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☆ゲームプレイ 雑感 2002☆

2001年の雑感
※下に行くほど古くなっています。

【2002年】

《12月29日》

〈UP FRONT〉
〈WTB〉

 今週は仕事がメチャクチャきつくて更新が1週間も遅れてしまった。まぁ、仕事自体は26日に終ってたんだけど……。
 というわけで、23日にYSGAの例会においてアップフロントの対戦をする。久しぶり&初心者(もちろん私が)ということでほとんど教育プレイになってしまい、お相手のTさんには申し訳ないことをしてしまった。シナリオは市街戦シナリオを2回に日本軍が出てくる市街戦シナリオのようなものを2回プレイした(と思う)。いずれも負けました。
 概念的には火力制圧チームで敵を制圧しつつ、移動チームが前進する、ということはわかっているものの、部隊編制の段階からしてすでにそれができていないという辺りに私の未熟さが出ている。そんなもんだから、各個前進しては片っ端からやられてしまいました。何回かプレイしてようやくコツを思い出すも、結局勝てずじまいでした。いやぁ、良くできたゲームです。ただ、せっかく日本軍でプレイしたにもかかわらず、日本軍らしさを活かせなかったのが非常に残念だったので、また近いうちにプレイしたいと思う。
 その後はWTBを3回ほどプレイした。が、いずれも負け、もしくは引き分けだった。これに関しては言い訳すらできない。なにせ、Tさんは初プレイだったし……。
 どうも私には「戦機」を見る目が乏しいのかもしれない……。

《12月7日》

〈親衛隊〉

 つい先日、入手に成功したバンダイの「親衛隊」をYSGA例会において対戦する。プレイしたのはシナリオ2〜4までで、このうちシナリオ4は時間切れ途中終了であった。
 プレイした感じはシンプルで面白いゲームだと思ったが、その一方でルールブックが簡素過ぎて判断に迷う部分が幾つか見受けられた。まぁ、普段からウォーゲームをプレイしているような人なら対戦者同士で話し合って決めればそれほど揉めるようなこともないだろうが、このゲームが出た当時の初心者ゲーマー(おそらく、メーカーのターゲットはそうであったろう)はちょっと頭を悩ませたかもしれない。
 ゲームとしては1ユニット1人という究極のスケール(1ユニット腕一本とかいうのは論外として)で、ある意味盤上でサバイバルゲームをやっているような感じがしなくもない。私は未だに「最前線」をプレイしたことがないので比較することはできないが、対戦者によるとこの「親衛隊」のほうがより洗練されているらしい。そう言われてみると、たしかに変にこだわったルールなどもなく、素直にプレイに没頭できたところはこのゲームの美点だろう。
 ただ、さすがにだいぶ古いゲームだけあっていろいろといじりたくなる面が少なからずある。また、国籍・登場兵器ともに少ないので、出来ることなら小改良を施したうえで日本・アメリカ・イギリスなどを登場させたゲームを作ってみたいと思った。

ところで、対戦の結果は……シナリオ2、3ともにボロ負けでした。すべてのシナリオで私はドイツ軍を担当したが、どうも質より量のほうが勝る気がしてならない。まぁ、このスケールであればそれも当然なのかもしれない……ということにしておく。


《11月26日》

〈Zaporozhye 1943〉

 YSGA例会において本作をプレイする。最近、妙に東部戦線づいているが、特別に理由があるわけではない。ただ、やはり面白いゲームは東部戦線モノが多いということなんだろう。
 このゲームは、「Ukraine '43」のごく一局面をテーマとしたゲームで、山崎雅弘氏が刊行しているSIX ANGLESの創刊号付録ゲームである。また、最近ではサンセット・ゲームズから「シックス・アングルズ・コレクション」として再販されている。
 事前のソロ・プレイではソ連軍がかなり不利かな、と思っていたのだが、実際にプレイしてみると決してそうではないことが判明。むしろ、プレイ如何によってはドイツ軍の方が不利であると感じた。ということはバランスはおおむね良好ということなのかもしれない。
 ルールは到って簡単で、マストアタック、移動開始時のZOC離脱可能(追加1移動力、ただし、ZOC to ZOCは不可)、補給切れは移動・攻撃・防御が半減切捨て、といったところを押さえるだけで、即プレイ可能である。ポイントになるのはドイツ軍にのみある対応フェイズだろう。シークエンスは「両軍補給判定・ソ連移動・ドイツ対応・ソ連戦闘・ドイツ移動・ドイツ戦闘」だけである。このドイツ軍の対応フェイズでは、敵ZOC外の機械化部隊のみが全力移動できるのだが、マストアタックということと相まってソ連軍はほとんど戦闘比の計算ができないのだ。それでも、数で勝るソ連軍はあまり考えなくても平押しが可能である。この辺、ソ連軍らしい。一方で、貴重な装甲兵力が縦横無尽に走り回る様はまさにドイツ軍らしい。マップはA3サイズという小品ながら、実に面白い、まさに「小Ukraine '43」と呼ぶにふさわしいゲームではないかと思う。
 で、肝心のプレイの結果は……2戦2敗でした、はい。
 1回目は私がソ連軍を担当し、全面的に圧力を加えつつ都市部へ向かいドイツ軍ユニットを次々と除去するも、結局あと1ユニットが除去できずに敗北する。この対戦では終始ドイツ軍が好戦的に反撃を仕掛けてきたため、ソ連軍としては損害に敏感になり過ぎていたのかもしれない。しかし、それでも終盤にはソ連軍ユニットは余っていたくらいなので、損害を顧みずにひたすら猛進するほうが正しいのだろう。ソ連軍なんだし。

1回戦 最終ターンの様子


 ということで、今度は気を取り直して私がドイツ軍を担当する。私としては事前のソロ・プレイの結果、ドイツ軍は毎ターン1へクスずつ後退し、よほどのことがない限り攻撃を行なわないようにすれば逃げ切れるのではないか、という感触があったので、今回はその方針に則ってプレイを行なう。が、これが大失敗であった。
 所詮マップが狭いために、こういった遅延行動はあまり効果がない上に、かえって戦線を乱すような結果になってしまった。さらに、ここぞとばかりに敵を包囲した反撃はことごとく失敗するし。結局、最終ターンを待たずにユニットをほとんど除去されて投了となった。このゲームのドイツ軍は、失敗覚悟でガンガン戦闘を行なったほうがいいのかもしれない。なんといってもAEの結果は1:3(最低比率)で1/6しかないのである。成功して敵が退却したらラッキーくらいの気持ちでいるといいのだろう。ただし、調子に乗っていると次のターンに包囲されてしまうが……。
 このゲーム、未プレイの人はぜひともプレイしてみて欲しい。プレイ時間も3〜4時間もあれば充分だろう。小品ながら、非常によくできたゲームだと思う。


《11月21日》

〈Ukraine '43〉

 ここのところバタバタしていて更新が遅れたが、16・17日に地元の知人たちと湯河原でゲーム合宿を行なった。私としては人生で初めてのゲーム合宿である。
 いつもなら確実に寝ている時間に早くも横須賀線に乗り、ガラガラのグリーン車でお大尽な旅行の始りだ。気分は映画「スターリングラード」のドイツ軍少佐(名前ど忘れ)である。
 まぁ、そんなことはともかく、宿につくなりいきなりセットアップ。それこそ、一息ついて、お茶でも飲んで……もなかった。
 今回は前回の練習プレイ同様、私がドイツ軍の北部戦区を担当。ようするにハリコフ防衛を担当するわけだ。ハリコフはいずれは放棄せざるを得ない都市なので、今回もある程度時間を稼いだら、あとはひたすら逃げるという基本方針は変わらない。また、前回のソ連軍の苦戦ぶりを見ていたので、それが可能だとこの時点では信じて疑わなかった。しかし、それは大きな誤りであったことにすぐに気がつく。
 前回、陣地戦の突破に手間取ったソ連軍は2週間ばかりの間に必勝を期して練りに練った作戦を持ってこの戦いに臨んだ。以前から「この地点はイヤだな」と思っていたハリコフ北方の脆弱な横腹に2個戦車軍を投入してきたのである。この戦闘の結果はEX、もともと半減していた装甲師団は瞬時に吹き飛び、仕方なく対応移動で48装甲軍団によってZOCボンドの穴を埋めた。しかし、これが罠だった!
 前回も含め、以前の対戦で強力なドイツ装甲軍団の威力に陶酔していた私は、よもやソ連軍が正面から装甲軍団に攻撃を仕掛けてくるとはないと過信していたのだ。いや、慢心といったほうがいいかもしれない。ともかく攻撃は行われ、48装甲軍団は壊滅の危機に陥った。1個師団が吹き飛び、タイガー重戦車大隊はその威力を発揮する間もなく消し飛んだ。この一連の装甲兵力の損失は後々まで響き、再建されるまでの間は満足な反撃も出来ず、また、早々に陣地帯を放棄して戦線を再構築することを余儀なくされた。すでに、この段階で勝敗の行方は決まっていたのかもしれない。
 とはいえ、わざわざ湯河原まできて開始わずか1、2時間でゲームを終らせるわけにはいかない。そんなに温泉に使っていてはふやけてしまうというものだ。

 なんとか気力を振り絞り、なけなしの戦力で戦線を構築し、ソ連軍の圧力に耐える。耐える以外他に方法がないのだ。一旦戦線を固めたドイツ軍は粘り強い。ドイツ装甲部隊の反撃を恐れるソ連軍は第一戦闘を終了させるとさっさと後方に引き、歩兵によるスクリーンを展開させるために大規模な突破は発生しないものの、ドイツ軍は確実に兵力を消耗し、じりじりと後退を重ねる。そして、それに我慢できなくなったドイツ軍は無駄とわかっていつつも餌に喰らいついた。まるで、巨象が蟻を踏みつぶすが如く、目の前の歩兵を装甲軍団で狩り始めたのである。
 しかし、これが第二の罠だった。突破フェイズで機動強襲をかけ、返す刀で後方に下がろうとした装甲軍団は離脱に失敗(ZOC離脱の移動力が必要だったために、想定していた地点まで移動ができなかった)、このミスに付け入られた結果、続くソ連軍ターンでまずは両翼のスタックを除去または退却させられ、戦闘後前進によって包囲された第48装甲軍団はまたもや壊滅の危機に陥った。
 ダイスは振られる。1さえ出れば……。
 結果は無情にも退却。行き場のない装甲軍団は完全消滅した。

