■おすすめの本


アフリカを知るための児童書おすすめリスト

アフリカを知るための子どもの本、アフリカに親しむための子どもの本の中からお薦めの作品を選びました。アフリカン・フェスタや子どもの本の講座で紹介した絵本や読み物に追加してあります。

現在手に入る本が中心で、随時追加していきます。
は、アフリカ人の作家・画家がつくった作品です。

アフリカの昔話の絵本
アフリカの動物の絵本
アフリカのくらしを伝える絵本
アフリカの昔話の読み物
アフリカの動物物語
アフリカの歴史とくらしを伝える読み物
アフリカが抱える問題を伝える絵本と読み物


 アフリカの昔話の絵本 ◆


ほーら、これでいいーーリベリア民話(リベリア)
ウォン=ディ・ペイ & マーガレット・H・リッパート再話 ジュリー・パシュキス絵 さくまゆみこ訳 アートン

西アフリカのリベリア北部にくらすダンの人々に昔から伝わる物語。ダンの人々は、ばらばらに存在していた頭、腕、足、胴体が出会い、合体していく愉快なストーリーを通して、社会の中でもひとりひとりが大事なのだということを子どもたちに教えていたそうです。絵は、ガーナの「アサフォの旗」からインスピレーションを得て描かれました。ISBN:4861930669


バオバブのきのうえでーーアフリカ・マリの昔話(マリ)
ジェリ・ババ・シソコ/語り みやこ・みな/再話 ラミン・ドロ/絵 福音館書店

マリの語り部による昔話。森に捨てられた男の子が動物たちに育てられ、木や虫や石の話す言葉も、夜空の星の音楽もわかるようになります。この子は、雨季になるとバオバブの木に登って村に雨が降らないようにと恨みをこめて歌いますが、村の男の子が木に登ってたのむと、降りてきてやがて賢い王様に。ISBN:4834021211


もどってきたガバタばんーーエチオピアのお話(エチオピア)
ギルマ・ベラチョウ/絵 渡辺茂男/訳 福音館書店

お父さんがオリーブの木でつくってくれたガバタ盤が、次々にいろいろなものと取り替えられて……。画家のベラチョウさんは、宮廷画家の父親からエチオピアの伝統絵画の手法を学んだ人。ガバタ盤とは一種のゲーム盤で、この絵本ではエチオピアの将棋盤と説明されていますが、遊び方は将棋とは少し違います。アフリカ各地に同じようなゲーム盤が伝わっています。ISBN:4834014533


やったね、カメレオンくん(たぶんケニア)
ウェニィー・ハディシィ
文 エイドリエンヌ・ケナウェイ絵 久山太市/訳 評論社

乱暴者のヒョウとワニに怒ったカメレオンは、すてきな作戦を思いつきました。力の弱い者が知恵を使って大きな動物たちに綱引きをさせ、降参させるという物語。この絵本では主人公はカメレオンですが、カメあり、クモあり、ノウサギありと、いろいろなバージョンがアフリカ各地に伝わっています。ケイト・グリナウェイ賞受賞作。作家の名前はほかの作品ではムウェニエ・ハディシ。ISBN:4566003027


かしこいカメのおはなしーーアフリカのむかしばなし(タンザニア)
フランチェスカ・マーティン/作 福本友美子/訳 ポプラ社

上と同じように動物が綱引きをする昔話。ここではカメレオンでなくカメが、威張っているゾウとカバをいさめます。絵がきれいです。サブタイトルは考え直してほしいな。シリーズ名ならともかく一冊の絵本に「ヨーロッパのむかしばなし」「アジアのむかしばなし」とつけるのがナンセンスなのと同じ理由で。ISBN:4591065944


くいしんぼうシマウマ(たぶんケニア)
ムウェニエ・ハディシ文 アドリエンヌ・ケナウェイ絵 草山万兎訳 西村書店

昔,世界中の動物がみんなうすぼけた色をしていた頃,ある日出来た大きな洞穴で動物たちはきれいな毛皮を見つけました。でも食いしん坊のシマウマは…。名前の表記が違うけれど、『やったね、カメレオンくん』の作者・画家のコンビでつくった絵本。ISBN:4890138137


