南富士演習場から米軍の最新鋭多目的装甲車が盗まれた。現場からは大門(渡哲也)が5年前に取り逃がした殺人犯・日下(浜田晃)の指紋が検出される。そんな折、盗まれた装甲車が突如銀座に現れる。
5年の長きに渡り放映された西部警察シリーズの記念すべき第1作は、米軍から盗み出された最新鋭多目的装甲車が東京都心を暴れ回るという奇想天外なストーリー。 主役となる『多目的装甲車』は正式名称・TU89型。通称『LADY BIRD』。機関銃はもとより、125ミリ砲を搭載、しかもコンピュータ制御によってその砲撃は百発百中というスグレモノ。深夜、日米合同訓練の行われる南富士演習場から盗まれた。当然ながら実在する車両ではなく、撮影用に建設車両製造大手のコマツに作らせたもので、外観はハリボテ。ちなみに製作の際にモデルとなったのは当時の自衛隊の最新式戦車であった74式。キャタピラでは公道で撮影許可が下りないためにタイヤ式となったらしい。製作費用は五千万円であったとか。 TU89型に随行する白パト部隊8台の内訳はフェアレディZ・GS30型が1台、セドリック・330型4台、及びセドリック・430型3台。
大門たちも黙ってはいない。まず源田(苅谷俊介)が工事現場から盗み出した大型ダンプを装甲車に正面から突っ込ませて装甲車を停車させようと試みるが失敗。源田が装甲車に突っ込ませたダンプは日産ディーゼルのボンネット型ダンプ。 装甲車の先端に激突した衝撃でボンネットがめくり上がる。
さらに大門たちが装甲車の行く手にダイナマイトを仕掛け爆破を試みる。が、頑丈な装甲車の前にはこれも全く歯が立たない。 工藤(片岡五郎)は報復に居並ぶパトカーの車列に向けて125ミリ砲を発射。2台の白パトと1台の黒パトが炎上。
ずっとやられっ放しだった230型だが、見せ場が訪れたのは終盤。大門が自分に恨みを抱く犯人グループの1人・日下を挑発しながら装甲車を罠を仕掛けた廃工場へと誘導するのに使用した黒パトこそ前期230型のグロリア。フロントグリルはスタンダード仕様。ちなみに日下の機銃掃射でフロントガラスを粉砕されるまでは330型のセドリックだったのがすり変わってしまった。その後ラストで装甲車が爆発炎上するシーンでもこっそり左側手前で映り続けている。
大門の挑発で廃工場におびき寄せられた装甲車は、高圧電流を流されてコンピュータを破壊された後大門たちが作った油溜めにはまって身動きが取れなくなり、放水責めに会う。最後は開いたハッチから松田(寺尾聡)、巽(館ひろし)に火炎瓶を投げ込まれて炎上。黒幕の大河内(伊藤雄之助)を車内に残したまま爆発する。