 その後は雪崩れを打ったように全線にわたって後退を続け、なんとかドニエプル河の線まで……と思っていたのだが、いかんせん全面退却の開始が早過ぎた。そして、ゲーム開始から12時間ほどが経過した頃、第8ターンにはハリコフが陥落し、ドイツ軍のサドンデス負けが決定した。完敗である。

 今回のプレイで学んだこと(プレイしたことのある人には今さらだろうが)。
1.ドイツ軍は常に後退路を確保しておく必要がある。
 前線ユニットの直後にユニットを配置しておかないと、戦闘後前進によってZOCボンドを形成され、後退路を絶たれる可能性が大である。特に、ソ連軍は一点集中が可能なため、成功させたい戦闘はほぼ確実に成功させることができる。これを前提として広く、薄く、深く戦線を組む必要がある。

2.装甲軍団は反撃後は確実に戦線後方に下げる。
 ソ連軍ターンの開始時に前線にいる装甲軍団はまず確実に攻撃目標にされ、貴重な装甲兵力を削られる可能性が大である。このため、突破フェイズには確実に第一線から離れるようにしたい。また、ステップ数のある装甲軍団(スタック)はマグニチュードも上がるために損害も大きいことに留意しなければならない。

3.タイガー重戦車大隊は装甲軍団から切り離す。
 1シフトが得られるタイガーは貴重である。最初の数ターンは無理にしても、増援によって装甲ユニットが増えたら48装甲軍団からタイガーユニットを外して、装甲ユニット+タイガーのスタックを作る。こうすることで、あたかも4個装甲軍団があるようにするのである。もちろん、ソ連軍の作戦方針如何ではあるが、場合によっては有効だろう。装甲兵力は打撃力であると同時に、抑止力でもあるのだ。

 それにしても……ゲームが終った直後は「もうこのゲームをやることはないかも……」とまで思っていたのに、翌朝のチェック・アウト寸前に至っても再びマップを広げ、皆であーでもない、こーでもないと両軍の作戦を検討する始末。やはり、我々は生まれながらにしてゲーマーなのかもしれない、と思う今日この頃であった。


《11月3日》

〈Ukraine '43〉

 随分と長い間プレイしていなかったので、ルールをほとんど忘れてしまっていた。当日の朝に急いで読み直して対戦に臨む。
 今回は16日の泊まり込みプレイの予行演習ということで、お互いにルールの確認がメインである。プレイしてしまえばさほどではないが、やはり細かいルールが多く(もっとも、その細かいルールが良い味つけになっているのだが)、ルールを読んだだけでは覚えきれないところが多いのだ。
 今回はツモの結果、私がハリコフ方面のドイツ軍担当となった。この方面のドイツ軍としては、できる限り時間を稼ぎつつ粛々と前線を下げていくことが当面の目標となる。特に、南方の部隊が無事に後退できるまで戦線を崩壊させないことが重要である。とはいえ、例によって戦力は慢性的に不足気味なので、どうやってもほとんどの箇所は一線防御にならざるを得ない。あとは48装甲軍団に縦横無尽に働いてもらうしかない。しかし、ソ連軍も1、2ターンほどプレイしたら昔の勘を取り戻したらしく、第一戦闘フェイズの後には必ず歩兵スクリーンを張って装甲部隊を守るという周到さ。こうなるとドイツ装甲部隊の価値は半減してしまう。
 展開としてはいつものごとくハリコフ正面の防御陣地帯はあっけなく突破され、第二線がなかったこともあって一時はハリコフ前面にまで迫られるかという危機に陥ったが、ソ連軍が躊躇したために助かった(この時、ハリコフには僅かに装甲1ユニットがいたのみ)。それでも、迂闊にも機械化2ユニットが前面にでていたためにこれに対して48装甲軍団が教育を施し、見事潰走させる。本来なら包囲殲滅したいところだが、さすがにそこまで甘い配置がされるはずもない。ということで、混乱に貶めただけでも良しとしよう(こうすることで次ターンの衝撃力を削ぐのだ)。
 その後も48装甲軍団は西へ東へとまさに目もまわるような忙しさでマップ上を駆け回る。第3ターンには増援のGD師団まで編成に組み込んで、まさに最強軍団となるも、戦闘で重戦車大隊を失ってしまった。しかし、その甲斐あってかなんとか戦線は保たれた、というところで時間切れとなった。これで我々はあと100年は戦える……とまではいかないが、少なくともハリコフが陥ちるのはあと2、3ターンは先になっただろう。

 いやぁ、それにしてもやはりこのゲームは面白い。もっともっとやり込みたいなぁ(今さらだけど)。

《10月30日》

〈48th Panzerkorps〉

 興味はあったのだが、なかなかプレイする機会のなかった本作をようやくYSGA例会において行なう。面白い、という評判はよく聞いていたのだが、噂に違わず面白いゲームであった。ただ、惜しむらくは何点かルールに不明瞭な点があることだ。これは日本版の責任というより、原版の方の問題が大きいようだ。今回のプレイではこれらに関してプレイ前にローカル・ルールを採用するなどして取り決めておいた(おかげでプレイ開始が遅れてしまった……)。
 また、事前にルールを読んでいて驚いたのが、ST誌付録の「RED SUN RED STAR」との類似点である。予備の概念と戦闘時における先導ユニットの存在、砲兵の扱いなどを別にすればほとんど同じである。デザイナーは別人なので、憶測ではあるが「RED SUN RED STAR」はこのゲームにかなり影響を受けているのかもしれない。

 今回のプレイでは私がドイツ軍を担当し、このゲームをやり込んでいるK氏がソ連軍を担当した。
 ゲームの展開としてはソ連軍の第5機械化軍団を除くすべての増援が第1ターンに登場し、まずは薄い戦線のSUROVIKINO(2608)西方からソ連戦車部隊が突破を行なった。また、マップ東側のドン河方面では第4機械化軍団が第1ターンから登場したこともあり、あっという間にドン河を突破されてしまった。これは、明らかにドイツ軍の初期配置ミスである。第4機械化軍団が第1ターンに登場した場合、ドン河を渡河するには2ヶ所しかないのだが、それをわかっていながら片方の渡河点にユニットを配置していなかったのである。
 それ以外にも今回の対戦ではドイツ軍の初期配置ミスがかなり目立ったが、もともと戦線の長さに比してユニット数が足りないことと、ドイツ軍の方が先に配置なので事実上ソ連軍の主攻勢軸が読みづらいということもある。と、言い訳しておこう。
 こうして、第1ターンはソ連軍の突破から始ったわけだが、ドイツ軍としては出来ることが限られている。第2ターンに増援として登場する第11装甲師団の到着まではできる限り戦線を安定させることだと考え、取敢えず突破された戦線は何とか埋め、ソ連軍の突破部隊の退路を塞ぐ。その一方でドン河周辺にはなんとか二線防御を敷き、一気に突破されることのないように慎重にユニットを置いていった。
 そして第2ターン、ソ連軍はさらにゴリゴリと押してくる。特にドン河方面では火力差に物を言わせて次々と前線部隊が消耗してしまった。しかし、西方で突破を果たした戦車部隊はチル川沿いのドイツ軍を包囲することなくひたすら前進を続け、勝利得点都市の確保に走ったおかげで西方は少し楽になった。なぜならこれらのソ連軍部隊を第11師団で捕捉・殲滅することが可能になってきたからである。
 果たせんかな、第11師団は登場するや否や目の前にぶら下げられた餌に食いつき、結果的に第3ターンまでかかってほぼソ連軍突破部隊を片づけた。しかしその一方でチル川戦線は崩壊の危機に瀕しており、目の前の餌に食いついたことが果たして正解だったのかどうかは今となってはわからない。なぜなら、ここで時間切れ終了となったから……。

 初プレイということもあってルール確認などに思いのほか時間を食われてしまって3ターンまでしかできなかったが、しかし面白いゲームであることは充分にわかった。少なくとも、ドイツ軍はプレイしていて楽しい。なにせ胃の痛くなるよう薄い戦線の防衛と同時に、強力な装甲師団による反撃戦をも行なえるのである。これに燃えないほうがおかしいというものだ。
 ルールもほぼ理解したし、できるだけ早いうちに再びプレイしたいと思う。


《10月13日》

〈Pacific Battles〉

 昨日のYSGA例会において、「Pacific Battles」の中から「シンガポール陥落」をプレイする。いつものように私が日本軍で、「防御戦の権威」であるY氏が英連邦軍である。Y氏とは以前にもエポックの「マレー電撃戦」を対戦しているので、それとの比較という意味も含めての対戦である。
 今回は下記に挙げた正誤表をすべて取り入れてのプレイとなり、疑問点もほぼなくなったが、いまだに1ターン中における砲兵の射撃回数(1回なのか、2回なのか)だけははっきりしないままのプレイとなった。とりあえず、1回目のプレイは1ターン1回のみ、2回目のプレイでは各プレイヤーフェイズに1回(つまり1ターンに2回)ということで対戦してみたが、結果としてはそれほど大きな違いはなかった。といのも、このシナリオでは砲兵の比重がそれほど大きくはないためだと思われる。
 むしろ、それよりも重要なのはこのシナリオでは日本軍にのみ許されている「強攻」である。通常戦闘とは別のCRTを使用するのだが、簡単に言えば攻防ともに通常より損害が多くなるようにできている。今回の対戦では日本軍がこの「強攻」を多用したために英連邦軍の戦力はあっという間にすり減っていき、なす術もなく半島の戦端に押し込まれて行くという展開であった。今回対戦した限りでは、どうも英連邦軍は防ぎようがないような気がする……。
 システム的には特別おかしなところはないが、さりとて取り立てて光るところがあるわけでもない。汎用ルールでいくつもの作戦を再現しようとするのが目的だけにこれは仕方のないところであろうが、物足りなさを感じたのも事実である。
 ただ、プレイ時間が短いこともあり、シンプルなルールでとりあえず太平洋戦争の作戦級がプレイしてみたい、という人にはいいだろう。「傑作」とまでは言えないが、「佳作」程度には評価して良いように思われる。
 「バターン戦」「ガダルカナル戦」ともにどのような展開になるのかもまだわからないので、暫くはこのゲームで楽しめそうだ。

