誰でも感覚で作れる作曲法

初公開日:2009年1月17日
更新日:2014年1月4日

はじめに

このページは
どうしても感覚で音楽を作りたい人のための
作曲法のページです。



このページでは楽譜を使わないので
楽譜が読めなくても構いません。



このページの筆者(いそにゃんなのだ礒貝優輝)は、このページの他に、
何かを作りたい人のためのアドバイス集」という、創作をしたい方のための
ページを書いております。お時間があるときに、こちらもお読み頂ければと存じます。



このページでは「コード進行」の知識を必要としません。
何故なら、「コード進行」は「小さなメロディーの塊」だと、
このページの筆者が判断しているからです。
しかしながら、「コード進行」はとても大切な音楽要素で、
自分では良し悪しを判断しにくい要素です。
作曲時間短縮のためなら、ちゃんとした勉強をしたほうが良いでしょう。



マイクに向かって鼻歌を歌うことで作曲ができるソフトウェアがあります。
自動で伴奏も付けてくれるものです。
このページは、そのソフトウェアでも満足できない人のためのページでもあります。





ステップ1

まず、はじめに、このページの情報によって感覚で音楽を作るには
必要な知識とスキルがあります。


必要な知識は

「テンポ」
「音価」
「小節」
「4拍子」と「3拍子」
「メロディー」
「リズム」
「オクターヴ」
「低音部」

「伴奏」

これらです。



「テンポ」とは曲の速さです。

「テンポ」を「BPM」で表している国もあります。



「小節」と「拍子」について説明します。
机を等間隔の速さで叩いて4回、音が鳴ったら、「4拍子」での「1小節」です。
机を等間隔の速さで叩いて8回、音が鳴ったら、「4拍子」での「2小節」です。
机を等間隔の速さで叩いて3回、音が鳴ったら、「3拍子」での「1小節」です。
机を等間隔の速さで叩いて6回、音が鳴ったら、「3拍子」での「2小節」です。
このように「小節」は規則的に増えていきます。
4拍子と3拍子の2つを知っていれば特に作曲では困らないでしょう。

なお、応援歌に使う「3・3・7拍子」は「4拍子」です。
紛らわしい名前ですね。

「FL Studio」という作曲ソフトのピアノロール機能では
1小節ずつ、ラインが引いてありますのでわかりやすいと思います。



「音価(音の長さ)」について説明します。
日本で一般的な4拍子での場合で説明します。
音価を全部を覚えなくても構いません。

「2分音符」=「1小節」を2つ、均等に割った長さの音です。
「4分音符」=「1小節」を4つ、均等に割った長さの音です。
「8部音符」=「1小節」を8つ、均等に割った長さの音です。
「16部音符」=「1小節」を16個、均等に割った長さの音です。
つまり、「4分音符」が4回、鳴れば「1小節」、
「8分音符」が8回、鳴れば「1小節」となります


「付点2分音符」=2分音符に4分音符を足した長さの音

「付点4分音符」=4分音符に8分音符を足した長さの音
「付点8分音符」=8分音符に16分音符を足した長さの音
「付点16分音符」=16分音符に32分音符を足した長さの音


「全音符」は1回、鳴ると「1小節」です。
「低音部」の項で使いますので「全音符」は覚えておいてください。


なお、3連符、5連符、7連符というのがありますが、
「3連符」以外はあまり使わないと思いますので
「3連符」について説明します。
「3連符」の記号が、3つの4分音符に付く場合、
2分音符を均等に3つに割った音の長さです。

この場合、付点8分音符+付点8分音符+8分音符と
混同しやすいので気をつけましょう。また、
「3連符」の記号が、3つの8分音符に付く場合、
4分音符を均等に3つに割った音の長さです。

つまり、「3連符」の記号がつく、3つの音符の一つと
2倍の長さを均等に3つに割った長さとなります。



「メロディー」とは、「かえるのうた」で例えれば
ドレミファミレド、ミファソラソファミに当たります。
同じ音や違う音の連続的な流れを指します。

「メロディー」は大抵、「1小節」、「2小節」、「4小節」、「8小節」、
「16小節」、「32小節」のいづれかで区切れます。
まれに「6小節」が丁度良い区切りのメロディーもあるようです。