おはなしおはなし(ガーナ)
ゲイル・E・ヘイリー/作 芦野あき/訳 ほるぷ出版

空の国の王様が独占していたお話の数々を、クワク・アナンセというクモ男が知恵を使って買い取るという、おもしろい昔話。コルデコット賞受賞作。前書きは書き直してほしいです。「アフリカ民話には、<クモの話>といわれているものがたくさんあります。たいていはクワク・アナンセというクモ男がでてきますが……」とありますが、アナンシ(アナンセ)が出てくるのは、ガーナのアシャンティ地方の昔話。「アフリカの人たちは、こんなふうにお話をはじめます」ともありますが、昔話の始まりの言葉も、地域によって違います。ISBN:459350052


たいようとつきはなぜそらにあるの?ーーアフリカ民話より(ナイジェリア)
エルフィンストーン・ディレル/文 ブレア・レント/絵 きしのじゅんこ/訳 ほるぷ出版

むかし、太陽と水は大の仲良しで、地上でいっしょに暮らしていました。太陽は、水の家族がみんな入るような大きな家を建て、水を招待しますが……。太陽と月がなぜ空で暮らすようになったかを語るナイジェリアの楽しい昔話。これも「アフリカ民話」という大雑把なくくり方は、もうそろそろやめてもらいたいな。ISBN:459350029X


アナンシと6ぴきのむすこーーアフリカ民話より(ガーナ)
ジェラルド・マクダーモット/作 しろたのぼる/訳 ほるぷ出版

ガーナのアシャンティ人に伝わるお話。クモのアナンシが長い困難な旅に出ます。魚やハヤブサに命を取られそうになるけれど、息子たちに助けられるという昔話。大胆な美しいデザインの絵本です。これもサブタイトルはそろそろ再考をお願いしたい。ISBN:4593501377


おおぐいひょうたんーー西アフリカの昔話(ニジェール)
吉沢葉子/再話 斎藤隆夫/絵 福音館書店

ニジェールの昔話。フライラがお母さんと畑仕事から帰る途中、まるいヒョウタンを見つけました。そのヒョウタンが跳ねたり踊ったりしているうちに、突然フライラの足をガブリ! なんとこのヒョウタンは、大食いの魔物だった、という楽しくもコワーイお話。ISBN:4834021211



 アフリカの動物の絵本 ◆


チンパンジーとさかなどろぼうーータンザニアのおはなし(タンザニア)
ジョン・キラカ/作 若林ひとみ/訳 岩波書店

ティンガティンガ派の画家キラカの最初の作品。チンパンジーの漁師のとった魚を、犬が盗もうとします。そのたびにほかの動物にいさめられますが、けがをしたライオンにみんなが気をとられているうちに、犬はかごこと魚を盗んでいってしまいます。さあ、たいへん! 村は大さわぎに。ISBN:4001108739


いちばんのなかよしーータンザニアのおはなし(タンザニア)
ジョン・キラカ/作 さくまゆみこ/訳 アートン

アートンのアフリカ絵本シリーズ第一弾。ここはどうぶつの村。ネズミくんとゾウくんは一番の仲良しだったのですが、日照りがつづくと……。タンザニアの動物たちが教えてくれる、本当のともだちづきあいとスローな暮らしぶり。ゆかいでユニークな絵には、暮らしの道具や遊びもしっかり描かれています。ボローニャ国際児童図書展ラガッツィ賞受賞。ISBN:4861930413


ゴリラとあかいぼうし(コンゴ)
山極寿一/作 ダヴィッド・ビシームワ/絵 福音館書店

人間の言葉とゴリラ語の両方を使って書かれた絵本。森の中で目をさましたゴリラの子は、落ちていた赤い帽子を見つけ、得意になってかぶっています。いっぽう帽子を落とした人間の男の子は、お父さんに叱られると思ってしょんぼり。ゴリラの専門家が文章を書き、ゴリラに親しんで育ったコンゴ人画家が絵をつけているだけに、展開がとてもリアルです。絵の細部も楽しい。ISBN:4834018490