〈Hannibal〉

 引き続き時間があったので、以前から猛烈にプレイしたかった本作をプレイする。結論から言うと、メッチャ面白かった。このゲームについては今さら私がどうこう言うまでもなく「傑作」としての評価が確定していると思うので、ゲームについての詳細は述べない。あれ? でもそういえばこのゲームのきちんとした日本語のレビューって見たことがないような……。まぁ、いいか。面白いものは面白い。ここで私が駄文を何千字も費やすより、実際にプレイしてみて自分で体験するほうが何百倍も有意義だろう。もし未プレイの人がいて、古代戦やポエニ戦争に興味があるなら1回はやってみる価値はあると思う(もちろんそれ以外の人でも)。
 それにしてもこのゲーム、カードの痛みが激しいように思う。今のうちにパウチ処理しておこうかな……。


《10月7日》

〈Pacific Battles〉

 6日に知人宅において初めて対人戦を行なう。今回は「バターン戦」を試してみる。
 が、しかーし! やはりいろいろとルールの不備があり「……」な状態。どうも慌てて出版した感が否めない。基本的には悪くないゲームだと思うだけに、かえって残念である。
 というわけで、本作は早々に切り上げた。
 ちなみに、今日、consimworldを探していたら、ようやく正誤表を発見した。さっそく和訳のほうは訂正したが、取敢えずURLだけここにアップしておく。

STRATEGY & TACTICS and DECISION GAMES ERRATA INDEX
http://home.earthlink.net/~jamiranda/errata.html

 これで疑問点はだいぶ解消されたが、それでも砲撃は「各プレイヤーターン」ごとに1回なのか、それとも「1ターンに1回」なのかが未だにわからない。砲撃の効果が大きいだけに、これは結構問題だと思うんだよなぁ……。
 ちなみに、このゲームのデザイナーはS&T158号付録の「Red sun/Red Star:TheNomonhan Campaign,1939」もデザインしており、さらにATOマガジン第5号付録予定の「North Wind Rain」もデザインしているようだ。

〈ザ バトリングカードゲーム〉

 「Pacific Battles」を早々に切上げて時間があったので、以前にタカラから出版されていたボトムズのトレーディング・カードゲームをプレイしてみる。もちろん、お互い初プレイである。取敢えずルールを読み、適当にデッキを組んでプレイしてみる。
 が……。ダメだ、こりゃ。
 もしかしたら我々のプレイに問題があるのかもしれない。
 だけど、だけどさぁ、ゲームの勝利条件が「相手の山札をゼロにすること」なのはいいとしても、たった1回の攻撃で(場合によっては)いきなり10枚程度の山札が捨てられちゃうのはやっぱり問題じゃない? ちなみに、場にATを出したりパイロットを出したり、つまりカードをプレイする度に山札から必要枚数を捨て札しなきゃならない。しかもデッキは40枚限定ときている。これじゃゲームにならないよ。

 わかりづらいかもしれないのでもう少し具体的に書くと、すべてのカードには「行動値」という値が設定されていて、そのカードを使用するためにはカードに書かれた行動値分だけ山札からカードを捨てなくてはならない。たとえば、行動値「3」のATを場に出す(つまりATを使用可能な状態にする)ためには山札から3枚を捨てなければならない。
 さらに、戦闘を行なった結果、敗者は勝者との戦闘力の差分だけ山札から捨てなければならない。たとえば、戦闘力5のATと戦闘力3のATが戦った場合には戦闘力3の側が山札から2枚捨てなければならないわけだ。
 これだけ書くとそれほど過激でもないのだが、実際にはATに武器やパイロットを付け(1ターンの間に場に出せるカードの枚数に制限はない!)、さらに攻撃カードやエフェクトカードを使用すると……わずか1ターンの間に軽く10枚程度の山札が捨てられる。ちなみに初期の手札は7枚ある。ということは、初期の手札と場に出すカードのために消費される山札のカードだけでデッキの約半分は消費される計算になる。
 さらに恐ろしのは、相手プレイヤーが場にATを出していない時だ。この場合、攻撃側の攻撃力分だけ山札から捨てられることになる……。
 一応戦闘に勝てば場に出ているATの性能(?)に応じて何枚かのカードがデッド・パイルから山札へと戻されるのだが、ほとんど焼け石に水状態だ。
 というわけで、たった2、3ターンもプレイするとすぐさま山札はなくなる(はず)。
 う〜ん、我々のプレイの仕方が間違っているのかなぁ!?


《9月29日》

〈Pacific Battles〉

 とりあえず和訳も一段落したので、ちょっとだけソロプレイをしてみる。
 が、しかーし! 致命的と言うほどではないのだけど、幾つかの不明点や疑問点がちらほら……。
 「ちょっと困ったなぁ」と思ったのが、ルール本文とシークエンスをまとめたプレイ・シートでシークエンスの記述が異なる点なのだ。具体的に書き出すと、まずルール本分ではプレイヤーターンのシークエンスは
 A.砲爆撃フェイズ
 B.通常移動フェイズ
 C.通常戦闘フェイズ
 D.予備移動フェイズ
 E.予備戦闘フェイズ
となっている。ところが、プレイ・シートの方では
 A.通常移動フェイズ
 B.砲爆撃フェイズ
 C.通常戦闘フェイズ
 D.予備移動フェイズ
 E.予備戦闘フェイズ
となっている。そう、通常移動フェイズと砲爆撃フェイズが入れ替わっているのだ。このゲームの場合、砲兵は移動後でも砲撃が可能なので、移動が先か後かというのはそれなりに重要になってくる(と思う)。とりあえず今回はプレイ・シートのシークエンスを採用したが、どっちが正しいのだろうか……。

 ただ、幾つかこういう細かいアラはあるものの、ゲームとしては悪くないと思う。ルールそのものは至ってシンプルだが、このデザイナーが好んで採用している(と思われる)幾つかのルールがゲームの展開にアクセントを添えている。以前、S&T誌の付録となった「RED SUN RED STAR」というノモンハン戦のゲームで採用された補充のルールや先導ユニットの概念はより洗練され、わかりやすくなっている。また、予備ユニットのルールも以前よりもスッキリしている。

 今日は「マレー戦」の触りしかプレイできなかったが、近いうちに3ゲーム(マレー、バターン、ガダルカナル)ともプレイしてみたいと思う。


《9月24日》

〈I AM SPARTACUS〉

 以前から気になっていた本作をYSGA例会において初プレイ。2回プレイをして2回とも私がローマ軍を担当しました。
 1回目は選択ルールはなしでプレイ。

 ローマ軍はセオリー通り北方の2個軍団を集めつつ南下すると同時に、2ターンには艦隊を建造してシチリアの守備隊をイタリア半島に持ってきます。反乱軍は南部を荒らし回ってあちこちで奴隷を確保しつつ徐々に北上する展開。兵力に乏しい序盤のローマ軍はスパルタカス本隊を避けつつ、分離した反乱軍の小部隊を襲うと同時に、反乱エリアの鎮圧に勤しみます。それでも10ターンの増援がくるまでは大したこともできず、点差は開くばかり。どうやってもポイントでの勝利は無理と割り切ったローマ軍は10ターン以後の増援を全て受け取る決意を固めました(ローマ軍は16ターンまでにスパルタカスを殺害できればサドンデス勝利)。

 しかし、そうなると問題はスパルタカスを捕捉できるか否かの一点に集約され、反乱軍としては大軍を擁しながらもひたすら盤上を逃げ回ることになります。さらに、仮にスパルタカスを捕捉できたとしても戦闘前の回避宣言で2/3の確率で戦闘を回避され、戦闘したらしたでほとんど痛手を被ることなく5/6の確率で退却できてしまうことが判明。

 つまり、どうやってもローマ軍は勝てない!

 問題は勝利ポイントでローマ軍が勝利する見込みがないからだろう、との結論に達し(つまり、戦略的な選択肢が実質的にない)、1回戦目を13ターンくらいで切上げて2回戦目に突入しました。

 2回戦めは「反乱軍がローマ正規軍団を1ステップ除去」する度にもらえるポイントを2VPから1VPに変更してプレイしました。ちなみにローマ軍は反乱軍のどのユニットであっても1ステップ=1VPなので、これでステップ損失によるVPは対等ということになります。選択ルールは「リーダーの配置変更」だけを採用しました。

 これでプレイを行なってみたところ、序盤はお互いに牽制しつつ小競り合いを繰り返す展開でしたが、ローマ軍の5ターン目の増援が届くと動きが出始め、ローマ軍は兵力を集中したり分散したりしながら敵の分離部隊を叩き、反乱エリアを着々と鎮圧していきます。一方で反乱軍は3つに別れた部隊が北上。10ターンを迎えた段階でVPはローマ軍の1点リード。ここでローマ軍は敢えて10ターンのクラッススの増援を断り、4個軍団のみで反乱軍を鎮圧しようと考えました(これが間違い)。しかし、中盤から後半にかけては反乱軍といえども改良を重ねてほとんどが奴隷から歩兵部隊に昇格していて、ローマ正規軍団といえでもまともに戦うと厳しいということをこの後に教育されました。

 結局、ローマ軍は正規軍団2個を中核とする2つのグループを作って反乱軍を包囲するような形をとっていたのですが、それぞれが各個に撃破されるという最悪の事態を招き、少なくとも10ターンの増援は必要(たとえポイント的にリードされてしまったとしても)ということがよくわかりました。

 というわけで、上記のように勝利得点を修正しただけでかなり面白くなったと私は思います。少なくとも、ローマ軍にも勝てる可能性がかなり出てきたように思います。
 ゲーム自体に興味はあるんだけど、バランスが悪いということで敬遠されている方は一度試してみることをお薦めします。

〈ガダルカナル戦記〉

 その後、時間があったので「ガダルカナル戦記」をインストプレイ。
 私が日本軍を担当しました。
 このゲーム、日本軍はとにかく3ターンまでは我慢です。それまではちまちまと嫌がらせをして米軍の勝利得点が上がらないような妨害行動だけを行ないます(具体的にはガ島空襲と艦砲射撃)。
 そして待望の第3ターン。空母が全て揃ったところで一気に攻勢に出ます。しかし、痛恨の配置ミス!(自分が悪いんですが) おかげで第3ターンは無駄に過ごして得点できないどころか逆に米軍に得点されてかなりピンチに。
 しかし第4ターン、なんとか空母の数の優位を活かして揚陸に成功し、その後は駆逐艦によるネズミ輸送を加えて日本軍が+2点でなんとか逃げ切りました。
 ただ、勝ったとはいえ日本軍は戦艦・空母ともに撃沈されていなかったから良かったものの、もしこれらが損傷だけでなく撃沈されていたら負けているところでした。
 また、第1ターンの米軍の1アクション目でいきなりワスプが潜水艦に撃沈されるという滅多に起こらないようなことが起きていなければ、日本軍は負けていたでしょう(ちなみに6ゾロでのみ撃沈でした)。
 このゲーム、日本軍の方が厳しいと思う私はたんなるヘボなのでしょうか?


