【登場人物】
毒虫(毒) 本企画の解説役。怒れる美少女ゲーマー。お乳大好き。おぱんつ大好き。
この文を書いてる人間とはたぶん別人。
教師でもないのに、何故か“センセ”と呼ばれている。
アンドロイドM(M)
毒虫くんの助手。見た目はお乳がハンドボール大の美女。
その正体は巨根のオカマ。ジャックハンマー剛力無双のハードパンチャー。
自称“みかりん”。毒虫くんのことが大好き。
中東の地図 (随時参照してね☆ ばーいみかりん)
M「はいは〜い、みんなのアイドル・みかりんでっすぅ☆
今日も今日とて中東和平のためにがんばっちゃうゾ♪
腐ったイデオロギーで事実をネジ曲げるプロ市民悪い子は、
AIPACおてんと様に代わってお・し・お・きよ!」
毒「・・・・・・」
M「ほらほらセンセ、大はしゃぎのみかりんに、
いつもみたいにがつーんとお仕置きしてくださいな☆
はやく、はやくぅ♪」
毒「・・・・・・わかりますか、神父」
M「ダレが神父じゃ」
毒「わたしはやっと、とても重要なことに気がつきましたよ」
M「・・・・・・センセ。なんか口調が
トリニティ・カレッジ出のアイルランドの小男みたいなのはいいとして・・・・・・
何でガリル自動小銃とウージー短機関銃とIMIジェリコでフル武装してますの?」
毒「・・・・・・分かっていたよ、烈海王。
わたしこそがシオニストだったのだ」
M「誰がガングロ蛮勇中国人・・・・・・って、
いきなりどうしたんですのよセンセ?
ナニが悲しくてフリーメーソンとか薔薇十字団の手先にッッ!?」
毒「いや、フリーメーソン違うし。
さておき、私は気づいてしまった―――
我が魂に燃ゆる炎(ほむら)が、母なるシオンを求めていることに!
自らが、理想に憑かれたシオンを愛する者(Hoveve Zion)であることに!」
M「・・・・・・いかん、眼が完全にイッとる」
毒「あのコスプレちっくな衣装が“実は自分の趣味”なのがいい!
あの歩くだけでめくれてしまいそうなプリーツスカートがいい!
クールを装っていても全身の毛穴から吹き出る恋する乙女オーラがいい!
無垢な生娘にふさわしいぶっとい三つ編みがいい! とてもいい!!
そしてエーテライトの内蔵部位であるお乳はバレーボール大!」
M「シオンって・・・・・・あのシオンかよ」
母なるシオン
毒「ああ我が主(アドーナイ)よ! 私はシオニストだ!
革命思想のパン屑を大地に蒔く、最後のアリヤーだ!
祝福を! 祝福を! 祝福を!」
M「・・・・・・どさくさまぎれに、
お乳サイズを脳内カスタマイズしてやがりますわねセンセ。
型月方面から怒られても知りませんわよ?」
毒「シェマー・イスラエル!!
・・・・・・と、いうわけで行ってくる」
M「待て。ドコへ行く」
毒「知れたこと。右手にガリル! 左手にタルムード!
目指すは永遠の首都・聖地イェルサレム!
んでもって岩のドームで全開射げ・・・・・・」
M「・・・・・・えい☆」
ドバッッ(←壮絶なキドニーブロー)
毒 (ぴくぴくけいれんしている)
M「ふう♪ あやうくセンセが、ユダヤの手先のレッテルを貼られるところでしたわ☆
寸前で止められてよかったよかった♪ やっぱり愛の力ね☆」
毒「かぁごめかごめ・・・・・・」(←義眼を飛び出させつつ)
**********しばらくお待ちください**********
毒「・・・・・・単なるツカミのジョークなんだからさ、
いきなり人工透析が必要になりそうなブロウを打ち込まんでくれ」
M「一種の愛情表現ですわよ☆
・・・・・・っちゅーかセンセ」
毒「はい?」
M「シオニストを名乗るその前に・・・・・・
上野クリニックでも行ってらしたら?」
毒「・・・・・・・・・・・・ッッ!!」
M「ま、あたくしはありのままのセンセを愛してますけど☆」
毒「ちゅーかさ、ユダヤ教に改宗するには
割礼だけじゃなくてラビの認定もいるわけで(ごにょごにょ)」
M「ま、ソレについてはいいでしょ。
あたくしの独占物ですし。
それはそうとセンセ、ちょっとは気をつけてくださいな」
毒「君の存在以上に私に注意すべきことなど、
この世には何もない気もするが。
・・・・・・で、ナニをよ?」
M「あんまそういう発言ばっかりしてると、
香ばしさ満点のサヨクとかユダヤの傀儡扱いされちゃいますわよ?」