テンボーーひとりぼっちのアフリカゾウ(コンゴ)
サンガ・N・カザディ/文 いそけんじ/絵 アスラン書房

作者はコンゴ民主共和国(元ザイール)で生まれ育った気象環境学者。小さな村に暮らすカウンゲ少年は罠に落ちた子どものゾウを助けて、長老のところへ連れていきます。そして長老から、白人の奴隷狩りの歴史や、野生動物を殺しまくる探検家のことや、キリスト教の布教とセットになった植民地政策について話を聞きます。密漁で子ゾウのお母さんが殺されたことも。ISBN:4900656011


はじめてのかり
吉田遠志/作 リブリオ出版

アフリカのサバンナと動物たちをよく知っている作者の「アフリカ動物絵本シリーズ」の第一弾。若いライオンの兄弟がゴロゴロしているのに飽きて、初めて狩りに出かけます。けれども狩りはとても難しく、うまくいきません。やがて日が暮れてチーターやハイエナにおびえていると、お母さんがお迎えにきてくれます。ボローニャ国際児童図書展エルバ特別賞受賞。「ライオンのかぞく」シリーズはほかに『かりのけいこ』『おみやげ』『ありづか』 『きえたにじ』『たびだち』『あしおと』。ISBN:4897848806


おもいで
吉田遠志/作 リブリオ出版

サバンナに暮らすゾウの群れの物語絵本シリーズの一冊目。とても物知りで勇敢なひいおばあさんゾウが率いるゾウの群れを中心に、動物たちが生きていくための営みを描いています。具象的な絵なので、アフリカの大草原を実際に見ているような気持ちになれます。「ゾウのかぞく」シリーズはほかに『よびごえ』『じひびき』『ふるさと』『かれえだ』。ISBN:4897849438


まいご
吉田遠志/作 リブリオ出版

ヌーの大きな群れがライオンに襲われ、子どものヌーがお母さんとはぐれてしまいます。4ひきの子どものヌーは寄り添ってお母さんが来るのを待っていますが、まわりには危険がいっぱい。絵本にっぽん賞・サンケイ児童出版文化賞受賞。「草原のなかま」シリーズはほかに『まがったかわ』『いなびかり』『あたらしいいのち』『かんちがい』。ISBN:489784990X


ライオンのながいいちにち(ケニア)
あべ弘士/作 佼成出版社

青い空の下のサバンナで、父さんライオンが子どもたちを連れて散歩に出かけます。なぜかそのあとをホロホロチョウがついていきます。母さんライオンは会議で忙しく、父さんは俳句をよみ、子どもたちはそれぞれに個性があります。夕方になって家路につこうとすると、ヌーの大群がやってきます。それを見ていた父さんライオンがもらす最後の一言がいいですね。ライオン絵本シリーズはほかに『ライオンのよいいちにち』『ライオンのへんないちにち』。ISBN:4333020417


ハンダのびっくりプレゼント(ケニア)
アイリーン・ブラウン/作 福本友美子/訳 光村教育図書

主人公は、ケニアに住むルオ人の少女ハンダ。友だちのアケヨにあげようと、おいしそうな果物を7つかごに入れて頭に載せ、歩き出します。ところが途中で動物たちが、一つずつ果物をとっていって、頭の上のかごは空っぽに。と思ったら、山羊がぶつかった木からバラバラバラバラと落ちてきたのは、ミカン。ミカンが好きなアケヨはびっくりして大喜び。ハンダはそれ以上にびっくり。とてもよくできた楽しいお話です。ISBN:4895726517


ひとつ、アフリカにのぼるたいよう(南アフリカ)在庫切れ
ウェンディ・ハートマン/文 ニコラース・マリッツ/絵 さくまゆみこ/訳 文化出版局

アフリカの動物を次々に紹介していく数え歌絵本。1の太陽の次にはゾウやインパラやライオンやハイエナが登場します。10までいくと月が昇り、今度はコオロギやフクロウやコウモリが登場しながら、だんだん数が減っていきます。昼と夜がめぐり、生と死が交錯する世界をユニークな絵で表現しています。ISBN:4579404025


サバンナのともだち(東アフリカ)
キャロライン・ピッチャー/文 ジャッキー・モリス/絵 さくまゆみこ/訳 光村教育図書

村がひっそりと寝静まる頃、東アフリカのサバンナにライオンの咆哮がとどろきます。「ぼく、ライオンに会ってみたいな」と、憧れを抱いたジョゼフが出かけて行くと、向こうから、金色のたてがみをなびかせ、琥珀色の目を光らせたライオンがやってきます。ところがある日、そのライオンが密猟者にねらわれることに。ライオンと少年の友情物語であり、父と息子の絆の物語にもなっています。ISBN:4895726312


