ようやく気持ちの整理が付いたので、書き込みます。
といっても、別にゲーム道場を閉鎖するとか、この趣味から足を洗うとかいうわけではありません。あしからず。
先日、eBayで「SPQRフルセット」なるものが出品されていまして、当然それを獲得すべく万全の態勢を整えていたわけですが、結局、獲得できませんでした。
理由は……寝坊したとか、値段が上がり過ぎたからとか、そんなんじゃありません。
そんな理由だったら、諦めもつくんですけどね……。
例によってスナイプ((C)パパスさん)するために終了時刻10分前には位置につき、時計とにらめっこしながら定期的にページ更新をしていました。
残り5分を過ぎても金額は動きません。その時点で$85。
「いける! いけるぞ!!」
その時はそう思いましたよ。はい。
でも、ここで欲がでました。eBayは今まで日本語サイトから利用していたのですが、日本のサイトが閉鎖したことに伴い、今回初めて英語サイトからスナイプすることになったのです。それで、ちょっぴり怖かったこともあり、いつもなら1分前(ひどい時は30秒前)に一気に高額を叩き込むところを、今回は5分前に軽くジャブを打ったのです。
「えい。取敢えず様子見の$96」
これはアッサリかわされました。でも、いいんです。こんな金額で落札できるとは初めから思っていません。
でも、これで相手がそれなりの金額を入れていることは確認できました。ならば、あとは例によって終了時刻ギリギリに高額を叩き込むのみ。
3分前……変わらず。
2分前…………変わらず。
「よーし。いいそ。今、この場にはアイツとオレしかいない……」
心臓の鼓動が耳につきます。指先がじっとりとしてきます。もう、アドレナリン分泌しまくりです。下手なサスペンス映画を見ているよりもドキドキして、それこそ初恋の人に切ない胸の内を打ち明けようと校門の前で待っていた時のようです。
1分前。
「よし、今だ。$126。これでどうだぁっ!!」
金額を入力してボタンを押す。
「あなたの入札金額は$126よ」
画面上の女神が語りかけてきます。
「よしよし。神もオレの味方だ」
あれ? でもなにか変だ。
何かいつもと違う……。
首をひねりつつ、出品ページに戻って確認してみると、最高入札者の名前は以前と変わらず。
おかしい。入札金額はオレの方が上だ。なのになぜ……。
タイムラグ?
いや違う。そんなんじゃない。
ひょっとして、英語サイトに移行する時の手続きミス?
いや、それなら最初の入札の段階ではじかれるはずだ。
なに? 俺が気に食わないから?
段々、思考回路がメチャクチャになっていきます。
もう一度、さっきの画面に戻って確認すると、
「あなたの入札金額は$126よ」
女神はやっぱり微笑んでいる。
畜生! あの笑顔は作り物なのか!?
この間、僅か数十秒。
「やばい! もう時間がない」
ページ更新。
残り15秒。
「あーっ! これか? ここをクリックか?」
目についた箇所を手当たり次第にクリックする男。
「違う! こんな本人確認ページなんていらない。俺は俺だよ!!」
もう、わけわかんなくなっています。
再び戻って、ページ更新。
「このオークションは終了したよ〜ん」
……終った。全て終わった。
そうさ、所詮にわか古代戦ファンに「SPQR」なんてまだ早いのさ。大人しく日本軍モノでも集めていればこんなことにはならなかったのに……。
しかし、そうは言っても解せません。
もう一度、女神が微笑んでいたあの場所に戻ってみました。
相変わらず、彼女は微笑んでいます。
「あなたの入札金額は$126よ」
なぜだ。なぜなんだ? 君のその微笑みはウソなのか? それとも、俺の幻想なのか……?
その時、頭の右後ろあたりがチクリ、と痛みました。
「あ……」
わかりました。全て理解できました。
私が負けた理由。
それは……。
「入札ボタンを押さなかったから」
くぅーーっ!
なんたること! 痛恨の一撃!
これで悔しさ倍増です。
ちなみに、落札金額は$105.50。
「SPQR」本体とそのための全モジュールを合わせた金額がこれだけ。
あの時、この灰色のボタンさえ押していれば……。
その日は、あまりの脱力感のためにそのまま寝ました。
もう、何もする気が起きませんでした。
寝れば、一晩ぐっすり寝れば忘れられるさ……。
まるで、初恋の人にあっけなくフラれた時のように眠りにつきました。
甘かったです。
翌日も、悔しさと脱力感で何もする気が起きません。
一日中ぼーっとしていました。
「初恋は、初恋のままで終るから美しいんだよ……」
またしても訳のわからないことをつぶやいてます。
いいんです。きっと明日にはいいことがあります。
もう、当分eBayは見に行きません。
彼女のことを思い出すと辛くなるから……。
とか言いながら、今日もeBayで「SPQR」を検索しています。