毒「・・・・・・ネットはレッテル貼りに命賭けてる輩の宝庫だしな。
でも、そんなことはいいんだわ。自画像からしてこんなんだしな」
毒虫くん自画像(作:腹八分 味之介画伯)
M「本当にいいのかこれで」
毒「アカでもネオナチでも何でもいいんだけどさー、
何より心配なのは、この企画のおかげで
ワタクシめにホモ疑惑がかかりそうでとてもイヤなんだけど」
M「あら。それなら心配ご無用♪
みかりんが、イスラエル方式で解決しちゃいますわ☆」
毒「ナンだよ、イスラエル方式って」
M「絶大な暴力で既成事実化♪」
毒「(人工透析より成人用おむつが必要な気がしてきた・・・・・・)
まあ、品のない前フリはこのへんにしとこう。
では今回から、パレスティナ紛争の歴史解説にうつるぞ」
M「はぁい☆」
CHAPTER.1 ゴール人は野蛮だ
毒「時は十八世紀末、フランスでは革命によって王政が打倒され、
共和制にうつった。世にいうフランス革命だね」
M「ああ、真性包茎で錠前いじりが趣味のルイ十六世と、
バクチと男漁りに明け暮れた挙句、自分のおっぱいの型取りとかしちゃった
マリー・アントワネットが、ギロチンで首カッ飛ばされたアレですわね。
みかりん的にはオスカル様に感情移入してしまいますけど♪」
毒「・・・・・・分かってると思うけど、ベルばらはフィクションだ。
さておき、“自由・平等・博愛”をかかげたフランス革命の結果、
それまでゲットー(ユダヤ人居住区)に押し込められ、
差別的な扱いを受けていたユダヤ人にも、平等な権利が与えられる」
M「うふふ。“自由・平等・博愛”のわりには、
ギロチンが大活躍してましたけどね☆」
毒「・・・・・・1981年の死刑廃止まで使ってたしな、ギロチン。
まあアレだ。伝統ってことだろ。
んでもって、その後登場したナポレオンが、
ヨーロッパを制圧していくわけだけど、
彼はその過程で、各地のゲットーを解放していった」
M「あらら、まさかナポレオンもユダヤ人とか?」
毒「そんなアホな。
ナポレオン自身はむしろ、ユダヤ人に偏見を持っていたみたいだし、
ユダヤ人の社会への同化を唱えていたんだけど・・・・・・
結果から見れば、フランス革命の精神がユダヤ人の解放をもたらし、
その精神はナポレオンによって西ヨーロッパ中に飛び火した」
M「とにかく、ユダヤ人はナポレオン様々、ってわけですわね」
毒「実際、各地のユダヤ人はナポレオンを大歓迎したしね。
・・・・・・でまあ、その後いろいろと紆余曲折はあったけど、
自由を得たユダヤ人達は、政治・経済・文化の各方面で活躍した」
M「ハッピーエンドじゃありませんか☆」
毒「ところがギッチョン」
M「ふるッッ! ・・・・・・センセ、おいくつ?」
毒「うるさいな、もう。
十九世紀後半に入ると、世界は民族主義の時代に突入する。
そして、反ユダヤ主義がヨーロッパ各地で盛り上がった」
M「なんか唐突ですわねえ。
ちょっと前に優しくしたと思えば、いじめてみたり。
あたくしとセンセみたい☆」
毒「(落ち着け、落ち着くんだオレ・・・・・・腕力で勝てる相手ではない・・・・・・)
この時代、反ユダヤ主義がおこったのは複数の理由がある。
フランス革命で生み出され、ナポレオンによって広がったのは
ユダヤ人の解放だけじゃない。
民族主義もまたフランスからヨーロッパに広がり、
近代国家を築くもとになったんだけど・・・・・・」
M「けど?」
毒「民族主義は“われわれ”と“他者”を峻別するところから始まる。
少数派で、社会に同化しないユダヤ人たちは“他者”にカテゴライズされ、
各地の民族主義の攻撃対象になる。これが第一の理由」
M「ふたつめは?」
毒「当時ヨーロッパで流行した人種論の影響だね。
人種論ちゅーのは、思いッきり簡単にいうと、
優秀な人種である白人が、劣等人種の非白人を支配するのが当然、って考え」
M「ほんなムチャクチャな」
毒「そういう時代だったんだよ。無論それだけじゃなくて、
ダーウィンの進化論や人類学の要素も含んでいるんだけど、
ようは帝国主義や植民地支配を正当化するための、一種の疑似科学だな」
M「よーするにインチキってことですわね」
毒「ちなみに人種論が盛んだったのはフランスとオーストリア。
若きヒトラーが、ウィーンで人種主義に目覚めたのは有名なハナシ」
M「そんで、みっつめですか?」