おかあさんともりへ
ゲオルク・ハレンスレーベン/絵 ケイト・バンクス/文 さくまゆみこ/訳 講談社

バブーンという名前のヒヒの赤ちゃんが主人公。お母さんといっしょにリクガメ、ワニ、ゾウ、サイ、サル、ガゼルなどと出会いながら、バブーンは周囲の世界を知っていきます。「リサとガスパール」もいいですが、これもなかなかです。ISBN:4834014533


アフリカの大きな木 バオバブ
ミリアム・モス/文 エイドリアン・ケナウェイ/絵 さくまゆみこ/訳 アートン

バオバブの木が主人公ですが、まわりの動物たちもたくさん登場します。アフリカの大地にどっしりと根をおろし、空に向かって枝をひろげ、何千年も生きつづけるバオバブ。バオバブという木のふしぎと、サバンナに生きる動物たちの生き生きとした表情が楽しめる科学絵本です。アートンのアフリカの絵本第2弾! ISBN:4861930510


お父さんゴリラは遊園地(コンゴ)
山極寿一/写真・文 新日本出版社

人間による森林の伐採や内戦によって絶滅の危機に瀕しているゴリラは、力が強くて怖そうだけれど、本当の姿はずいぶん違うみたい。お父さんゴリラは遊園地みたいに子どもにとりまかれ、時にはやさしく、時には毅然として子どもたちに接し、仲間や自然とうまく付き合うことを教えていくのだそうです。ゴリラの顔の見分け方も出ています。ISBN:4406032681



 アフリカのくらしを伝える絵本 ◆


AはアフリカのAーーアルファベットでたどるアフリカのくらし(ナイジェリア)
イフェオマ・オニェフル/作 さくまゆみこ/訳 偕成社

「AはアフリカのA。アフリカ大陸には、たくさんの国があって、おおぜいの人がくらしています」で始まる写真絵本。ナイジェリアで生まれ育った女性カメラマンが、アフリカの文化や宗教や暮らしをカラフルな写真で紹介しています。英語に親しむ本としても楽しめます。ISBN:4033285202


おばあちゃんにおみやげをーーアフリカの数のお話(ナイジェリア)
イフェオマ・オニェフル/作 さくまゆみこ/訳 偕成社

エメカ少年がおばあちゃんを訪ねていく途中、市場を通ります。市場には、機械ではなく人の手でつくられた道具が並んでいます。エメカはおみやげを買いたいのですが、お金を持っていません。残念な思いでおばあちゃんの家につくと、「ここまで来てくれたエメカが、何よりいちばんのおみやげだよ」と、おばあちゃん。数に親しむ絵本にもなっています。産経児童出版文化賞推薦作品。ISBN:4033284907


おとうとは青がすきーーアフリカの色のお話(ナイジェリア)
イフェオマ・オニェフル/作 さくまゆみこ/訳 偕成社

「ぼくが大好きな色は青。青は世界一の色なんだ」という小さな弟のチディに、お姉さんのンネカが、ほかの色もすてきよ、と言って「大おじさんの帽子は赤、屋根のヤシの葉は緑」と、色彩について教えていきます。ナイジェリアの人々の風習や、食べ物、住まい、衣装、生活の道具などが写真で紹介されています。ISBN:4834014533


たのしいおまつりーーナイジェリアのクリスマス(ナイジェリア)
イフェオマ・オニェフル/作 さくまゆみこ/訳 偕成社

アファムが楽しみにしているナイジェリアのクリスマスは、日本のクリスマスとはちょっと違います。「モー」という精霊があらわれて、おどりながらあたりを練り歩くし、私たちには珍しいごちそうが出てきます。表紙は精一杯クリスマスのおしゃれをした子どもたちです。ISBN:9784033285603


いっしょにあそぼうーーアフリカの子どものあそび(ナイジェリア)
イフェオマ・オニェフル/作 さくまゆみこ/訳 偕成社

セネガルやナイジェリアの子どもたちの遊びがたくさん登場します。ここにはゲーム機器は一切登場しませんが、子どもたちはビンのふたや、小石や、植物の種や、ひもや、自分の手足を使って楽しく遊んでいます。ボードゲーム「ンチョ」の遊び方も、詳しくのっています。ISBN:9784033285504


