Making HMAS Canberra from Airfix Suffolk Kit
日本の重巡洋艦足柄がスピットヘッドを訪れた時、イギリス海軍の士官が「これこそ本当のWarshipだ。まるで飢えた狼のようだ。」といったのは有名な話しである。しかし宮崎駿監督は「あれは実は日本海軍をバカにした言葉です。あのような軍艦を作る海軍は必ず滅びます。」と言っている。そして宮崎監督はカウンティー級巡洋艦をもちあげていた。
さて本当にそのイギリス海軍士官の本意が宮崎監督の言う通りかどうかは定かでないが、ワシントン会議以降はイギリス海軍と日本海軍では巡洋艦に対する考えはまるで違う。イギリス海軍の巡洋艦の伝統的な主要任務は通商航路の保護、敵通商破壊艦の捕捉、敵通商航路の破壊、植民地の警備である。すなわち早い話が大植民地帝国の補給線の維持である。日本海軍の暫減作戦の前哨としての巡洋艦用法とはまるで違う。
実際のところ先に述べた任務の達成のために巡洋艦の質より数を重視するイギリス海軍では1万トン級の重巡洋艦(イギリスでは8インチ砲巡洋艦と呼ぶのが一般的のようである。)は建造費が高い、数が揃えられないと評判は決してよくなかったようである。しかしカウンティー級巡洋艦は第2次大戦中、二度もドイツの通商破壊艦を沈める機会があったし、ビスマルク追撃戦での接触活動等、巡洋艦の本来の目的を果たすことはできた。船体が大きいため、追加の装備をするにも比較的余裕があった。(もっとも一部の艦では重量増加の代償として主砲塔を一基へらしたが) 旧式な三本煙突のスタイルにもかかわらず、よく働いたといえる。
本稿でとりあげるキャンベラは大きな戦歴を残す前に戦没してしまった。他のアメリカ巡洋艦とともに三川軍一の巡洋艦戦隊にやられてしまった。しかし三川艦隊は兵員輸送船団を攻撃せずに引き上げてしまった。図らずも船団の防衛の任務は果たしたと言えるのではないだろうか。
ベースキットについて
ベースとなるキットは言わずもがなのエアフィックス600分の1サフォークです。残念ながらこのキットはエアの600分の1シリーズの中でもあまりいい出来のキットではありません。それでもインジェクションのカウンティー級巡洋艦のキットはこれしかなくその意味では貴重なキットであることは間違いありません。改造アイテムとしては他のケント級の諸艦、はたまたスペインのカナリアス級が考えられます。サフォークはケント級に属しており、傾斜した舷側とバルジが特徴です。後のロンドン級、ノーフォーク級は垂直乾舷でバルジを持たないのでこのキットからの改造は難しいと思います。またInternational Maritime Modelingのホームページでもこのキットを使用してカンバーランドが製作されています。(http://members.tripod.com/~Febus65/articles/cumbland.htm)お気づきになられた方もいらっしゃると思いますが私の製作記事の作り方はこの記事に影響されています。
資料について
Model Shipwright No.68,Conway Maritime Press,1989:コンウェイの季刊艦船模型雑誌。この号ではWayne Masters氏がオーストラリアの海軍戦争記念ギャラリーの展示用に製作されたキャンベラの大型模型の製作記事が掲載されています。写真も制作中のものも含めて非常にシャープでディテールがよく分かります。今回の製作では 一番役に立った資料です。
Raven,A., and Roberts,J. British Cruisers of World War Two, Arms and Armour Press,1980:英国艦ファンにはおなじみの著者チームによる大型本の2作目。キャンベラの写真は建造中のものも含め6枚収められておりそのほとんどが大判でシャープなものです。また1942年頃のサフォークの図面が右舷側面、デッキプランが収められておりエアのキットをサフォークとして製作する場合にも役に立ちます。
Raven,A., and Roberts,J. Man'o War1 County Class Cruisers, RSV Publications,1978:これも同じ著者チームによるモノグラフ。Ensignの後をうけての新シリーズの1冊目。さすがに個々の艦のデティールまでは取り上げていませんが、小スケール模型用の基礎的な資料としては十分な内容です。1942年のサフォークの右舷カラー図、またBritish Cruisersのものとほぼ同じデッキプランが収められています。その他にもロンドンやノーフォークの迷彩図、個々の艦の大戦中の写真など。キャンベラの写真はほとんどありませんが、古書店で見つけたら必ずゲットすべし。
Jarosz,J.,
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,1995:ケント級のみを取り上げた本。この本が出版された頃から現在のポーランド出版界の興隆が始まったのですが、残念ながらこの本に関しては決して高い水準ではありません。1941年のキャンベラの図面が折り込みで入っているのですが、あまり正確な図面ではありません。それでも各砲熕兵装や装備品類の図面のほか各艦の変遷が簡単な線図で描かれており写真の再現も良くないものの英語のキャプションも併記されています。タイトルに
とあるのでこの後ロンドン級とノーフォーク級が続くと期待していましたが今のところ出版されていません。しかし最近カナリアス級がこのシリーズの6冊目として洋書屋さんに入荷してきました。まったくよくやってくれます。(ほめているんですよ。)
製作プランニング
普段なら既製の図面を任意のサイズにコピーしてそれをもとに製作していくのですが、前述のポーランド本の図面が正確でないため自分でデッキプランを書きました。British Cruisersのサフォークの図面を600分の1の大きさに縮小し、それをもとにしてMasters氏の模型やBritish Cruisersの写真を参考に書きます。全体の配置がわかればいいので兵装類も丸や+印で示すだけです。

最終時の対空兵装については資料によって異なります。Masters氏の模型は4インチ単装高角砲×4、エリコン単装×7。British Cruisersとポーランド本では高角砲なし、8連装ポンポン砲×2、エリコン単装×5、0.5インチ4連装×2。Man'o Warは4インチ単装高角砲×8、8連装ポンポン砲×2、0.5インチ4連装×2。おそらく元乗員の証言や記録をもとにリサーチしたMasters氏の模型が一番正確と思われますが、私は確実な線として戦前の状態(4インチ単装高角砲×4、単装ポンポン砲×4、0.5インチ4連装×2)としました。
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