毒「前回少しふれたけど、共産主義者もまた反ユダヤ主義にくみした。
共産主義の資本家批判が、
経済界で活躍するユダヤ人への批判とむすびついていったんだ。
マルクス自身はユダヤ人だけど、
その著作には反ユダヤ的な記述が多いこともあるしね」
M「う〜、でも、ユダヤ人の共産主義者もいっぱいいたんでしょ?」
毒「前回もいったように、そこがややこしいところでね。
社会主義・共産主義のもつ、階級否定や平等志向は、
長らく社会の下層階級に甘んじていたユダヤ人にとって、
とても都合のいいものだったんだ。
だから共産主義に走るユダヤ人が多かったわけ」
M「あう〜ん、センセ、おつむがぱんくしそうですわ〜。
もう許して♪ そんなに激しくしないで☆」
毒「(神様・・・・・・助けて―――)
はいはい。このへんのハナシをするとキリがないし。
そんなこんなで、ヨーロッパに反ユダヤ主義が広がり、
特に東欧・ロシアでは“ポグロム”と呼ばれる、
ユダヤ人に対する集団的な暴行が多発するようになる」
M「いつまでたってもユダヤ人いじめ(ジュー・ベイティング)が
やめられない人たちですわね」
毒「やっぱり伝統なんだろ。
・・・・・・決定打となったのは1894年、
フランスで起こったドレフュス事件」
M「ユダヤ人のドレフュス大尉が、スパイ容疑で逮捕された事件ですわね」
毒「結局それは冤罪で、文豪ゾラの活躍もあって、
ドレフュスは無罪になるんだけど・・・・・・
この事件を通じて、
フランス市民が見せたユダヤ人への根深い憎悪に、
ユダヤ人たちは大きなショックを受ける」
M「自分たちを真っ先に解放してくれたハズのフランス人が、
口々に『ユダヤ人に死を!』とか叫んで、
反ユダヤのデモまでやらかしてたんですもの。
そりゃびっくりするでしょ」
毒「パリ特派員としてドレフュス事件を取材していた
ハンガリー出身のユダヤ人、
新聞記者のテオドール・ヘルツルも、
この事件にショックを受けた一人だった」
テオドール・ヘルツル
M「ま、立派なおひげ☆」
毒「美髭公もといヘルツルは、
進歩的だと思っていたフランス人の中でも、
反ユダヤ主義が広がっていたことに危機感をおぼえ、
ユダヤ人の民族国家の必要性を痛感する」
M「それで、おひげのヘルツルがシオニズムを始めたわけですわね☆」
毒「実際には、ヘルツルより先に
ドイツではモーゼル・ヘス、ロシアではレオン・ピンスケルが、
それぞれの著書でエルサレム周辺に
ユダヤ人国家を建設することを唱えているんだけどね」
M「なぁんだ。ヒゲ太郎のネタは二番煎じでしたのね」
毒「ヒゲヒゲうるせえな。オマエだって濃いだろ。
ヘルツルは1896年、『ユダヤ人国家』という本を書いた。
同じテーマを扱っていた前者二人の著作と異なるのは、
作中で述べられているユダヤ国家建設のプロセスが、
現実的かつ具体性をもって書かれていたこと」
M「だからヘルツルが“シオニズムの父”と呼ばれるんですのね」
毒「だけど、『ユダヤ人国家』が発表された時
世間の反応は冷たかった。
特に富裕な同化ユダヤ人や敬虔なユダヤ教徒から反発を受ける」
M「いきなりダメじゃん・・・・・・」
毒「それでもヘルツルは気合で運動を具体化していく。
翌年には史上初のシオニスト会議がスイスのバーゼルで開催。
この会議で、シオニスト運動の組織として“シオニスト機構”が成立し、
シオニズムの目標を『パレスティナにユダヤ人の民族郷土をつくること』
と決定した“バーゼル綱領”が採択される」
M「ひゅーひゅー☆
記念すべきこの時から、シオンの地への
血で塗り固められた道が築かれたのですわね☆」
毒「・・・・・・さりげなく恐いこと言うなよ。
ところが、そう簡単にいかないのが世の常。
ヘルツルは、当時パレスティナを支配していた
オスマントルコのスルタン(帝王)に
ユダヤ国家建設の許可をもらいに行くけど、失敗」
M「あらら」
毒「そんでヘルツルはヨーロッパ各国を歴訪して、
ユダヤ国家建設の陳情をおこなったけど、ことごとく失敗。
シオニスト機構でも、建設予定地を
パレスティナにするかウガンダにするか
キプロスにするかシナイ半島にするか・・・・・・と、
もめにもめて大混乱」
M「さすが議論好きのユダヤ人。
『ユダヤ人が二人いると三つ政党ができる』とか、
