不定期連載特別テーマ
超初心者のSと、真の半可通のに子が繰り広げる、ホームページ作成、運営記のまとめです。一応、技術レポートのつもり。ちょっと浪花節入るけど。これから先記事が増えていくと予想されるので、下から積み上げ方式です。
/第36話 月ごとのアクセス件集計/第35話 アクセス解析?プログラム/第34話 人生前向きが一番/第33話 アクセスカウンタをつけてみる/第32話 更新さしてクレヨ〜/第31話 結構苦労してますウェブデザイン/第30話 キーボードも死す!/第29話 こりゃちょっと無理だよね/第28話 HDDは復活したが・・・/第27話 AptivaHDD死す!/第26話 回答が来ると嬉しい/第25話 アンケートcgi を作る/第24話 杞憂/第23話 ところで、どんな内容?/第22話 真の入門書とは/第21話 まぢで知らなかったパスワード保存/第20話 結構知らないOutlookExpress/第19話 世界に発信!受信者がいるかどうかは別だ!/第18話 本末転倒、なんだろうね。/第17話 ホームページを更新する/第16話 ホームページをアップする/第15話 ホームページを作成する/第14話 これは本当にあった怖い話/第13話 本当にあるかも知れない怖い話/第12話 あまりにあっけない解決 / 第11章 なんで片道切符?!/第10話 いきなり先行き不安なメール/第9話 自動処理にびっくり/第8話 恐るべし、町の電気屋さん/第7話 いきなりのヘボ/第6話 さよなら20j、でもメモリは返して/第5話 人に教えるとは、自分も学ぶこと/第4話 マニュアルづくり/第3話 先立つものは/第2話 初心に帰るべし!/第1話 背景/
無事、データベーステーブルにアクセス情報が収まったので、いくつか統計処理のようなことをすることにした。まずは月ごとのアクセス件数を集計し、グラフ化する。結果はあとでレポートにまとめる関係上、ファイルに書き出すことにする。
実は、2002年5月から2003年1月までと、期間が短いのでかなりやっつけだ。
2002年ぶんのデータは、
20020132>date>20020100......2002年01月分を集計
20020232>date>20020200......2002年02月分を集計
・・・・・・
と順繰りに集計していけばいい。最後に2003年01月分があるので、その処理を付け足す。
package accesscount;
import java.sql.*;
import java.io.*;
public class monthly{
public static void main (String[] args){
String outPut="";//ファイルに書き込むための文字列。どんどん付け加えていく
String[] basenums={"01","02","03","04","05","06","07","08","09","10","11","12"};
try{
mydbConnection mdbc=new mydbConnection();//後述のデータベース接続クラス
Connection dbConn=mdbc.mydbConn();
Statement stmt=dbConn.createStatement();
for(int i=0;i<12;i++){
String selectStr="select date from access1 where date between ";
outPut +="2002"+basenums[i]+" |";
String dateFrom ="2002"+basenums[i]+"00";//20020100から
String dateTo="2002"+basenums[i]+"32";//20020132まで・・・となる
selectStr += dateFrom+" and "+dateTo;
ResultSet rs=stmt.executeQuery(selectStr);
while(rs.next()){
outPut += "*";//見つかった件数だけ*を書く
}
outPut += "\n";
rs.close();
}
outPut += "200301 |";//あとは2003年1月分。泥縄だなあ〜
ResultSet rs=stmt.executeQuery("select date from access1 where date >
20030100");
while(rs.next()){
outPut += "*";
}
outPut += "\n";
rs.close();
stmt.close();
dbConn.close();
}
catch(Exception e){
e.printStackTrace();
}
FileOutput fop=new FileOutput();//後述のファイル書き出しクラス
fop.output("/export/home/noniko/nonijava/accesscount/monthly.txt",outPut);
System.out.println("Wrote the result.");
}
}
他の処理プログラムも作るのに、めんどくさいのでデータベースアクセスのためのクラスを作ってこれを使い回す。他のデータベース接続アプリでもわたしがよく使っているテだ。
package accesscount;
import java.sql.*;
public class mydbConnection {
public mydbConnection() {}
public Connection mydbConn(){
Connection dbConn=null;
try{
String dbURL="jdbc:mysql://localhost/odn?useUnicode=true&characterEncoding=EUC_JP";
Class.forName("com.mysql.jdbc.Driver");
dbConn=DriverManager.getConnection(dbURL,"noniko","");
}
catch(SQLException e){
e.printStackTrace();
}
catch(Exception e){
e.printStackTrace();
}
return dbConn;
}
}
ファイルに書き出すクラス。他の処理プログラムでも使い回そうという考えだ。
package accesscount;
import java.io.*;
public class FileOutput{
public FileOutput(){}
public void output(String filename, String content){
File file=new File(filename);
try{
FileWriter fw=new FileWriter(file);
fw.write(content);
fw.close();
}
catch(IOException e){
e.printStackTrace();
}
catch(Exception e){
e.printStackTrace();
}
}
}
こうして、monthly.txtというファイルを作成する。あけてみるとこんなふうになっている。
200205 |************************
200206 |********************
200207 |********
200208 |*************************************
200209 |************************
200210 |***********
200211 |************************************************************
200212 |**************************************************************
200301 |************************************************************
最近になってアクセスが向上していることがよくわかり、Sも喜んでくれるだろう。
2003年02月10日
その後、Sのページは更新されたり全然されなかったり、だがトップページのイラストと色合いだけはわたしが毎月必ず変更するようにした。
すると最近になってアクセス数が増え始めた。カウンタを設置した頃は一日に1,2件あればいいほうだったのが、最近は毎日3件4件、多いときは7,8件、プロバイダさんからのアクセス報告が来る。2002年5月から2003年1月、ちょうど半年ということになるが、アクセス件数は360件を超えた。ジャンルがわりと特殊(中小小売店の販売促進アイディア)にしてはかなりいい感じなのではないだろうか。おまけに、アクセスしてきたホスト名には北海道から九州までいろんな地域の名前がついていたり、会社だったり学校だったりというのもある。ここらでもう一度アクセスログをまとめてSに送ってやれば結構喜んでくれるのではないだろうか。
だがもちろん生ログを送りつけてやるのは不親切だ。月ごとのアクセス回数とか、推定できるだけの地域別件数とか、わかりやすい形にするべきであろう。ということはこの360件のアクセスログデータをデータベースに入れてやる作業が必要になる。
というのも、アクセスログデータは次のような形で、メールにより送られてくる。
COUNT = [ 26 ]
TIME = [ 14:38:14 ]
HOST = [ nantoka.kantoka.ne.jp ]
ADDR = [ 123.456.789.123 ]
AGENT = [ Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 5.01; Windows 98) ]
REFER = [ http://www,snoaddress.com/index.html ]
COUNT = [ 27 ]
TIME = [ 16:50:11 ]
HOST = [ untoka.suntoka.co.jp ]
ADDR = [ 456.789.123.456 ]
AGENT = [ Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1) ]
REFER = [ http://www,snoaddress.com/index.html ]
・・・・・
と、アクセス一件ずつ空白行を挟んだテキストがずらーと書きつづられるのだ。
このうちADDRはアクセスしたホストのIPアドレスなので、クラッカーなどではない我々には全然関係ない。また、REFERはSのウェブサイトのトップページで、ここへのアクセスしかカウントされない仕組みになっているので当然いつも同じである。
AGENTはたまにMacから見てるなあとか、XPなんか使ってるらしいがダイジョブかあ(何が)ー?などとよけいな関心を、わたしが持つくらいで、Sには関係ない。
COUNTとTIME、そしてHOSTが一番大事なデータといいだろう。ここにかかれた名前からいろいろ想像・推定するわけだから。
とはいえ、この先どんな形でデータが必要になってくるかもわからないので、全部入れることにした。
MySQLにaccess1というテーブルを作り、
date int,
count int,
time text,
host text,
addr text,
agent text,
refer text
というデータ構造にする。
date というのは、実は上のログテキスト自体には書かれていない。送られてくるメールの件名が「Access 2002/01/01」みたいになっているのだ。だから自分でなんとかしなければならない。このテーブルにひとつひとつ入れて行くのだが、それにはこのテキストからよけいな、カッコを排除して、等号をデリミタにデータを取り出すことが必要である。
わたしは、いい機会だからこれをJavaでやってみようと考えた。
おりしも、2002年2月号の「JAVA Developer(ソフトバンク パブリッシング(株)発行)」には特集「Javaプログラミングパワーアップ大作戦」というのがあり、これにまさにわたしがやろうとしていることが全部載っていた。すなわち、
(1)テキストから文字列検索して、データを取り出す
(2)「一件のアクセス」というオブジェクトにdate,count, time, host...等の属性を与える。
ということだ。
さっそく、とりかかったが、わりとめんどくさかった。まずは毎日バラバラに送られてくるメールをコピーペーストでひとつのテキストにまとめる。その際、各日の一番最初のデータにだけ、日付を表すシリアル番号を自分で入れる。
DATE=20020501
COUNT = [ 26 ]
・・・・・・・
のように。うーん。最初の今回だけちょっとめんどくさいが、これからは毎日ちょこっとずつやってきゃいいんだし。
それからプログラムだ。まずこのようなクラスを作っておく。
package accesscount;
public class AccessInfo{
public String date;
public String count;
public String time;
public String host;
public String addr;
public String agent;
public String refer;
}
こうしておいて、テキストからデータを読み出してデータベースに入れる。
package accesscount;
import java.util.*;
import java.io.*;
import java.sql.*;
public class Analysis1{
public static void main(String args[]){
File ff=new File("/export/home/noniko/nonijava/accesscount/actest.txt");//テキストファイル
Vector InfoVector=new Vector();
try{
BufferedReader bf=new BufferedReader(new FileReader(ff));
String date="";
AccessInfo aci=new AccessInfo();//一件のアクセスというオブジェクト
while(bf.ready()){ //ファイルを一行ずつ読み出していく