「リズム」とは、1小節内に
4分音符→8分音符→8分音符→4分音符→4分音符
といったようなパターンで繰り返されます。
伴奏、低音部やドラムパートが担当しています。
一定のパターンを適度に繰り返すと心地よいでしょう。
音をあえて鳴らさないことも大事なリズムの要素です。

リズムのパターンによってジャンルが区別できます。
それでもジャンルが区別できない時は「音色」で分ける場合があります。



「オクターヴ」とは、ドからシまでの12音を1オクターヴといいます。
ド♪と1オクターヴ高いド♪。レ♪と1オクターブ低いド♪といった具合に言葉を使います。
1オクターヴ離れた同じ音を同時に鳴らすことを「ユニゾン」と言います。
また、「ユニゾン」は同じ高さの音を同時に二つ以上の楽器で鳴らすことも指します。





最低限、必要な知識は以上です。
次に必要なスキルは「相対音感」です。
このレベルを高くしなければなりません。


無料のソフトウェアでもかまいませんので鍵盤を押して、
正しい音(平均律)が出るものをご用意ください。
無料のソフトウェアが信用できなければ、おもちゃのキーボードでも構いません。
それで、「ド」と「ド#」を押して、音の高さの違いがはっきりとわかる、
相対音感のレベルではないと感覚で、聞きやすい曲は作れません。
(リズムのみの曲は作れますがメロディーがある曲は作りにくいです。

まず、「ド」を押して、その音の高さになるように声を出しましょう。
次に「レ」を押して、その音の高さになるように声を出しましょう。
こういった出来るだけ声の高さを音の高さを近づけていく練習を繰り返せば、
自然に相対音感のレベルが高くなっていきます。
できるだけ、「ド」〜「シ」までを練習してください。


「ド」と「ド#」の違いがはっきりとわかるようになったら
次のステップに進みましょう。





豆知識 その1

相対音感をつけて頂いた音律は恐らく、「平均律」と呼ばれる音律です。
「平均律」は均等に12音に分割された音律、つまり、機械的なので
「純正律」や「中全音律」の方が多くの人にとって心地良いそうです。
それでも、平均律が使われている理由は以下の通りです。

1. 音の通り易い周波数なので人の耳に届き易い。
2. どの調へでも転調が可能になったので合理的。
3. 転調を多用する時代があったので、転調の多用に不向きな
 「純正律」や「中全音律」はその時代に合わなかった。
4.調律師を大勢、同時に育成する際に平均律が効率的だったため。
5. 現在(2012年)の時点で、世界で
一番、多く使われていると思われるのが平均律です。
この平均律で練習する意義があるのは
「世界で一番、使われている」ということです。


1オクターヴ離れた音(例・ドと1オクターヴ高いド)の関係は完全8度と呼ばれ
最も協和する(最も心地よい)音程です。
曲を盛り上げるのに効果的なので覚えておきましょう。





ステップ2

音色(楽器)を選びましょう。

メロディーには楽器との相性があります。
なお、楽器を変えると同じ印象にはなりません。
また、同じ楽器でも音色が違うと
ピンとくるメロディーや伴奏が違います。
音質さえよければ、よいというものではありません。

楽器には他の楽器との相性がありますが
好きな楽器だけを選んでもいいでしょう。



テクノ系、トランス系、ユーロビート系を作りたい方は
音色のプリセットがあるシンセサイザーから
好きな音色を選びましょう。
自分の好きな音色のプリセットが無い場合は他のサイトを参照ください。

なお、ソフトウェアシンセサイザーには
「DXi」「VSTi」「SoundFont」というものがあります。





ステップ3

オリジナルメロディーを作りましょう。

下記の7通りは少なくとも存在します。
お好きな方法を選んでください。


1
旋律法に沿ってメロディーを作り始める。
(長3度の進行は安定感があるので使う、など)