ぼくはまほうつかい(ガーナ)
マヤ・アンジェロウ/文 マーガレット・コートニー=クラーク/写真 さくまゆみこ/訳 アートン

主人公はガーナのアシャンティ地方(アナンシの昔話で有名なところですよ)にくらす少年コフィ。笑顔いっぱいのコフィが、ガーナの様々な地方を訪れ、人々の毎日の暮らし、ケンテの布を織る機織り仕事、市場のようす、学校のようす、楽しいお祭りなどを私たちに見せてくれます。アンジェロウはアフリカ系アメリカ人の有名な女性詩人で、ガーナで暮らしていたことがあります。ISBN:486193060X


おしゃれがしたいビントゥ(セネガル)
シルヴィアン・A・ディウフ/文 シェーン・W・エヴァンス/絵 さくまゆみこ/訳 アートン

ビントゥは、自分の髪をおしゃれな三つ編みにして、金色のコインやきれいな貝殻をつけたいのですが、おばあちゃんは「まだ早い」と言います。三つ編みをしなくても、すてきな女の子になるには、どうしたらいいでしょう? セネガルの村の暮らしが生き生きと描かれた絵本。ISBN:9784861930706


おじさんのブッシュタクシー(セネガル)
クリスチャン・エパンニャ/作 さくまゆみこ/訳 アートン

ブッシュタクシーというのは、同じ行き先なら知らない人同士でも乗る小型バスのようなもの。ぼくのおじさんはそのブッシュタクシーの運転手。商売人も、セネガル相撲の力士も、結婚式に出かけるカップルも、みんなおじさんの車に乗ります。セネガルの熱気とにおいと音が伝わってきます。ISBN:9784861930768


アフリカの音(セネガル)
沢田としき/作 講談社

村に太鼓の音が鳴りひびき、お祭りに集まってきた人々が、ごちそうを食べ、太鼓の音に合わせて踊り、歌います。大地のエネルギーを吸収して育った木にヤギの皮を張ったジンベ太鼓は、働くとき、楽しむとき、祈るとき、祝うときになくてはならない楽器です。日本絵本賞受賞。ISBN:4062076810


ジンガくんいちばへいく(コンゴ)
ふしはらのじこ/作 福音館書店

ジンガ君は、ニワトリがうんだ卵を、市場にいるおばあちゃんに届けにいきます。ところが市場についてみると、人がいっぱい。ジンガ君は、おばあちゃんのいる場所を見つけられるかな? たくましく生きる人々の日常を描くそれぞれの絵が「ジンガ君をさがせ」にもなっています。ISBN:4834018512


アバディのパン(ナイジェリア)
木葉井悦子/作 ほるぷ出版

ナイジェリアのアバディ通りにあるパン屋さんの一日が描かれています。この村では、朝から一日働いて、日暮れにパンを売りに出るんですね。「ふっくら焼きたて アバディのパン」「こんがり焼きたて アバディのパン」という呼び声とともに。つくる過程が見えるので、よけいにパンがおいしそう。ISBN:4593560624


『絵本アフリカの人びとーー26部族のくらし』
マスグローブ/文 ディロン夫妻/絵 西江雅之/訳 偕成社

アルファベットと共に、アフリカ系アメリカ人の作家と画家が、アフリカ大陸に暮らす26の民族を紹介しています。コルデコット賞受賞作。Aはアシャンテの人々と美しい織物ケンテ、Bはバウレの人々とワニの神話、Cはチャガの人々と大人になるための儀式……Yはヨルバの人々とイベジと呼ばれる木彫り、Zはズールーの人々と美しい踊り、というふうにABC順に各民族を紹介し、その人々の習慣や伝統の豊かさを短い言葉で伝えています。ISBN:4039600908



 アフリカの昔話の読み物 ◆


語りつぐ人びとーーアフリカの民話
江口一久+中野曉雄+西江雅之+松下周二+守野庸雄+和田正平+スーザン・ムゾニ・ムワニキ+増井久代+中島久著/訳 福音館文庫 413p

