ヒューちゃんを偲んで……

Hughちゃん 2005/8/9未明 没
そのコは豆柴で、7月の末に上板橋の渡辺ケンネルという
豆柴・極豆専門の販売店から、友人宅に来ました。
元気ですごく可愛い豆柴の女の子です。
静かに落ち着かせなければいけないし、私はその日実家に帰る予定だったので
8/1に会いに行きました。
柴犬系のコは、ともすれば飼い主にしかなつかないワンマンドッグになるというので
ちょっと犬マスターな私は、なんとかマブダチになろうとケージの外からご挨拶。
「森さんだよ、友達になろうね」
翌日もその翌日もそのまた翌日も通い、私たちは仲良くなりました。
しかし木曜日には少し元気がないと、飼い主が言っていたので、行くまで心配していましたが
私が行くと元気に立ち上がって尻尾を振ってくれたので、
元気が出たのだと思い、とても嬉しかったです。
でも今にして思えばそのときにはきっともう、あの恐ろしいウィルスが
この小さなヒューちゃんの身体を蝕んでいたのだと思います。
私は土日は用事があったし、金曜日あたりはそろそろ移動のストレスなどが
症状を表し、子犬は必ず元気がなくなり、下痢をしたりすると上板橋の販売店の
ババアが言っていたので私は金曜日は会いに行かない予定でした。
ところが、ヒューは販売店のババアの言うとおり下痢をし始め、
友人が慌ててババアに訊くと「みんなそうなるから渡したブドウ糖とリンゲルの
皮下注射をしろ」と友人に言ったのです。
しかし友人は注射が上手く出来なくて、私に電話がかかってきました。
それで元気になるという言葉を信じて、小さな小さな子犬の背中に皮下注射をしました……。
針を刺すときに痛がって鳴いていましたが、そうするよりなかったのです。
その販売店の契約書には、10日間、指定の病院以外の医者に診せるなという条項があり
販売店のババアはその注射でよくなると言い続け、豆柴はとてもとても
ストレスに弱い犬種なので、みんなそうなんだというのです。

私はやっとの思いで注射をして、帰る電車の中で泣きました……。
そのときに、近くの病院に連れて行くように強く勧めるべきだったのに
私も彼女も治るのだと信じていたのです。
10日過ぎたらすぐに近くの病院に連れて行けば、契約も守れるし
子犬もすぐに元気になるのだと……。
でもヒューちゃんは翌日から更に具合が悪くなり嘔吐もし始め、飼い主の友人は
指定された遠い、恐ろしく不潔だったという病院にタクシーで子犬を励ましながら行き
検査もしてもらえず、家でしたのと同じような皮下注射をされて帰ってきたそうです。
「二度とあんな汚い何もしてくれない遠い病院にヒューを連れて行きたくない」と
彼女は勇気を出して家で皮下注射を打ちましたが、やはり容態は良くなりませんでした。
下痢も止まらないと夜中に電話が来て、私たちは話し合って友人は翌日の朝一番で
近くの病院で診て貰うことになりました。
しかし診断は「パルボウィルスに感染している」という最悪のものでした……。
その後投薬、入院、点滴、輸血、猫インターフェロン、酸素室……と、友人宅の
近くの病院で手を尽くしてもらいましたが、ヒューちゃんは下痢と嘔吐に
苦しんで苦しんで死んでしまいました。
「神経質で弱いからケージから出すな」という販売店のババアの言いつけを守っているうちに
具合が悪くなって……あのコは思い切り部屋で遊ぶこともなく、散歩に行くどころか
玄関のドアからも出ないで死んでしまった。
私は本当に悔しくて悲しくて……表す言葉さえありません。
今はただ、同じように苦しんで死ぬ子犬が少しでも減ることを祈っています。
豆柴、小柴、極豆といわれる犬種は柴犬協会では認めていません。
弱い小さいコ同士を交配して作った犬種だから、それほど弱いのかもしれませんし
そうであれば、作り出すことに問題があるのではないでしょうか。
あなたが子犬を買ったら、買ったときの契約がどうでもそのコを直ぐに
近くの信用できる動物病院に連れて行って検査してください。
早期であれば、パルボウィルスも治る確率は高いのだそうです。
何も出来ずに子犬を失ったことを私は一生忘れません……。

8/8の朝、動物病院で入院する前のヒューに会いに行きました。
行った時はもうヒューちゃんは意識がなく、友人は泣いていたので
死んでしまったのかと思いましたが、そこのお医者さんが点滴してくれたら
一瞬立つほど持ち直して、先生が「見て行きますか」といって診察室に
通してくれたので、友人と2人で入りました。
ヒューちゃんは目を開けていて、私たちを見ました。
「元気になろうね。頑張ろうね」
お医者さんが「凄く痛いはずだ」と言っていたので、ヒューちゃんの痛みを思うと
あまりにも辛く、それでもまだきっと治るのだと思っていたので
泣きながらそう言って病院に置いて出たのが私が見た最後でした。
ヒューちゃん、助けて上げられなくてゴメンね……。
もう二度と同じ失敗はしないからね。
ホントにゴメンね……。