.メロディーのインスピレーションを得る。
(何かの写真や絵、匂い、味、記憶などからヒントを得る、など)


即興演奏(鼻歌を含む)の録音から気に入ったメロディーを使う。


リズムパターンから作り始める(ドラムパートから作り始める)。
(テクノ系を作りたい方はこの方法をお薦めします)


コード進行(などの伴奏)から作ってから、それに合わせてメロディーを作り始める。


歌詞から作り始めてそれをメロディーにあてはめる。

(これを「詞先」といいます。)


あらかじめ用意したカードを使って、シャッフルする。
ド レ ミ フ ァ ソ ラ シ の7枚で十分です。


このページではの「旋律法」について
これ以上、触れませんのでご了承ください。

を選んだ方は、散歩や軽い運動をして
ひらめき易い脳にすることをお薦します。

を選んだ方は、「FL Studio」という作曲ソフトが
MIDIキーボードで即興演奏したデータを記録できるので
こういったソフトをお薦めします。
初心者の方は、白い鍵盤だけを適当に即興で弾けば良いでしょう。

を選んだ方も、「FL Studio」というシーケンサーソフトで
作り始めることをお薦めします。
を選んだ方はこのことを知っておいてください。
「ドラムパターンはメロディーと同じ扱い方ができる」

を選んだ方は、このことにご注意ください。
「メロディーは伴奏無しでも苦にならないメロディーでないといけない」
つまり、メロディーが出来たら、伴奏をつけないで歌ってみて
それが苦にならなければ大丈夫だということです。

を選んだ方は、メロディーにあまり無理を強いないように、
メロディーの繰り返しがあるように
妥協しながら歌詞を作ると良いでしょう。

を選んだ方は、とりあえず、適当にカードをシャッフルしたら
カードを引いた順番にピアノ等で音を出してください。
あとは、一つ一つの音符を好みの長さに調整したり、調を変えるだけです。
ピンとくるメロディーが出るまで、カードをシャッフルしなおします。

メロディーが少しでも作れたら、次のステップにお進みください。





質疑応答 その1

Q : メロディー(もしくはドラムパターン)がどうしても作れないのですが・・・。

A : 簡単な編曲から始めると良いでしょう。
「ちょっとだけメロディーやドラムパターンを変えてみる。」
ここからこのページの筆者は編曲を始め、作曲を始めました。

それともう一つ、真似をすることから始めても効果的でしょう。
一部のパートだけをよく聴いて、真似することは
とても効率的な練習となります。
ただ、真似した作品は公開をしないほうが良いでしょう。




Q : メロディーが4拍子と3拍子、混ざったようのですが・・・。

A : それを変拍子と言います。4+3の7拍子かもしれませんし、
3+4の7拍子かもしれません。
もしくは、3連符なだけかもしれません。
メロディーによっては自然な流れになることもあるので
気にしないほうが良いでしょう。



Q : 覚えやすいメロディーってどんなもの?

A : 基本的に3つあります。
一つは「口笛で気楽に吹けるメロディー」です。
二つ目は「同じリズムの繰り返しが多いメロディー」です。
三つ目は「同じ音の形(例えば、ドドドソ、ドドドソなど)の
繰り返しが多いメロディー」です。

でも、覚えやすいメロディーは人によって違います。
人は慣れ親しんだメロディーに近いものを好み、覚えます。



Q : 自分が作ったメロディーを
一日、置いて聞き直してみたら酷かったのですが・・・。

A : その現象を「自分に騙される」と、言うそうです。
主観的になって、聞き辛いメロディーに
なっていることがあります。
「全部」とは言いませんが、メロディーを作りなおしましょう。

なお、メロディーは始めの方を残した方が作曲はし易いので
好きな部分だけ残して作るのは大変、難しい作業となります。



Q : 「メロディー」と「リフ」の違いって?

