第1・2話 無防備都市 1979.10.14/21 放送 監督 渡辺拓也 脚本 永原秀一
 

南富士演習場から米軍の最新鋭多目的装甲車が盗まれた。現場からは大門(渡哲也)が5年前に取り逃がした殺人犯・日下(浜田晃)の指紋が検出される。そんな折、盗まれた装甲車が突如銀座に現れる。
 

5年の長きに渡り放映された西部警察シリーズの記念すべき第1作は、米軍から盗み出された最新鋭多目的装甲車が東京都心を暴れ回るという奇想天外なストーリー。

 主役となる『多目的装甲車』は正式名称・TU89型。通称『LADY BIRD』。機関銃はもとより、125ミリ砲を搭載、しかもコンピュータ制御によってその砲撃は百発百中というスグレモノ。深夜、日米合同訓練の行われる南富士演習場から盗まれた。当然ながら実在する車両ではなく、撮影用に建設車両製造大手のコマツに作らせたもので、外観はハリボテ。ちなみに製作の際にモデルとなったのは当時の自衛隊の最新式戦車であった74式。キャタピラでは公道で撮影許可が下りないためにタイヤ式となったらしい。製作費用は五千万円であったとか。

 TU89型に随行する白パト部隊8台の内訳はフェアレディZ・GS30型が1台、セドリック・330型4台、及びセドリック・430型3台。

米軍の多目的装甲車・TU89型。重量35t。機関銃とコンピュータ制御可能な125ミリ砲を搭載。
  
TU89型に随行する白パト軍団。
 
 出現して暫くはあてもなく都心を徘徊していただけの『LADY BIRD』だったが、近鉄が日本ハムに敗れたのを機に攻撃を開始。まず前方に並んでいた白パト2台をその巨大な車輪で踏みつぶす。後姿からしか判別できないが、潰されたのはセドリック230・前期型。続いて、射手・ジェイ・ジェイ(ウィリー・ドーシー)の機銃掃射で、別の1台の白パトが爆発炎上。炎上したのはこちらも230型セドリック。商用車用に多く用いられたスタンダード型のフロントグリルを装着。この爆発シーンは、別アングルで撮影されたものが第1話〜30話のオープニングで使用された。
『LADY BIRD』の巨体に踏みつぶされる2台の白パト(230型・セドリック)。 ジェイ・ジェイの機銃掃射で爆発炎上した白パト(230型・セドリック・品川88●26ー22)。
 

 大門たちも黙ってはいない。まず源田(苅谷俊介)が工事現場から盗み出した大型ダンプを装甲車に正面から突っ込ませて装甲車を停車させようと試みるが失敗。源田が装甲車に突っ込ませたダンプは日産ディーゼルのボンネット型ダンプ。 装甲車の先端に激突した衝撃でボンネットがめくり上がる。

 さらに大門たちが装甲車の行く手にダイナマイトを仕掛け爆破を試みる。が、頑丈な装甲車の前にはこれも全く歯が立たない。

 工藤(片岡五郎)は報復に居並ぶパトカーの車列に向けて125ミリ砲を発射。2台の白パトと1台の黒パトが炎上。

大門らのダイナマイト攻撃は失敗に終わる。
 
 白パトのうち1台は車種判別不能だが、230系のセドリックかグロリア。もう1台の白パトは230型の前期セドリック。黒パトは同じく前期230型セドリックで、フロントグリルはスタンダード型。この爆発シーンは第31話〜74話のオープニングの他、西部警察パート3でもオープニング中に使用された。また別アングル(斜め後方)から撮影されたものも第1話〜30話、および31話〜74話までのオープニング画で使用された。
 

 ずっとやられっ放しだった230型だが、見せ場が訪れたのは終盤。大門が自分に恨みを抱く犯人グループの1人・日下を挑発しながら装甲車を罠を仕掛けた廃工場へと誘導するのに使用した黒パトこそ前期230型のグロリア。フロントグリルはスタンダード仕様。ちなみに日下の機銃掃射でフロントガラスを粉砕されるまでは330型のセドリックだったのがすり変わってしまった。その後ラストで装甲車が爆発炎上するシーンでもこっそり左側手前で映り続けている。

装甲車を廃工場に誘導する際に大門が使用した黒パト(前期230グロリアスタンダード・品川88い41ー23)。
 

 大門の挑発で廃工場におびき寄せられた装甲車は、高圧電流を流されてコンピュータを破壊された後大門たちが作った油溜めにはまって身動きが取れなくなり、放水責めに会う。最後は開いたハッチから松田(寺尾聡)、巽(館ひろし)に火炎瓶を投げ込まれて炎上。黒幕の大河内(伊藤雄之助)を車内に残したまま爆発する。

大河内を車内に残したまま爆発炎上するTU89型。
       
       
       
【BACK】