動物はモノ? 動物景品を考える要請書
何故ペットの抽選やプレゼント(景品)がいけないのでしょう。
我が国ではこの点に関して問題意識を感じる人は残念ながら少なく、ペットとして人気の動物種がプレゼントされるとなると喜ぶ人達が多いにちがいありません。更に動物が持つ可愛いらしさのイメージから主催側のイメージアップにも貢献し、結果的にお互いにとってとても良い企画として取り上げられがちです。
しかしながら、生き物を飼うという長期的な視点で見つめますと問題です。
一般的に多くの人は高価な犬や猫が抽選でもらえるとなれば、特別しっかりした飼養計画がなくてもとりあえず申し込む人が出てくる可能性があります。今、犬も猫も平均15年は生きますし、その間病気にも罹ります。散歩も(犬の場合)毎日必要です。
飽きたから、病気になったから、移転先で飼えないからといってやめるわけにはいかないのが動物を飼う事の基本原則ですが、それが守りきれずに動物を捨てる人々いるのは周知の事実です。
現在日本では年間約60万頭弱もの犬猫が保健所殺処分されています。
こうした動物のほとんどが人間の都合で飼いきれずに捨てられた動物たちです。
抽選で無料で貰うというのはこの点が見過ごされ、結果として不幸な動物を生み出す機会を提供させてしまう可能性が問題なのです。
特に知名度の高い大手企業が社会活動の一環としてペットのプレゼントを企画実施されますと、社会全体がその事を一つの基準と受けとめ、容認されうる現象として定着してしまう危険性があります。
以上の趣旨から何卒ご理解を賜り、企画の中止をご決断頂きたく存じます。
また、生き物を商品宣伝の景品にすることは欧米諸国では常識外のことです。クリスマス等で友人へ犬や猫をプレゼントすることさえ欧米の動物保護団体は中止を望んでいます。
最大の理由は、やはり捨てられる動物が多いからです。
市民会議が長年にわたり抗議した動物プレゼントには下記のようなものがあります。
'84年
マガジンハウス社が新雑誌創刊記念に猫百匹プレゼントを発表他の愛護団体と市民会議はビラ撒きをして抗議、交渉の結果中止。
'86年
ジャパンペットフエアで犬百匹プレゼントを計画。日本捨て猫防止会と市民会議が抗議、企画は中止に。
以後年数件のプレゼントが続き、最近になるとその量は増えて毎月どこかで行われるようになります。
'96年5月
マスターフーズ社がペットプレゼントに今後協賛、後援をしないと回答。
'97年3月
新潟放送が自社広告人気投票にアメリカンショートヘア子猫プレゼントを発表、日本動物福祉協会、市民会議他の抗議で中止に。同11月、(株)コジマが動物プレゼントの計画の休止を回答。
'98年3月
フリスキー(株)が、生体プレゼントに協賛、後援を一切しないと回答。3月アイワールド相模原店ダルメシアンプレゼント。
4月
動物の法律を考える連絡会主要加盟団体が連名で、マスコミにペットプレゼントの広告を掲載しないよう要請した。ペットのジャングル成田店が、開店記念にハムスター、ジドリ、ミドリガメをプレゼント。
4月
東京楽天地がダルメシアンプレントを企画、愛護団体および市民会議の抗議で中止した。
5月
沖縄就職情報誌アスク1周年記念にシーズー犬プレゼントを発表。市民会議は他の愛護団体と共同で抗議、中止になった。
7月
ユアーズミニウサギプレゼント。
8月
ドッグランドK9子犬10匹プレゼント
'991月
大阪わんわんランドがUFOキャッチャーで子犬、子猫の当たり札を引かせる。各団体の抗議及びワシントン条約違反等で中止したが、営業は続けている。
7月
(株)スリーアンドワン、ビンゴ大会の景品にフエレット、子犬プレゼント。福祉協会、市民会議の抗議に今後は中止と回答。
7月
TBSテレビ「エクスプレス」で限定極上商品として「クワガタ5匹プレゼント」市民会議の抗議に今後はしないと表明。因みに民放連番組部と愛護団体の間に5年前に動物を景品にしないとの約束があったのだが考慮されなかった。
7月
大垣市の未来精工(株)がカブトムシ自動販売機を発表大人気とのことだったが、愛護団体と市民会議は「生命あるものを自販機で売らないで」と要請したが、需要が多いと続行中。
8月
通販のムトウがびっくりプレゼントとしてシーズー犬、アメリカンショートヘアの子猫をどちらか毎月1名づつ6名にプレゼントに市民会議他の愛護団体が抗議の結果中止になった。
2000年:10月
神奈川県座間市に建設予定のマンション販売会社が購入景品リストに家電等と並列して犬猫を掲載。部屋の備品並にペットをプレゼントすることに市民会議は抗議後、販売会社も命あるものを備品と同列に考えるべきではなかったと、企画を中止。
12月
大手スーパーのジャスコ佐世保店年末売り出しの一環として、犬の人気コンテストを行い、優勝犬を抽選でプレゼント企画実施。抗議要請後、中止。
2002年:4月
(株)リクルートコスモスがマンション・グランレーブ川崎大師公園販売に際してペットのプレゼントを企画。抗議後、「今後は全社的にペット景品の再発防止に努めたい」との回答。
4月
(株)名鉄百貨店 「ゴールデンウィークめいてつこどもまつり」に際して抽選でミニチュアダックスフントや子うさぎをプレゼントすることに抗議した結果、「動物愛護の精神に反し、配慮を欠いた」と企画を中止。
2003年:2月
(株)ミサワホーム東海が愛知県藤岡町で住宅購入者にもれなくお好きなペットを進呈のチラシを配布。抗議の結果、即日中止。
ロシア「猫のサーカス」で世界的に有名なククラチョフ氏が今年5月〜8月の間、テレビ朝日の主催で猫劇場全国巡業に際し観客に抽選で猫のプレゼントを企画し、ホームページ上で宣伝された。抗議要請の結果、猫劇場実行委員会から猫のプレゼントの企画は中止との回答。
まだまだたくさんありますが、皆さんも見つけ次第お知らせ下さい。こんな形のプレゼントは一日も早くなくしましょう。