《9月17日》

〈A House Divided〉

 うーん、実に2ヶ月も更新を怠っていたか……。この間、当然のようにいろいろとプレイしていたけど、まぁ今さらそれはこっちにおいておこう。
 というわけで、連休二日目(と言っても、私の場合世間様と違ってあまり連休というのは関係ないのだが)の15日に知人宅において本作をプレイする。幾つか候補のゲームはあったのだが、「シンプルなものを……」という私の要望でこれに決定。
 何回も書くように私は南北戦争に関する知識はほぼ皆無だが(最終的に北軍が勝ったけどリンカーンが暗殺されたという程度の知識)、戦略級であれば細かい知識やエピソードを知らなくてもそれなりにプレイできるかな……と思ったのだが、それに関しては正解であった。
 このゲーム、(基本)ルールはとてもシンプルで、GJ59号の紹介記事を読めばほとんどプレイできるくらいである。また、それを読まなくても口頭説明で充分プレイ可能だろう(実際、今回はそれでプレイしたし)。
 今回2回プレイして(2回とも途中までだけど)、私は2回とも北軍を担当。初期戦力はともかく、全然戦力が増えない南軍に比べて北軍はどんどん戦力が充実していくので、北軍としては基本的に力押しで攻めれば何とかなってしまう(気がする)。ということは、必然的に南軍が厳しいわけで(まぁ、史実通りなんだろうけど)、最終ターンまでプレイするというよりは、いつまで南軍プレイヤーのモラルが保つか、という展開になる気がする。恐らく、南軍で勝利するのは相当に困難だと思うのだ。つまり、ゲームバランスとしてはどうなのかなぁ、というのが第一印象である(もしかしたらバランスはとれているのかもしれないけど)。
 ただ、そうは言ってもゲームとしては私はとても面白かった(北軍だったから?)。これでもう少し南軍にも作戦の選択肢があればもっと面白くなると思うのだが……。たとえば、せめて南軍には最初から未熟騎兵が3ユニットほどいるとか(ヒストリカルかどうかは知らないけど)、北部の増援都市に南軍ユニットが進入したら北軍にペナルティが課せられるなど、南軍が防御一辺倒にならないように限定的であれ反撃できるような工夫が欲しいと思ったわけである。
 でも、南北戦争の知識のない私が面白いと思ったのだから、きっといいゲームなんでしょう。

〈VICTORY IN THE PACIFIC〉

 そして3連休3日目の16日にはYSGA例会において本作をプレイする。なんと、これが初プレイである。そして、今までなんでプレイしなかったんだろう、と悔やまれるほど面白いゲームであった。
 思うに、(私の勝手な言い分ではあるが)かつてHJ社が配布していたゲーム・カタログにも一因はあるように思う。当時のカタログによると本作の難易度は「1」なのだが、このゲームはどう見ても難易度1とは言えない。確かにルールは比較的シンプルだとは思うが、それでもゲームの初心者にはわかりづらい箇所が幾つもあるし、ルール上に明記されていない部分もある(たとえば、哨戒艦は攻撃を行なえるのか、また、攻撃の目標足り得るのか、ということは少なくとも和訳には明記されていない)。そして、それ以上にプレイ中はほとんど決断の連続であり、一度のミスが後々に与える影響も大きい。何も知らない初心者が購入して、初心者同士でプレイしたらきっとチンプンカンプンだっただろう。
 しかし、私の場合幸か不幸か、高校生当時は「初心者向け」ゲームにはそっぽを向いていた。多分、「Tactics 2」のせいだろう。そんなこんなで、「初心者向け」ゲームなんてどうせつまらん、それならマルチでもやっていたほうがよほど楽しい、てな感じだったのだと思う。
 それが失敗だった。なんでこんなに面白いゲームをほったらかしにしていたかなぁ。後悔先に立たずである。
 それはともかく、今回は初プレイということもあってテクニック的に学ぶことが多く、最初のうちはかなりミスが目立つプレイであった(まぁ、いつものことではあるが)。それでも、なんとか序盤のうちにポイントを稼がないと後半にじり貧になるのは自明である。当初はイギリス軍を殲滅することを夢想していたのだがシステム上決戦を避けることは容易であり、イギリス軍がのってこなければあたら時間を無駄にすることになると気付いて急遽南方に戦力シフトを行なう。その結果、史実通りガ島および珊瑚海を巡って激闘が繰り広げられ、42年中には日本軍の主力空母はほとんど壊滅してしまった。しかし、一時は米軍も空母が皆無となるという血生臭い展開であった。そうこうしているうちに、当然のごとく米軍に大量の増援が到着。ここで、日本軍はハワイに向けて大和の水上特攻を敢行。目的は米軍戦力の幾ばくかでも吸引することである。結果的に沈められることもなく、自分としてはそれなりに意味があったと思っている。その後も哨戒艦には戦艦を派遣するという嫌がらせに徹し、なんとか少しづつでもポイントを稼ぎまくる。
 そして、最終ターンの支配エリアは日本近海だけとなりながらも、ポイント的には9ポイント差でなんとか勝利を収めた。残存艦隊は寒いものであったが……。
 それにしても、このゲームの基地機(基地航空隊)は凶悪である。空母がドンドン沈んでいくのに比べて非常に粘り強い。山本長官が窮余の一策で空母搭乗員を陸に上げてしまった気持ちがわかる気がする。日本軍としては基地機を如何に有効に活用するかがポイントだろう。
 それにしても面白いゲームであった(それに比例して脳の疲労度もかなりのものだったが)。ぜひまたプレイしたい。


《7月15日》

〈Decision in France〉

 時節柄、というわけでもないのだが、昨日のYSGA例会において本作をプレイする。久しぶりのプレイということもあって、練習をかねて「突破シナリオ」を選択。対戦相手はこのゲームを熟知しているほーねっとさんである。陣営は私がドイツ軍でほーねっとさんが連合軍を担当した。
 とりあえず配置して、いきなり暗くなる。予備がない。まぁ、無理すれば抽出できるのだが、どのみち戦力不足は否めない。もっとも、結果的に言えばドイツ軍右翼(英軍担当区)の戦力が過大なのに、平地の突破を恐れて左翼になかなかまわさなかったのが失敗だった。さらに悪いことに、後からそれに気がついて左翼に送った時には間に合わず、かえって右翼を薄くして傷口を広げてしまった。
 展開としては5ターンほどはじりじりと後退しながらもなんとか戦線を維持していたのだが、16ターン(だったと思う)にはあろうことか両翼を突破されて崩壊した。これが史実なら、ドイツの降伏は44年中だったかもしれない……。うーん、我ながら情けない。
 原因としては、左翼(米軍担当区)の猛攻に引きずられて右翼の部隊をまわし過ぎたことが一番大きいだろう。少なくとも、右翼で突破されちゃダメでしょ。右翼がもっていればまだ戦線をスイングさせることも可能だったろうに……。ま、後の祭ということで。
 それから、理想からいえば「準備防御(防御力2倍)を可能な限り有効に使うために、少数でもいいから2線防御を心がけるべきだったろう。もっともこれは「言うは易く」でなかなかに難しいのだが、それでも場当たり的な防御は比較的早期に破綻することは今回の対戦でイヤというほど学習させてもらった。
 ちなみに、今回のプレイは選択ルール「総統の意思」を採用して行なったのだが、これを使うと将軍連中がなぜヒトラーをあれほど憎んだかがよくわかる。

投了時の様子:ダメでしょ、これは。

 結局、私のヘボプレイのせいで4時前には投了となってしまったので、ほーねっとさんにはそのまま「WTB」のテストプレイにお付き合いいただく。まずはお約束の練習シナリオでシステムを覚えてもらい、続いて新シナリオ「雪原の子守り唄」をプレイする。このシナリオはバルジを想定しているのだが、出てくるドイツ軍戦車は4号に三突にヘッツァーという、およそバルジらしくないシナリオ。勝利条件としては制限時間内に米軍歩兵を掃討するというものだ。
 私自身初めてのプレイだったのでどういう展開になるのかよくわからなかったが、おおむね機能していたので一安心だ。ただ、今まで撃破された戦車はマップ上に残して移動障害としていたのだが、これだといろいろ不都合が発生するので思い切って撃破された戦車は即時除去ということに変更した。やはりこういうバグがあるので、テストプレイは念入りにやらないとなぁ。


《7月2日》

〈ワールド・タンク・バトル〉

 急遽大阪のコマンド編集部に急襲をかけ、仕事中にも関らず編集部の伊藤さんを捕まえて無理矢理テストプレイを敢行。静まり返った編集部内でプレイするのにはちょっとだけ気が引けたけど、「仕事だから」と自分で勝手に割り切って説明を開始。あ、そうそう、お茶を出してくれた方、どうもありがとうございました。大阪はとても蒸し暑く、汗をだらだらかいていたのでとても助かりました。まぁ、それはいいとして……。
 まずは説明をしつつ軽くプレイ。伊藤さんはまだプレイになれていないためあっけなく各個撃破。こちらの被害は強制イベント「ヤーボ」で撃破された1輌だけ。ふふふ、なんといっても私がデザインしたんだから私が勝つに決まっている。先日、テストプレイに付き合わせた妻に負けたのも偶然に決まっている。
 ということで、気分がいいので陣営を入れ換えてもう一戦。今度は私がソ連軍を担当する。今度も軽くひねってやるぜ! とか思っていたら、調子に乗って突っ込んだところを次々と撃破され、気が付いたら地雷にやられて動けないT34が1輌のみ。降参しました。

 やっぱり、私ってヘボ?

