ラビットショーに行こう

ラビットショーには、
はじめは見学に行って試供品をもらってくるだけで十分楽しかったのですが、
自分がPOSSをエントリーしてはじめてその緊張感の虜になりました。
’04からは微力ながらショースタッフとしてお手伝いを させていただいてます。
スタッフをしていると参加者の方から様々な質問を受けます。
自分のうさぎの出番がわからない、召集アナウンスの意味がわからない、など・・・。
ショー会場は実際、分かっていることを前提に進行しているようです。
バックはオス、ドーはメス、などは会場では教えてくれません。
このページには、ほんのわずかばかりの私の経験から得た知識と、
それから私個人の勝手な解釈について書かれています。
引用などはせずに参考程度に、読んでくだされば幸いです。
訂正、加筆はそのつどします。
もし記述に事実と誤った箇所がありましたら ご指摘ください。調べて訂正します。
ラビットショーがもう少しあなたにとって分かりやすいものになりますように。

 スタンダードについて 

純血のうさぎには、犬や猫と同様に品種ごとにその理想とされる姿が定められています。ネザーにもホーランドにもアメファジにもレッキスにも、ARBA(アメリカン ラビット繁殖者協会)によって認定された品種においてはすべて、その求められるべき姿についての記載があるのです。人気の高いネザーを例にすれば分かりやすいと思いますが、時々ショップで見かける、小さく(語弊のある表現ですがあえて使います)、頭、目が丸く耳が短いクリっとしたネザーを、「ネザーっぽい」と感じることがあるでしょう。逆に値札に「ネザーランドドワーフ」と書いてあるのに鼻先が長く、耳が長くひょろりとしたネザーを見て、「本当にネザー?」 と思った経験のある方もいると思います。それがつまり、理想とされる姿(=標準、 スタンダード)に近いかどうかを無意識に感じているからだと思うのです。 人間によって改良された品種は、スタンダードを意識せずに交配をすればたちまち姿は自然に近いものに変ります。つまり、スタンダードを理解しその姿を守る努力を しなければ、うさぎはその姿を維持することはできないのです。ネザーのように小さく丸く、短く太く改良された品種は、それを守る努力をしなければまたたくまに、 大きく長く、細くなります。ですので、協会に認定された品種には、うさぎについての 長さや重さやカラーなど、それからバランスについてなどの抽象的な表現をも含めて 「理想的な姿(スタンダード)」がスタンダードブックに記載されていて、その品種を愛する愛兎家によってその姿を守り向上させていく活動が行われているのです。
スタンダードについての私個人の解釈をひとつ話したいと思います。ネザーのスタンダードについては、全文英文ですが私も読んで知ってはいました。しかし最初のペアになるうさぎを探していた頃(’02)の私には、どうしても腑に落ちないことがあ りました。それは、ブリーダーの方たちの口から聞くことのある、「自分好みのうさ ぎ」「うさぎを見れば誰のうさぎか分かる(それほどうさぎの形にはブリーダーの好みが反映されているということ)」「自分のうさぎを作る」ということの意味です。だって、作るべき形は、スタンダードで決められているのでしょう?耳は何cmから何cmまで、体は短く、頭は大きく・・・「これが良い」という姿が描かれているのに、 どうやってその中で自分の好みを表現するのでしょう?
その疑問を、私は素晴らしいPOSSを譲っていただいたブリーダーさんに直接聞いてみました。そしてその答えによって頭の中の霧がすべて取り払われたのです。その内容はこういうものでした。
ペンと紙を渡されて「理想のネザーの絵を描きなさい」 と言われたら、みんな違うネザーを描くだろうということ、それが、その人の求める ネザーの姿なのだということ。抽象的な部分を含むスタンダードをいかに理解し、 その姿を詳細に紙に描き出すことができるかどうかがとても大事なことなのだ、ということでした。 その助言をいただいてはじめて私は、「自分のうさぎを作る」という趣味に対して強 い意欲を感じました。 今では、私は自分のうさぎを見るときにいつも、その姿にペンを走らせます。頭の位置、形、耳の形、位置、背の丸み、胴の長さ、上から見た形、後ろからみたお尻の形 に、ここはこう、ここはこう、と線を加えていきます。まだイメージが曖昧でぼんや りしている所もあります。でもそれはこれから多くの良いネザーに会って触れて、 よりはっきりと力強い線を加えていけることでしょう。5年先、10年先の私のラビ トリーのうさぎは、そんな形に近づいているでしょうか?なんとも楽しく、心の躍るような趣味の世界です。