String preStr=bf.readLine();
if (preStr!=null&&preStr.length()>0){ //空白行でなければ
Analysis1 an=new Analysis1();
//これをやらないと、あの「Staticコンテキストから参照できません・・・」のエラーが出る
//まず、テキストからよけいな空白を取る。
Vector noblank=an.MyTokenizer(preStr," ");
//後述するトークン処理メソッド。空白をデリミタと見なして、デリミタ間の文字列を取り出す
StringBuffer nbb=new StringBuffer();
Iterator it=noblank.iterator();
while(it.hasNext()){
nbb.append((String)it.next());
}
String Str=nbb.toString();
//等号の左右の値をデータとして取り出す。
Vector contents=an.MyTokenizer(Str,"=");
if(contents.size()==2){ //うまく左右取り出せれば、contentsのサイズは左・右の2になるはず
String fieldName=contents.elementAt(0).toString();//等号の左側
String fieldData=contents.elementAt(1).toString(); //等号の右側
if (fieldName.equals("DATE")){
//同じ日のアクセスの一番最初にだけこのデータがある。次に出てくるまで、これを適用する。
date=fieldData;
}
else if (fieldName.equals("COUNT")){
aci=new AccessInfo();//一件のアクセス
aci.date=date;//保持している日付データを適用
aci.count=fieldData.substring(1,fieldData.length()-1);//左右のカッコを取る
}
else if (fieldName.equals("TIME")){
aci.time=fieldData.substring(1,fieldData.length()-1);
}
else if (fieldName.equals("HOST")){
aci.host=fieldData.substring(1,fieldData.length()-1);
}
else if (fieldName.equals("ADDR")){
aci.addr=fieldData.substring(1,fieldData.length()-1);
}
else if (fieldName.equals("AGENT")){
aci.agent=fieldData.substring(1,fieldData.length()-1);
}
else if (fieldName.equals("REFER")){
aci.refer=fieldData.substring(1,fieldData.length()-1);
InfoVector.add(aci);
}
}
else{ //ベクトルのサイズが2でないというのは、うまく文字列が取り出せなかったということ
System.out.println("Something wrong in analysis. Process halted");
System.out.println(contents.size());
System.exit(1);
}
}//空白行があるのはエラーではない、黙ってループをやり過ごす
}//ファイルを読み終わる
bf.close();
}
catch(IOException e){
System.out.println("IO: "+e.getMessage());
}
catch(Exception e){
System.out.println(e.getMessage());
}
//データベースに接続する
try{
Class.forName("com.mysql.jdbc.Driver");
Connection dbConn=DriverManager.getConnection(
"jdbc:mysql://localhost/odn?useUnicode=true&characterEncoding=EUC_JP",
"noniko","");
Statement stmt=dbConn.createStatement();
Iterator iit=InfoVector.iterator();
while(iit.hasNext()){
AccessInfo itac=(AccessInfo)iit.next();
String insertStr= "insert into access1 values("
+itac.date+","
+itac.count+","
+"'"+itac.time+"',"
+"'"+itac.host+"',"
+"'"+itac.addr+"',"
+"'"+itac.agent+"',"
+"'"+itac.refer+"')";
int updt=stmt.executeUpdate(insertStr);
}
stmt.close();
dbConn.close();
System.out.println("Process Completed.");
}
catch(SQLException e){
System.out.println("SQL: "+e.getMessage());
}
catch(Exception e){
System.out.println("SQL: "+e.getMessage());
}
}
//トークン処理メソッド
public Vector MyTokenizer(String strField, String dlm){
Vector myAnalysis=new Vector();
String strToken;
StringTokenizer st=new StringTokenizer(strField,dlm);
while(st.hasMoreTokens()){
strToken=(String)st.nextToken();
myAnalysis.add(strToken);
}
return myAnalysis;
}
}
2003年02月10日
もちろん、一日やそこらではくじけない。もう少し様子を見ることに・・・すると、ポツポツとアクセス報告が寄せられるようになった。ホスト名から地域が推定できることもあった。だが、一日1件か2件で、ゼロのときもある、というのは、商用ではないが一応宣伝サイトとしてはかなりさびしいものだ。
よし。Sにこの結果をちゃんと見せよう。そして現実を知ってもらい、やはりこまめな更新が大切であることを訴えよう。そう思って資料を持ってSの家へ行く。しかし、わたしは賢かったのか単に小心者だったのか、まずはただありのままを示し、これは京都の人らしいよとかアクセスログの見方について客観的に説明しただけだった。
すると、わたしがある会社のコンピュータからアクセスしているらしいという説明をしたときにSが言い出した。
「おや、そうだったのか。おとといこの会社から講演依頼が来たんだよ。ということはホームページを見て講演を依頼する気になったというわけだな」
それはどーか。他のルートで知って、ただホームページでもあるのかいなと確かめただけかも知れない。だが余計なことを言わないでいるとSは張り切りだした。「ふーむ。やっぱりホームページを出しておくと効果があるんだな」
そのあと、Sは今後の更新に関してえらく意欲的になり、画像や他の出版物や講演資料などをガンガン探し出してきて持たせてくれた。少なくともSが物事を前向きに考える人間であることはわかった。あとやっぱりわたしは技術的サポートに徹するべきで余計なことは言わないのが一番と思った。これからまたちょっと忙しくなりそうでよいことだ。またそれ以来アクセスログが送られてくるとわたしにわかる限りの説明をしてSにメールで報告してやっている。
2002年5月20日
掲載当時はポツポツと回答が寄せられたアンケートも近頃は全然来なくなっていた。だがそんなときにこっちののに子ページに度胸イッパツアクセスカウンタをつけてみたら、こんなしろーとサイトも結構見てくださる方が多いとわかってずいぶん励まされた。それはSのページにもやっぱりつけてみるかという方向についても励みになった。
そこでSのホームページのサービスプロバイダのサイトに行ってアクセスカウンタのつけ方を調べてみた。すると、特定の画像を指定しておけば、それがダウンロードされたときにカウントして、アクセスログをメールで送ってくれるという「隠れカウンタサービス」をしていることがわかった。
おお。これならカウント数がショボくても恥ずかしくない。さっそくつけてみることにした。
アクセスログ送信は毎日午前0時で、アクセスがなければ送らないという。メールの送り先はわたしのところにしてもらった。Sにはまだ話さない。ぜーんぜんアクセスがないようであればなかったことにしてそっと取り外すつもりだ。
翌日ドキドキしながらメールの受信をする。おお、来ていた。12件も!
・・・アクセスログにはホスト名やアクセス時刻も明示されている。全部同じホストで、明らかにわたしのお世話になっているプロバイダのそれだろうとわかった。時間帯もきのう作業して確認して何回か失敗してやり直したちょうどそのときだった。
Sに知らせないで正解だった・・・・
2002年5月20日
だが、困ったことが一つある。それは、一番最初にもらった大量の資料を全部さばき切って以来、もう半年近く、月一回の更新はデザインにとどまり、内容が更新されないのだ。
Sの仕事は人を魅了する仕事である。実際Sの講演でS先生のファンになる人は多いようだ。だからわたしが思うに、Sの場合講演の一部のような立派なことを書かなくても、日記とかひとりごと、好物の話やテレビを見た感想、奥さんとのラブラブ話だって、書けばファンは喜ぶはずだ。出版物のコピーなんかじゃなくても、何でも思いついたことをメールなり郵便なりで送ってくれればこっちで適当なカテゴリを作って載せるのに。それを何度か控えめに提案してみるのだが、Sはどーもそういう「ホームページならではの気軽さ」がいまいち理解できないらしい。忙しいこともあるんだろうが。まあ世の中、ためになる情報を一度出しておけば、あとずっとホカってても時系列的に新しい人が誰か見てためになれば、それでいいのかも知れないが・・と思ってしばらく過ぎた。
2002年5月20日
商用ではないが一応宣伝サイトであるから、見栄えはよくなければならない。内容の更新がなくても、季節感を与える月々のデザインは変えていかなければならない。
デザインの基本は、トップページに、わたしが書いたSのキャラクタに季節に応じた格好と行動をさせるイラストを配置することと、あと全体の色合いだ。
そのトップページイラストに結構毎月苦労している。ある10月はSに運動会の選手の格好をさせゴールテープなど切らせたはいいが、そのあとのレイアウトが思い浮かばず、土曜出勤中ののんのんに携帯メールで泣きつき、「いっそヤツの顔を大玉ころがしに描いて転がしたらどうだ」などと貴重なヒントをもらったりした。
今度の1月で2年目になった。すると去年のネタは使えなくなるから、もっと苦しくなりそうだ。
この1月用には、最初Sが獅子舞師の格好で、獅子の頭を肩にかついでカッチョよく決めている感じにしようと思ったが難しい。そんなときに上述の 「ヤツを転がしたら」を思い出した。Sそのものを獅子舞の獅子にするのだ。
まずアタマだけ描くと、ただの顔の赤い歯の黄色い人相の悪いジジイにしか見えなかった。
それに風呂敷柄の胴体をつけて脚絆に足袋の足を二人分つけたら、なんか地獄の生き物のようになった。この辺がかなり今月の グラフィック力のなさを感じさせられる瞬間だった。だが門松を二つ立て、グラデで富士山を書いて初日の出などをまつわらせ、最後に背景の四角を、うっかり赤色にしてしまったら、なんか結構ゴージャスになった。だが赤だと日の出の色とバッティングするので黄色にした。
やれやれ。素人グラフィックは、とにかくたくさん詰め込み、彩ればなんとかなるようである。
2002年1月10日
ところが、その数日後またSから電話が・・・今度は「また日本語の入力ができなくなっちゃったんだよ。それも今度は字を消すためのキーを押してもへんな文字が出るんだ。変換しても変な漢字が出るし・・・」
「へ、へんな文字ですって?!」
わたしがすごいヤな気持ちになったのは、へんな文字・・・文字化け・・・もしかしてニムダ君とかそういうウィルスにでもたかられた?!と思ったからだ。だが非常に消沈した気持ちで行って症状を見てみると、どう考えてもキー入力そのものが機械的にヘンとしか考えられなくなった。いくつかのキーだけが、確実に、いつもキートップの設定とずれた文字を出すのだ。バックスペースもdの文字を出す。「変換してヘンな漢字」の正体は、よく事情を聞いてみると、そうやって間違ったひらがな出力のまま変換したから当然のごとく意図しない漢字に変換された、ということらしい。
そのキーボードをうちにもって帰って適当なマシンにつなげてみた。同じ症状。うちのキーボードを適当に見繕って送ってやった。すると症状が治ったと報告してくれた。
実は、その数日後、今度はマウスが動かなくなったらしい・・・さすがに、こっちで買うからと言ってくれた・・・にしても、20j、たてつづけにあらゆるパーツが死ぬな。「今度はCPUか、ハハハ」とのんのんに笑われたが・・・
2002年1月10日
だが、数日後Sから電話がかかってくる。「日本語の入力ができなくて困ってるんだが。のに子君の書いてくれた方法を全部試してみたんだがね」
「え、そうですか?!」
確かに、この前台風の中リカバったとき、大幅に予定が遅れて急いでいたので、テスト送信は日本語でやらなかった。testかなんかの英数字でしかやってない。でもちゃんとプリインストールのATOKを標準の日本語入力モードに設定したし入力モードもS流の「カナ漢」にしたつもりなんだが・・・「下のほうに赤いペンのような絵がありますよね。それに四角に点々描いた印はついてますか」「ついてるよ」「あで連でカナ漢ってついてます?」「ついてる」・・・・
やっぱり行かないとまずいだろう。ちょうどダンナ様が早朝から出張だ。わたしもブッ早く出かけた。様子を見ると・・・あれ。ATOKに指定したはずの日本語入力モードがMS-IME98になってるじゃん!