こんな感じです


《7月1日》

〈沖縄〉

 今週はいろいろバタバタしていて更新が遅れてしまいましたが、1日にYSGAの例会において久々に「沖縄」をプレイしました。もちろんコマンド版のマップとカウンターを使用して。
 今回は珍しく私がアメリカ軍を担当し、また、時間の都合もあったので海空戦はオミットして陸戦のみのプレイです。

 お相手いただいたのはこのゲームは初めてというS氏ですが、なかなかどうして、米軍にとっては厳しい前進防御の配置をとっていて、ちょっとだけ気が重くなりました。とはいえ、上陸・前進しないことには始まらないので、「これってアタリだよなぁ」と思いつつ、進路上の地雷を踏むと……。
 S氏、当然のように「アタリです」。むぅ。しかし、海岸線の道路はいつかは空けなくてはならないし……。
 そんなこんなでいつも通り上陸海岸付近は大渋滞を起こす。おまけに移動をヘマして北飛行場の特設聯隊を逃してしまう始末。やはり慣れない米軍はやるべきではないのか。根っからの日本軍体質なのね、きっと(どんなだ)。
 そうこうしているうちに迎えました、初めての幕僚会議。
 結果は……。
「総反攻」
 あ〜あ、でちゃったよ。これ、やなんだよなぁ。
 案の定、突出していた2個大隊ほどは半包囲されるし、その後もどこから湧いてくるのか「日本軍、北へ」てな感じで、あっという間に普天間を奪回されてしまう。長参謀長もさぞや喜んでいただろう。それにしても、ここまで不甲斐ない米軍って……。
 その後も普天間を中心としたラインで一進一退の攻防が続く。普通の展開よりも3〜4ヘクスくらい北寄りである。おまけに最初に上陸した96師団はすでに疲労度がマックスまで達してるし。ようやく上陸してきた27師団となんとか配置換えして戦線を整理したところで終了としました。たしか6ターンか7ターンだった気がします。ふと見れば米軍は5〜6個大隊が壊滅している。うーむ。
 まぁしかし、どうのこうの言ってもやはりこのゲームは傑作です。時間がかかるのは玉に傷だけど、それだけの価値は十分ある、と私は思います。買ったけど未プレイの人、ぜひ挑戦してみてください。

 で、「沖縄」のプレイ後は「ワールド・タンク・バトル」のテストプレイを数回ほど。
 一応説明しておくと、「ワールド・タンク・バトル」とは海洋堂製作でタカラから発売中の「ワールド・タンク・ミュージアム」という食玩戦車を使った自作ゲームです。1ユニット=1輌で、アクションはカードで行なうお手軽ゲーム。前進したい時に前進カードがない! 敵が目の前にいるのに射撃カードがない! などという戦車兵の悲哀を実感できるゲームです(ホントか?)。あ、マップは普通のヘクスを使用しています。すでにシナリオはいくつか用意しているのですが、今のところはひたすら練習シナリオを繰り返しプレイして、システム上の問題やカード内容の検討などを行なっています。今後も例会ごとにテストプレイセットは用意して行くつもりなので、「オイラがいろいろと意見してやるぜ!」という奇特な方がいらっしゃいましたら、メールか掲示板ででもお知らせいただけると幸いです。

 それにしても、どうして今回はいつもと文体が違うんだ……?


《6月16日》

〈SPQR〉

 昨日のYSGA例会において「SPQR」をシンプル版でプレイした。以前、「アレキサンダー」はGBoHでプレイしたことはあったが、シンプル版はこれが初プレイとなる。
 当初、カンネーシナリオを行なおうと配置し、少しだけプレイしたが制約のあまりの多さとワンサイドな展開に嫌気が差して中止。お互いに初プレイということもあって「SPQR」の練習シナリオを行なうことにした。このシナリオはシンプル版には当然収録されていないのだが、無い部分は適当に解釈してシークエンスとシステムの練習と割り切ってプレイした。
 これはまぁ正解で、比較的短時間で決着もつき、システムなども理解できたので、改めて「バグラダス平原」シナリオをプレイすることにした。バランスが非常に偏っているために少々不安はあったが、他にプレイ可能なシナリオも少なかったため(ローマ軍とカルタゴ軍のカウンターしか持参していなかった)、これに決定。しかし結果的にこれは選択ミスであった。
 実際にプレイを行なうと、(記載通り)圧倒的にカルタゴ軍有利であり、ローマ軍はなす術もなくやられてしまった。特に大量の象は凶悪で、これで前線は壊滅。そこへカルタゴ軍左翼の騎兵部隊が大挙して押し寄せ、陣形が乱れたところを続けざまにプレイされ(手番奪取された)、勝負はついた。

 プレイ後の感想だが、バランスさえ取れていればそれなりに楽しめると思うのだが、個人的には戦闘の修正が多くて面倒くさい割に戦闘結果が大味なのが気に食わなかった。回復もないためにあっという間にユニットが除去され、GBoHの時には考えられなかったほどの早さでゲームが終了してしまう。確かにこれはいいことではあるのだろうが、そこまでするならあそこまで面倒なダイス修正は必要ないのではないか、と思う。もっと単純に兵科による優劣とフェイシングだけで充分ではないか? 少なくとも昨日プレイした限りではほとんどのユニットは攻撃を2回受けたら除去だったように思う。
 それから指揮官の重要性というか有り難みが少なくなっている気がする。フォーメーションの活性化とそれに伴う敵ユニットへの接敵には不可欠だが、いったん接敵してしまえばマストアタックのために必ずしも指揮下にある必要はない。逆に言えば接敵するためには指揮官が不可欠で、このために戦列指揮官の移動がどうも不自然に思えてしかたなかった。少なくとも昨日プレイした限りでは指揮範囲外のユニットでも敵ZOCに進入してもいいのではないか、と思った。

 まぁしかし2回やそこらのプレイで結論を下すには早過ぎると思うので(投資した労力と金額を考えるとなおさら)、しばらくは折りを見てプレイしてみたいと思う。今度プレイする時にはもう少しシナリオの選択に気をつけることにしよう。
 ただ……シンプル版をプレイするならDG社の「Ancient World」シリーズでも充分なのではないか、というのが現在の偽らざる心境である……。


《6月3日》

〈The SIEGE of JERUSALEM〉

 前回に引続き、今回も更新が遅れてしまった。5月26日のYSGA例会において三度本作をプレイする。今回は事前に「マサダ砦の攻防」というドラマを見て気分も盛り上がっている。
 今回のプレイでは前回の教訓を活かし、とにかく「北壁」の破壊を第一優先とした(もちろんローマ軍担当)。開始前の話し合いの結果、私は前回同様にローマ軍左翼を担当し、エルサレムを北東部から攻撃する。そしてこれまた前回と同様、北東部角にある要塞に対して猛攻を加えるが、今回は直接要塞を攻撃せず、まずはその両脇の壁を崩しにかかった。こうすることで要塞への増援の道を絶ち、日干しにする作戦である。
 そして、この作戦はなかなか有効であることが証明された。前回よりも速いペースで、より少ない損害で落とすことができそうであった(実際にはプレイ時間の関係で間に合わなかったが、陥落は時間の問題であった)。また、要塞両脇の崩した壁から軍団兵が浸透しつつあり、左翼部隊としての占領ノルマは達成できそうであった。
 ゲーム自体は実質4ターンまでしかプレイできず少々残念だったが、3回プレイしてようやくローマ軍の作戦指針が見えてきた気がする。
 いやぁ、奥が深い、面白いゲームである。

前回とあまり代わり映えのしない初期配置

またまた、これは何でしょう?


《5月10日》

〈The SIEGE of JERUSALEM〉

 だいぶ遅れてしまったが、5月5・6日のYSGA連続例会において本作をプレイする。今回はローマ軍2人、ユダヤ軍1人という対戦で、私はローマ軍の東側を担当した。
 今回のプレイでは前回の教訓から、正面(婦人の門)からの強攻はいたずらに損害をだすものと判断し、思い切って兵力を2分して東西それぞれの角から攻撃を行なった。このため、砲兵力を正面に配置していたユダヤ軍は裏をかかれた格好となり、強力なバリスタ1門がほとんど死兵と化していた。また、幸運にも私の担当した東側地区にはほとんど砲兵力が配置されておらず、早期の突破が可能かと思われた。
 しかし、北東角地にある要塞の奪取にこだわったために思うように進展せず、壁に穴を開けるのに手間取り、新市街への突入が遅れてしまう。
 結局、ユダヤ軍の多くの砲兵の攻撃を受けながらも新市街へ大量に流れ込み、第一突撃期のクリア条件を達成したのは西側のM氏であった。われながら、あまりの下手ぶりに情けなくなってしまった。
 言い訳をすればいくらでもできるのだが、一応反省点をちょっとだけ。
 まず、今回のプレイでは準備期間を一切設けずに行なったが、これはこれで正解だったと思う。ただ、そうであるならなおさら素早い壁の破壊(要塞や拠点ではなく)を行なうべきであった。まず第一にここで失敗している。
 さらに突破口を開いた後も、兵力の損失を嫌って市街への突入を躊躇したことがあった。どのみち損害が出るのはわかっていることなので、みすみすチャンスを逃すようなことをしてはならない。確かにこのゲームの場合、穴が開いたからといって小兵力だけで突入してもすぐに包囲殲滅されることは前回のプレイで学習済みだが、だからといって横一線で大兵力が突入できるということもまずない。このあたりの見極めはなかなか難しいが、これが的確に行なえないとローマ軍は制限時間内に目的を達することができないのだ。

 今回もまた大いに勉強させられたプレイであった。これらの点を忘れないように、近いうちに再戦したいものである。
 ちなみに、古代戦、とりわけ攻城戦に興味のある方には特にこのゲームをお薦めする。古いゲームではあるが、そんなことは微塵も感じさせない。ルールを読んだだけだとやや複雑に思えるかもしれないが、プレイ経験者と一度対戦すれば比較的容易に理解できるだろう。今ならまだ安く買えるので、気になる方は早めに購入しておくといいかもしれない。

初期配置
 画面下側が私が担当した2個軍団

第7ターン終了時
 西側が大突破を果たしているのがよくわかる

さて、これはなんでしょう?


