を守り抜ける保育所の機能の重要性を示しました。

 また、練馬区では今年入所の申し込みが増え、待機児が増える結果となりました。その要因としては、依然として厳しい経済、雇用情勢のもとで、子どもを預けて働かなければ生活できない事態が、子育て世代の中で広がっていることが言われています。
 こうして防災上も、区民生活を守る上でも、認可保育所を大きく増やして待機児を解消することが、いっそう緊急で重要な課題となっています。

 そのため第1に、保育所整備を2014年までの長期計画の定員増の目標を早期に繰り上げ達成すると同時に、現時点で待機児解消の推定目標を据え、今取り組んでいる集中整備期間に連続した前進を勝ち取って行くよう強く要望します。具体的には、区は長期計画の目標残が約1000、その7割を今年度にやるとしています。すると目標残は約300で2012年度中に突破できる数ですが、それに待機児解消のための定員増を上乗せし、2012年度もそれ以降も2010、2011年度規模の整備を続けることです。まず、この問題について答弁を求めます。

 第2に、大震災で保育所の子どもを守り抜いた土台には、公的責任や最低基準を柱にした現行保育制度があるということです。
 ところが東京都は、国会で児童福祉施設最低基準が廃止されたのを受け、児童福祉審議会で、2歳未満児の保育所面積基準を3.3uから2.5uに切り下げる中間まとめを行い進めています。昨年10月、愛知県で詰め込み保育により1歳の幼児が菓子で窒息する痛ましい事故が起きており、絶対に許されないことです。東京では昨年8月、特別区議会議長会が国に対する保育待機児解消に向けた支援の要望書の中で「国の・・規制緩和による詰め込みでは真の待機児解消にはならない」と断じています。区長はこの要請書をどう受け止めているのか。練馬では基準切り下げはしないという決意の表明、および東京都に対し、切り下げ中止を求めるよう要望します。3点ご答弁下さい。

 また、国が月内にまとめるとしている社会保障と税の一体改革の柱の一つである「子ども、子育て新システム」は、国と自治体が責任を負う公的保育制度を解体し、保育事業への株式会社の参入、撤退を自由化し、事業者は利益をあげるため、保育所の最低基準廃止と、自治体での条例化も合せ、低い基準で保育の質をおとすことも自由になります。この法制度に反対し、中止を求めるよう要望します。お答えください。

【郡児童青少年部長】
 私からは、保育所に関するご質問についてお答えいたします。
 はじめに、保育所の待機児童の解消については、長期計画の定員拡大計画を前倒しして、平成24年度までの3カ年で、1,500人を超える定員の拡大を図っているところであります。
来年4月の待機児童数の状況や定員拡大の効果等を検証するなかで、長期計画の終了年度である平成26年度までの定員の拡大のあり方について検討する考えであります。
 次に、昨年8月の特別区議長会の国に対する要望書につきましては、保育所の運営費や建設費への国庫負担の復活など特別区の立場を踏まえたものであると認識しております。
 次に、児童福祉施設最低基準につきましては、厚生労働大臣が決めることとされていたものが、厚生労働省が定める基準に従い、都道府県条例で基準を定めるよう法改正がなされたものであります。
 東京都児童福祉審議会での論議は、中間のまとめの段階でありますので、今後の検討状況等を注視しながら、適切に対応してまいります。
 次に子ども・子育て新システムについては、昨年6月に基本制度案要綱が決定されたものの、未だ税と社会保障の一体改革の全容等が示されておりませんので、今後の国の検討状況等の推移を注意深く見守ってまいります。
私からは以上であります。


【有馬区議】
 次に、国民健康保険について伺います。
 震災や厳しい経済情勢のもとで、今でも高い保険料を払いきれず病院にかかれなくなるなどの不安の声が広がっています。
 こうしたもとで、6月半ばには、区民の手元に今年度の保険料通知が届きます。
 区は、軽減措置があると言いますが、実際には、例えば、障害者二人を扶養する総所得200万円未満の世帯において、昨年度14万7820円だった保険料が軽減措置をとっても21万2,348円に、7万円近くも負担が増えてしまいます。
区として、一般会計から手当てし、国保加入者の65%を占める年間200万円未満の所得階層と多人数世帯の保険料を一律3,000円引き下げることを強く求めます。ご答弁下さい。
 