もう一度「プロパティ」を見て、ATOK12を選んで「既定のIME」に設定し直す。やんなかったかなあー。でもあのMS-IMEのうざいパレットはすぐ目につくから気がつかないことはないはずなんだがなあー・・・ATOKに設定しなおして一応再起動しようとすると、「スタートメニュー」に触ったとき、急にタスクバーのアイコンがATOK12からMS-IMEに切り替わった。再起動すると、MS-IME98が立ち上がっている。もう一度設定し直すが、やはり「スタートメニュー」に触ると元に戻る。
なにそれ。
ちょうどいいことに「削除」というボタンがあるではないか。「プロパティ」から「MS-IME98 日本語」を選んで「削除」をクリックしてみる。
「日本語 を削除していいですか?」
すげえがっかり。わたしが削除したいのは日本語じゃなくてMS-IMEだよ!英語だろうがドイツ語だろうがよ!・・・「俺が日本語だ、日本語は俺だ」とでも言いてえのかMS-IME!・・・削除した。ATOKを三度目の正直で、標準に指定。今度はさすがにスタートメニューに触っても異変は起きず、再起動してもATOKが立ち上がり、そして日本語入力はできるようになった。
「いやよかった。すまないね、わたしにはわからないもので」と言うSに、わたしは「いや、これはちょっと無理です。常識的な人間には、こういうトラブルが起こることを予想するのはまず無理です。このクソOSにさんざ苦しめられている人間でなければ」と答えてやった。
帰ってきた旦那様に報告したときも「ハハ」と言われて終わり。諦観・・・ですな。
翌週S宅に行った。Sは忙しいしこちらは土日は避けたいので、その日は台風11号が尾鷲あたりに来ていたが出かけた。HDDの交換は事前にイメージトレーニングをしておいた甲斐あって比較的簡単に行えた。だがガワをハコにかぶせるのはやはりわたしは苦手で、Sにやってもらった。ドキドキしながら電源を入れると起動メッセージが「Primary
Masterが変わったようですね。セットアップするならF1を押して」と出る。結構げんなりしたが、よく見るとそのあとに「先に進むならDELを押して」とあり、DELを押してみるとCD-ROMからリカバリシステムが起動した。なーんだ。
リカバリーは再起動、システム設定も含めて20分くらいで終わった。だが、メールデータのリストアがうまくいかなかった。
本システムのIEはバージョン4.01(SP1インストール時点)で、バックアップデータはアドレス帳、IE、OEのデータが全部一つのc:\windows\applicationdata\microsoft\の中に入っている。だがそれを今新規OSにより作成されたフォルダと交換しても受信トレイとか全然復元されない上に「アドレス帳が開けません。OEが壊れている可能性があります。再セットアップしてください」と出る。
新規作成フォルダに戻してもこの症状は改善されず、仕方ないのでOEだけ再セットアップした。「アプリケーションの追加と削除」からOutlookExpressを選んで削除してみる。強制バンドルと言われるこれだが削除できるのか?・・・できた。再起動するとファイルメニューやデスクトップアイコンが消えている。もう一度「アプリケーションの追加と削除」から今度はインストールして、再起動すると復活したらしい。がそれを開くとまた「アドレス帳が開けません」のエラー。
・・・OSのリストアからやり直した。バックアップデータのリストアは少し待ってもらうことにして。Sは「気にしなくてもいいよ、また作り直せばいいことだからね」と言ってくれる。4時には出るつもりだったのに30分遅くなってしまった。だが台風の進みが遅かったので助かった。
そんな中、S宅に再び出かけた。OEデータのバックアップとか、あとプロバイダからのお知らせメールなどを適当に処理するためだ。時刻表を読み間違ってでかけたり急行電車を乗り過ごしたりなーんかヤな予感のする日だったが、今度はちゃんとケーブルなども忘れず、Dynabookを持ち込んでS宅のAptivaとピアツーピアのNETBEUI(のに子プルーフなプロトコル)
接続を成功させた。「何をやってるんだね」「ああ今こっちのパソコンからこっちのパソコンにデータを移動しているんです」「ほほうそんなことができるのか、すごいね」「ホホホいいえそれほどでも」と鼻高々にしていると、
シャリシャリシャリシャリ
カラカラカラカラ
コロコロコロコロコロコロコロ
という甲高い音がマシンから聞こえてきた。
「やっ、やだな・・・」
とりあえずWindowsを終了させる。だが正常終了しないで画面がかたまる。 電源(コード)切って再起動。Scandiskが立ち上がり、HDDに重大なエラーがありここのセクタのデータはお気の毒です、他のデータを安全な場所に回避させますか?と出る。
「いや、いっす」
かなり奇跡的にバックアップ取った直後だったし、Windows一味の連中に修復しますかと聞かれて修復を頼んでちゃんと修復してもらった記憶ないし、コロコロコロなんて言っている以上このHDDは救いがたいであろう。
一応ガワを開けてみた。だが昔しょっ中開けていたのを嘘みたいに開け方を忘れていた。なんと結局開け方を見いだしてくれたのはSであった。中は・・・さすがコンパクトホームユース。HDDがすぐには見えない。CD-ROMドライブの下に隠れていた。そのCD-ROMドライブの固定ネジはドライバーがとどきそうにない細い隙間にあった。そういえばわたしずいぶんこれを開けて中をいじったという気になっていたけど、扱ったのはPCIボードばっかりで、ディスクドライブをいじったことは一度もないんだった。
じたばたせずにうちに帰ってダンナ様に聞くことにした。そこでHDDを取り外したところで同じものを直して入れ直せるわけじゃなし、新しいパーツを用意して次回にしなければならないのは明白。無理にいじって引導を渡すことはないと思った。
ダンナ様が近場の出張から帰ってくる。もちろんHDD崩御の知らせは携帯メールですでに届けてある。真夏のスーツで暑い暑いと言いながら顔などを洗いつつ、「あああれはねCD-ROMドライブと一緒にくっついてるユニットごとガバっと取り外して、ユニットのHDDを交換してからまたユニットごとガワに戻すんだよ、えーとネジが3カ所だかあるからそれはずして、あと切り欠きみたいのでガワに組み込んであるから一回手前に引いてから上に引くんだ」とおっしゃる。
「あの、はずしたことおありなんですか」
「確か。でももしかすると他のと間違ってるかも。会社でもうちでもいろいろはずしてるから区別つかなくなっちって近頃」
HDDは休みの日に新しく買った。 いつもSから貰っている小遣いの中から出したんだからいいのに、結局Sはそのパーツ代も改めて払ってくれた。太っ腹である。
それでもアンケート回答はあまり期待していなかった。わたし自身が、いろんなサイトをうろつくけど、実際にアンケートに答えたりメールを出したりということはほとんどないからである。「リンクするときにはメールで知らせて」と明記してあるサイトにリンクするときにご挨拶のメールを出すぐらいで・・・だが、アンケートを始めて1ヶ月くらいして始めてプロバイダさんからアンケート回答のメールが回されてきた。結構感激した。それから、月に2,3通の割でぽつぽつ来るようになった・・・と言っても、みなさんSの講演を聴いて、そこでめいっぱい宣伝したウェブサイトを見て、回答をくださっている(回答項目にある)。だがそれでも講演のあともそうやって関心を持ってくださっているわけで非常にありがたいことだ。
と思っていたらこの前おひとりだけ、ポータルのキーワード検索でアクセスという人が回答をくれた。これはとても嬉しいことだった。
しかし、みなさんの「よいウェブサイトとは」の回答は本当に面白いほど多岐に分かれた。 だが他は全部選んだ人がいたが「テキストだけでとにかく軽いの」を選んだ人はまだ出ていない・・・と思ったらひとりいた。20代の人だった。なんかやっぱりと言う気がしたー。
Sに「やはりホームページの反響が知りたいからアクセスカウンタが欲しいな」と言われていたが、
「アクセスカウンタはヘタにつけると5年間で2人でどうせサクラだろうとか,結果によってはかえってさみしいので、直接反響がない状態でつけるのはよろしくない」
とわたしは言って置いた。「そのかわり、アンケートのようなものを作って記入してもらうようにしたほうがいいと思う。 メーラーでメールを打つというのはおっくうだし自分のメールアドレスは知られたくないとかいう人いるし、だから無記名で、だけど無記名だからってザケたこと書いてくるヤツがいるとムカつくから自由記入はなしで項目選択だけをしてもらうようなもの」
と言って、忘れてたのを、いよいよ始めることにした。ダイヤルアップのプロバイダさんのページにやり方が書いてあったのを、以前ダウンロードしておいた。それを見る。実際のボタンの配置とかはDreamweaverでお気楽にやれそうだ。ACTIONの設定だけ、プロバイダさんの指示に従う。
「Sのページを見てどう思いましたか、よい、まあまあ、悪い」「Sの販促アイディアについてどう思いましたか、よい、まあまあ、悪い」という形式の質問は、やめた。普段自分が本とかソフトとかでこういう質問を浴びせられ、うんざりしながら「まあまあ」ばかりつけていることを考えたからである。そのかわり、
「あなたの好きなページはどのタイプ、1.テキストだけの軽いの 2.画像とかジャバジャバな楽しいの 3.掲示板とかcgiとかあるインタラクティブなの 4.筆者のプロファイルがよくわかるもの 5.リンクが豊富なもの」というような質問と、