タンザニアのイラク人、ケニアのキクユ人、カメルーンのフルベ人、東アフリカのスワヒリ人、ナイジェリアのハウサ人、モロッコのベルベル人、東アフリカのマサイ人の民話が、その土地で生まれ育った人の昔話体験や、そこで昔話を収集したフィールドワーカーたちのエッセイといっしょに紹介されています。昔話が語られる場所の雰囲気も伝わってくるようです。ISBN:4834006417


西アフリカおはなし村(カメルーン)
国立民族学博物館/編 江口一久/文 アキノイサム/画 梨の木舎 117p

「ちいさなお話、ちいさなお話。ちいさなモロコシの節、ちいさなモロコシの節。ケナフのいがいがでいっぱいの頭のまんなかにげんこつをガーン」なんていう愉快な始まりの言葉がついたフルベ人のお話がたくさん入っています。お話の背景となる家、子どものくらし、女のくらし、男のくらし、市場、おしゃれ、楽器なども写真入りで紹介されています。2003年開催の国立民族学博物館特別展覧会にちなんだ一冊。ISBN:4816603077



 アフリカの動物物語 ◆


カマキリと月ーー南アフリカの八つのお話(南アフリカ)
マーグリート・ポーランド/作 さくまゆみこ/訳 リー・ヴォイト/画 福音館文庫 273p

サン、コーサなど南アフリカに古くから住んでいる人々の世界観や、ものの見かたをよりどころにしながらつむがれた、豊かでおおらかなお話が八つ入っています。主人公の動物たちが、大自然の中で生きていく冒険の物語には、読む者を元気にしてくれる力があります。著者の前書きがとてもすてき。産経児童出版文化賞、パーシー・フィッツパトリック賞受賞作。ISBN:4834006638


ライオンと歩いた少年(タンザニア)
エリック・キャンベル/著 さくまゆみこ/訳 中村和彦/挿絵 徳間書店 229p

希望と期待を胸にアフリカへ降り立ったのもつかの間、クリスと父親が乗ったセスナ機は墜落してしまいます。ひとり奇跡的に軽傷ですんだクリスは、助けを呼びにいくため決死の覚悟でサバンナを歩き始めます。すると、いつのまにか群れを離れた老ライオンが……。厳しい野生の掟や、人間が本来的に持っている「太古からの本能」や、少年と老ライオンとの魂の交流を描く冒険物語です。ISBN:4198604479


ゾウの王パパ・テンボ(タンザニア)
エリック・キャンベル/著 さくまゆみこ/訳 有明睦五郎/挿絵 徳間書店 246p

ゾウの密猟をくい止めたいとアフリカに乗り込んだハイラム、ゾウを殺すことに異常な執念を燃やす密猟者ヴァン・デル・ヴェル、ゾウの調査を続けるイギリス人科学者の娘アリソン、そして現地の人からパパ・テンボと呼ばれて恐れられている巨大なゾウ……。広大なサバンナを舞台に人間と動物の壮大なドラマが描かれています。『ライオンと歩いた少年』の姉妹編です。ISBN:4198612013


アフリカの森の日々ーーわたしの愛したチンパンジー(タンザニア)
ジェーン・グドール/著 松沢哲郎/監訳 赤尾秀子/訳 BL出版 78p

動物行動学者であり国連平和大使でもあるグドール博士は、23歳のときにアフリカに渡り、26歳からタンザニアのゴンベの森でチンパンジーの研究を始めます。そしてチンパンジーが道具をつくることを世界ではじめて発見するなど、すばらしい研究成果をあげました。チンパンジーを通して生命の尊さを伝えようとしているグドール博士の、40年に及ぶタンザニアでの日々が写真とともに語られています。ISBN:4892385425



 アフリカの歴史とくらしを伝える読み物 ◆


未来を信じてーー南アフリカの声(南アフリカ)
ティム・マッキー/インタビュー+文 アン・ブラックショー/写真 千葉茂樹/訳 小峰書店 207p

アパルトヘイトを崩壊させ、民主的な総選挙をなしとげた新生南アフリカは、まだまだ様々な困難を抱えています。この本では、掘っ立て小屋で生まれ育った黒人少年リカード、「黒人は危険な動物と同じで、殺されるかもしれない」と教えられていた白人少女レアンドラ、親がANCの活動家だったために亡命生活を送っていた黒人少女ブイスワ、「黒人より優秀だが決して白人にはなれない」と教わったカラードの少女ニシニアなど、13歳から19歳までの、皮膚の色も文化的な背景も違う12人の子どもたちが、これまでの生活と将来への希望について語っています。人間について考えるのに、とてもいい本です。ISBN:433815506X