民族性以前に物理的にアレなこと言われちゃうわけですわ☆」
毒「そうこうしているうちに、肝心のヘルツルが
44歳の若さで心臓発作のため病死してしまう」
M「うわ、こんな時に。気の毒ですぅ〜」
毒「こうして、カリスマ的存在だったヘルツルの死と、
シオニスト会議の混乱のため、
これ以後シオニスト機構は急速に求心力を失っていくことになる」
M「あらららら〜。これからどうなっちゃうのかな〜♪」
毒「ちゅーわけでいったん休憩ね」
CHAPTER.2 汚い仕事は紳士にしかできない
毒「さて、シオニスト機構の影響力が低下していく一方で、
機構の運動とは別に、独自にパレスティナに移住するユダヤ人が出始めた。
この“アリヤー”(ヘブライ語で上る、昇るの意)と呼ばれる移民たちは、
ロスチャイルド等のユダヤ人資産家から援助を受けて、
パレスティナの土地を購入し、そこに移住を始めた」
M「土地を買ったって・・・・・・どなたからですの?」
毒「何度も言うように、当時のパレスティナ―――
アラビア語読みだと“ファラスティーン”はオスマントルコの支配下。
パレスティナの土地はダマスカスやベイルートに住む不在地主の所有物で、
ユダヤ人は彼らにお金を払って土地を買ったの」
M「それをパレスティナに住んでたアラブ人たちは、黙って見てたんですの?」
毒「黙っても何も、当時パレスティナに住んでいたアラブ人―――
のちのパレスティナ人の先祖は、大部分が小作人だったからね。
自分の土地じゃないから、否も応もなかった。
中には、パレスティナ在住の地主にもかかわらず、
ユダヤ人に土地を売る者もいた」
M「はぁ〜。自分で売ってりゃ世話ないわ・・・・・・。
『ひさしを貸して母屋を取られる』とはまさにこのことですわね」
毒「もちろん、現地のアラブ住民の反発はあったよ。
ユダヤ人が土地を購入すると、
従来そこを耕していた小作人は職を失うことになったからね。
なぜかってーと、初期のシオニストは社会主義者が多かったんで、
小作農という“搾取”を好まず、自らの力で土地を耕した。
これについてドイッチャーは、ナロードニキの影響も指摘してるけど」
M「とにかく、いきなりユダヤ人がどかどか入ってきて、
力ずくで土地を奪ったわけではなかったんですのね・・・・・・」
毒「この頃はね。衝突もほとんどなかったみたいだし。
そんなわけで、シオニスト達は『国なき民に、民なき国を』を
スローガンにして、じわじわとパレスティナに移民をすすめていく」
M「待てい! 『民なき国』ですと?
パレスティナには思いっきり人が住んでたんですのよ?」
毒「無論だ。そして、インテリ層が中心のシオニストが、
それを知らなかったはずがない」
M「ほんじゃ、シオニストは、現地のアラブ系住民の存在は、
力いっぱい脳内スルーして移住していたわけですわね・・・・・・」
毒「ここで考慮に入れなきゃならんのは、当時の時代背景だね。
当時は帝国主義まっさかりの時代。
欧州の“ユダヤ人”たちも、実態は白人の知識階級だ。
『白人が非白人を征服して土地を奪うのはアタリマエ』という、
帝国主義の時代の空気に影響を受けていても、不思議はないだろう」
M「うう〜。何かみかりん、泣けてきちゃいますわ〜。
いじめられっ子のユダヤ人まで、
そんな悪い白人(バッドホワイトマン)ちっくなことを言い出すなんて〜」
毒「安心して、みかりん。
この後はもっとひどいことが目白押しだから」
M「ぴえ〜〜〜」(泣)
毒「泣くなって。マスカラ溶けてる、溶けてる」
M「ひぐうっ!」
毒「さて、ユダヤ人たちがパレスティナへの移民をすすめ、
じょじょにアラブ人の反発が高まっていた頃・・・・・・
世界では帝国主義国間の陣取り合戦が、
イイ感じにヒートアップしていた」
M「うっ、そういえば二十世紀初頭といえば・・・・・・」
毒「そ、欲ばりさんたちの大げんか―――
またの名を第一次世界大戦が1914年に勃発。
その中で、欲ばり&けちんぼ&嘘つきの無差別級統一王者、
大英帝国が、中東にちょっかいをかけはじめる」
M「やっぱり石油が欲しかったんですの?」
毒「いや、この頃はそれほど中東地域での油田開発はすすんでなかったから、
それがメインの動機ではないね。まだ資源としての重要性は低かったし」
M「う〜、あと動機といえば・・・・・・アラビアンナイト風味の、