【中田区民部長】
 私から、国民健康保険についてお答えします。
 国保の保険料については今年度から、住民税方式からただし書き方式に移行し、算定を行っています。旧ただし書き方式は全国の98%の自治体が採用し、税制改正の影響を受けにくい安定した方式であり、加入者が所得に応じて広く負担する公平な制度であります。

 しかしながら、旧ただし書き方式に移行するにあたり、これまで、扶養控除などにより税制面の恩恵を受けていた階層に影響が出てくることから、保険料の上昇を抑える経過措置を講じております。
 また、これまでも所得の低い階層については、均等割りの賦課割合を低く抑えることや均等割を最大7割減額するなどの方策を実施しているところであります。
 今回の経過措置および既に特別独自で実施している保険料抑制策は、一般会計からの多額の繰り入れにより行われるものであり、さらなる保険料の引き下げを行うことは、財政面および負担の公平性の観点からも困難であります。


【有馬区議】
 次に医療の問題についてです。
 医療についても、東日本大震災は重大な教訓を与えています。この間の国公立病院の統廃合は全国で医療過疎地域を増やし、被災地でもただでさえ数少ない入院施設が足りないなどの状況があります。練馬において、人口に見合う、公的病院の整備は大震災への備えから言っても、緊急かつ最大の課題です。

 区長は先の選挙で区西部に2つの病院建設を公約し、所信表明でも地域医療の充実を掲げていますが、実現へのプログラムを具体的に区民に示す必要があります。

 まず、第1に、新病院誘致についてです。
 区は病院建設に先立ち、「練馬区地域医療計画策定検討委員会」で「地域医療計画」を策定するとしています。
 確かに80万人口を見据えた練馬の医療構想を明らかにすることは必要ですが、これまでにも、「病床確保・医療機能拡充検討委員会」などで検討され、練馬での現在の医療課題は、リハビリ、産科、小児救急、高度医療などにあることが明らかにされています。しかし、いま急ぐべきは、区内に国公立かそれに準じる公的病院の誘致を実現させることです。長期計画では、今年度中に用地の選定を行い、2014年には新病院の着工となっています。着実な計画達成のため本格的な誘致プロジェクトを立ち上げるべきではありませんか。

 第2に用地確保の問題です。
 新病院の整備場所について、区長は昨年のわが党の質問に「現在、調査・検討をすすめている」と答えましたが、検討状況をお聞きします。

 第3は、病床確保です。
 区西北部保健医療圏の基準病床と既存病床の差は4月1日現在196床です。しかし、今のままでは、区の病床不足を解消するにはあまりに壁が厚く、基準病床自体の考え方を改める必要があります。区長はこれまで、わが党の質問に「東京都に対し医療圏の範囲、基準病床の考え方そのものの見直しを求める」と答弁していますが、具体的な行動を、どのように起こすつもりでしょうか。以上3点明確な答弁を求めます。
以上で、日本共産党練馬区議団を代表しての一般質問を終わります。
 

【河口健康福祉事業本部長】
 次に、医療問題についてであります。
 区の地域医療は、急性期から回復期・維持期にわたる病床の確保や、少子高齢社会に対応した医療機能の充実など、様々な課題を抱えております。今回策定する地域医療計画は、長期的な展望のもとに、これらの課題を解決し、区民が安心して医療をうけられる環境を整えていくことを目的とするものであります。
 一方で、新たな病院につきましては、区民が求める医療機能をしっかりと担うことができる医療機関を運営主体として、できるだけ早期に整備してまいりたいと考えております。
 そのために、庁内にプロジェクトチームを立上げ検討を重ねているところであります。
 また、新病院の整備場所につきましては、現在、候補地域を絞り、個々の用地について調査を進めているところであります。今後は、地権者との交渉に臨み、今年度中に、用地選定にめどをつけるべく努力してまいります。
 病院の新設・増床等にあたっては、基準病床数の見直しが最も重要な課題となります。
東京都は、平成25年度をめどに保健医療計画の改定を目指しており、区といたしましてはこの機をとらえて、二次保健医療圏内における病院の偏在を指摘するとともに、病床確保が可能な仕組みを構築するよう、議会や区民の皆様のご支援もいただきながら、東京都に対し見直しを強く求めてまいります。



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