SONY PlayStation2 情報
       2001年5月1日現在 (2000年2月8日初公開)

本体情報 ミドルウェア情報 その他


■本体情報

項目 名称 解説
CPUファミリ エモーション・エンジン
Emotion Engine
PS2の心臓部。CPUは128bitタイプ、動作クロックは294.912MHzである。CPUコアはMIPS社のR5900にマルチメディア命令を追加した「R5900MM」を採用。0.18μ技術を用いたCPUと言われているが、初期ロットはどうも0.25μ版になるという噂がある。

なお、「Emotion Engine」という名称は「Pentium」同様、登録商標になっている。

メインメモリ ダイレクトRDRAM
Direct RDRAM
メインメモリは32MB搭載。ゲーム機としてはなかなかのものか。しかし、求められるクオリティを考えるとデータ量が激増するため、開発者側から見て「すごく楽」な量とは言えないだろう。
画像関係 グラフィック・シンセサイザー
Graphic Synthesizer
一番騒がれているのがココ。ドライストーンで6,800万ポリゴン描画出来ると言われている。しかし、これはあくまで最適な状況での話であり、CPUとVU(ベクトルユニット/コプロセッサ的な部分で、マクロコードを処理するチップ。ベクトル演算等は主にここで行われる)、さらにメモリとの間のやり取りを含めると実際にはかなり少なくなってしまう。また、フレームバッファを4MBしか持っていないため、描画の度に何度もテクスチャーを転送しなければならないため更に速度を低下させることだろう。実際には、1フレーム8万ポリゴン程度(1秒間では500万ポリゴン?)が標準かな?
サウンド サウンド・プロセッシング・ユニット2
SPU2
PS2のほぼ2倍のスペックをもつサウンドユニット。最大同時発音数は48音(PSでは24音)。また、PSでは内部的に44.1kHzで動作していたが、DVDに絡んでか、PS2では48kHz動作である。このためCD−DA演奏はソフトウェアエミュレーションにて行うことになる。
また、サウンドメモリはPSの時の4倍の2MBを搭載している。4bit-ADPCMなので、AKAIのサンプラーに換算すると8MBもの容量に匹敵する。
メディア DVD/CD メディアはCD−ROMかDVDを用いる。

DVDは4倍速、CDなら24倍速で動作するが、角回転速度が一定なため、CDの場合内周トラックの読み込みは非常に遅くなる。このため、頻繁にアクセスするファイルを外周に配置する等の工夫が必要となりそう。

DVDプレイヤーとしての性能は未知数。再生用ハードがある訳ではないため、CPU+周辺チップフル動員で再生することになるであろう。どうなるか僕自身も楽しみである(笑)。現段階の情報を総合すると、恐らくDVDを見る前にブートCDを使う形になるのではないかと見ている。

2月18日、PSフェスティバル2000に行って来ました。DVD再生は、予想通りCD−ROMが必要でした。「ユーティリティディスク」という名称・・・モノは言い様だだなぁ。

互換性 PlayStation上位互換 PS2は、その中にIOPと呼ばれるチップを搭載している。実は、これがPSをそのまま1チップ化したものであり、これによりPS2ではPSのソフトを遊ぶことが可能なのである。

このチップ、PS2モードでも独立した動作を行うことが出来る。実際には、DVD/CDやパッド、メモリーカード等のコントロールを受け持つことになる。

メモリーカード PlayStation2専用メモリーカード 8MBの容量を持つフラッシュメモリーカード。読み書きは従来のメモリーカードの比ではないほど高速化している。ほとんどのやり取りを一瞬〜数秒で行えるだろう。なお、PSではこのメモリーカードは使えない。残念・・・。
インターフェイス AVマルチ出力 ×1
光デジタル出力 ×1
USBポート ×2
IEEE1394(i.LINK) ×1
PCカードインターフェイス(TypeIII) ×1
「これでもか」と思えるほどインターフェイスは豊富だ。画像関連の出力以外は、これも今後どうなるのか不明。

(2001/4/25)
IEEE1394 ⇒ 対戦用ケーブル
USBポート ⇒ モデム(サン電子・アイワ・IOデータなど)
PCカードインターフェイス ⇒ 新型PS2から廃止。


■サードパーティによるミドルウェア情報

分類 名称 メーカー 解説
グラフィック・
周辺総合パッケージ
レンダーウェア
RenderWare
クライテリオン
Criterion
Windows用が先行して発売されていたが、他社に先駆けていち早くPlayStation2版のライブラリが発売された。

クライテリオンとしては、そのスペックの高さ以上に、WindowsからPlayStation2への移植性の高さを前面に押し出している。SCE主催のミドルウェアセミナーで、実際にWindows用に作られたスケボーゲームをPlayStation2に移植して動かしていた。その移植期間は何と1人のプログラマーが1週間だったそうだ。

コナミがRenderWareを採用したことにより、一躍有名になった。去年の段階では完成度的にいま一つと言われていたけど、今はどうなったのかな?

