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サゴイ沢(清津川) '94/6/17〜19
渡部・斉藤 記=斉藤
17・晴れのち雷雨のち曇り 18・曇り時々晴れ
19・ドンヨリ
めずらしく平日休みの取れた渡部と金曜に東京を出発。
苗場、国道脇の食堂で昼飯を食い、スキー場の大きな駐車場を横切り林道を行く。はじめてのMy竿筆おろし。
なのに食堂の主人は“あそこ魚いないよ”と簡単にのたまった。
林道終点から登山道を歩く。うるさいほどの蝉時雨と真夏みたいな太陽。なんて日頃の行いがいいんだろう。ボクたち。
なんてゴーマンな自己満足をしてると峠の上で雷雨にあう。真上で鳴ってるカミナリに、身を伏せ、アイスハンマーをザックにしまう渡部が面白い。外につけても中にしまっても変わらんだろうこの状況は。
雨をやり過ごし小一時間で赤湯に着く。ボクらには珍しく予約を入れてある。
想像以上にきれいな赤湯の山小屋(最近建て直した様)。布団もフカフカ。部屋にザックを置き、サゴイ沢へマズメ釣行。
食堂主人の情報はガセ、もしくはヒミツにしたかったのか?
ボクはイワナ童貞をここで捨てた。
釣り上げた数匹のイワナを宿のオヤジに進呈し、囲炉裏で質素な食事を囲む。お客は他にいないので、無口なオヤジとポツリポツリと世間話。
食事の後に行灯さげて下駄をカランコロンさせ川原にある温泉へ行く。月もなく真っ暗だけど、いい湯だった。
翌朝もマッタリ朝湯。朝酒。
ハタと思い出した。そうだ!今日はサゴイ沢を登るんだ。苗場の湿原をみるんだ!
天気は上々。身支度してサゴイ沢を登り始めたが、きのうのイワナに味をしめ、竿を出しっぱなしではスピードはあがらない。
いくらも行ってないのにとうとう幕場をこしらえてしまった。あとは空身で釣りあがり、二人でたんまりイワナを釣った。
清津川は温泉の関係で魚はいない。(はず)支流のサゴイは魚がいる。
そう言えば夕べ宿のオヤジが言っていた。サゴイのイワナはオヤジの爺さまが放したもんだと。
時間もあるし盛大な焚き火をする。周りには串刺しイワナをぐるっと並べ、途中でとった蕗を煮る。
酒酒酒・・・イワナイワナイワナ・・・・蕗蕗。酔いつぶれて小さなテントにおさまり、しばらくすると息苦しくなってきた。
“酸欠だ!酸欠にちがいない!”テントから転がり出た。
川原で口とケツから同時に排泄したとき“あっ
呑みすぎなのね”と気づく。
ウンコは毎日するが、吐いたのは何年ぶりだろう・・・チト汚いねどうも。
翌日の空はドンヨリとしていた。ついでに頭も。相棒も。思考能力低下、と言うかナイ。
夕べの同時排泄現場に近づかないよう渡部に注意をするのが精一杯だ。
あと何故だか“どんより”を使って文章を作れと神の声が聞こえて、“うどんより蕎麦が好き”などと考えた。
フラフラと登った先に苗場への登山道があった。
登らず下る。
“苗場は観光地だから見なくていいよ”とずり上がった胃袋が言った。
里までアセトアルデヒドとの戦いだった。
おしまい
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