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東黒沢・ウツボキ沢
MSCC(湯桧曽川) '03/9/27・28(土・日) 両日晴れ時々曇り
にん2・内藤・藤田(MSCC)《敬称略》・斉藤・河西
記=斉藤
明るく開けていて、適度なナメと滝が連なり、渓相はあくまでたおやかで、植生豊かで春は山菜、秋はキノコが沢山採れ、当然イワナなんかウジャウジャいて、ついでに鯛やヒラメなんかもいたりして(ウニやアワビでも可)、寝心地のいい広い川原と燃やしきれないほどの薪があって、アプローチはいいけど意外に人がいなくて、そのわりには白百合女子短大ワンダーフォーゲル部が来てたりして、幕場も近いことだし、『じゃ今夜は焚き火を囲んでお酒でも呑んじゃいましょうか〜♪』『も〜ヤダ〜さいとうさんタラ
サイテイ♪』「ワッハッハ♪」なんて盛り上がっちゃったりして、空にはビッシリの星があって、翌日も『同じルートですね♪私たち初心者なんで一緒に登ってくれませんかぁ?』「も〜昇っちゃう!昇っちゃう!」なんて言いながらまたまた美しい渓を美しい女子大生達とキャッキャ言いながら登って、ヤブ漕ぎも無く草原に飛び出るお花畑と池頭の美しい山頂に着くと、そこにはビヤホールがあってチベたいビールをバドガール(バニーガールでも可)が『ど〜ぞ〜♪』なんて持ってきてくれちゃって『今キャンペーン中ですから何杯でもどうぞ♪』「ガッハッハッハ!」なんて散々呑み倒して、下山しようと思ったら何故かヘリが飛んで来て『いや〜遭難救助のついでですからぁ。ドゾ乗ってください。』なんて乗せてくれて
なんだかとっても楽チンに下山して、帰り際に女子大生から『里でも逢いましょ♪(ウインク)』なんてそっと携帯番号のメモを渡されて「ムッフッフ♪」とかホクソ笑みながら家路に着く・・・
なんて、そんな沢ではなかったが、穏やかで(←ココ重要)美しい、すみ放向けの沢だった。
東黒沢からウツボキ沢、白毛門岳の周遊コースは、渡部と過去に何度か計画を立てていたが、実現はしていなかった。
今回は、今年何度かお誘いを受けているMSCCの山行にカワニシともどもお邪魔し、このコースに行くことになった。
出発前夜に参加を決めて、ドタドタと用意し、バタバタと集合場所の高坂SAに着き、ワサワサと水上で買出し、ガタガタと入渓したのは13時だった。
おっとりスタートのすみ放といえども、こんなに遅いのは初めてだ。
今回のメンバーはにん2さんを筆頭に初めてお会いする内藤さん、藤田君のMSCC3名とすみ放、カワニシ、私の2名、都合5名のパーティーだ。
にん2さんとは昨年の釜ノ沢以来、初見の内藤さんは私と同世代のチャーミングなお母さん、藤田君はカワニシと同世代の身長180超のスマートな独身男性。
にん2さんが主催するMSCCは沢を中心にオールラウンドに山を楽しむ同人で、メンバー数もさることながら、核となるメンバーはいずれも実力ある山のベテランぞろいである。
内藤さんも、藤田君も私らより、はるか〜に真剣に山に取り組んできた山屋さんである。比べるのもおこがましいか・・
そんなわけで、土合の駐車場に車を置き、東黒沢遡行を開始。
今日の予定は東黒沢をつめ鞍部を越してウツボキ沢を下りナルミズ沢出合いの広川原で一泊。
白毛門沢の出合までは前に入ったことがある。カワニシもすみ放に入る前にツアーでハナゲの滝までは来たことがあるそうだ。
久しぶりに見るハナゲの滝は、やや水量が多かった。
右岸を登りしばらく行くと白毛門沢との出合い、両門ナメの滝で合わさる出合いを右に入る。
穏やかで美しい沢と言われている東黒沢は実際美渓であった。
谷川の沢らしく、明るく開けていて、ナメの合間にほどよく滝がある。
地図上の集水面積から想像するより豊かな水量で、そろそろ色づきだした森をやさし〜くやさし〜く流れている。
たぶんこの沢の一番の見所、3段10mの滝で一休み。
毎度のことだが、MSCCは健脚ぞろいだ。と言うか私が弱っちすぎるのだろうが、その頃にはもう明日の日和見ルートを考えたりしている。
「たしか白毛門岳からの下山は辛かった気がする・・・」「ウツボキ沢って下はダラダラだけどつめはどうなんでしょ?」「あ”〜ビール呑みたい」
余計なことを考えながら、にん2さんの「そこはかとなく面白いギャグ」(本人談)にあいまいな笑いで答えながら、青息吐息でついていく。
やがて沢は源頭の様相を見せ、たいしたヤブ漕ぎも無く、笹の鞍部に到達する。
半日行程の沢とは言え、4時を回っているので寒さが身にしみる。ちょっと一服のあとウツボキ沢を一気に下降し、広川原についた頃は日も暮れていた。
広川原にはすでに2パーティーほどが幕を張っていた。あいたところに幕を張り、何故かなかなか燃えない薪で火をおこした。
ようやく暖を取れるほどの焚き火になり、今宵のメニュー常夜鍋を作るが、今度は火が強すぎて、豚肉をシャブシャブできない。常夜鍋は焚き火には不向きかな?