《4月28日》

〈The SIEGE of JERUSALEM〉

 5月5・6日の連続例会でのプレイに向けて、YSGAにおいて練習プレイを行なう。今回はルールの確認などが主目的だったこともあり、なんと6人で一つのゲームをプレイする(ローマ軍4人・ユダヤ軍2人)。私はローマ軍を担当し、北壁に取り付いた3個軍団のうち右翼を受け持つ。
 最初は配置からして何がなんだかよくわからなかったが、とりあえず破城槌(ラム)を中心に攻城塔を壁に隣接させて攻撃の足がかりを作るべく編成と配置を行なう。
 続いて坑道のチェックを行なったところ、1ヶ所のみ成功となり目標ヘクス周辺の5ヘクスが被害を受けた。各軍団はそこに破城槌を集中させて猛攻を行なう。
 すると当然のことながらユダヤ軍もそこに続々と増援を送り込んでくる。暫くは一進一退、壁をはさんで激しい戦いが繰り広げられるが、門が破壊されるとその周辺の壁も次々と破壊され、ローマ軍が城内(新市街)に突入を果たした。
 と、ここで私が横から「行っちゃえ、行っちゃえ!」とけしかけたために、中央部の軍団長はそこら辺にいたユダヤ軍をマルチプル・アタックで次々に狩り始めた(このゲームの特徴の一つにマルチプル・アタックがある。敵ユニットのいたヘクスに戦闘後前進したユニットは、引き続き戦闘を行なう「権利」を得る。そして、この権利は戦闘後前進し続ける限り続くのである)。
 これで一気にカタが付くかと思われたが、そうは問屋が卸さなかった。平地に出たユニットは非常に打たれ弱いのである。続くユダヤ軍ターンには突入したローマ軍がいたる所で包囲・殲滅されていった。その光景をようやく占領した壁の上から眺めていた私は「単独突入は絶対にすまい」と固く心に誓ったのであった(Sさん、ごめん)。
 後からルール上の間違いなども発見されたが、とにもかくにも大変楽しめるゲームだった。今から5・6日の例会が楽しみである。
 それにしても、ユダヤ軍の「鍋」には困ったものだ……。

開始時の様子

プレイ終了時(第6ターン)の様子
 なんとか夜に入る前に新市街を占領できたかも……という感じでした。


《4月14日》

〈ALEXANDER〉

 知人宅においてAHの古いゲームである「ALEXANDER」の初プレイを行なう。担当はマケドニア軍。
 なかなか面白いゲームであったが、ルール上で幾つか不明確な点があったのが少々残念である。特に射撃ユニットの射撃タイミングなどは今ひとつスッキリしなかった。もっとも、大勢に影響はなかったが……。
 ゲーム展開的には数で劣るマケドニア軍がペルシャ軍の出方をひたすら待っていたため、まず左翼で騎兵突撃を食らって損害を出し、それをリカバーする意味も含めて右翼の騎兵部隊を突入させようと準備をしたところで今度は右翼に騎兵突撃を食らって損害が続出する始末。なんとかアジアの王となるために乾坤一擲のアレキサンダーの単身突入を試みるも、その間に右翼が崩壊して1個ファランクスが全滅。これで投了となった(以後、左右両翼から圧迫されたら勝ち目はない)。
 CRTがモラルを使用した独特な構成となっており、このクセを見極めることが結構重要である。また、数で劣るマケドニア軍は数少ない優秀な騎兵と射撃部隊の運用が勝利の鍵を握っているように思える(結局、今回は全然活用できなかったが……)。
 しかし、いずれにせよなかなかこの戦いの雰囲気は出ているし、ルール自体も簡単で良いゲームだと思う。近いうちにルールの明確化を行なって再戦したいと思う。

右翼に穴が開いて、もうダメだ! の図
 この直後、最右翼のファランクスが消滅して投了しました……。

《4月13日》

〈WAR OF RESISTANCE〉

 YSGA例会において「百団大戦」シナリオを行なう。例によって私は日本軍を担当する。今回は4人でプレイしたが、全員初プレイということもあり、ルールの確認と習熟を兼ねた練習プレイとなった。
 そもそもルールを一読しただけではほとんど何をどうして良いのかわからず(少なくとも私は)、まずはユニットを配置してからシークエンスにしたがって順に疑問点を解決していく。そうこうしているうちにあっという間に昼過ぎになってしまったので取敢えず昼食をとってからゲーム開始となった。
 結果的に全8ターン中、2ターンで日本軍の投了となったが、ゲームとしてはそう悪くはないと思う。ただし、チャート類も含めて和訳を行なわないとかなりプレイしづらいことがわかったので、まずはこの辺の整備を行なう必要がありそうだ。
 また、このシナリオ自体のシチュエーションが少々特殊なためにシステム全体の練習というわけにはいかなかったが、少なくともゲームの流れは把握できたので、基本的なプレイはこれで可能だろう。いずれ別のシナリオをプレイしたいと思う。

初期配置図(赤が日本軍・黄色が中共軍のゲリラ基地)
 薄黄色の線はシナリオ使用範囲を示すためにマスキングテープで示したもの。

日本軍投了時
 ゲリラが山のように出てきて手の施しようがなくなった図。いや、たんに私の用兵がまずいだけなんですが……。


〈マレー電撃戦〉

 紀元節は過ぎてしまったが、季節は春ということでマレー戦のゲームをYSGA例会において行なう。対戦相手は防御戦の権威として名高いY氏だけに、プレイ前から若干の緊張を覚える。
 ゲームはエポックの「ワールドウォーゲーム・シリーズ」の12番目だけあって後半の出版であり、システムはそれなりに練られていると思う。というよりも、マレー戦を士気面から捉えているのは正しいと思われる。ただ、それゆえ戦闘システムが少々変わっていて、そのために最初は戸惑うかもしれない。なにしろ英軍の損害は一方的に日本軍が決定できるのである。それに対して日本軍の損害は可変となる。ようするに、日本軍としては如何に損害を抑えて英軍を敗走させるかが問題となるのだ。そして、この視点はやはり正しいと思う。
 ゲームの展開的にはそれほど選択肢は多くない。というのも、基本的には進撃路は3本しかない。そのうち1本(真ん中の道)は悪路のため、利用価値は薄い。しかも、日本軍の補給基地は2つしかないため、3方向の進撃を行なうといずれかの進撃路は必ず補給切れ状態となる。ただ、このゲームの補給切れは戦闘時に1コラムシフトとモラル1低下というだけなので、助攻であれば問題はない。むしろ攻撃を行なわず、敵の包囲を目的とするならこれで充分である(ただし、これは日本軍の話であって、英軍ユニットはターン終了時に補給切れだと「降伏」してしまう)。というわけで、展開としては必然的にほぼ史実に近いものになるだろう。
 また、このゲームの特徴として部隊のローテーションという問題がある。部隊のローテーションを再現しているゲームは幾つかあるが、実際のところあまり多くないように思う。しかし、個人的には全部隊が常に前線にへばりついているよりも、ローテーションをしなければならないほうにリアリティを感じるので、そういう点からもこのゲームには好感が持てた。
 それから、このゲームには「遊び」の要素が散りばめられているのも楽しい。英軍にのみ存在するイベントカード、英軍が駐留していた都市を占領すると獲得できる「チャーチル給与」、マレー戦には欠かせない銀輪部隊などである。どれもゲーム展開をひっくり返すほどの派手さはないものの、プレイに彩りを与えてくれる。こういう遊びは個人的に大変気に入っている。
 今となっては入手が難しくなってしまったが、日本軍モノに興味がある人なら1度はプレイして損のないゲームだと思う。

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〈シンガポール〉

 「マレー電撃戦」に続いて、同梱されている「おまけ」ゲームである「シンガポール」をプレイする。しかし侮ることなかれ、これが意外に面白いのである。
 ルール・システムは至ってシンプルだが、最大の特徴ともなっているのが「モラルチェック」のルールである。両軍とも戦闘結果によって退却したり損害が発生するとチェックを行ない、これが0になると負けとなる。また、全部で4ヶ所ある重要地点(ブキテマ高地や水源など)を1つ占領するごとに、占領した側は増加チェックを、奪取された側はモラルチェックを3回行なわなければならない。つまり、重要地点が落ちると急激にモラル差が開くことになる。また、モラルが下がるにしたがってモラルチェック時に不利な修正が適用されるので、一旦モラルが低下し始めると加速度的に低下していくことになる。このあたりが「それっぽくて」気に入っている。
 このゲームの唯一の問題(と書くと語弊があるが)は、ソロ・プレイに向かない、ということである。せっかくのミニゲームなので気軽に一人で楽しみたいところなのだが、イギリス軍の初期配置が隠匿配置のため、一人では意味がないのだ。また、この初期配置の読みあいが楽しい点でもあるので、このゲームはやはり二人で対戦するのがベストだろう。
 このゲームも機会があればプレイされることをお薦めしたい。