「あなたの好きなお店はどのタイプ、1.接客態度がいい 2.店がキレイ 3.価格が安い」
というような質問の二つにした。最初の質問でジャバジャバなページが好きという人が多ければ今テキスト中心で軽いSのページをジャバジャバにする必要があるということがわかるし、好きなお店が価格の安いところという意見が集まればSの講演も「不愛想結構カオス上等、とにかく1円でも安けりゃいいんじゃ」方向に修正されることになるだろう。それだけ答えてくれる人が多ければ、だが。
cgiの稼働テストは一発パスだった。これからもしアンケートに答えてくれるひとがいたら、わたしのほうにメールが来るようになってる。
S宅に行くことになった。目的は、ヤツのメールデータの吸い取り(バックアップ)である。高い大容量ドライブをSに買わせるのはなんだし,ダンナさまには出張用,わたしにはS宅への出張メンテ用ということで夫婦共用のdynabookをこの前買ったのだ。ダンナさまの出張には効果を発揮したようだ。今度はわたしの使用目的で,それを初めて持っていくことになる。
dynabookとEthernetケーブルとあとUSBマウスを持って出かける。だが、電車の中で、dynabook用の電源を忘れたことに気がついた。
まあ、dyは一応新品だし、きのう夫が今日のためにいろいろ設定してくれたときにはもちろんアダプタがついてたから充電はされてるはず。1時間ぐらいだったら余裕で持つだろう。起動してSのマシンとつなげてOEのデータを吸い取るくらい、1時間もしないはず。接続がうまくいけばだがな。接続はピアツーピアで、NETBEUIでやることになるのか・・・でもdyはWin2Kなんだよな。Win2KでNETBEUI使ったことないけど・・・でもOSのインストールんときにNETBEUI入れないよな近頃
・・・DNS使わないでTCP/IPでピアツーピアでつなげるってどうするんだろう・・・
いつも「DNSサーバ立ててケーブルハブに挿してみんなそれに乗っかる」 式に甘やかされてきたわたしにはちょっとしたことがなんか不安だ。だがSを訪ねてとにかくEthernetケーブルを挿そうとして、dyのほうはEthernet内蔵ではなくPCカードを使うこと、ということはPCカードとEthernetケーブルをつなぐアダプタが必要であるのにそれを忘れたことに気がつき、先の不安はすべてチャラとなった。わたしがやったことは、Sの家にあったモニタの設定用かなんかで使ったことのないFDの中身を全てSマシンのHDに移し、そのFDをフォーマットして中にメールデータを入れることだった。容量を調べたら入りそうだったから。すなわちその日dynabookはわたしにとって、2時間の電車での移動時のパワーリストか何かの役割しかなかったというわけだ。そういえばこれまで何度かS宅にノートを持っていってそれを本来の目的通り活用できたことは一度もないなあと悲しく思った。でもあとで夫にきいたらピアツーピアはクロスケーブルでの接続でありわたしが持っていったのはストレートケーブルなのでどっちみちダーメだったわけだから、ストレートとクロスの違いですったもんだしたあげく電池がなくなってがっかりとかいう,より悲惨な状況にならなかったのはかえってよかったかも。なおこのフロッピーからのデータのリストアはまだ試みていない。
いろいろ書いてきたが、実際どんな内容のページを作っているのか?・・・スタートした当時から、ずいぶん内容も増えた。
アンケート回答集はこの前まで試験的に2,3枚しかなかったが、今度は30枚くらい送ってもらった。リアリティを出すためにテキストとしてではなく手書きの文面をそのまま画像として載せたいというSの希望に沿って、今まではその2,3枚の回答用紙をまるごとスキャンしてグレスケ(白黒だとすごい見にくい)で処理してGIFに書き出してイメージファイルに・・・とやっていたが、30枚もとなるとさーすがに容量がきびしくなってくる。で、いろいろ考えた結果、それらの最初のほんの1行だけを切り抜いてイメージファイルにして「アンケート回答集」のトップページにバカバカ張り付けることにした。そしてその細切れの一部にさわると、続きの内容がテキストで読めるようにするというのだ。これなら講演参加者のみなさんの反響が100件以上に増えても大丈夫そうだ。Sもこれで了解してくれた。
それから、Sが商業誌に執筆してきた記事。サービスやイベントのアイディアや心構えというものを提案している内容だ。これをインターネットで公開するにあたり、著作権問題に関わる懸念をSに話すと、ずいぶん長い間執筆してきて編集部とは懇意だから話しておくからだいじょうぶとの話だ。さらに同じ内容を文体を変えて出せばまず問題ないだろう。Sは結局これと同じ内容を各地で講演してるわけだし。・・・ただ、もう一つ問題がある。商業誌にしろ講演会にしろ、今まではみなさん本を買ったり参加費を払ったりしてこれらの情報を取得されているわけだ。ここでこの内容をすべて無料公開してしまったらそのみなさんに申し訳ない。やはり、差別化をはかるべきだろう。つまり、載せるのはサワリだけ。たとえば「雨の日濡れた傘の処置に困っているお客さんのために、非常に喜ばれるサービスがあります」
とまで書いて、あとは書かない。続きは講演をきいてくれ、というわけだ。これも了解してもらった。この前S宅に出かけたとき、10年とか前に書いた原稿のコピーをまたどっさりもらった。今読んでもわたし的には全く古くなっていない内容と思える。やるもんだS。まだまだ更新の余地はありそうだ。
そんな中、Sにちょうどよさそうなパソコンの基礎本を買った。実は、できるできるといいながら、本当にできそうなパソコンの本ってないぞ。
まず、「超入門」だの「人間以外の動物にもできる」だのという本の多くの著者の誤解は、読者が勉強したがっているということである。どう書けばわかりやすいか、どう書けば楽しいかなどと、実は考えてはいけないと思う。逆に、どう書けばイヤがられるか、どう書けばめんどくさいかやめたくなるかを考え、それを避けるべきであろう。
わたしは、自分が勉強嫌いで、パソコンが嫌いで、我慢するのが嫌いなつもりになって、本を買わない目的を持ってそれらの本を閲覧した。ほとんどの本は「コントロールパネルの設定からどうの」「インターネットエクスプローラのアイコンをどうの」でイヤになった。ああイヤだああイヤだと思いながら読んで行ったが唯一おっ、これはと思うものがあった。それはすでにWindowsという文字にルビがふられ、CD-ROMの入れ方などを写真解説したものだった。それを買って送ってあげることにした。だが本代など返されると、あまりお金をかけたくないといっている向こうの出費を誘発するようで申し訳ないから、値段のついてるカバーをむしり取り、うちにあって使わなくなった本だと偽って送ることにした。結構、気をつかってやってんだぞー。すぐにSから連絡があってとてもわかりやすかったと言ってもらったが、どーだったかな?
時期は前後するが、Sからある日、電話がかかってきた。
「インターネットのパスワードなんだけど、今接続しようとしたら入力しろっていうんだ。前に来たときに設定して保存しといてくれたよね?」
ああーなるほど、とわたしは勝手に思った。そしてうそぶく。 「そうなんですよねー、そういうことわりとあるんですよパソコンって。なんか保存しててくれるときもあればいきなり保存が無効になってたりしてね。わたしにもよくわからないんですよそういう気まぐれって」
「へえー、そうなんだ」
「すみませんが、入力を求められたときは、まずこれこれのパスワード、そうなるとつぎにメールの送受信でも別のパスワードを求められますからそこにはあれあれのパスワードを入れてください、面倒ですけど」
「ああ、わかりました。やってみます」
「ほーんとにね、パソコンってそういうヘンなところあるんですよ、わたしもよくやられて困ってるんです」
「ハハハ、そうなの」
さて、わたしは何を間違っているのか、わかったヒトはいますか?!問題がバカすぎてわからねえ?!・・・夫はさすがわたしのどこがどうバカか、しっかり見抜いていた。帰ってきた夫にその話をする。「なんかWindowsってそういうわけわかんないとこあるからやだよねー」
・・・すると夫はにやりと笑って言った。
「通常のログインしてんのか?」
「え?」
「つまりうちでおまえだったらnoniko,****でログインしてるみたく、Sさんとこでもちゃんとログインしてる、Escでなく?」
「・・・・・・あああああああああ」
「もしかして、知らんかった?おまえときどき自分のマシンでもサーバが止まってたりするとめんどくさいってEscで入ってるよな。2000 みたくユーザが違うとアプリまで使えねえほど融通きかねえワケじゃないが、98でもインターネット接続の設定はユーザが違うと見事にチャラになるんだ。そーこはおまえ自分でいつも言ってるだろ、インターネットだーいすきなMSだからインターネットに関してはすばらしい機能(皮肉)がいくつもあるとかな。要するに98にも唯一あるすばらしいセキュリティ機能(皮肉)ってわけなんだよ」
「ああああああああ」
「・・・まさか知らないだろうとは思わなかったが、やっぱり知らなかったのか・・・救われねえな・・・」
そーおーなんですね。わたしが自分でも「たまにやられていた」のは、「たまにキャンセル入場した」ときのことだったのですね!!気まぐれだったのは、わたしのほうだったんですね?!
