コードの種類:Open ChordとTrans Chord by Acousphere Shige
ギターを弾くときにお世話になるのがコードです。
譜面や歌詞の上にコードネームが書いてあり、市販のコードフォームブックなどで形を確認、その形で弦をおさえてジャランと鳴らせば誰でも簡単にギターを弾く事ができます。
これができるのでギターは誰にでも簡単に扱えて楽しく弾ける楽器なんですね。
でも上手な人やプロのジャズギタリストの演奏を見てると驚くほど様々なコードフォームを自由自在に使って演奏していて、「よくあんなにたくさんコードフォーム覚えてるなあ」と関心したことはあるのではないでしょうか?
実はそういうプレイヤーは個別のコードフォームをたくさん覚えている訳ではなく、同じコードフォームを上手に使い回しています。
使い回す事ができるコードフォームと、みなさんとは違う考え方(数字のコード)で演奏する事でより大きな表現力を身につけているんですね。
今回はその「使い回しができるコードフォーム」を学ぶ為に、大きなコードの分類について説明します。
「オープンコード/Open Chord」
たいていの人が最初に覚えるコードがこのオープンコードです。
フォークやポピュラーミュージックの演奏家によく見られるコードフォームで、個別のコードひとつずつにコードフォームが割り振られています。
開放弦(指で押さえないで弾く弦)がコードフォームの中にあり、押さえる場所が少ないというのも特徴で、ゆえにオープンコードと呼ばれています。
G - C - Dというコード進行を具体的にコードフォームに置き換えると以下のようになります。
「トランスコード/Trans Chord」
文字通り移動して使う事ができるコードフォーム、使い回しできるコードフォームがこのトランスコードです。
コードをメジャーコード、マイナーコード、ドミナントコードといった機能で分類し、押さえるフレットをずらして使います。
ずらして使う事を目的としているので、基本的にすべて押さえ開放弦は使いません。
一般的にはジャズコードの名前で呼ばれていますが、僕はコードの使用法を再定義する為に新しくトランスコードと呼んでいます。
具体的な例は以下のようになります。
コードネームは違うけれど全て同じコードフォームで演奏できている事がわかっていただけると思います。
「それそれの利点」
オープンコードの利点、まず響きの豊かさ。
開放弦を使う事でギターの鳴りの一番良い部分を出せますし、音量も大きく出す事ができます。
また開放弦と押弦の音を半音階でぶつけるクラスターコードなども作れるのも魅力です。
トランスコードはとにかく覚える数が少なくても、うまく使い回して演奏できるのが最大の利点です。
ゆえに転調や移調に強く、コードフォームをずらすだけで全ての長調、短調の楽曲を演奏する事ができます。
「それぞれの短所」
オープンコードはひとつのコードフォームがひとつのコードに対応してるので大量に違ったコードフォームを覚える必要があります。
なので転調に弱いなど応用力に欠けるという部分があります。
カポタストなど使う事で問題を解決することもできます。
トランスコードは覚える絶対数が少ないですが、開放弦を鳴らせないので音量が落ち、ストローク奏法などには向いてない部分もあります。
「ギターの種類による使い分け」
ギターにはいろんな種類がありますが大別して3つ。
フォークギターに代表されるフラットトップ・アコースティックギター。
これはブロンズ弦(銅)が張ってあります。
クラシックギターなどのナイロン・ストリングスギター。
これは柔らかいナイロン製の弦が張ってあります。
そしてエレキギター。
ニッケルを素材としたニッケル弦を張ってあり、金属弦でありながら柔らかいプレイフィールを与えてくれます。
フラットトップ・アコースティックギターは何と言っても開放弦の響きが美しいのでオープンコードがとても相性が良いですね。
トランスコードを弾くには弦のテンションが強く、オープンコードとトランスコードの音量&音色のバランスがとりにくい部分もあるかと思います。
ナイロンギターはもともとサスティンが短い事、そして弦のテンションが柔らかい事もあり、トランスコードとの相性も抜群です。
オープンコードも暴れすぎないので協調して使用する事ができます。
エレキもほぼナイロンと同じですが、サスティンが長く出ますので開放弦のコントロールに気をつけてください。
「まとめ」
コードフォームといっても、その根幹にある考え方が違う事でやれることがずいぶん違うという事に気がついてもらえたと思います。
大事なのはその両方に精通し、どういった音楽スタイルにおいてふたつのコンセプトを使いこなすかだと思います。
フォークの名曲「神田川」のような雰囲気を弾くならオープンコード主体で。
ジャジーなアレンジにしたければあえてトランスコードにという感じ。
コードの特性、音楽スタイルの特性についても勉強し体感しておいてください。
from Acousphere Shige Okuzawa
http://www.acousphere.net