 エントリーする目的 

ラビットショーは、愛兎家たちが自分のうさぎを、資格ある審査員に評価してもらう ための品評会です。ショーには、ペットオーナーから、数10匹のうさぎを保有するブリーダー、100匹前後のうさぎを管理するショップ経営者などさまざまな人が参 加します。ですので、それだけエントリーする目的も多岐にわたってあると思います。まずはやはり、うさぎの品種改良をしているブリーダーは、交配に使おうとするうさぎを評価してもらうためにエントリーします。それによってそのうさぎの長所短所を認識し、自分自身の認識とを加味しながら交配計画に役立てます。また、自分の美しいうさぎをショー会場にズラリと並べて、ラビトリーやショップの宣伝を期待することもあるようです。また、ある一定のエントリー数以上の中から1位に選ばれた 時(BOV・BOG・BOB・BISそして各オポジットが当てはまります※詳しくは「ショーの進み方」で)に得ることのできるチャンピオンレグという証書を、定められた条件に従って3枚集めたときに申請することのできるグランドチャンピオンという称号(うさぎに与えられる称号です)は、ブリーダーにとっては自分の努力が結実したことを表現する最高の称号だと思います(長い分でした (^ε^;)。ですからそ の レグを獲得する、ということもショーにエントリーする目的の1つになると思います。
一般のうさぎオーナーがショーに参加する目的も、それぞれにあるのではないかと思います。せっかく純血のうさぎを飼っているから、ジャッジを受けてみたい、という理由や、自分のかわいいうさぎをステージ(ジャッジングテーブル)に乗せてみん なに見せたい、という理由もあるかもしれません。他の参加者と飼育や繁殖について情報交換をすることも、ラビットショーでは楽しみのひとつです。また国内の公認品種が一堂に集まりますからそれを見ることも楽しみです(他の参加者のうさぎは、許可なく触ることはできません)。
ところで、ラビットショーの参加条件として「純血と思われるうさぎ」というものがあるのですが、これを見て「こっそりミニうさぎをエントリーしてもいいの?」と思ったことがあるのは私だけではないかもしれません(笑)。これについて最近の私の個人的な解釈を話したいと思います。確かにラビットショーでは血統書を提示するわけではないし、純血であると証明するような手続きはありません。ラビットショーでは、あくまでもフェアに、1匹1匹のうさぎへの審査が丁寧に行われます。自分のうさぎが正真正銘の純血であっても(それが条件ですが)、純血か分からないうさぎ を出展したとしても、そのうさぎが受ける評価はあくまでスタンダードに照らし合わせて近いか遠いか、です。スタンダードに近いうさぎを苦労して作りあげるために、 わざわざ他品種のうさぎを混ぜる人はいないと思うのです。つまり、混血のうさぎがうっかりエントリーされていても、まんまと上位に入賞するようなことはないのではないかと私は思います。入賞したような事例があったかどうかは知りません。もし混血のうさぎが良い評価を受けたのなら、それはそれで良いのではないかと思いますが。

 ショーの進み方 

ネザーを基準に説明します。
ネザーの公認色は5つのグループに分類されます。
 1.セルフ・・・ブラック、ブルーなど
 
2.シェイデッド・・・サイアミーズセーブル、サイアミーズスモークパール、トートなど
 3.アグーチ・・・チェスナット、チンチラ、リンクスなど
 4.タン・・・オター、シルバーマーチン、フォックスなど
 5.AOV(Any Other Variety)・・・ヒマラヤン、オレンジ、フォーンなど