A : 「ドミッドミッドソ♪ドミッドミッドソ♪・・・」など、単調な音形の
繰り返しのメロディーが「リフ」です。
メロディー未満という意味だそうです。
テクノやトランスというジャンルのメロディーは大体、「リフ」です。



Q : 自分の作ったメロディーが好きになれないのですが

A : 一度、低音部をつけてみてはいかがでしょうか。
付け方が上手いと、メロディーの聞こえがよくなります。
一音一音ずつ、念入りに試してみましょう。

なお、低音部は2つ目のメロディーでなければなりません。
人間の耳には低音部の不自然さが気になります。




Q : メロディーの上手い繋ぎ方がわかりません。

A : 動機(メロディーの一部)と動機には相性があるようです。
実際に作ったメロディーを歌ってみると良いでしょう。
初心者の方はメロディーの最初から歌ってみて、
自然に行きたい方向(メロディー)になるまで
メロディーを練られると良いでしょう。
ただ、この方法だと知っているメロディーしか思いつかない場合がありますので
もし、それが好ましく思えないのであれば
鍵盤を使って、続きのメロディーを作ると良いでしょう。

あと、リズムに類似性を持たせると聴き易い音楽になります。
例えば、4分音符→8分音符→8部音符→4分音符→4分音符という流れの小節があれば
次の小節もこの流れと同じリズムで、違うメロディーを流す、といった具合が良いでしょう。




Q : ロックっぽいメロディーって?
Q : ジャズっぽいメロディーって?


A : 普通は一つのメロディーに対して、7音(ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ等)
を使いますが、4音(ド、ミ、ソ、シ)だけを使うなどして、使う音の量を減らして、
ある一定のリズムに変えると
ロックっぽいメロディーになります。

7音より、使う音の量を足して、メロディーをある一定のリズムに変えると
ジャズっぽいメロディーになります。



Q : 作ったメロディーはどのくらいのテンポが良いのでしょうか・・・。

A : メロディーによって相性があります。
どれぐらいのテンポが丁度、良いのかは自分で試してみてください。
ただ、さっき聞いていた曲のテンポに左右される可能性があるので
なるべく、速すぎる曲、遅すぎる曲は聴かないようにしてから試しましょう。
なお、人間にとって一番、心地良いテンポは116BPMくらいだそうですが、
歳をとるごとにテンポが遅いほうが心地良く感じるそうです。



Q : メロディーと同時に調和した他のメロディーを鳴らしたいのですが

A : 3声以上の合唱曲やインベンション、カノン、フーガの曲などを何回も聴いていると
自然に調和したメロディーが思い浮かぶことが出来るようになるかもしれません。
どうしても、思い浮かばない場合は「対位法」を学ばれると良いでしょう。



Q : 聴かせる相手を癒したいのですが

A : 聴く相手が悲しいときは悲しい曲・演奏を聴かせあげてください。
「同質の原理」というものがありまして、
音楽療法の分野で使われているそうです。
楽しいときには楽しい曲、悲しい時には悲しい曲を
聴いたほうが心地良いというものです。
つまり、何が癒しになるかは人や時によって違うということです。
このことを留意して曲をお作りになってみてはいかがでしょうか。






ステップ4

作ったメロディーを小節や楽譜に当てはめてみましょう。

出来たメロディーは恐らく、「転調」を使っていませんので
大抵の場合、7つの音で構成されています。
ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シの7音かもしれませんし、
ド#、レ、ミ、ファ#、ソ、ラ、シの7音かもしれませんし
他の7音かもしれません。
それはご自分で鍵盤で確かめてみてください。

なお、どの7音のパターンがどうあるのかは
楽典の本を参考にすると良いでしょう。
まれに6音で構成されている場合もあります。

メロディーの始まりが1音以上、小節から外れている場合があります。
それを見分けるにはメロディーに
低音部やリズムパターンをつければ、わかると思います。
なお、「弱起」「強起」と呼ばれています。
「弱起」「強起」で始まるメロディーは繋ぎやすいです。