でも、焚き火はいい。内藤さんも藤田君もあまりお酒は呑まないそうだが、焚き火を囲んで山の話をポツリポツリ。にん2さんの吹く横笛の音。ちょっと寒くて酒が進まなかったけど、山のベテランの話を聞くのは楽しいものだ。
にん2さんのリアクションに困る質問に右脳で答えながら宴の夜は更けていった。
宴も終わり、皆はタープの下に移ったが、天気もよさそうなので、私だけ焚き火の横で寝た。
ひとり川原に横たわり、シュラフのすき間から星空を見上げた。
これぞ沢の醍醐味・・なんてはじめのうちは思っていたが、酒が足りなかったせいか、寒さのせいか、なかなか寝付けなかった。
そのうち、「たしか上流の釜で中年パーティーの事故があったなぁ?」とか「いやその昔、下流の渡渉点で女性が流されたな」とか、その方々には申し訳ないが、背中がゾクゾクしホントに寝られなくなってしまった。小便もガマンし、無理やり寝た。
一句 「鳴る水に 寝つけぬ我が身 宝川」
(今は無きろうまん山房「沢川柳」より)

翌日もいい天気だった。
焚き火と酒にはこだわるが山頂にはこだわらない私は、このまま宝川温泉まで抜けて温泉⇒タクシーなんて案も口に出すが、カワニシがクチパク・スタッカットで「連れて来てもらってるんだからワガママ言わないの!」と怖い顔をするので、予定どおりウツボキ沢を登ることにする。
ウツボキ沢はあまり記録も見ないのでつまらない沢なのかなと思っていたが、なんのなんの、途中までダラダラと平瀬がつづくと思いきや、10メートル位の滝がドンと出てきたり、ちょっとゴルジュっぽくなったりで、意外に飽きない。途中からは白毛門岳からの稜線がクッキリと見えてきてなかなかいいのだ。
上級者には物足りないだろうが、東黒沢同様、明るくて楽ちん、まさにすみ放向けの沢だった。
たいした悪場もなく、模範的に沢は狭まり、窪となり、やがて笹のヤブとなる。
笹のヤブも背丈を越すことはなく、向かう稜線を見ながらストレス無くつめあがった。
笠ヶ岳と白毛門岳の間の登山道に飛び出し、5人で握手をする。
源頭部途中であったパーティーは右に寄りすぎたようで、笠ヶ岳側のザレたスラブを登っていた。

身支度を整え白毛門岳へ向かう。
天気もよく湯桧曽や宝川には多くの沢屋さんが入ったのだろう。見通しのきく稜線上に何組かの沢パーティーが歩いていた。
今年は異常気象で困っただろうが、登山道脇の木々は律義に色づき始め、その向こうに雪渓を残す一ノ倉が薄いガスをまとい黒々と聳え立っている。
沢の中も楽しいが、秋晴れの中歩く稜線もたまらなく気持ちがいいと私も思う。急登さえなければだが・・
白毛門岳頂上も沢山の登山客であふれていた。
このところ頂上では天気に恵まれないでいたが、見事なパノラマが広がっている。
白毛門沢の窪を足元に見ながら、朝仕込んだオニギリを食べる。
昼食後
にん2さんと藤田君は高速下山。あっという間に姿が見えなくなった。
昔、ヘッデンで下降しすごく長く感じた道だったが、明るい中、内藤さん、カワニシと3人でのんびりと下山した。
そうそう、急遽ミシガン出張で来れなかったにゃんちゅうさん。焚火で酒を酌み交わしたかったなぁ〜。
9/27
13:00 入渓/13:30 ハナゲの滝/14:10 3段20/16:10 最低鞍部/17:15
広川原泊
9/28
9:20 広川原発/11:10 休憩稜線見える/12:10 稜線/13:00 白毛門岳/13:30 同発/15:30 駐車場
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