《3月24日》

〈Four Battles of the Ancient World〉

 すっかり更新が遅くなってしまったが、知人宅において本作をプレイする。ちょっと前から気になっていたゲームなのだが、あまり評判を聞かないのでどんなものだろうと思っていたが、個人的には結構気に入った。シンプルなだけに展開にやや難があるかもしれないが、気軽に古代戦を楽しむにはうってつけのゲームである。特に、古代戦に興味を持ち始めた人にはお薦めである。コマンド付録の「スパルタカス!」でちょっと興味が湧いた人にはいいのではないだろうか。また、塩野七生の「ローマ人の物語」の読者であれば、本に出てくる主要な会戦が扱われているので、視覚的に実感する良い教材になるだろう。
 ルールは共通ルールとシナリオルールからなり、共通ルールは基本と上級の2種類からなる。といっても、共通ルールはかなりシンプルで、手順としては「移動・射撃・戦闘・回復」だけである。
 基本ルールはスタック禁止(リーダーユニットを除く)・強ZOC(ただし軽歩兵および軽騎兵は隣接ユニットより移動力が大きければ戦闘前退却可)・マストアタックといったところで(ようするにNAWシステム)、回復はシナリオごとに定められている回復値以下の目を出せば除去された1ユニット戻ってくるというものである(1ターンに1回のみ)。
 上級ルールとしてはこれにプラスして騎兵突撃・コマンドコントロール・フェイシング(ユニットの向き)・敗走といったものが加わる。
 いずれにせよ、平易な英文で書かれている上に量も少ないので、読んですぐにプレイ可能だと思われる(なにしろ、この私が読めるくらいなので)。
 プレイして唯一問題かな? と思ったのは、勝利条件の設定である。勝利条件はポイント制で、基本的には除去した相手プレイヤーの1戦力=1ポイントである。ようするに、より多く敵を撃破すれば良いわけだが、ポイント比が1:1以上であれば辛勝(つまり、1ポイントでも多ければ勝ち、というわけだ)、2:1以上なら作戦的勝利、3:1以上なら戦略的勝利となっている。まぁ、シンプルなルールにふさわしくシンプルな勝利条件としてわかりやすくて良いといえば良いのだが、ちょっと大味すぎる気がしたのも事実である。シチュエーション的にバランスが取れていないシナリオも多いと思うので、この辺、ゲーム的にちゃんとバランスが取れているのかが少々疑問に感じた次第である(もしかしたらバランスは取れているのかもしれないが)。
 ただ、いきなりGBoHシリーズをプレイするのはちょっと……という人で、作戦級レベルの古代戦をやってみたい人は1度プレイしてみては如何だろうか。

 ちなみに今回プレイしたシナリオは「PHARSALUS」で、私がカエサル側を担当した。このシナリオ前後の経緯は季刊タクティクス第2号の「新書英雄伝 ユリウス・カエサル伝」に要領良くまとめられているので、お持ちの方は参照していただくといいかもしれない。
 展開としては、ポンペイウス軍左翼に僅かにある亀裂部分しか攻める場所はないと判断し、自軍左翼は控置したまま右翼だけ前進させた。そしてその亀裂部分にカエサル自らが先頭に立ってエリート部隊(戦闘時に1コラムシフトの特典)を中心に楔を打ち込む。最右翼は騎兵を中心に敵を圧迫して包囲をはかる。
 一時はカエサル自身が敵の逆包囲を受けからくも逃れるという場面もあったが(2/3の確率で除去であった!)、亀裂部分が次第に大きくなり、戦線も乱れて損害が堪え切れないほど増えたため、ポンペイウス軍の投了となった。
 今回は基本ルールしか用いなかったためにポンペイウス軍の騎兵の持ち味を生かすことができず(騎兵戦力はポンペイウス軍の方が圧倒的に有利)、カエサル軍のエリート部隊(恐らく、ガリアから連戦しているカエサル子飼いの部隊のことだろう)の前に敗北する形となったが、騎兵突撃も含めた上級ルールも採用していればもう少し違った展開になったかもしれない。
 いずれにせよ、短時間でプレイでき、古代戦の雰囲気もよく出ている好ゲームだと思う。
 また、その時に指摘されて気がついたのだが、S&T誌153号の付録に「ZAMA」というゲームがあるが、これも同じシリーズの一作であった。せっかくなので、これも近いうちにプレイしてみたいと思っている。

 「Four Battles of the Ancient World」の後、少々時間があったのでJOURNEYMAN PRESSの「ZOMBIES!!!」をプレイする。私自身はこの手のゲームはあまりプレイしないのだが(少なくとも購入はしない)、ゾンビのフィギュア(というほどのものでもないか……)に惹かれてプレイしてみた。ゲームとしては毎ターン・各プレイヤーが地形タイルを置いていき、それが全部出きったところで最後にヘリポートタイルを置く。そしてそのタイルの中央エリアにまで辿りつければ勝利である。
 各タイルにはライフ数・弾薬数・出現ゾンビ数が記されており、タイルが置かれた時に該当するマーカーをその数だけタイル内に配置する。ライフ数は戦闘時にダイスを振り直せる数を表し、また、これが0の状態でゾンビとの戦闘に負ければ初期配置場所に戻されるというもの。弾薬数は、使用することによってゾンビとの戦闘時にダイス修正を得られるというものである。ちなみに、戦闘は1〜3で失敗、4〜6で成功(ゾンビ1体除去)である。
 プレイの展開としては出来るだけライフマーカーや弾薬マーカーを集めつつ、マーカーの消費を抑えてゾンビを倒すことになる。ちなみにゾンビを25体除去しても勝利となる。また、このゲームには手持ちカードがあり、これを使用することによって自分のキャラクターを強化したり(武器が手に入るなど)、他プレイヤーへの妨害を行なったり(周囲にいきなりゾンビが10体現われるなど)する。今回は2人での対戦となったが、ゲーム自体は6人までプレイでき、それだけいれば他プレイヤーへの妨害も激烈なものとなるだろう。
 展開も早く、プレイ時間も短いため例会の空き時間などにちょうど良いゲームである。シンプルで面白いゲームであった。


《3月17日》

〈THE REPUBLIC OF ROME〉

 以前からプレイしたかったゲームの一つである本作をYSGA例会においてプレイする。
 ゲームとしては共和制ローマ時代の政治をテーマとしており、各プレイヤーは派閥の領袖として影響力を高めることが目的となる。このように、れっきとした「時代物」ゲームなのであるが、なぜかプレイ中には「貴様は権益に目が眩んで国益を損なっている! これからムネオと呼んでやる!」とか、「だから橋本派は……」などと妙に生臭い会話が飛び交っていた。まさに「バランス・オブ・パワー」の世界である。
 共和制ローマの時代はローマが拡張していく時代でもあり、望むと望まざるとに関らず、常に対外戦争を抱えていた時期でもあった。それを反映してプレイ中もひっきりなしに大小さまざまな戦争が勃発するわけだが、プレイヤーが獲得する権益の中には「1個海軍を作る度に3タレントを得る」等というものがあり、そういうカードを持っているプレイヤーは元老院において「ローマは○○と戦争すべきである。したがって、今年(1ターン)は○個艦隊を増設すべきである」などと演説する。ポエニ戦争など、まさに国家の危機にあってはもっともらしく聞こえる演説ではあるのだが、よーく注意深く観察していないと「私腹を肥やしたいがため」などということもありえる。でも、この辺がゲームとして妙に説得力があったりして、私としては大変面白かった。
 今回は初プレイの人が多かったこと、早期に大戦争が頻発してゲームが崩壊したことなどもあって、結局、都合4回もプレイした。ルールを読んだだけではわかりづらいところも多いが、プレイするとさほどでもないので(手順さえ飲み込んでしまえば)、是非これからも機会があればプレイしたいゲームである。

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《2月24日》

〈孔明北伐〉

 てんしんろうさんデザインの本作を知人宅でテストプレイする。
 エリア式のシンプルなゲームで、プレイ時間も1〜2時間程度と短時間で終了するものの、両軍とも相手の腹の読みあいがあって面白い。
 ただ、オリジナル版ではデフォルトの勝利ポイントが魏=5VP・蜀=4VPというバランスになっており、(試しにプレイしてみたところ)本来攻勢を行なわなければならない蜀が兵力的にも武将の質的にも厳しいと感じたため、若干の改訂ルールを導入してプレイしてみた。
 改訂ルールは初期VPを両軍とも4VPとし(洛陽の4VPを3VPに変更)、さらにイニシアチブの概念を取り入れてみた。イニシアチブ権を行使すると移動の順番が逆になるだけなのだが、これが結構大きいのだ。また、戦闘解決の順番は移動を後から行なったプレイヤーが決められる(オリジナル版は魏に固定されている)ことにしたため、より一層相手の出方を読む必要が生じた。また、両軍ともVPが同一となったため、勝つためには両軍ともなんらかのアクションを行なわなければならなくなったのは良いことだと思う(オリジナル版だと魏は積極的に行動するメリットが感じられなかった)。
 ただし、これらの改定案は基本的には私の好みのもとに行われたので、必ずしもデザイナーの意図を反映しているわけではないし、また製品版にそのまま使用されるかどうかもわからないことを付け加えておく。
 いずれにせよ、基本的なデザインは優れていると思う。テストプレイを行なっている他の方々の意見も参考に、より良いゲームに仕上がってくれることを願っている。

《2月17日》

〈Frederick the Great〉

 今回はシナリオ5と2を連続でプレイし、前回同様プロシアを担当した。
 今回は前回の教訓を活かし、フリードリヒは常に10〜15戦力+1〜2名の指揮官とともに行動し、可能な限り野戦をしかける作戦を行なった。その一方でシレジア方面は如何に時間を稼ぐかに徹し、主力部隊は山岳地の峠道出口に陣取り、オーストリア軍が迂闊に手を出せないようにする。この結果、敵を各個撃破して両シナリオともプロシア勝利に終った。
 しかし、今回お相手していただいた方はこのゲームが初めてであり、前回手厳しく教育された私に一日の長があったことは否めない。このゲームの真価は熟練者同士が己の知力の限りを尽くすところにあると思うので、そういった意味でも長く続けたいゲームである。1シナリオあたりのプレイ時間も短いので、メインゲーム後のサブゲームとしてもいいかもしれない。