上手く、楽譜や小節に当てはめたら
次のステップにお進みください。






豆知識

調には長調と短調があります。
短調は基本的に暗い印象になりますが
明るい感じの短調の曲、暗い感じの長調の曲もあるそうです。





ステップ5

低音部をつけてみましょう。

低音部をつけるときに
パソコン(DTM)を使う方は
ヘッドフォンかイヤフォンで作ってください。
低音部をよく聞けるようにするためです。



ステップ4で確かめた、7音を一つずつ、
低いオクターブの音で試してみてください。
初心者の方は1小節ずつ、全音符で低音部を
つけると良いでしょう。

まず、最初に試した方が良いのはメロディーと
1オクターヴ以上低い、同じ音の全音符です。

次に試した方が良いのはその協和音程です。
ハ長調(ドレミファソラシの7音)の場合でしたら、
ドだったらミ、ファ、ソ、低いラにあたります。
レだったらファ、ソ、ラ、低いシにあたります。

協和音程には規則がります。
透明感が高い協和音程から説明します。
完全8度( 例:ドと1オクターヴ高いド)
完全5度( 例1:ドとソ、 例2:ド#とソ#)
完全4度( 例1:ドとファ 例2:ド#とファ#)



ここで注意して頂きたいのは
「低音部は2つ目のメロディー」ということです。
人間の耳には低音部の不自然さが気になります。
2つ目のメロディーといえど、全音符だらけの単純なものでも大丈夫です。

なお、メロディーなのですから、7音以外の音も使うことができます。
時には12音(ド、ド#、レ、レ#、ミ、ファ、ファ#、ソ、ソ#、ラ、ラ#、シ)
この全部を試してみるのも面白いでしょう。

もう一つ、注意して頂きたいことは
「物足りないか、しっくりくるか」かどうかを
自分の耳で確かめてみることです。

時には、他人に聴いてもらって確かめるのも良いでしょう。



メロディーと低音部が上手く出来たら
次のステップへお進みください。





豆知識

低音部は伴奏の和音(ド+ミ+ソなどの3音)の響きを決定づけます。
つまり、低音部を変えるとメロディーと伴奏の聴こえ方が変わります。
つまり、印象が変わります。それもやり方によってはガラっと。

自分の作った曲に愛着のある人は
低音部を念入りに、変えてみると良いでしょう。



和音に他の調の音を使うとジャズっぽくモダンな感じになります。



低音部を厚くしたい場合は
完全8度か完全5度か、テンションノートを使って同時に鳴らしましょう。
高めの低音部の場合は3度の音( 例 ・ ドだったらミかレ#)を
使っても大丈夫です。
テンションノートとは、ド♪だったら1オクターヴ高いレ♪などを指します。
なお、テンションノートは緊張感を生むそうです。





ステップ6

伴奏(和音など)をつけましょう。

自分の作ったメロディーに、
1オクターブ以上、低い和音(ド+ミ+ソ、レ+ファ+ラ等の3音を同時に鳴らす)が
必要だと感じない方は次のステップへお進みください。

和音は2種類あって、分散和音(アルペジオ)というのがあります。
分散和音は和音を下の音から順番に(時にはランダムに)鳴らす方法です。
好きな方を選んでください。

和音はメロディーの構成音によって
それに対する心地良い和音が決まっています。

つまり、メロディーで使われている音を和音の中に
組み込めば調和しやすい、ということです。

和音は次に鳴らすことが出来る(聴いていて心地よい)和音が決まっています。
将棋やチェスのようなもので、次に鳴らすことが出来る和音は
2つ以上あるかもしれないし、1つしか無い場合もあると思います。
ですので、和声学をきちんと学ぶと作曲スピードが上がります。

では、感覚でそれを探しあてるには
「コード進行は小さなメロディーの塊」だということを覚えておいてください。
例えば、和音の一番下の音をドに決めたら
ドレミソという小さなメロディー。
ドドドミという小さなメロディー。
もし、和音の一番上の音をソに決めたら
ソソソソという小さなメロディー。
ソファミレという小さなメロディー。
こういうものが同時にあるのがコード進行です。
なお、同時に進行するので不協和音が正解となる場合もあります。



伴奏が上手くできたら次のステップへと進んでください。





豆知識

協和音、不協和音は人によって好みが違います。
認知科学の本によれば、性格や音楽経験によって違うそうです。

協和音、不協和音の好みは時代によっても違うようで
かの有名なフレデリック・ショパンの生きていた時代では、
「ショパンの使う和音は不協和音が多くて聴き辛い」というような批評があったそうです。