そーおーなんです。わたしはSに、どーせスタンドアロンなんだから最初のWindowsログインはOKでもEnterでもEscでもキャンセルでもいいです、と自信たっぷりに、文書にまで書いて送ってしまっていたのです。Sもまた、どれか選ぶと必ずボツを選ぶわたしと同様の選択眼の持ち主なのか、あるいはログイン画面でユーザー名などいじってしまい収拾つかなくなってEscを押したら「あれ、入れた」ということになったのか?!・・・
わたしは、恥を忍んでSに訂正FAXを出すことにした。
だがそういうときに限って以前Sのために作ったマニュアルのファイルがない。スクリーンショットとかばしばし取って容量がかさんだので、捨ててしまったのだ(S宅のコンピュータには残した)。
「ログイン画面のスクリーンショットがあったほうがいいよな・・・仕方ない、取り直そう。うちの98のログイン画面で、Sのユーザ名とパスワード(空白)を入力しておいて・・・あれ、だめだ。ドメインの入力欄なんてついてる・・・」
「ネットワークの設定でNTドメインにログインするってヤツのチェックをはずしな」
とすかさず夫のフォローが入る。このひとってやっぱすごいよね、自分のダンナながら言うけど。
それをやって再起動して、Sのコンピュータのログイン画面を再現しスクリーンショットをとって保存し、またNTドメインにログインするにチェックを入れ直して再起動する。そして、「こういう状態で、OKを押すかEnterにしてください。Escでもいいって言ったの間違いでした。どうもすみません」とおわびFAXを送った。果たしてSは無事にインターネットの世界に復帰したようで何よりでしたが、わたし自身まーだまだ初心者の肩書きを捨てることはできないと思った。
Sから電話があり「複数の人間に同じメールを送ることはできるのかね」ときかれ、「ええ、できますよ」と答えた。
「めんどくさい操作かな」
「そんなことないですよ。じゃあやり方印刷して送ります」
というわけで、Bccの設定法をスクリーンショットなどを使い書類にまとめることにしたが・・・実はわたし自身はそんなにメールを出す相手はいないのでccだのBccだのってやったことない。でもまあどっかつつけば出てくるだろう・・・あれ?
「BCCのやり方ってわかんない・・・」
思わずつぶやく。「な〜に〜?!」とスペルマスターこと夫。
「だってやったことないんだもん」
「なんでよ?!BCCの欄にカンマで入れときゃいーだけだろ?!」
「BCCの欄がない・・・」
「な〜に〜?!」
PowerEdgeのファイル共有をFTP共有にしようと取り組んでおられたスペルマスターがこちらにいらっしゃる。わたしのデスクトップのOutlookExp5.5を御覧になり、
「あ、ほんとにねえや」
「でしょでしょでしょでしょー?!」
威張っているわたしを後目に彼は、「表示」「すべてのヘッダ」にチェックを入れて、「出たよ」
・・・出てきた。この処置はあんまり速かったので、その場ではわからずあとで聞き直したのである。
「ヘッダか・・・」
確かにそうなんだろうな。でも、また言うけど、「メールもカンタン!」のキャッチに引かれてパソコン買ってメールやってみるひとが、ヘッダとか表示させようと思うんだろうか・・・パソコンメールは、ホントにカンタンなんですか〜?!
「なわけねーだろ」
夫がNTをいじりながらつぶやく。そーだよねー。カンタンという言葉に踊らされて勉強もせずに飛びつくのは危ないよなーと思った。
OEでは他にもときどきわかんないことが出てくる。ある日新規にメールを作成して送信しようとしてヘンなことがおこった。OEの野郎が、「名前の確認」をしろとか言い出して、そのアドレスの名前とか住所とかがアドレス帳に入ってないので新規登録しろというのだ。それで、こいつをやり過ごす方法がない。閉じてやると「キャンセルされました」といって送信してくれないのだ。
そういや、わたしはほとんど、新規アドレスで新規メッセージというものを出したことがない。向こうから来たのに返信するだけである。こいつは来て返信したヤツをアドレス帳に自動で入れることになってるらしいから、2,3の名前がアドレス帳に入っている。だーけど、今回のメールの宛先は全く事務的なもので、たぶん二度と出さないんじゃ・・・でもまあ、いいか。適当な名前を入力してOKをクリック。
「メールアドレスが登録されていません」
こらあー!今送信しようとしてるそのアドレスに文句つけてんだろーが!だったらそのくらいてめえのほうで入れんかい!
ったく、なんだよこのクソなメーラーは?!・・・解決は偶然ついた。ツールバーの「名前の確認」つうボタンをカチっとやったら、出そうとしているメッセージの宛先に入力したメールアドレスにリンクの下線がついて、「送信」を押したら送信トレイに入った。
・・・・・・
なんなんだ、これ?こういうのって、「はじめてのOutlook」とかいう本見れば、きっと説明書いてるんだろうな・・・
でもこれからOutlookExpress勉強するのか・・・すげーやりたくねー。
さて、Sのメール生活はだいぶ順調に行っているようだ。だがホームページは、果たして仕事の役に立っているのだろうか?・・・名刺にURLを刷り込んだり、講演のたびにホームページの一部を印刷して配ったりということを勧めたが、やはりみなさんにご覧いただくためには、ポータルサイトに登録しなければならない。
だが、いくつかのポータルサイトに登録してみたのだが、すぐに御回答いただいたのはfresheye.comだけだった。Yahooのサイトはスタッフが審査するらしいがやはりなにか怪しい商売と思われたのか。だが、ロボット型検索のgooのサイトに1ヶ月間隔で2度目に登録したとき、その1ヶ月後にとうとう検索にひっかかってくれた。
わかったことは、gooのサイトに登録するときは、ディレクトリではなくページ1個1個を登録したほうがいいらしいということ、1ヶ月くらいして登録されてないときはめげずに再登録せよということのようだ。むむ、これでSのサイトは世界に向けて発信されたことになる。というのは嘘で実は日本語バリバリのサイトだから日本だけだ。もちろん、発信することと受信されることとは別物である。
だが、このとき気がついた。リストに上がっている名前はページタイトルである。悪くすると「無題ドキュメント」になってしまうあれだ。さすがにそれは防いであるが・・・わたしはSの各ページのタイトルも英字にしていた。Sprofileとか、MailtoSとかいう感じに。
これは、たぶん悩める中小小売店の店長さんとかの興味をひくタイトルではない。たとえば町の靴屋さんが「新入学シーズンになにかいいイベントはないだろうか」と思って「新入学のイベント」という語句で検索したとする。それがSのページのひとつにヒットしたとして、そのタイトルが「Events1」だったら、靴屋さんはこのページを見てみようと思うだろうか?
・・・わたしは反省し、「おすすめイベント」「Sの素顔」「販売のヒント」みたいな感じにSのページタイトルを全部書き換えた。
Sのページの根本原則は、IE3.0でも見れるシンプルなページである。ただし、文字だけだと楽しくないので画像を多く取り入れるが、いわゆる「レイヤー機能」は使わずテーブルにする。
それから、「フレーム」も使わない。そのかわり、テーブルで「にせフレーム」を作るのだ。つまり各ページを少なくとも2列構成にして、一番左の列には全く同じサイズと様式の「目次」を作るわけだ。この列と、それより右の列との境界には細い列を入れて、この1行1行を塗りつぶす。1行ごとに2色とかそんな感じだ。
目次やデザインを更新する場合には、結局これらのテーブルをページごとに全部手動で更新しなければならない。まだ十何ページくらいだから根性でタラタラやりゃいいんだけど。どうせヒマな主婦だし・・・だが、ふと気がついて、 DreamWeaverの「検索・置換」を使ってみた。「ローカルサイト全部」について、「ソースコード」の色コードを検索・置換させると、上記の1行1行塗りつぶされたカラーコーディネイトが自動で全部入れ替わる。全部で400くらいの置換が行われているわけで、これを編集画面からGUIでグイグイやってたらさぞかし大変だったろうと・・・
ていうか、もともとはテキストエディタでタグ書いて作るものなんだから、この発見はとんだビギナーの本末転倒ということになるんだろうと苦笑。
ホームページをアップして2週間もしないうちに、Sが資料を郵送してきた。「ウェブに上げた以上新鮮さが命です。一行一文、デザインだけでもいいから、まあ1週間に1度は更新しましょう」とふかし上げた甲斐があったというものである。そうするとこっちも気合い入れて、少しずつでも常に更新していかなければならない。そして、各月の変わり目には、新しい月のイメージに、ロゴやデザインを一新する。
この前クソボケプロバイダに惑わされたらしいFTPパスワードを正しいもの(つまりヤツらによって消されていたもの)にしたところ、DreamweaverのFTPでもちゃんと同期できた。恐ろしいことに、今このクソボケ以下略によってわざわざ二重線で消されたパスワードをよく見ると、線に消されて非常に紛らわしいアルファベットや数字がいくつかある。少なくとも2択が考えられるというそれらの可能性を全て挙げれば7-8通りにはなりそうなこれらの英数字の並びを、この前これで大騒ぎになったときわたしは偶然にも一発であたりをひいていたことになる・・・
もし、「パスワードが違うのか?まさか二重線で消されているこっちのほうか?」と思い立ったときに、そのいくつかの2択のうちどれか一つでも誤ってトライして、当然の結果としてうまくアップできないでいたら、きっともうぜーんぜん違う問題でできないのかと思っていったいどうしていたことか・・・。やはり無償で(小遣いはもらうが)Sのホームページづくりに力を貸したこのわたしに神様が味方してくださったのか。
ついにSのホームページをプロバイダさんのFTPサイトにアップロードする準備が整った。だがSに譲ったパソコンには大容量記録メディアのドライブが、CD-ROMドライブ以外には、ない。とするとデータの入っている600Eごと持っていって、こっからモデムでネットにつなげてアップするしかない。ということで3キロのそれを適当な袋に入れ抱っこして電車に乗った。平日の遅い午前なので電車もあんまり混み混みでもないし、600Eはさほど荷物にはならなかった。でもなんか電車の中で何人かにちらちら見られた。やっぱ乱れきったポニーテールに眼鏡に黄色のモルツジャケットに黒のジーンズに赤のスニーカーのオバサンがMicrosoft
Windows2000 Professional とでかでかとかかれた紙袋にくるんだ四角いものを抱いて電車に乗ってるというのは、変なのか?!!
ところが、いざアップしようとして、問題にぶち当たった。そのプロバイダでは自社のページで、あるFTPツールを例にとって設定の仕方を紹介しているが、わたしはDreamweaverのFTPを使っている。だがちゃんと該当項目を入力してるはずなのに、「FTP送信の際にエラーが生じました」と行って、データが送信されない。
それはまあ、あれだ。わたしがうちでさっさとやっちまってもいいことなのだが、やはりSのページである限り最初くらいはSの目の前でブラウザでのアクセスの仕方など教えてやり、こんなふうになるんだよと見せてやりたかったからわざわざ600Eを持って行ったのだが・・・でも、少なくとも送信しようとするところは見せたんだから「じゃあうちでもう一回やってみます」「うん、やってみてくれたまえ」と、了解を取り付けることはできた。
さて、どうしたものだろうか?帰り道で出張先で手が少し空いたらしい夫とメールなどで相談しつつ、うちに帰って・・・そのプロバイダの例にあるFTPツールは幸いフリーウェアだったので、
速攻ゲットして設定してみた。
すると、「Login Incorrect」という。
なに〜!FTPには実は無知のわたしは、「FTPでエラー」と言われるともう手のつけようがない。だが、「Login Incorrect」なら、要するにIDかパスワードかサーバ名が違うんじゃねえか!!