《2月3日》

〈Frederick the Great〉

 その他のプレイしたいゲームを押しのけて、急激に「プレイしたいゲーム」のトップクラスに躍り出た本作をYSGA例会において初めて対戦する。
 今回はシナリオ3と4をプレイして、私は両シナリオともプロシア側を担当した。
 まず最初に。
 いやぁ、マジで面白いッス、これ! なんというか、ルールはシンプルなんだけど、それだけに考えさせられるというか、まさに「用兵」を味わうことができるゲームだなぁ、というのがプレイ後の感想。1シナリオは1年を表しているのだが、この時代の戦争らしく、1シナリオ中に発生する「会戦」はせいぜい2〜3回程度。しかしだからこそ、会戦の勝敗は非常に大きな意味を持つ。攻城戦は結構あちこちで起こるけど、これまた準備に時間がかかったりするところもそれっぽい。
 結果を先に言えば、
  シナリオ3
 反プロイセン側 79ポイント
 プロイセン側  63ポイント
で、反プロイセン側の実質的勝利

  シナリオ4
 反プロイセン側 68ポイント
 プロイセン側  54ポイント
で、反プロイセン側の限定的勝利
となった。
 敗者は語らず……では終ってしまうので、ちょっとだけ言い訳を。

 両シナリオともに言えることだが、プロシア側はフリードリヒの使い方(動き)がポイントになる。「そんなの当たり前やんけ!」という罵声が聞こえてきそうだが、わかってます、私もわかってるんです。でも、周囲の大兵力のプレッシャーに負けたんです。そうです、兵力の分散がいけないことくらい、私だって知っています。知っていてもやっちゃったんです。えぇ、未熟者です。
 と、だんだんイヤな方向に行きそうなので気を取り直して。
 両シナリオとも、特にイヤだったのはロシア軍。補給の関係から大した働きはできないとわかっていても、放っておくわけにもいかない。で、いつかは叩かなきゃならないんだけど、叩きに行くタイミングを間違えるとシレジア(得点になる要塞多し!)をオーストリア軍に蹂躙される。今回、シナリオ3ではフリードリヒ直々にロシア軍に痛撃を与え、返す刀でシレジアに向かったけど時すでに遅し。冬に入ってしまったため、途中で冬営せざるを得なくなってしまったのだ。結局、プラハと引き換えにシレジアの大部を失い、挙げ句にハノヴァー軍に出さずともよい損害を5も出し、上記のような有り様となった。
 シナリオ4においても負けている焦りから兵力分散の愚を犯し、各個撃破されるというまさに「フリードリヒ大王」の名に恥じる戦いぶりであった。

 面白いゲームだ。
 負けても面白い。
 絶対次にプレイする時には勝ってやる……!

 ちなみに、YSGAのモットーは「勝敗にこだわらない、人の良いサークル」です。


《1月20日》

〈Saipan(Island War)〉

 以前からプレイしたかった本作をYSGA例会において行なう。実際には例会前にソロ・プレイしていたのだが、その時の感触では「なんか違う……」と思った。しかし、ソロ・プレイと対人戦ではやはり違うし、とにもかくにもプレイしてみた。
 が……。やはり、対戦相手の方も「……うーん」と思われたようで、5・6ターンほどプレイしたところでちょうど昼時ということもあり投了となった。
 問題は、そのシステムにあると思う。いわゆる「NAW」システムで、マストアタック・強ZOCのため、基本的には横一線の戦線を張る形になる。これが、なんともサイパン戦の雰囲気ではないのだ。加えて、勝利条件が両軍とも相手を全滅させることなので、火力・ユニット数で劣る日本軍としては「勝てないまでも負けない」ためには損害を極力抑えるしかない。ということは、必然的に戦線を崩壊させず、とにかく包囲されないようにして少しづつ退いていくしかない。
 「Island War」の他の作品については未プレイのため何ともいえないが、正直なところ、このシステムで大東亜戦争は厳しいと感じた。まぁ、古いゲームなのであれこれ文句を言うのも野暮というものだが……。

全力で立ち向かう日本軍。なにかが間違っている……。

ちなみにユニットは自作したもの。

〈Arnhem(West Wall)〉

 昼食後、基本的にシステムは「Island War」同じ「West Wall」の一作「Arnhem」をプレイする。先にプレイした「Saipan」がちょっと期待外れだっただけに多少の不安はあったのだが、こちらは予想を裏切る面白さだった。同じシステムでどうしてこれほど違うのかと思えるほど良いゲームである。
 このゲーム、タイトルこそ「Arnhem」だが、マーケットガーデン作戦全体をほぼ網羅している。1ユニット=大隊規模で全10ターン、お手軽にプレイできる好ゲームである。ルール・システムは非常にシンプルだが、両軍ともいろいろと選択肢があり、また、展開も概ねヒストリカルに進行するように思えた。今回は初プレイということもあって一部ルールを正確に把握していなかったために途中で終了となったが、5〜6時間もあれば終るゲームだと思うのでぜひとも再戦したいと思う。

 プレイ後、ほぼ同じシステムを使用したこの2つのゲームがこれほどまでに対照的な評価になったので、なぜそうなったのかについて少々考えてみた。
 まず、第一に思ったのはマップである。
 「Saipan」の場合は島嶼戦ということもあり、比較的狭い範囲に多くの部隊が投入されるため、勢い戦線が構築されることとなった。それに対して「Arnhem」の場合はハーフマップの全域が使用されるため(無論、ユニット密度は場所によってかなり差があるが)、一部地域では戦線らしきものが形成されても、それがマップ全域に及ぶことはない。また、河川の存在がその役目を果たしてくれているともいえる。
 加えて、勝利条件が全く異なる。先に述べた通り「Saipan」の勝利条件は両軍とも相手を全滅させることだが、「Arnhem」は勝利得点制をとっており、両軍の得点比率によって勝敗を判定するようになっている。したがって、必ずしも敵ユニットの撃滅(およびその阻止)だけで勝敗が決まるわけではない。
 これは、おそらくそれぞれのシチュエーションが異なるために仕方がないことなのだろう。しかし、そうであるならば、初めからシステムに適合しないシチュエーションを選択しないか、シチュエーションに適合したシステムを採用すべきだったと思う。
 そういう意味では、シチュエーションとシステムの両方がマッチして初めて良いゲームができるのだということを改めて学ばせてもらった、貴重な一日であった。

マップ全景


《1月14日》

〈STORM OVER ARNHEM〉

 実に十数年ぶりに本作を知人宅においてプレイする。ちなみに私は英軍を担当した。
 このゲームは高校入試の前夜に勉強もそっちのけでソロ・プレイに興じていた思い出のゲームだ。今はその当時のゲームは手元になくて、最近になって再入手したフォリオ版を持っている。
 久しぶりのプレイというよりも、ほとんど始めてプレイするようなものなのでルールブックを頭から読み直し、初期配置だけはなんとか事前に考えておいた。それはいいのだが、この段階ですでにミスを犯し、対戦車砲を片側に集中させてしまったため、その後苦しむことになる。それ以外にも、配置上の細かいミスが多かった。おかげで良い勉強にはなったが……。
 さらに、プレイ中もミスを連発。なんとか中盤くらいまでは耐えていたのだが、ドイツ軍が幾つかのエリアに戦力を集中し、集中射撃後に突入するというある意味セオリー通りの攻撃を行なった結果、6ターンめくらいには英軍の戦力は半分以上消滅してしまった(と思う)。時間もなかったためここで投了としたが、残りの得点を計算したところ、まず間違いなくドイツ軍の辛勝にはなる、というところであった。
 しかし、負けたとはいえやはりこのゲームは面白い。このシステムを使った他の3作は未プレイなのだが、いずれ機会があればそちらもプレイしてみたい。


《1月2日》

〈Empires of the Ancient World〉

 今年の初ゲームは知人宅でプレイした「Empires of the Ancient World」というマルチゲームとなった。このゲーム、イギリスのWarfrogというメーカーのものだが、なかなかの傑作である。ルールはそれほど複雑ではないが(といっても、ファミリーゲーム層にはちょっととっつきづらいかも)、古代ヨーロッパの雰囲気は充分にでている。扱っている時期やマップの範囲はAHの「Civilisation」に近いが、切り口はまるで異なる。
 マップはエリア式で、それぞれのエリアには勝利得点となる数字が記されている。当然、点の高いエリアを多く所有しているほうが良いわけだが、そういうエリアは得てして争いの中心となるのはマルチのお約束だ。基本的に中立エリアや他プレイヤーの所有エリアに攻め込んで領土を拡張してエリア支配による得点を稼ぐわけだが、それだけではなく、エリアに対する交易権を確保することでそのエリアの勝利得点の半分(端数切捨て)の得点を得ることができる。たとえば、勝利得点6のエリアを所有し、且つ交易権も確保していると合計9ポイント分の勝利得点を得ることができるわけだ。

 そして、戦闘は基本的にカードによって処理される。ここで面白いのが、それぞれのプレイヤーは最初に配置したエリアによって「自国固有の軍隊(カード)」を得る。あとはこれに傭兵となるカードを入手して自分の軍隊を作り、その中から5枚を選んで相手と戦争をする。戦闘の処理はトランプの「戦争」と同じで、カードに記された数字の大きいほうが勝ちである。そして(1枚づつ順番に出して)5回戦を行ない、勝った分だけ相手のカードを捨てさせることができる(裏にして無作為に引く)のだが、この時、自国の固有軍隊を引いてもそのカードが捨てられることはない。つまり、自国の軍隊だけで戦争を行なえば、軍隊カードを失うことはないわけだ。といっても、往々にして傭兵カードの方が強いので、強い軍隊を作ろうと思うなら傭兵カードを所有しておかなければならないのである。また、傭兵カードやパーソナル・カード(外交官や戦闘指揮官といった特殊カード)は、所有していると勝利得点がマイナスされる物が多い。このあたりも結構悩みどころだ。

 あまり上手く説明できていないかもしれないが、いずれにせよ大変面白いゲームであった。貿易立国でいくか、軍事大国でいくか、はたまた外交によって生き残るのか、プレイヤーの選択肢は幾つか用意されている。ただし、基本方針をコロコロ変えているようでは勝利はおぼつかないだろう。確固とした国家戦略が求められるゲームなのである。