「殺生石」のストーリー 殺生石に行く途中にある「賽の河原」
玄翁という僧(ワキ)が修行の旅の途上、下野の那須野にやってきます。お供の能力(アイ)が「あの石の上に鳥が落ちます」というので、玄翁はその石に近づこうとします。するとどこからともなく女(前シテ)が現れて、その石に近づいてはいけないといいます。この石は殺生石といって、かつて鳥羽天皇の女官であった玉藻前(たまものまえ)の執念が化した石であるといいます。女は玉藻前のことをさらに詳しく語り、玄翁が素性を問うと、女は「殺生石の石魂」だといって消えます。能力が玉藻前の伝説を再び語った後、玄翁が石に向かって「早く立ち去れ、成仏させてやろう」というと、石はふたつに割れて、狐の形をした悪霊(後シテ)が現れ、自分の来歴を語ります。最後に「今玄翁の法の力でめったに聞くことのできない仏法にあうことができました。今後は悪事はいたしません」と狐はいい、消え失せます。 この能の作者は日吉安清です。彼は佐阿弥ともいい、「橋弁慶」「六浦」の作者でもあります。
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