多太神社



石川県小松市上本折町の多太神社(JR小松駅から徒歩10分ほど)です。木曽義仲が実盛の供養と戦勝を祈願して実盛着用の兜を奉納したといわれています。平成15(2003)年は鎮座1500周年にあたります。境内には、謡曲史跡保存会作成の駒札がたてられています。この神社には松尾芭蕉が元禄2(1689)年に立ち寄っています。『おくのほそ道』には次のようにあります。「此所、太田(多太)の神社に詣。実盛が甲・錦の切あり。往昔、源氏に属せし時、義朝公より給(賜)はらせ給とかや。げにも平士のものにあらず。目庇より吹返しまで、菊から(唐)草のほりもの金をちりばめ、竜頭に鍬形打たり。真(実)盛討死の後、木曽義仲願状にそへて、此社にこめられ侍るよし、樋口の次郎が使せし事共、まのあたり縁起にみえたり。  むざんやな甲の下のきりぎりす」(萩原恭男校注『芭蕉おくのほそ道』岩波文庫、1979年、より)

 ← 木曽義仲による実盛着用の兜奉納を記念して境内につくられた兜像。
境内にある実盛像。鬢鬚に墨を塗っている姿。 →
 ← 境内にある芭蕉像。
芭蕉がここで詠んだ「むざんやな甲の下のきりぎりす」の句碑 →
 ← 昭和28(1953)年、多太神社鎮座1450周年記念の能が奉納されました。曲目は、舞囃子『実盛』(佐野吉之助)、狂言『伯母ヶ酒』、能『経政』(湊勝久)、能『小袖曽我』(麦谷万次郎、春木敏男)、能『紅葉狩』(魚住弘英)などです。写真は、その記録が刻まれている碑です。
神社に奉納されている「実盛の兜」の絵馬 →

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