ステップ7

曲の構成を考えて、曲を完成させましょう。

初心者の方は曲の始めから作り始めると楽でしょう。
つまり、さっき作ったメロディーをAメロかサビにしましょう。

クラシック系だったら、
最低でも、導入部、提示部、展開部、再現部を覚えましょう。
あと、楽式論に沿って作ると、曲の展開の方法のヒントになります。
なお、筆者は「和声と楽式のアナリーゼ / 島岡 譲 著」の本をお薦めします。
この本には、一部のクラシック曲がどのような曲の構成になっているか書かれており、
クラシックを知るための大きなヒントとなります。
また、どんなバリエーション(変奏)があるか、お知りになりたい方には
「作曲の基礎技法 / アルノルト・シェーンベルク 著」の本がお薦めです。
また、この本には、作曲家として大事な教訓が書かれています。

ポップス系やロック系、テクノ系やユーロビート系だったら
イントロ、アウトロ、Aメロ、Bメロ、Cメロ、サビ、間奏を覚えましょう。



 このページの筆者の作品の曲です。3.5MBのファイルサイズがあります。
 曲名:「夢と思い出のワルツ」
01秒〜05秒  「イントロ」 注:短いイントロです
06秒〜22秒  「Aメロ」
23秒〜41秒  「Bメロ」
42秒〜1分07秒  「サビ」
1分08秒〜1分35秒  「サビ´」
1分35秒〜1分39秒  「間奏(イントロの改変による)」 注:短い間奏です
1分40秒〜2分02秒  「Aメロ´」
2分03秒〜2分06秒  「間奏(イントロの改変による)」 注:短い間奏です
2分07秒〜2分29秒  「Aメロ´´」
2分29秒〜2分55秒  「アウトロ(注:Cメロと解釈するのもアリだと思います。)」

「イントロ」は導入部です。「サビ」は曲が一番、盛り上がるところを指すそうです。
(といってもCメロが一番、盛り上がる場合もあります)
サビは一番、繰り返されることが多いのでポップス曲を聴けば、どこだかわかると思います。
サビが無い曲もごく稀にあるそうです。
イントロにサビを使っている曲も沢山あります。
テクノ系以外ではイントロにAメロを使うのは珍しいです。

「アウトロ」はエンディングです。自由につけていいと思いますが
聴いている人に共感して欲しいのであれば
作っている曲を最初から聴いて、
相応しい終わらせ方を考えたほうがいいと思います。

「Bメロ」は、Aメロからサビへと繋ぐためにあります。
Aメロとは違うメロディーです。
これがあるとテンションがあがります。

「Aメロ」はサビではない、平凡な部分です。テクノ系では
Aメロが一番、多くなりやすいでしょう。
Aメロのように気楽に聴ける部分を作ると心地よい曲になりやすくなります。

「Cメロ」はAメロでもBメロでもサビでもない部分を指します。
2回目のサビのあとに来ることが多く、Cメロのあとに
もう一回、サビ、という感じの曲が多いです。
Cメロが一番、盛り上がる場合もあります。
「間奏」は歌の無い箇所で、イントロやサビと同じメロディーや
コード進行で奏でることが多いです。全く違う場合はCメロです。



↓はポップス、ロック、ユーロビート系の曲での構成例です。

イントロ→Aメロ→Bメロ→サビ→間奏→Aメロ→Bメロ→サビ→Cメロ→サビ

サビ→間奏→Aメロ→Bメロ→サビ→間奏→Aメロ→Bメロ→サビ→Cメロ→サビ→アウトロ

Cメロ→間奏→Aメロ→サビ→サビ´→Aメロ→サビ→サビ´→Cメロ→サビ´´



↓はテクノ系での構成例です。

Aメロ→Aメロ´→Aメロ´´→Bメロ→サビ→Aメロ´´´→サビ→Cメロ→アウトロ

Aメロ→Aメロ´→サビ→Aメロ´´→Aメロ→Cメロ→Aメロ→サビ→Aメロ´´´

ミニマルミュージックだと
Aメロの発展系だけで曲が成り立つ場合があります。



曲が完成したら最終ステップへと進んでください。





質疑応答 その2

Q : ポップス、ロック、ユーロビート、R&BでのAメロの作り方は?