炎の鎖をつないで(南アフリカ)
ビヴァリー・ナイドゥー/著 さくまゆみこ/訳 偕成社 310p

15歳の少女ナレディの村の人々はある日突然、住みなれた家を追われ不毛の地への強制移住を命じられます。抗議に立ち上った村人や子どもたちには、容赦なく暴力がふるわれます……。世界で唯一、法律による人種差別を行った南アフリカ共和国のアパルトヘイト(人種隔離政策)の実態と人々の抵抗の闘いをリアルに描いています。新生南アフリカの、これまでの歴史を考えるのに最適の物語です。ISBN:4037266202


ぼくはマサイーーライオンの大地で育つ(ケニア)
ジョゼフ・レマソライ・レクトン/著 さくまゆみこ/訳 さ・え・ら書房 161p

ケニア北部の遊牧民の家庭に生まれた著者は、宣教師が開いた学校に通い、のちにはアメリカに渡って学問を修め、今は二つの文化圏の架け橋になることを志して半年ずつアメリカとケニアで生活しています。ライオン狩りや成人になるための儀式など、伝統的なマサイのくらしが自分の体験として紹介され、伝統的な価値観と西洋的な考え方の狭間で考えたことが述べられています。おもしろい読み物です。ISBN:4378034042


ありがとうアフリカ
チロンボ・ンゴイJr./著 高橋利直/編集 大内加代子/訳 ほんの木 80p

アフリカの子どもたち、自然、動物、交通、都市、飢餓や難民、衛生や健康などについて、コンゴ(旧ザイール)出身の著者が、日本の子どもにわかるように書いています。日本NG0の人たちが現地で撮影した写真もいっぱい入っています。地球はひとつ。北の国々の人たちは南の国の人たちなしにくらせないことがわかってきます。1991年刊なので政治に関する部分は古いです。ISBN:4938568209


人類発祥の地アフリカーーグレートジャーニー人類5万キロの旅 15
関野吉晴/文・写真 小峰書店 142p

グレートジャーニーとは、500万年前に東アフリカで誕生した人類がアジア・北米を経由して南米の南端にたどりつくまでの旅のこと。著者はこれを逆にたどり、この巻でついに人類最古の足跡化石があるタンザニアのラエトリに到着します。この巻に書かれているのはエジプト、エチオピア、スーダン、ケニア、タンザニアでの旅。異なる価値観をもった人々の間に入っていったときの驚きと発見がすなおに書かれたおもしろい本です。ISBN:4338124156


アフリカでケチを考えたーーエチオピア・コンソの人びとと暮らし(エチオピア)
篠原徹/著 筑摩書店(ちくまプリマーブックス) 206p

日本を中心に民俗学を研究してきた著者が、エチオピアのコンソの人々と出会い、無駄が一切ないくらしぶりを見て、驚いたり感心したりする様子が書かれています。コンソの人々は、ケチというより、環境と調和したくらしをする合理主義者であり、「もったいない」思想の実践者なのかもしれません。異文化は、価値観の違いにとまどい、悩んだ果てに、少しずつ理解できるようになるものなのかも。ISBN:4480042180


アフリカの子ーー少年時代の自伝的回想(ギニア)
カマラ・ライエ/著 さくまゆみこ/訳 偕成社 248p (現在品切れ)

ギニア人の作家が少年時代を思い返し、「アフリカの子」としての誇りをもって物語った自伝的小説です。普通の田舎の村人たちの暮らしに加え、職業としての吟遊詩人グリオ、グリオが弾くひょうたんでつくった楽器コラ(コーラ)、太鼓のタムタムなどが登場しています。著者のお父さんは鍛冶屋でしたが、不思議な黒ヘビによって未来を見通すことができたそうです。ISBN:4037260905