グラフィックライブラリ アガサ
Agatha
アートディンク
ArtDink
「A列車で行こう6」を作成するにあたり作成したグラフィックエンジンを商品化したもの。LWやMAX(予定)で作成したデータを変換するコンバート環境等もついたグラフィック統合ライブラリだ。

正直、このミドルウェアの話を聞いた時点ではあんまり期待していなかったのだが、説明会に行って一転、割と好感が持てた。というのは、デザイナーの立場から見た使い勝手がかなり整備されている模様だからだ。プレビューなども、プログラマーの手を煩わすことなくスムーズに出来るのだ。また、デモでは失敗していたが、GUI上での各種操作も出来るということで、開発の流れがスムーズになりそうだ。

さて、内部的には、2Dライブラリとポリゴンドライバ(VU1向け)、アニメーション管理等のレベルに分かれていて、使用する用途に合わせて組み合わせが可能だ。スペックがものすごく高い訳ではないため、スピードをものすごく要求するゲームには向かないかも。値段が安いというのも魅力の一つと言える。PS2でアクション性が低いゲームを開発しようと目論んでいる新参会社にとっては格好のライブラリかも。

また、関数名がPSのライブラリに似ているという点も、PSからPS2にジャンプアップをしようとしているプログラム開発者にとって好条件だ。

開発統合環境 コードウォーリア
CodeWarrior
for PlayStation(R)2
メトロワークス
metrowerks
事実上、PS2標準の開発統合環境である。

PS2のライセンスを取得すると、DTL−T10000という開発
機材を購入することが出来るが、これにはGCCをEE用に
改造したCygnus社の開発環境が付いている。

しかし、コンパイルの遅さや最適化アルゴリズムの不具合、
そして、何と言ってもデバッガの弱さ(というか前世代的)が
致命的である。私も最初の作品ではこのGCC環境を使って
いたが、今のプロジェクトではチームとしてCodeWarriorに
移行している。

CodeWarrior(CW)の特徴を挙げてみよう。

・自社開発の高速かつ高性能コンパイラ搭載
  GCCがバイト単位でファイルを読み込み処理しているのに
  対し、CWのコンパイラはどうやらドカンとメモリに読み込んで
  から処理を行っている模様。
  また、最適化もなかなか賢い様だ。

・VUやGSなども管理出来る強力なデバッガ
  とにかく、GCC環境では監視すら出来なかったチップセット
  も完全サポートしている。また、VUに関してはエミュレート
  動作によるデバッグなども可能。

・makefileが不要な簡単プロジェクト管理
  統合環境上のツリーにソースを追加していくだけで、基本的に
  ソースの因果関係などはCWが自動的に認識してくれる。

・オーバーレイ管理などゲーム作成時に便利な機能をサポート
  いくらメモリが32MBあっても、結局はゲーム機。CDやDVD
  という遅い外部記憶装置しかないので、メモリの有効利用の
  ためにオーバーレイプログラミングはかなりの割合で必須と
  なる。CWはこれも考慮していて、モジュールの読み換えなど
  のコマンド関連もあらかじめ準備されている。

現状の問題点は、IOP(つまりPSチップ側)のサポートがない点だ。
IOP側のプログラム(IRX)を作成するのは、相変わらずGCC環境
を使わざるを得ない。・・・これは苦労しますです、ハイ(^^;。

(追伸)ようやく「CodeWarrior for PlayStation2 IOP Extention」が
発売されました! これで、GCCを使う理由はほぼ完璧に無くなり
ましたね!


■その他

分類 解説
流通情報 2000年(平成12年)2月15日付
日経産業新聞 2面より

ゲームソフト カプコンが受託販売
プレステ2向け強化で

カプコンはゲームソフトの販売で、ソフト開発のゲームアーツ(東京・豊島、宮路洋一社長)と業務提携する。ソニー・コンピュータエンタテインメントが来月発売するゲーム機「プレイステーション2」向けにゲームアーツが開発するソフトを受託販売する。カプコンが国内の他のメーカー製ソフト販売を受託するのは初めて。

 ソフトはカプコンの営業・流通網を利用して小売店に卸し、ゲームアーツから一定の手数料を得る。提携の第一弾として、ゲームアーツが開発中のソフト三本を販売する。6月に発売予定の「鄭問(チェンウェン)之三国志」、今夏発売の「シルフィード(仮)」「ガングリフォン ブレイズ(仮)」の三作で、それぞれ十万本以上の販売を見込む。

ゲームアーツはこれまでパソコンやセガ・エンタープライゼスのゲーム機向けを中心にソフトを販売、「グランディア」シリーズなどのヒット作で固定ファン層を持つ。ただ、販売力が弱く、大手メーカーへの販売委託を検討していた。

PS2でUSB機器
初サポート!
6月以降発売のソフトから、USBマウスに対応したものが出始めました。
ライブラリVer1.6のドキュメントを見ると、USBに関するライブラリはIOP側、
つまりPSチップ側で受けることになっている模様(実際に使っている訳では
ないため、詳細は後日)。
PS2上で動作するLinuxセットが発売決定 【2001年4月26日発表】

PS2がクライアントマシンになる!?

SCEIが、PS2(PCカードインターフェイスが付いている旧タイプのみ)上で
動作するLinux(RedHatベース)の販売を2001年6月に開始することを
発表しました。

セットには、HDD(40GB/100Base−TX付き)、キーボード・マウス(USB)、
VGAケーブルなどが添付され、価格は25,000円とナカナカのもの。また、
驚いたことに、僕達開発会社に配られている「黒本」と呼ばれるPS2の詳細
マニュアルも添付され、さらにライブラリも付いてくるそう。

PS2について、もっと深く知りたいという方は、買ってみるのも手でしょうね。

PS2 Linux Kitに関するページ

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