書架

「制作室」などでも参考になりそうな書籍をいくつか紹介していますが、その中でも書店で普通に入手できる本をいくつか紹介します。それぞれの本の巻末にある引用文献やリンク先の関連書籍などを辿り他の本も色々探してみるとよいのではないでしょうか。

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一般書

鳥の骨探 松岡 廣繁 総指揮
 骨単シリーズの一冊。「(略)鳥類の全身骨格標本と頭骨・胸骨・翼の骨・足の骨等の分解骨カラー写真からみる骨格バードウォッチング」という惹句が内容を端的に表した、一般向けの鳥の骨の写真図鑑。一般向けではあるものの、一冊がまるごと鳥の骨について記述されたものであり、中身は濃い。このような本が日本語で読めるというのはありがたい。少々裏方的にお手伝いさせていただいた。
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解剖男 遠藤 秀紀 著
 お馴染み遠藤氏による形態の書だが、一般向けのため怪しげな雰囲気も漂わせ面白い。形態は生態や進化と不可分と常々考えているが、本書でも「系統」と「適応」の2つの視点から形態を探っている。キリンやハチ公からコウモリやジネズミまで縦横無尽に取り上げ、形態の面白さや謎が次々と繰り出される。また同時に、社会や文化との繋がりを常に意識している点、現場を重視している点が背後に一貫して存在しているのも見逃せない。本書によって、標本の重要性と、それに対する現状の貧弱さがいかなるものかも理解してもらいたい。
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死物学の観察ノート―身近な哺乳類のプロファイリング 川口 敏 著
 モグラ捕獲頭数全国第2位記録保持者(日本鳥学会2003年度大会要旨集より)という川口さんの著書。死体を集め、仮説を立て、分析しながら(これがまたそう簡単に答にたどり着けないから面白い)生き物の形の意味を探っていく様子が楽しく読め、かつ、しっかりと「科学」をやっている。入門書として間違いなく最適な一冊。
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僕らが死体を拾うわけ―僕と僕らの博物誌 盛口 満 著
 これを読んで骨の世界に入ったという人も少なくないだろう。おなじみゲッチョが教える高校で繰り広げられた骨格標本制作の一大騒動記。愛とセンスと努力と根性があれば自力でここまでできるものなんだというワクワク感を与えてくれる。なお、「解剖団」の名はこれをそのままパクっている。
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僕らが死体を拾うわけ―僕と僕らの博物誌 盛口 満, 安田 守 著
 こちらもゲッチョらの著書でやはり楽しい読み物になっているが、後半は特に必見。実際の骨格標本の作り方や様々な骨格図が描かれている。自分の高校時代にこんな本があったら間違いなく買っていたと思う。詳しいことは分からないけど骨格標本制作に挑戦してみたい、という人はまずこのあたりから入ってみるとよいかもしれない。
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骨と骨組みのはなし 神谷 敏郎 著
 骨そのものについての説明から、進化の流れに乗った分類群ごとの骨格の特徴、頭や後肢のように部分ごとの骨格の特徴、といった具合に、骨と骨組みについて体系的に書かれている。様々な種類の骨格図があるのもうれしい。同じく神谷氏の骨の動物誌も参考まで。
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デスモスチルスの復元 犬塚 則久 著
 むしろ専門書に入れるべき一冊かもしれない。本そのものは誰でも読めるものだが、化石でしか知られない謎に満ちた未知の動物を、形態的にも生態的にもより矛盾のない整合性のとれた姿に復元してゆく過程は実にエキサイティングである。デスモスチルスを通じて、骨の形の意味を探る回路が頭に形成される気がしてくる。

専門書

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新編 家畜比較解剖図説〈上巻〉 加藤 嘉太郎, 山内 昭二 著
 解剖する上で最も基本となる本の1つ。ウマ、ウシ、ブタ、イヌ、ニワトリを中心に、豊富な図版とともに詳細な記述がなされている。当サイトでは骨を中心に解剖しているため、骨格、筋、消化器を扱う〈上巻〉のみを紹介しているが、下巻では呼吸器や生殖器、神経系、外皮などを扱っている。
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Handbook of Avian Anatomy: Nomina Anatomica Avium 2nd edition Julian J. Baumel 著
 解剖する上で最も基本となる本の1つ。基本的な用語にはじまり、骨、関節、筋、内臓、神経系など詳細に書かれている。名称だけでなく特に各部の説明が詳しく、それが内容の大半を占める。家禽ではなくあくまで鳥類の解剖学であり、記述は鳥類全般にまたがる。家畜比較解剖図説とあわせ必携の書。
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骨格標本作製法 八谷 昇, 大泰司 紀之 著
 タイトル通り骨格標本の作製法について書かれた最上級の本。骨の取り出し方から組立方まで詳細に解説されており、この通りにやれば博物館に展示されているクラスの標本を作ることが出来る。逆に言うと内容がかなり高度ということでもあるが、簡便な方法で標本を作る場合にもたいへん参考になる。
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Manual of Ornithology: Avian Structure & Function Noble Proctor 著
 イェール大学の鳥類形態学の教科書。基本的な用語の解説からはじまり、翼や骨格など、美しい図と共にかなり専門的なところまで書かれている。用語も図解されており、英語も読みやすく勉強になる。解剖屋だけでなく鳥屋にも面白い本ではないだろうか。
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動物考古学―Fundamentals of Zooarchaeology in Japan 松井 章 著
 遺跡から出土する骨を同定する上で基本となる資料。両爬は少ないが、魚、鳥、哺乳、人骨について多数の図版と解説がある。また、全編にわたって英語の対訳が付いている点は見逃せない。
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鳥のX線解剖アトラス Stephen A. Smith, Bonnie J. Smith 著
菅沼 常徳, 浅利昌男 訳
 Atlas of Avian Radiographic Anatomy の邦訳版。様々な組織まで写しですことのできる電子X線写真による解剖アトラス。生きているときの骨格の関節の仕方や柔組織との位置関係などをかなり明瞭に見ることができる。
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標本学―自然史標本の収集と管理 国立科学博物館叢書 松浦 啓一 著
 標本の収集や作製、特に保存、管理について書かれた本だが、動物、植物、化石、岩石と内容の幅のたいへん広い総合書。海外に比べ標本の扱いはとかく後れをとっているなかで、このような本はぜひとも必要になってくるだろう。
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原寸大写真図鑑 羽 高田 勝, 叶内 拓哉 著
 日本産鳥類から273種の羽根を実物大の写真で収録した本。今までにも羽根の図鑑はあったが、実物大でなかったりイラストであったり、比較し易さという点では難があった。これは実際の羽根を並べて比較できるため同定する上でもたいへん便利。大型の羽根は付録のポスターに収録されている。
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Tracks and Signs of the Birds of Britain and Europe Roy Brown, John Ferguson, Michael Lawrence, David Lees 著
 ヨーロッパの鳥に関する足跡やペリット、糞、食痕、羽毛、頭蓋などの同定や調査法について書かれた本。図版も豊富で見ているだけでも楽しいが、実際に同定できるように書かれているため種数も豊富で内容が詳しい。風切羽1枚1枚の計測値まで書かれているのは驚愕。フィールドでの調査から造形に携わる人まで広く使える本であろう。ヨーロッパと日本は共通する種も多いため一般の人も買って損はない。
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