エキゾチックな女奴隷が欲しくなったとか。
ジョン・ブルのみなさんも、カーマ・スートラ風のメイクラヴを(以下略)」
毒「二光年ほどハズレ。
正解は“航路”。当時のイギリスは、
海洋航路を支配することで世界の頂点に君臨していたからね。
中東は、地中海〜紅海〜アラビア海をおさえる上で、
非常に重要な拠点だったんだ」
M「ぶー、つまんない結論ですわ〜」
毒「いくらティータイムのために清国を滅ぼそうとした
イギリス人とはいえ、そんなおもろい理由で戦争はしないだろ。
面白い面白くないで戦争していたのは、
こういう“ぼくのかんがえた100億パワーの超人”級兵器を、
破綻寸前の国家予算を使って作成する伍長殿だけだ」
超重戦車マウス(ベルリンのアドルフくんの作品)
M「はあ・・・・・・。
マウスの量産体制さえ整えば、モスクワは苦もなく陥落し、
第三帝国の栄光は永遠に続いたでしょうに・・・・・・」
毒「・・・・・・つっこみ所が多すぎて困るが、あえて一言。
寝言は寝て言え」
M「スターリングラードを蹂躙するマウス重戦車隊!
迎え撃つは、ソ連の誇る最強自爆兵器・地雷犬ッッ!!
ああ、これこそが歴史に隠された真実―――」
毒「イヤな東部戦線だな。
てーかそれだとマウスより随伴歩兵の方が活躍しそうだし。
・・・・・・さて、WWUネタやると本当に終わらなくなりそうだ。
さっさと進むぞ」
M「そーですわね。
センセがお得意の風船爆弾の話とかなさってもアレですから」
毒「黙らっしゃい。
・・・・・・で、イギリスは中東を支配下におくために、
当時中東地域で覇を唱えていた、
オスマントルコ帝国を弱体化させることを企んだ」
M「確か第一次世界大戦では、
オスマントルコはドイツ側で戦ったんでしたっけ」
毒「そう、ドイツ、オーストリアとともに同盟国についていた。
イギリスはフランス、ロシアと組んだ協商国の側だから、敵対していたわけね」
M「う〜WWTは兵器がダッセえからよく分からないですわ〜」
毒「・・・・・・まあいいか。
で、オスマントルコ弱体化のために、
イギリスは各地のアラブ人勢力に反乱を起こさせ、
トルコ軍を駆逐させようという計画を立てる」
M「そゆことだけは熱心ですわね、イギリス人」
毒「その計画の協力者として目されたのが、
名門ハーシム家出身の、聖地メッカの太守フセイン。
イギリスはフセインに、計画の協力を要請した書簡を送る。
それに対してフセインは、現在のシリアにあたる地域を中心にした、
アラブ人の独立国家を認めるなら協力する、という返書をしたためた」
M「“フセイン=マクマホン書簡”ですわね」
毒「そゆこと。マクマホンってのは、
フセインと書簡をやりとりした、イギリスの高等弁務官の名前ね」
M「ん〜、そういえば、ハーシム家ってどっかで聞いたことがあるような・・・・・・」
毒「ハーシム家ってのは、もとをたどると預言者ムハンマドに連なる、
イスラム世界の超名門なのよ。
ちなみに、このフセインは現在のヨルダン国王のご先祖様。
だからヨルダンの正式名称は『ヨルダン=ハシミテ王国』。
ハシミテってのは“ハーシム家の”って意味」
M「あ、なるほど」
毒「そのハナシはもうちょいあとね。
それで、肝心なのはここから。イギリスはその書簡の中で、
フセインがアラブの独立国家の建設予定地として要求した地域から、
シリア周辺の一部分を除外した。
その除外された地域の中にパレスティナが含まれるのかどうかは、
今なお論争の対象となっている」
M「除外したって・・・・・・どのへんを?」
毒「それがね、とてもあいまいな文章なんで、どーとでも解釈できるのよ。
これは、当時シリアに強い影響力を持っていたフランスのことを考慮して、
こういう不透明な表現にしたんだろうけど。
ちなみに以下が原文」
"The two districts of Mersina and Alexandretta and portions of Syria
lying to the west of the districts of Damascus, Homs, Hama.and Aleppo cannot
be said to be purely Arab, and should be excluded from the limits demanded"