パスワード。そのプロバイダの書類のパスワードの欄は、あるパスワードが2重線で消してあり、手書きで別のパスワードになっている。それと、IDとが、赤の蛍光ペンで引かれているのだ。だがその手書きの修正版パスワードはインターネット接続のパスワードとおんなじで、そういうもんなのかなあ?と思っていたのだが・・・
「まさか、こっちかッ?」
と、その2重線で消してあるパスワードを入力してみると・・・・
行ったよ・・・・
こらあ!クソ*D*!!!大嘘かますんじゃねえダボ!殺・・・と思いかけて、ふと、別の可能性を思いついた。SにちゃんとFTPがあがったことと原因を説明し、「この書類にそちらで修正など、してないですよね?」ときいてみた。
「うん、全然さわらないでそっちに送ったよ」
まあ、そうだろうな・・・だが・・・まだ疑いは消えない。これ明らかにFAX感熱紙なんだけど、蛍光ペンの色が赤いのはなぜ?・・・これはFAXできたものなの、それともプロバイダも郵送してきたの?・・・うーん。かのプロバイダをクソダボ呼ばわりするのは、保留ということに・・・
メールの送受信もできるようになったので、晴れてプロバイダにホームページ公開の申し込みFAXを送った。そして、Sはホームページに載せるべき資料を持たせてくれた。まず、自身のプロフィール。それから、ここ数ヶ月間に講演を行った期日と場所の一覧。あと、講演会で使った資料などである。その中には、講演会終了後に集めたアンケート用紙があった。「S先生のお話感激しました」「すばらしいアイディアで、是非やってみようと思います」みたいな内容だ。Sから一つ注文があって、これらの回答用紙は是非、テキストに起こさないで手書きの画像をそのまま載せて欲しいというのだ。というのはテキストに起こすとこっちで勝手に作ったものではないかと思われるからという。なるほどね。
その手書きの用紙は別として、他の資料は全て、Sの手によるワープロ打ちーの印刷しーので作られたものだった・・・が、そこに問題が一つ生じた。これらのワープロ印刷物をOCRで読みとろうとしたら、むちゃくちゃなことになってしまった。なんだこの呪文みてえな文字の羅列は?・・・理由は、ほどなく明らかになった。文書は全て縦倍角だったのだ。Photoshopで横を半分に縮小し、正方形の文字にしたら、いつものように正確に読みとられた。
結果を印刷して、こんなもんでいいでしょかと、Sに郵送した。ホントはせっかくメールが通じるんだから添付してやればよかったんだろうが、添付ファイルの扱い方にとまどうだろうと思ったのだ。
さて、夫につきあってもらい再度S宅にうかがったが、実はそのまえにSから連絡があって、このまえわたしがS宅のインターネットの設定を行った際コンピュータのモデムからの電話線をFAX機の「停電用電話」の端子につないで行ったのだが、それでFAX機にトラブルが生じるみたいだ、ということだった。
S宅はうちと違って電話とFAXの番号を別々に持っているが、それは回線が2本あるのではなく、加入電話会社のルータかなんかで分岐しているようだったのだ。この前初めての接続をしにS宅に上がったとき、タバコの箱くらいの大きさのそれには、しかしなんだかよくわからないからさわらないでくれとSには言われていた。そこでFax機を見ると停電用電話という端子があり、わたしはそれをいわゆるPhone端子と解釈した。それでそこにコンピューターのモデムからの電話先をつないでみたところ、アクセスポイントに電話をかけるのがうまくいったので、それでいいんだろうと思っていた。
ところが実はそれが原因で電話やらFaxやらがつながらなくなって、業者を呼ぶ羽目になってしまったらしい。そして業者の人が言うにはその停電用電話の端子というのは本当に緊急用にしか使わないで下さい、でないと誤作動を起こす恐れがありますということだったのだそうだ。でそれでホントに激しく誤作動したらしい。
そこで夫の出番となった。夫が相手だと、Sもあれにさわるなこれにさわるなと言わない。なーんーでー。って、彼のほうが信用あるからにきまってんじゃん。夫は用意してきた分岐コネクタを壁からではなく交換機の端子にくっつけた。それから自分の携帯でその電話機に電話をかけ、ちゃんと電話が通じること、かつその電話によりコンピューターが自動的に立ち上がったりしないことを確かめた。要するにわたしもそういうことをやるべきだったのである。わたしはこちらから電話をかけられることは確かめたが、て言うかそれをやらなければそもそもインターネットに接続などできないのだが、新しいシステムで電話を受けることができるかどうかは確かめなかったのである。
なんかそのインターネット自体この前失敗したのは送信はできるが受信はできないことだったとかなんか、症状が似ているような気がする。もっと言うと人に話をするけど人の話を聞かないとかで、あまり連想が進むとただの自己批判文になってしまうのでやはりやめよう。要は通の設定をする時にはで送信と受信を両方確認しようという教訓である。当たり前すぎるけれど。とにかくSには迷惑をかけました。すんません。
知人に電話をして、どうやら解決したので今度は大丈夫と伝えた。だがその後わたしはふと気になることがあった。
わたしがそうだと思っていたエイリアスは、すでに使われているという。だがその名前で送信すると、こちらのメールボックスには来ない。ということは、実はすでにそのエイリアスをアドレスに持っている人がいて、わたしたちが何度もテスト送信したメールは、全然関係ないその持ち主に、全部行っているのではないか。「テスト」だけとか、妙な一言とか、時には件名さえなしに、少なくとも7、8通のメールが到達しているかもしれない・・・
そこで最後にその謎のエイリアスを宛先に、事情説明とおわびの文章を書いてお送りした。現在のところまだ抗議のメールなどは来ていないので、まだお気づきでないかお許しいただいたか、あるいはまったくの間違いで誰にも届かないまま宙をさまよっているか?多少動揺はしていたが最初の設定でそんな間違いをしたつもりはないのだが・・・どうなんでしょう。とにかくこの次いくのはちょうど土曜日だし、私ひとりではどうにも不安が残るので、夫に一緒に行ってもらうように拝み倒した。
その晩夫にこれこれと報告し、うちで近くのアクセスポイントに接続してSのアカウントを使ってメールの接続実験を行った。自分で自分に宛てるだけでなく、夫の携帯メールからの送信を受信できるかも実験した。口にも出したくないほど当たり前の原因がそこで明らかになった。つまりエイリアスを宛先にしたメールは受信できないというだけの話だったのだ。
今から考えるとどうも納得いかないのだが、なぜS宅で実験した時1番最初に最も的確であるIDを使ったメールの送受信をスキップして、いきなりエイリアスで実験を始めてしまったのか。やはりよそのうちでやりにくかったのと、CDを探して1時間もつぶしたのにさすがに焦っていたのと、あと実はちょうどS宅でちょっとした家庭争議が勃発しており極めて緊迫した雰囲気の中での作業だったということもあるのかもしれない。
ということはつまりエイリアスが間違っているということなのか。私が持っているのは自分で書き移したメモだけなので、それが間違っていたら救いようがない。確かにそのエイリアスでよかったはずなのだが、実は正しかったかもしれない候補をいくつか考えだして送信してみたが、あっという間にそんなユーザーはないとデーモンから言ってきた。
「だったら一度プロバイダのサイトにアクセスしてエイリアスを変更してみたらどうか」と夫が言う。
「でもこのプロバイダではエイリアスを1度決めたら変更はできないのよ。だからわたしの個人メールはいつまでも旧姓のままで、夫婦仲が悪いのかと回りを心配させたりもする(してない)わけで・・・」
「おまえのできないは信用できないからとにかくやってみろ」
鶴のひとこえで、知人のアカウントでエイリアスの設定手続き(変更というオプションはなかった。IDとパスワード、希望エイリアスを入れる)をやってみたところ、わたしがそうだと信じていたエイリアス名はすでに使われているのでダメですと言われた。
「ほーらやっぱりダメじゃん」というと、 「じゃあ別の名前で設定しなおしてみろ」という。
別のエイリアスを考えて同様の操作を行うと、すんなり設定できた。 わたしはさらにあと10年は夫に頭が上がらないだろう。
そしてその新たに決めたエイリアスを使って送受信を行ったところ、何の問題もなくそれは行われた。 尻をたたかれるというのは夫の暴力に該当するのかどうかわからないが、もしそうだとしてもこの場合では人権擁護局には妻の身から出た錆と宣告されるに違いない。
OEの設定を直し、前述に戻っていきなりエイリアスを使って自分(S)にメールを送りかつそれを受信する実験を続けた。すると送信はできたらしいが受信ができない。
接続ステータスウィンドウに現れるコメントは非常に速くてよく見えないが、最後に「未接続」という文字が一瞬現れたのは見えた。 POPサーバに接続できてないことってか?