A : 最初に作ったメロディーをサビにした場合、
サビ→間奏 まで作れば自然に思い浮かぶかもしれません。
または歌詞から先に作る手もあります。




Q : ポップス、ロック、テクノ、トランス、ユーロビート。R&BでのBメロの作り方は?

A : Bメロは繋ぎの部分なので
Aメロから繋ぎの部分を作れば
自然にできあがる可能性があります。
Bメロの最後はサビに繋がるようにします。
「次にいきたくなるような、でも一旦、区切れる」って感じですかね。



Q : テクノ、トランスでのAメロの作り方は?

A : 最初に作ったドラムパターンを
あてはめれば良いのではないでしょうか。




Q : イントロの作り方は?

A : 「一旦、無音状態にする」っていう荒業がありますので
自由に作って大丈夫だと思います。
サビやAメロと似たコード進行を使うのも手でしょう。




Q : 間奏の作り方は?

A : サビやイントロ、Aメロと一緒のコード進行で作る手があります。
自由きままに盛り上げるという手もあります。

大体のポップス曲の間奏はAメロと一緒だそうです。



Q : サビの作り方は?

A : Aメロ→Bメロまで作れたら自然に出来る可能性もあります。
先にAメロとBメロを作りましょう。



Q : アウトロの作り方は?

A : 曲の最初から再生・演奏して、
相応しい終わり方を練るといいのではないでしょうか。
なお、 「完全終止」という和音があります。



Q : アウトロを作ったのですが「終わった感じがしない」と言われました。

A : 人によって「物足りなさ」を感じる度合いが違います。
自分の納得がいくまでか、それとも相手が納得いくまでかどうかを
選ぶのは作曲者次第ではないでしょうか。



Q : どうしても他のメロディーに繋ぎたいのですが

A : 1小節、無音状態にするという荒業があります。
ただ、無理矢理やると曲の好感度が下がりやすいようです。
一旦、「偽終止」で区切りをつけてから繋ぐと良いでしょう。
偽終止は区切りを強く感じる和音のことです。
偽終止とはVの和音(ソ+シ+レ)またはその派生和音(V7など)から
VIの和音(ラ+ド+ミ)に移行して終止するものを指すそうです。



Q : 「転調」って何? 「移調」って何?

A : 「転調」は曲の途中で他の調へ移り変わることを指します。
5度下の調。5度上の調(「5度圏」という図式がわかりやすいです)に
転調すると違和感なく、転調しやすいです。

「移調」は音程はそのままで、調だけ変えることを指します。
曲の途中のことではなく、曲を演奏し始める前に
演奏しやすい調・歌いやすい調に変えることを「移調」と言います。



Q : 誰でも感覚で作れる作曲法の「誰でも」って?

A : このページの筆者でも作れるんだから、
「誰でも」というくらい沢山の人が
作れるコツが書いてあるだろうな、ということです。





最終ステップ

完成した曲を聴き直してみましょう。
直したい箇所が見つかるかもしれません。


低音部だけ追って聴く

ドラムパートだけ追って聴く

コード進行だけ追って聴く

メロディーだけ追って聴く

テンポがちょうど、良いかを聴く

全体を聴く(どれも追わないで聴く)

音が低すぎないか、高すぎないかを聴く

この7つをしてみてください。できるだけ曲が完成した日と違う日に。
客観的に聴き辛くなっているかどうかが少しわかります。
あと身近な人に聴いてもらって、感想をもらうとよいでしょう。



直したい箇所を見つけて直しましたか?
では、私が紹介する作曲法は以上です。お疲れ様でした。

Copyright (C) 2009-2013 いそにゃんなのだ礒貝優輝 Isonyan nanoda Yuhki Isogai