ネザーの審査は1番のセルフグループから始まり、5番のAOVグループで終わります。1つのグループ内で出展数が多い場合は、召集のかかったカラー(=バラ エティ)から審査テーブルに連れて行きます。 1つのカラーは、Sr(シニア=6ヶ月以上)とJr(ジュニア=6ヶ月未満)に分かれ、さらにBuck(オス)とDoe(メス)に分かれます。
(1つのバラエティの中に、Sr Buck、Sr Doe、 Jr Buck、 Jr Doeの4クラスできます)

※SrとJrの間にInt(インターメディエイト)という中間のクラスがある品種もあります。

※エントリーするときは、事前にご自分のうさぎのカラーとグループを確認 しておきましょう。オターとマーチンや、オレンジとフォーンなど、カラーを間違えてエントリーすると失格になることがあるので、分からないときは専門店やブリーダーに訪ねると良いです。

この4つのクラスごとに、1位、2位、3位・・・とすべてのうさぎに順位がつけら れていきます。 各クラスの1位(最大で4匹選出されるわけです)の中からBOV(ベストオブバラエ ティ=そのカラーの中での1位)が選ばれます。BOVがオスだった場合は残りのメスの中から、逆にメスだった場合は残りのオスのなかから1位に選ばれるのがBOSV (ベストオポジットセックスオブバラエティ)。それからジュニアの中から1位に選 ばれたのがBJrV(ベストジュニアバラエティ)です。BOVとBOSVがもしジュニアで あれば、そのうさぎが自動的にBJrVに選ばれます。

※用語 「DQ」・・・Disqualification、無資格。失格要因があることです。爪の色、毛の色、体重、疾患、ネザーの場合はメスにある肉垂など詳しくはスタンダードブックを読まれることをお勧めします。

各バラエティの中からBOV、BOSV、BJrVの3匹が選ばれたら、次にはグループ内での競合になります。つまりセルフグループなら、ブラックのBOV、BOSV、BJrV、ブルーのそれ、チョコレートのそれ、・・・が審査テーブルに残されていますので、セルフグループの中での1位を決める審査に入ります。
1位に選ばれたうさぎがBOG(ベストオブグループ=当然BOVの中から選ばれるはず)、BOGの反対の性別から1位に選ばれるのがBOSG。ジュニアの中から1位に選ばれるのがBJrGです。BOGとBOSGのうさぎがジュニアであれば、そのうさぎが自動的にBJrGに選ばれます。

※リマークカードについて・・・審査の終わったうさぎはそのクープ(審査台のケージ)の上にリマークカードが置かれます。細長いヒラヒラの紙です。ジャッジのコメントや評価、結果が書かれています。この紙が置かれたらもう帰ることができます。

5つのグループすべてのBOG、BOSG、BJrGが選ばれたら、いよいよその日すべての ネザーランドドワーフの頂点に立つBOB(ベストオブブリード=品種のなかでの1位)が選ばれます。BOBの反対の性から1位に選ばれるのがBOSB。同じくJrの中の1位はBJrBです。BOB、BOSBがジュニアの場合は、今までと同様にそのうさぎがBJrBになります。

1つの品種の審査は、BOB、BOSB、BJrBが選出されたところで終わります。 エントリーされているすべての品種が終わったら、その日の最大のステージである、 BIS(ベストインショー=BOBの中から選ばれる1位、その日エントリーされたすべてのうさぎの中から一番スタンダードに近いと評されたうさぎ)の審査が始まります。 2位に選ばれるうさぎがRIS(ラナーアップインショー)、Jrの中の1位はBJrISで す。

ショーはどうでしたか?参加者の皆様お疲れ様でした。

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