毒「ポイントになる都市、ダマスカス、ホムス、アレッポ、ハマについては、
こっちの地図(最下段)で位置を確認してね」
M「・・・・・・確かにこれだと、今のレバノンあたりまで、とも
その南のパレスティナも含んだ地域、ともとれますわね」
毒「肝心なのは、
フセインは『パレスティナは除外地域に入らない→オレの物』と考え、
イギリスは『パレスティナは除外地域に入る→オレの物』と考えてて・・・・・・
そのことに対してお互いに確認を取らなかった。
おまけに書簡のやりとりを通じて、当時はアル・クドゥスと呼ばれていた、
聖地エルサレムの処遇については一切言及がなかった」
M「なんというか・・・・・・イギリスがだました、っちゅーか、
お互いに歴史に残るうっかりぶりを全力で発揮していただけ、
って気が、みかりんにはしますわ」
毒「・・・・・・オレはイギリスは確信犯だと思うけど。
とにかく、幾度か書簡をやりとりしたあと1915年に取引が成立。
フセインはアラブ人勢力を蜂起させ、各地でトルコ軍を駆逐し始める。
そしてその反乱を指揮させるために、
イギリスは考古学者にして陸軍情報部の工作員、
トーマス・エドワード・ロレンスを送り込む」
M「『アラビアのロレンス』ですわね☆
ゲイでマゾともっぱらの評判の♪」
毒「そういう説もあるが、まあ本筋に関係はないな。
さておき、映画で描かれたロレンスの大活躍は、
かなりの部分が虚構だと言われている」
M「あう、夢がありませんわ〜」
毒「でもまあ、彼の名誉のために言っておくと、
考古学者としては、現在でも非常に評価が高い人物だよ」
M「ぷうぷうぷう。さっきからセンセ、
オハナシをつまんなくしてばっかりですわ!」
毒「そゆ人はフィクションを読んでね。
・・・・・・一方その裏で、イギリスはフランスと秘密協定を結び、
大戦後の中東分割案について取り決めをしていた」
M「こっちは“サイクス=ピコ協定”ですわね」
毒「ところがこの秘密協定の内容では、
フセインが王になって支配する予定だった土地―――
現在のシリア周辺の地域が、フランスの支配圏とされていた」
M「思いっきり“フセイン=マクマホン書簡”と矛盾した内容ですわ〜」
毒「これだけでも充分、不誠実な二枚舌なんだけど・・・・・・
さらにイギリスは矛盾に満ちた外交に走る。
1917年、イギリスのバルフォア外相が、
シオニストの大富豪・ロスチャイルドにあてた書簡、というかたちで、
パレスティナにユダヤ人の民族的郷土を建設することを支持すると発表した」
M「はいはい、こちらが“バルフォア宣言”。
Y号B型重戦車の前面装甲のようにブ厚い面の皮を誇る、
英国紳士の三枚目の舌、ということですわね」
イギリス紳士の面の皮(イメージ映像)
毒「だから独軍ネタはやめれって。
さて、イギリスがパレスティナをエサに、
ユダヤ人の協力を求めたのは、以下の理由による。
(1)富裕なユダヤ人資本家の経済協力
(2)ユダヤ人が敵国であるドイツに協力することを防止
(3)パレスティナに親英国家を作り、イギリスの生命線である、
スエズ運河の防壁及びフランスの支配するシリアとの緩衝地域とする」
M「一応、イギリス人も考えてるわけですわね」
毒「この三枚舌外交で、中東におけるイギリスの信頼がグレイトに失墜したけどな。
その裏には、イギリスにおける一人のユダヤ人の暗躍があった。
その名はハイム・ワイツマン。イギリスのシオニズム運動家」
M「その人がイギリス人をそそのかして、
イギリスにシオニズムを支持させたわけですわね?」
毒「その通り。ワイツマンはロシア出身の化学者で、
火薬の原料となるアセトンの製法を開発したことで、イギリス軍に大きく貢献。
だから軍や政府に対する発言力が強かった。
ちなみに、このワイツマンがイスラエルの初代大統領」
M「え・・・・・・イスラエルって大統領がいたんですの!?」
毒「今でもちゃんといますよ。(2004年現在:モシェ・カツァブ大統領)
ただ、実権は首相にあるんで、一種の名誉職だけどね。
そのへんはドイツと同じ」
M「ドイツでも、ニュースに出てくるのは
首相のシュレーダーさんばっかりですものね」
毒「ちなみに今月(2004.7)、
ドイツの大統領がラウ氏からケーラー氏に代わったけど、
ダレもそんなこと知らないでしょ?