何度も受信をトライするが受信トレイには何も現れず、「未接続」のコメントとともにすべてが終わる。ここで、今考えるとわたしはもうひとつ大ヘボをやっていた。送受信を完了したら自動的に接続を切る設定をしていたのだ。おかげで受信を失敗するたびにダイヤルアップのやり直しである。つなぎっぱなしにしておけば10円で済む3分間に何回でも送受信をトライできるはずなのに。この設定はSが長いこと切断するのを忘れて無駄な電話代をふんだくられるのを予防するために親切として行っていたはずなのに、結局これでずいぶんムダな電話代をふんだくってしまったことになった。
さすがに仕事中の夫に電話して聞くわけにいかないので、サポートセンターに電話をかけることにした。無料のようである。繋がるのに少し時間がかかったが、そうしびれを切らすほどのことでもなくつながった。結局これでは解決しなかったのだが、結局私が悪いのだから文句を言う気はない。実はついでに自分で設定するときに多少不安の残ったいくつかの項目を確かめることができてよかった。例えば返信アドレスというものは設定しなくていいとか、エイリアスは「全般」にあるアドレス名のところに書けばよくて、「アカウント」というところにIDを入力するのだとか、サーバーはPOP3でいいというようなことである。前述の通り結局メールの受信はできなかったので、Sには素直に謝ってこの次にしてもらい、するとSもわたしのやる気を感じてくれたのか早いうちに次回の予定を入れてくれた。わたしはやはりうちに帰ってやってみることにした。
次はメールである。広告に使うページやメールなので、アドレスはわかりやすい方がいいと知人は希望する。そこで、オンラインサインアップのときに、ちゃんとSの名字を適当にあしらったエイリアスのメールアドレスをも指定しておいた。それを使ってメールの送受信を行えるようでなければならない。
ということが頭にあったのと、このマシンの準備をするにあたって何度も自分のアカウントで設定を行ってさしたるトラブルもなく済んできたというところで慢心があったのかもしれなかった。わたしはSのIDでなくいきなりエイリアスを宛先にして、自分(S)にメールを送ってみた。
するとまず上記の言い訳とは全く関係なく、間違ってわたしが前から設定しておいたわたしのアカウントとパスワードでメール受信を行ってしまった。結果をいうとSのために作った受信ボックスにわたし宛てのメールが9通も読み込まれてしまったのである。全部友達からの与太話で、読まないと与太返事が出さなくて人間関係に支障を生じるが、これを保存しておいてしかし読まないでくださいとウグイス姫かなんかのような要求をSに出すわけにもいかない。そこで急いで9通を全部読んで適当に笑い、後すべて削除した。急いだので内容はあまり覚えていないが、とにかくナントカについての話とても笑いました、と返事してやればすむ。「アカウント」というメニューで、わたしが作っておいた古い設定を消し、自動処理によってできた新しい設定を「標準」にしてやらなければならなかったのだ。これはむしろメールの設定を自動に頼ってしまったためのミスということになる。要するにちゃんとやってくれなかったんじゃないかー。
だがそんなことは瑣末であった。
S宅に戻って雑誌の付録のCD-ROMからプロバイダの入会キットを立ち上げた。そこの市外番号で始まる場所に電話がかけられ、接続できたようだ。画像の表示にむちゃくちゃ時間がかかったが、契約することができた。ここで偶然、その雑誌の広告に、そのプロバイダの入会キットの使い方が載っているのを見つけた。これがよかったのだ。必要事項の記入にソフトウェア管理番号というのがある。お店に単独で配布しているCD-ROMだとジャケットに書いてあるが、この場合どうしよう?答えはこれこれと入力してください、というふうにその広告にちゃんと書いてあった。あらかじめさっきの帰りの電車の中でこの雑誌をめくり、この広告を見つけておいたのが役にたった。
契約が完了すると、アカウントからパスワードからサーバーのアドレスから一覧表が画面に表示された。その場でメモを取った上に、プリントスクリーンのボタンでその画面をクリップボードに保存した。スターターキットの終了の際に、わたしは何の気なしに「自動設定」とかかれたアイコンをチクッとやったところ、いきなりハードディスクが騒ぎだしてインターネットエクスプローラーがどうのというメッセージが出て、消えて、画面が閉じて終了した。わたしはその場でペイントを開いて、クリップボードからさっきの重要事項の画像をペーストして保存した。本当はこれでプリントアウトすればよかったのだろうが、残念なことにまだプリンターはない。しかしこの処置は自分でもなかなかやるなと思った。
さてではメモした必要事項を使ってダイヤルアップとメールの設定を行おう。それにはまずインターネットエクスプローラーを立ち上げて、インターネットオプションの接続ウィザードから設定をする・・・ところがインターネットエクスプローラーを立ち上げたところ、ダイヤルアップのウィンドウが現れて、なんとすべて設定されているではないか。パスワードはさすがに伏せられているが、アカウントや電話番号が変わっているので、これは今プロバイダと契約したときの新しい設定だと容易に推定できる。そのまま接続してみると、ちゃんとできた。念のためドメインネームサーバーのアドレスなどもチェックしてみたが、ちゃんと新しくなってる。
なるほど今は便利なものである!わたしが数年前入会したときはこれはなくて、Windows95から設定をするのにずいぶん苦労したものだ。あと、そのときはサインアップ直後に与えられるパスワードは「仮パス」であり、1ヶ月以内に書類とともに真のパスワードを郵送するのでそっちに変えてくれなどという面倒なことがあったが、今はここで与えられたパスワードが即永久(たまには変えろって)らしいのだ。
わたしとしては、何もかも手動でやりたいとは言わない。自動でやってくれるならそれはそれでいい。ちゃんとやってくれるならである。それがどうも信用できないことが多いのでやっぱり俺は手動でやらざるを得ないんだと夫は言っているが・・・・
ここまではちゃんとやってくれているようだ。
事情を説明すると、Sは「じゃあこの次でいいよ」と言ってくれるが、外に出っぱなしのSとこの次ってことになるとまたいつになるかわからない。できるだけの努力はしたいとごく穏やかに主張し、CD-ROMはその辺のパソ屋さんか家電屋さんでもちょっと大きければ置いてあるはずといった。ここは下町の小さな商店街の近くで、さすがにパソ屋はなく、ちょっと前まで大きな家電屋さんがあったのがあいにくつぶれたらしい。しかし二三の電気屋さんにトライしてみることにして外に出た。しかし不幸というのは続くもので、その小さな商店街は水曜日がほぼ一斉定休日だったのだ。
わたしはまだ諦めない。最寄りの駅からひとつ電車に乗って別の商店街に行った。ここもぱっと見てかなり期待をそぐものがあったが、 結局道行く人にお尋ねして唯一見つかったのがメーカー指定のやっぱり小さい家電屋さんだった。かなり絶望的だったが、入ってみると店にいたのはたぶん30代ぐらいの人で、お兄さんといっても差し支えないだろう。わたしは
「インターネットのプロバイダに入会するためのCD-ROMは置いてないでしょうか、ODNとかOCNとか」と聞いてみた。 するとそのお兄さんは
「スターターキットはパソ屋にしか置いてないんですよ、わたしもわざわざY橋まで行ってもらってきましたから。でもそれより雑誌のおまけでCD-ROM付いてるでしょ、あん中にあるはずですよ」
と言うではないか。
わたしは思わず「ああなるほど」と大声で言った。
「ええ、ODNもOCNもNIFTYでもハイホーでもいろいろ入ってるはずですよ」
このお兄さんただものでない上に非常に親切だ。そこでちょうど電話のケーブルの長いのも必要だったのを買うことができたので、この御親切に対するお礼もちょっとだけできてよかった。なるほど雑誌の付録とは気がつかなかった。ブラウザが欲しいんだったら思い当たったかもしれないけど。本屋さんでそれは果たしてすぐに見つかった・・・その雑誌なら多分、最寄りの商店街で十分買えたと思うのだが、いい思いつきは電車に乗ってでも探せ、と言う(言わない)。ただものでない電気屋のお兄さんに、わたしひとりではとても思いつかないアイディアをいただいたのだから、良いではないか。
後日、S宅に行き、プロバイダとの契約をそこでやってみせることにした。やっぱり個人情報であるから、本人の目の前で「ここにあなたの名前を入れましたよ」「ここに住所を書きましたよ」というのを見せながらのほうがいいと思ったのだ。夫は会社なので、わたし一人、一応Dynabookを持って、電車に乗ってSのうちへ。
S宅では、一応マシンは組み上がっていた。Sのお嬢さんが会社でパソコンを使っているので、だいたいわかったのだそうだ。ただ、マウスとキーボードの差し込みがわからなかったらしいので、やってあげた。あと、モジュラーケーブルをつないで、一応環境は整った。
まずインターネットに接続してプロバイダと契約することにした。 このプロバイダにはわたしのほうがアカウントと持っているので、それでもってインターネットに接続した。プロバイダのサイトに行ってサインアップのページを開いたところ、「このページはクレジットカードによる入会のみ受け付けます。口座振り替えや請求書による支払いをご希望の方は入会用CD-ROMをお使いください」と書いてある。
がーんである。
わたし自身が初めてプロバイダに入会したときは無論パソ屋からかっぱらってきたスタータキットを使ったが、今度はわたしのアカウントで接続しておいて、オンラインでサインアップすれば同じこと、と思い、CD-ROMを持っていかない変わりにマシンを立ちあげたらすぐ接続できるようにわたしのアカウントでの接続設定を万全にしておいてから配送してやり、わたしも用意がいいわなどと驕り高ぶっていた。それがこのていたらくである。サインアップの方法にこんな違いがあるとは全然知らなかった。ウェブページを開設することが頭にあったので、こっちのサービスについては申し込み方法をあらかじめ家でよく研究しておいたのだが、入会の方はどうせ簡単だろうとタカをくくっていたのだ。
マニュアルもなんとかできたので、翌日、運送会社さんにブツを取りに来てもらうことにした。それで、20jの嫁入り支度を始める。
まず、「短い間だったけど、よく働いてくれたね」とねぎらいの言葉をかけ、筐体やキーボードなどをウェットティッシュでふきふきしてやり、それから「ああそうそうメモリ増設してたんだった」とガワを開けて増設分を抜いてしまった。ネットとメールだけなら、初期搭載で十分だもん・・・それはPowerMacG3MT466にさっくりとおさめられた・・・ガワ開け恐怖症のわたしだったが、20jのガワは実は非常に開けやすく、だいぶハードウェアに親しませてくれた功績は大きいと思う。再起動してちゃんと動くことを確認した。してよかった。メモリを抜いて最初の再起動で、なんかエラーが出たもん。2度目以降は、問題なく起動した。どうしてかなー。
最後に、ハコつめをした。わたしはこのごろ少しアタマが良くなったのか、パソコンのある2階から、本体とディスプレイを直に抱えて下に降り、それから空の箱を持ってきて、玄関口でそれらを詰めた。箱に詰めた形だと、でかいし重いしつかみどころないから、わたしには絶対運べないもの。
翌日、20jを引き取りに運送業者さんが来た。いつも利用している業者さんで、配送員さんももうなじみのヒトである・・・が、たぶんここの家は何やってんだと、思っているんじゃないだろうか。なにせこの新居に来てから3年の間に、この同じ配送員さんを介して、東芝Brezzaを夫の実家に送り(インターネットマシンとして大活躍してるらしい)、AptivaT9Dをパソ屋さんから送ってもらい、そのディスプレイを一度修理に出すのに送り、修理先から送ってもらい、Aptiva20jをパソ屋さんから送ってもらい、それを今度は送り出しているのだ。なにか闇商売でもやってると思われたらどうしよう。
こうして、パソコンの操作の仕方、OEによるメールのやりとりとIEによるホームページの見かたはマニュアルを作った。gooを使った検索の仕方と、すごくイヤな思いをしながら「お気に入り」への登録の仕方も説明した。このふざけた項目名は決してわたしがつけたわけでなく、わたしを始め多くのユーザーがなんとかして欲しいと思っているということも説明したつもりだがわかってもらえるだろうか。
しかし、他にもフォローしてあげなければならない項目はたくさんありそうだ。ウィンドウをアクティブにする方法とか・・・と思っていたら、ひとつ大変なトラップに気がついた。
日本語入力!わたしが初めてDOS/Vマシンをいじったとき、土日かけて「Alt」+「漢字」の組み合わせ(というよりはそもそもFEPの起動にはキー入力が必要ということ)を発見したあれだ!