 アフリカが抱える問題を伝える絵本と読み物 ◆


学校に行けない はたらく子どもたち(1)アフリカ
田沼武能/写真・文 汐文社 47p

世界には、現在、学校に行けない子どもが1億2000万人います。その姿を伝える写真絵本シリーズの一冊。ずいぶんと幼い子どもが、鎌を持って農作業の手伝いをしていたり(タンザニア)、なたで薪を割っている姿(コンゴ)を見るとハッとします。ほかに水くみ、家畜の世話、燃料用の牛糞集め、食事の準備、物売りなどを、子どもたちがしています。問題はこれがお手伝いやアルバイトではないこと、この子たちが学校に行けないことです。ISBN:4811379098


戦争が終わってもーーぼくの出会ったリベリアの子どもたち(リベリア)
高橋邦典/写真・文 ポプラ社 55p

13歳のときに「ジャングル・ファイアー部隊」に入った少年兵モモ、両親もきょうだいも反政府軍に殺されてみなしごになった少女ギフト、13歳で少年兵になったけれど、今は仕立屋見習いをしているファヤ、爆撃で片腕を失った少女ムス……14年も続いた内戦に否応なく巻き込まれたり、その被害を受けたりした子どもたちの姿を、写真と文章で伝えています。ISBN:4591087786


ダイヤモンドより平和がほしいーー子ども兵士・ムリアの告白(シエラレオネ)
後藤健二/著 汐文社 105p

著者のインタビューに応じて、15歳の少年ムリア・ソレイ君が戦争で親を殺され、自分はさらわれて兵士になるよう訓練され、麻薬を皮膚の下に埋め込まれて戦闘にかりだされたいきさつを語っていきます。この本はまた、そういう少年兵たちに家族を殺された被害者の声も伝えています。ムリア君は今勉強して将来はシエラレオネ大統領になり、戦争のない国をつくるという夢をもっているそうです。ISBN::4811380010


シエラレオネーー5歳まで生きられない子どもたち(シエラレオネ)
山本敏晴/文・写真 アートン 70p

シエラレオネはダイヤモンドが産出されるので、反乱軍や他国がそれをねらって戦争を起こしました。その結果、本来は豊かになれるはずの国なのに、生まれた子どもの3人に1人が5歳の誕生日を迎える前に死に、平均寿命も25〜35歳でしかないのだそうです。「国境なき医師団」のメンバーとして医療活動に携わっていた著者は、ボランティアの心得として(1)未来へ、ずっと続けていけること (2)現地の文化を尊重し、彼らと対等の立場でものを考えること と述べています。ISBN:4901006533


沈黙のはてに(南部アフリカ)
アラン・ストラットン/著 さくまゆみこ/訳 あすなろ書房 352p

HIV/エイズの問題、エイズ孤児の問題をテーマにしたYA小説です。主人公は16歳のチャンダ。父親や兄たちを鉱山事故でなくし、母親や弟妹と暮らしています。やがて母親はエイズが発症して具合が悪くなります。ところがエイズをタブー視する社会では残された子どもたちが村八分にされると思った母親は、姿を消してしまいます。母親を見つけ出し偏見とたたかう、チャンダの勇気の物語です。アメリカでアフリカ児童図書賞を受賞しました。ISBN:4751521985


ヘブンショップ(マラウイ)
デボラ・エリス/著 さくまゆみこ/訳 すずき出版 277p

13歳の少女ビンティは、母親をなくし、姉のジュニ、兄のクワシ、「涙の入る」棺をつくる大工の父親とくらしています。やがて父親が病に倒れ病院で亡くなりますが、葬儀のときにやってきたビンティの祖母は死因がエイズだと公表します。その結果、姉は婚約を解消され、きょうだいもばらばらに。しかし祖母を訪ねていったビンティは、これまでとは違う生き方があることに目覚めていきます。ISBN:4790231631


イヤー オブ ノーレインーー内戦のスーダンを生きのびて(スーダン)
アリス・ミード/著 横手美紀/訳 すずき出版 221p

長く内戦が続くスーダンが舞台。3年間も雨が降らない日が続き、食べる物に困っていると、救援物資が届きます。しかし喜びもつかの間、兵士たちが襲ってきます。ステファン、ウル、デングの3人の少年たちは、生き延びるために敵に見つからないところへ逃げ、旅をしていきます。ISBN:4790231518



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