イスラエルもそうなんだが・・・・・・まあイスラエルの場合、
首相になるヤツがどいつもこいつもキャラが濃すぎて、
大統領の存在がかすんじゃう、というのもあるけど」
M「うふふ☆ 生涯スタンドプレー一本槍の突撃おじいちゃんこと、
現首相のアリエルたんが筆頭ですわね」
毒「ちゃんとシャロンっていえよ、シャロンて。
前首相のバラクもすごかったけどな。
元最強の暗殺プロフェッショナルだし」(←マジ)
M「むふふ、センセ。
みかりんね、みかりんね♪
いいこと思いついちゃいましたわ☆」
毒「・・・・・・一応訊いておこう。どうせロクでもないことだろうけど」
M「ドイツもイスラエルに対抗して、
もっともっと首相をぱわーあっぷさせないといけませんわ、ね?」
毒「何の必然性があって?
まあいいや、それでどうするのよ」
M「ドイツの大統領と首相を合体させちゃいますのよ☆
そして明日からはシュレーダーさんが、
総統(フューラー)として第四帝国に君臨するのですわ♪」
毒「・・・・・・・ッッ」(←無言でみかりんのスカートをめくる)
M「あらやだセンセのえっち♪
・・・・・・って、どうしますのよ。
いきなりあたくしのおまたに手ェつっこんで。
あ、そんなトコ握っちゃダメ☆」
毒「―――握力全開ッッ!!」
M「セ、セ、センセ・・・・・・
あ、あたくしのスウィートボールズを
そんな破裂するほど強く握りしめたら、ひ・・・・・・」
毒「・・・・・・第三帝国ネタはやめろと言うとろうがッッ!!」
(↑右手に全エネルギーを集中しつつ)
M「ひぎぃぃ〜〜〜ッッ!!」
**********しばらくお待ちください**********
毒 (無言で手を洗っている)
M (股間をおさえてうずくまっている)
毒 (血が出るほど激しく手を洗っている)
M「うう・・・・・・今のはひどいですわ〜。
本当に潰れるかと思いましたもの〜」
毒「・・・・・・さあ、再開しようね」(←悲しげに)
M「・・・・・・センセ、そんな全身から
『ああ汚いモノさわっちまった』的オーラ、出さないでくださる?
被害者はあたくしなんですから」
毒「(無視して)ほんでもって、大戦が終結すると、
中東はほぼ“サイクス=ピコ協定”の通りになる。
シリアにあたる領域はフランスの支配地になり、
裏切られたフセインは約束が違うと大いに怒る」
M「そりゃ怒るでしょ。フセインさんは、
自分がダマスカスで王様になる気マンマンだったんだから」
毒「実際、大戦後フセインはそれを実行し、『シリア王国』を樹立。
息子のファイサルを国王にすえるんだけど、
ソッコーでフランス軍に叩き出されている」
M「あらら、気の毒。フレンチの方々も容赦のないこと」
毒「まあ、フランスにとっちゃ、
イギリスとフセインの約束なんて、知ったこっちゃないからな。
・・・・・・で、仕方ないんでイギリスは、
自分が大戦後に得た中東の土地の中から、フセインへの分け前を出す。
フセインの次男・アブドゥラを国王にしたトランスヨルダン(のちのヨルダン)
フセインの三男・ファイサルを国王にしたイラクという、
二つの国を強引にデッチあげる」
M「あら、この時にイラクができたんですの。
じゃあ、黄金製のH&K MP5をコレクションしてた
サダム・フセインさんもこの一族とか?」
毒「いんにゃ、同じフセインだけど全然無関係だっぺよ。
イラクのハーシム家の王政は、サダムのいたバース党のクーデターで崩壊して、
しかも国王(当時はファイサルU世)は処刑されたわけだし」
M「そーですの。・・・・・・で、肝心のパレスティナは、
第一次世界大戦のあとどうなったんですの?」
毒「はいはい。パレスチナはイラクやトランスヨルダンと同じく、
国際連盟の委任統治領という形式でイギリスの支配下に入った。
で、その委任統治に関する規約には、
パルフォア宣言と同様の内容が盛り込まれていて、
一応、イギリスとしてはユダヤ人に義理を立てた。
シオニスト側も、以後この規約を口実に移民をすすめていく」
M「・・・・・・あら。何か今までのハナシで、
存在を忘れられている人たちがいる気がしますけど」
毒「・・・・・・そう、大戦後の取り決めの中で、
パレスティナに住んでいたアラブ系住民のことは
イギリスをはじめ、世界からすーっかりと忘れられてて、
その処遇については、何ら明確な規定がなかった」
M「うわ、ひでえ」
毒「・・・・・・実は、バルフォア宣言の中で