それも、Sは長年ワープロを操作してきたとおり、「カナ入力」をしたいというのだった。
20jにはATOK12もバンドルされている。とするとATOKを使うのがいいに決まっている。ヘボだウスラだと言われていたMS-IMEも近頃はようやく使いよくなったみたいだが、わたし自身ATOKを使い慣れているのでこっちにする・・・だが、カナキーモードにするってどーするの?!・・・などと思っていたら、ぶ厚くてだーめーなどと思っていたAptiva付属のマニュアル、よく見ると、キーボードの説明から日本語入力のしかたから、ぜーんぶていねいに書いてあった。ふーん。Endキーなんて、わたし自分がDOS/Vマシン使い初めてからの10年間(10年もパソコン使ってきたのか・・・それにしちゃ上達しねえな・・・)1度も使ったことないぞ!などと思った。・・・ホームパソコンのマニュアルこそは、ヘタな「超入門書」よかよっぽど親切に書いてある。RTFMという言葉があるのも、もっともだと思った!あと、人に教えようとすると、自分も覚えることが多い。いい経験だと思った!
それにしたって、やはりSには最低限の操作法は伝授してあげなければならない。それにはマニュアルを作ることである。Sの性格はモロに「反マニュアル人間」なのだが、むしろわたしがSに教える際に「右、じゃなくて左じゃなくてええと」にならないための指針である。まず「インターネットとは」について。それから20jの操作法だ。無論Aptivaには操作マニュアルがついているが、ぶ厚いし、なんていうかまじめすぎるっていうか、たとえば「決していきなりコンピュータの電源を切ってはいけません、必ずスタートメニューから・・・」などと書いてあると知らない人は本当に、マシンの運命と引き替えに電源を落とすような気持ちになってしまうが、実際はAlt+Ctrl+Delなんてまだやさしい方で、それも効かない、リセットボタン(20jにはないし)も効かない、電源スイッチまでだめ(近頃の電源スイッチは、物理的に回路を切断するものでなく、電源を切るという命令信号を出すものだから、その信号が正常に受理されなくなると電源が切れないのだと勉強した)で、最終的には電源コードを引き抜かなければならないことも、決して珍しくはないのだというようなことも書いておいたほうがいい、というようなこともあって、自分で作ることにした。いろいろな操作でウィンドウの状態がどうなるかとか、どこをクリックするかというようなことは、スクリーンショットをとって「ペイント」で必要なところを切り抜いたり目印をつけたりして編集する。それをWordに貼り付けて文章を書いてやるのだが、その過程でヘンなことがわかった。
Word98(2000ではこういうの関係ないのかな。使ってないからわからない)に、スクリーンショットのBMP画像を貼り付けるのに、クリップボードからの直貼りだと、ちょっとした段落との関係で、たとえばあとから改行一発いれたばかりにとんでもないところに飛んで行っちゃったり、平気で印刷枠からはみ出たりする。だが、一度BMPファイルとして保存してから、「挿入」でファイル指定して読み込むと、すごく扱いやすいっていうか、妙な動きをしないし、自動で大きさを調節して印刷枠内に入る。だから、どんなちっちゃい画像でも、一度ファイルとして保存するのがよいようだ。おかげでわたしのマシンには「S用」というフォルダを作らねばならず、その中には画像ファイルがイヤというほど増えた。
あと、Sがもっとも心配するのは、「お金はどのくらいかかるのか」ということだった。SはNTTさん以外の電話会社に加入していて、そこではプロバイダサービスもやっている。それはわたしが嫁入り前から加入しているところと、幸い同じだ。そこのプロバイダに加入すれば接続料は一定で月2000円程度。これにホームページサービスをつけると月500円となる。そこのプロバイダが都合がいいのは、すでにS宅の電話料金の引き落としが確立していて、接続料等が同じところから引き落としてもらえるということ。つまりクレジットカードの入力とかをしなくていいわけだ。契約はわたしが代わってすることになるので、いくらSには信用してもらってると行っても、他人様のクレカの番号を送信するのは気がひけるし、情報漏洩などあった場合の責任がねえ・・・ということだ。
で、その程度の出費はまあ、オトナだし、オッケーだ。問題は、マシンである・・・各地を講演して回って平日はほとんどいないSだから、モバイルマシンのほうがいいんだろうが、話して見るとケータイとの接続とかグレ電との接続とかいうことは、まずとてもとても最初っからはわからんよということだった。それに、自分のホームページを作るというのに、それをちっちぇえ画面でしか見れないというのも・・・ということで、結局はうちのマシンを1台、格安でお譲りすることにした。
Aptiva 20jである。先年夫が「会社で利用するかも知れないネットワークシステムの実験がしたいんだ」ということで、アウトレットの激安品を買い入れ、「簡単、インターネット」というふれこみで売られているにもかかわらずうちに届いてまずモデムカードを抜かれ、3基のPCIスロットの2基にLANカードを挿されてルータの実験をされ、98がプリなのにPowerEdgeのトラシュやメンテのたびにNTサーバを突っ込まれて代わりに働かされ、そのうちのに子に払い下げられてからは赤帽とかまで突っ込まれた気の毒なヤツが、ようやく本来のWin98を入れられてモデムを戻されて、家庭というところで使われることになるのだ。
Sはいわゆるパソコンについてはまーったく知らないが、ワープロをずいぶん前から使いこなしているので、入力やダイアログボックス(という名称は知らないが)などのインターフェイスに対する概念はある程度あるので、ちょっと安心だ。それにしても、ホームページって一体何だ?コンピュータを操作したことのないSには、わかるはずがない。わたしは、まずSがホームページを作るとしたらどんな感じのものになるのか、わたしが自分で想像して、タタキ台のようなものを作ってみた。大学で研究室紹介のホームページを作るときに文章を提供していたりしたので、そのへんはなんとなく宣伝っぽい演出ができる。
それを、当時はまだあったDynabook SS 3000CTに入れて、電車で2時間くらいのS宅まで持っていった。Sの前で立ち上げて見せてあげる。
すると、Sが言う。「そのケーブルのついた丸いものはよく見るけど、なんなんだね?」
マウスのことだ。確かに、今はわからないがSが持っているようなワープロでは、マウスは使わない。そう、相手は本当に何も知らない初心者なのだから、こちらもそれを十分心得て、「知ってるはず」「わかるはず」という驕りや思い込みを捨てて面倒みてあげなければならないのだと覚悟した。
試しにSにマウスを操作させてあげたが、カーソルがぷるぷるするので、クリックするしようとしてずれたり、ドラッグ操作が入っちゃったりしてやりにくそうだった。あと、やはりダブルクリックというのが問題だ。これらはしかし、いずれもわたし自身もときどきトラブることである。
おまけに、教えるわたしがヘボかった。昔から右と左の区別を、よく混乱するのだ。小さい頃にふっと、「向かって右って、向かわないで右ってのと、どう違うんだろう」と思ってしまって以来のことだ。もちろん小学生のとき「右向け右」でひとりだけ左を向いてとるつもりのないウケをとっていたひとりである。ダブルクリックでファイルを開くのがSにはしんどそうなので、右クリックでメニューを出して「開く」を選ぶほうを推奨しようとしたが、「開く」を選ぶためには左クリックをしなければならないわけで、それを教えるのに、「右かね」「ええ右です。じゃなくて左。じゃなくてあれ」・・・だいぶ混乱させてしまった。だが結局「人差し指」「中指」で区別することで、決着した。
「ところでそのメールやホームページの宛先なんだがね。他の人のを見るとどれも、なんだか英数字とかが長々と並んでいてすごくわかりにくいだろう。あれはどうして?なんとかならないの?」というのがあった。わたしはもっとも簡単な説明として、「なるべくコンピュータにわかりやすいようにああいう記号なんです。でも近頃は少しわかりやすい宛先に読み替えることもできるようになってきましたよ」と教えてあげた。
わたしがむかーしから世話になっている知人Sは、ギリギリ昭和ひとけたのオヤジで、10年ほどまえに化粧品店の店長を退職し、今はその経験を生かして販売コンサルタントをやっている。業務活動の主流は、各地の商工会議所とコンタクトをとり、講演会を開いて小売店関係者の聴衆に、効果的な集客やサービスのヒントを伝授することだ。他に、商業業界紙に同様の趣旨で連載記事を執筆したりもする。ゆえに、Sの商売にとって、自分のアピール及び他との連絡は必須の活動だ。
そのSに、ある日わたしは「インターネットやったらどうですか」と提案した。
「楽しいホームページを作って講演会以後も聴衆にアピールすれば再講演の依頼が来るかも知れないし、メールがあると連絡には便利ですよ」
Sは乗り気だった。なんでも知人にさらに年輩の70代の人がいて、その人がメールなんかをやってるそうなのだ。そこでわたしは、もちろん無償で、Sのインターネット生活の面倒を見ることにした。たまに小遣いもらうけど。