『パレスティナに存在する非ユダヤ人社会の住民と宗教的権利を侵害してはならない』
という一文があって、その部分はそのまま、
サン・レモ会議で作られた国連の規約にも転載されていたんだが・・・・・・」
M「“非ユダヤ人”って、当然パレスティナ人のことですわよね。
ま、現実はどうだったかは、歴史を見れば一目瞭然ですけど」
毒「・・・・・・そーね。
ちゅーか上の文、オレが訳したんであんまアテにしないで。
こっちのページに、第一次世界大戦のいろんな条約の原文があるんで、
気になる人は自分で読んでみてね」
M「ともあれ、ここまできてようやく、
パレスティナ紛争のそもそもの原因である、
イギリスの三枚舌外交のところが終わったわけですわね」
毒「教科書なら一ページかそこらで終わるところだけどな。
・・・・・・まあマジメな話、現在のパレスティナ紛争に対する、
イギリスの責任はとても大きい」
M「そのわりには、途中でケツまくってましたけどね」
毒「パレスティナだけでなく、イラク、ヨルダン、サウジといった国は、
そもそもイギリスがやっつけで作った国だからね。
それがどれだけの混乱を中東にもたらしたことか」
M「まあ、イラクの歴史がめちゃめちゃなのは、
あたくしも知ってますけど・・・・・・他もそうなんですの?」
毒「例えば・・・・・・みかりん、
サウジアラビアの“サウジ”ってさ、『サウド家の』って意味なんだな。
サウド家も、やっぱりこの地域の名族で、
当然歴代のサウジアラビア国王はサウド家の出身」
M「ふんふん。なんかヨルダンにそっくりですわね」
毒「そうなんだよ。そこが問題でね。
サウジとヨルダンがどれだけ異常な人工国家か、
国名を見れば一発で分かる」
M「??」
毒「もう二十一世紀にもなる、この現代世界で―――
国名に個人名が使われているんだよ?
それを考えれば、どれだけ異常なことか分かるでしょ?」
M「あの北朝鮮ですら『金王朝』を名乗ってませんものね・・・・・・
たとえ実態はそうだとしても」
毒「ヨルダンはよそから連れてこられた王族を、
少数派のベドウィン(遊牧民)が守り、
多数派のパレスティナ人の上に君臨しているというカタチ。
その体制の不安定性は、イラクのクウェート侵攻の時に如実に表出した。
これはあとでくわしくやるけど」
M「サウジは?」
毒「部族社会の論理をそのまま持ち込んだ、極端な王族独裁体制。
しかもかなり香ばしい腐敗社会。
国王の莫大なオイル・マネーだけで、
国民全部を食わせているような感じね。
親米国家だけど、国内ではイスラム原理主義過激派が大暴れしてる」
M「オサマ・ビン・ラディンさんも、サウジの出身ですものね・・・・・・」
毒「この先、サウジにもしも大きな政変があったら、
大変な混乱が起きる。サウジは世界一の産油国だし、
メッカとメディナという、イスラームの二大聖地を要してる。
・・・・・・日本も無関係じゃないよ。
日本の原油輸入は、約四分の一がサウジからだからね」
M「うえ・・・・・・」
毒「ちなみに、クウェートもイギリスが作った国。
内実はサウジアラビアのミニチュア版。
その他、UAE、オマーン、カタール・・・・・・
ほかのペルシャ湾岸の産油国も似たようなもんだね。
すべてイギリスが建国にかかわっている」
M「・・・・・・何か、現在の中東の混乱は、
全部イギリスのせいという気がしてきましたわ〜」
毒「そこまでは言わんけど。
まあ、昔のことをほじくり返しても仕方ないが・・・・・・
ただ、過去の歴史を鑑みるに、
英仏はもうちょっと中東和平に積極的に関わってもいいと思うんだけど。
何だか独りで空回りしてるアメリカが気の毒に思えてくる」
M「まあ、ペルシャ湾岸の石油は全部オレのもの!とか、
国内のユダヤ票ゲットしてェー!(by民主党)とか、
ホンネが悲しいくらいに透けて見える時もありますけど、
がむばってますものね、アンクル・サムは」
毒「ま、これもめぐりあわせと思って、続けてもらうしかないな。
・・・・・・さて、今日はここまで。
本当はイスラエル建国までいきたかったけど、
またまた長くなりすぎたんで」
M「あう〜。ごめんなさいですわ〜。
みかりんが栄えあるジャーマンタンクの話ばっかりしてたのが
いけないんですわ〜」
毒「まあ、いいよ。オレもノッてたし」
M「あン☆ センセ優しい♪
次回は今日の反省を活かして、
ドイツ戦車とは別の意味で存在自体がギャグな
旧日本軍戦車のおはなしをしますわ〜」
毒「せんでいいッッ!!」